機械器具
【発明の名称】床面洗浄装置
【出願人】
【識別番号】503199065
【氏名又は名称】中郡 三郎
【住所又は居所】東京都渋谷区代々木4−41−14
【代理人】
【弁理士】
【識別番号】100058479
【氏名又は名称】鈴江 武彦
【代理人】
【弁理士】
【識別番号】100091351
【氏名又は名称】河野 哲
【代理人】
【弁理士】
【識別番号】100088683
【氏名又は名称】中村 誠
【代理人】
【弁理士】
【識別番号】100108855
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
【代理人】
【弁理士】
【識別番号】100075672
【氏名又は名称】峰 隆司
【代理人】
【弁理士】
【識別番号】100109830
【氏名又は名称】福原 淑弘
【代理人】
【弁理士】
【識別番号】100084618
【氏名又は名称】村松 貞男
【代理人】
【弁理士】
【識別番号】100092196
【氏名又は名称】橋本 良郎
【発明者】
【氏名】中郡 三郎
【住所又は居所】東京都渋谷区代々木4−41−14
【要約】
【課題】
この発明は洗浄液を噴射して床面を洗浄することができるようにした床面洗浄装置を提供することにある。
【解決手段】
床面Wを洗浄液66で洗浄する床面洗浄装置であって、複数のキャスタ42a、42bを有し、床面Wを走行可能な装置本体41と、装置本体に搭載された洗浄液タンク48と、装置本体に設けられ洗浄液タンクから供給された洗浄液66を加圧して床面に噴射する噴射ノズル51を有する洗浄液噴射機構47と、噴射ノズルより後方の装置本体に設けられ床面に向って開口する吸引ノズル72を有し、床面に噴射された洗浄液を汚染物質とともに吸引する吸引機構67と、装置本体に搭載され吸引機構によって吸引した洗浄液を汚染物質とともに貯留する貯留タンク68とを具備したことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面を洗浄液で洗浄する床面洗浄装置であって、複数のキャスタを有し、床面を走行可能な装置本体と、前記装置本体に設けられ前記洗浄液を加温して高温スチームを発生する高温スチーム発生手段と、前記装置本体に設けられ前記高温スチーム発生手段によって発生した洗浄液を含む高温スチームを床面に向けて噴射する噴射手段と、前記装置本体の底部に上下方向に弾性的に支持され床面をブラッシングする電動ブラッシング機構と、前記装置本体に設けられ床面に向って開口し、床面に噴射された洗浄液を汚染物質とともに吸引力によって吸引する吸引手段と、前記装置本体に設けられ前記吸引手段によって吸引した洗浄液を汚染物質とともに貯留する貯留タンクと、前記装置本体の底部に上下方向に弾性的に支持され、前記噴射手段及び前記吸引手段よりも後側で、床面に接触して設けられ床面に噴射された洗浄液を汚染物質とともに掻き集めて前記吸引手段の吸引側に導くスクレーパーと、を具備したことを特徴とする床面洗浄装置。
【請求項2】
前記装置本体の底部には、弾性部材によって上下方向に弾性的に支持された支持部材を有し、この支持部材によって前記噴射手段、前記電動ブラッシング機構、吸引手段及びスクレーパーが支持されていることを特徴とする請求項1記載の床面洗浄装置。
【請求項3】
前記吸引手段は、バキュームポンプと、このバキュームポンプと配管を介して連通し、床面に向って開口する吸引ノズルを有し、前記配管の途中には吸引ホースを着脱可能に接続する接続部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の床面洗浄装置。
【請求項4】
前記装置本体の後部には、床面を拭取るウエス拭取り機構が着脱可能に設けられていることを特徴とする請求項1記載の床面洗浄装置。
【請求項5】
床面を洗浄液で洗浄する床面洗浄装置であって、複数のキャスタを有し、床面を走行可能な装置本体と、前記装置本体に搭載された洗浄液タンクと、前記装置本体に設けられ前記洗浄液タンクから供給された洗浄液を加圧して前記床面に噴射する噴射ノズルを有する洗浄液噴射機構と、前記噴射ノズルより後方の装置本体に設けられ前記床面に向って開口する吸引ノズルを有し、前記床面に噴射された洗浄液を汚染物質とともに吸引する吸引機構と、前記装置本体に搭載され前記吸引機構によって吸引した洗浄液を汚染物質とともに貯留する貯留タンクと、を具備したことを特徴とする床面洗浄装置。
【請求項6】
前記洗浄液噴射機構は、モータによって回転する回転体と、この回転体と連動して往復運動する回動アームと、前記装置本体の前部に幅方向全体に亘って設けられたリニアガイドと、このリニアガイドに支持され前記回動アームと連動して前記装置本体の幅方向に往復直線運動する支持部材と、この支持部材に固定された前記噴射ノズルとから構成されていることを特徴とする請求項5記載の床面洗浄装置。
【請求項7】
前記洗浄液噴射機構は、前記装置本体の前部に幅方向全体に亘って架設され、モータによって回転するボールねじ軸と、このボールねじ軸に螺合され、該ボールねじ軸の回転に伴って前記装置本体の幅方向に往復直線運動するナット部を有する支持部材と、この支持部材に固定された前記噴射ノズルとから構成されていることを特徴とする請求項5記載の床面洗浄装置。
【請求項8】
前記装置本体の前部における少なくとも両側部には、前記噴射ノズルから前記床面に噴射された洗浄液の跳ね返り液の飛散を阻止する遮蔽板が前記床面に接近して設けられていることを特徴とする請求項5記載の床面洗浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
この発明はビルやマンションのロビーや廊下或いは地下通路などのような広い床面を洗浄するための床面洗浄装置に関する。
【背景技術】
ビルやマンションのロビーや廊下或いは地下通路などのような広い床面を洗浄する場合、通常は専門家である清掃業者によってつぎの手順で行なわれる。まず、洗浄する床面にモップを用いて弱酸性、中性、アルカリ性等の洗剤を塗布する。つぎに、洗剤が塗布された床面を回転式ポリッシャによって洗浄する。ポリッシャによる洗浄後に水道の蛇口に接続したホースを用いて水道水を床面に散水し、洗浄後の汚水と洗剤を洗い流す。その後、ウエットバキューム(バキューム吸引機)を使用して床面の水分を吸引した後、モップを用いて床面に残った水分をふき取って床面の洗浄が終了する。
しかしながら、このようにして床面を洗浄する場合、各作業ごとに使用する機材が異なる。つまり、回転式ポリッシャ−、バキューム吸引機、ホース、モップなどの機材を用い、それぞれの機材を用いた作業を複数の作業者によって順次行なわなければならない。そのため、作業者数が多くなるため、コストの上昇を招くということがあるばかりか、作業時間も長くなるということがあった。
そこで、本出願人は、床面を移動できる台車式の洗浄機本体に、床面に対して高圧蒸気を直接噴射して床面を洗浄する高圧蒸気噴射器を備え、さらに床面上の水分を掻き集め、ポンプによって吸引するとともに、吸引した水分を貯留する水分貯留タンクとを備えた床面洗浄機を、既に出願した(特許文献1参照。)。
前記床面洗浄機は、高圧蒸気(50℃〜80℃)はノズルボックスに導入され、ノズルボックスの多数の蒸気噴射ノズルから床面に対して直接噴射する。高圧蒸気が床面上に直接噴射すると、床面上に付着していた汚染物質は床面から剥離され、浮き上がった状態となる。この状態で、手押しハンドルを押しながら床面上を前進すると、水分とともに汚染物質は水分吸収器によって掻き集められるとともに吸引されて水分貯留タンクに集溜される。
【特許文献1】
特開2004−357793号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
前記特許文献1によれば、ノズルボックスの多数の蒸気噴射ノズルから床面に対して直接噴射する高圧蒸気によって床面上に付着していた汚染物質が床面から剥離され、手押しハンドルを押しながら床面上を前進すると、水分とともに汚染物質は水分吸収器によって掻き集められる。しかし、床面にしつこく付着した汚染物質は床面から剥離され難く、床面洗浄機によって洗浄した後、残った汚染物質は手作業で剥離する必要がある。
この発明は、前記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、床面の洗浄作業を能率よく、しかも床面にしつこく付着した汚染物質まで床面から剥離して洗浄できる床面洗浄装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、床面を洗浄液で洗浄する床面洗浄装置であって、複数のキャスタを有し、床面を走行可能な装置本体と、前記装置本体に設けられ前記洗浄液を加温して高温スチームを発生する高温スチーム発生手段と、前記装置本体に設けられ前記高温スチーム発生手段によって発生した洗浄液を含む高温スチームを床面に向けて噴射する噴射手段と、前記装置本体の底部に上下方向に弾性的に支持され床面をブラッシングする電動ブラッシング機構と、前記装置本体に設けられ床面に向って開口し、床面に噴射された洗浄液を汚染物質とともに吸引力によって吸引する吸引手段と、前記装置本体に設けられ前記吸引手段によって吸引した洗浄液を汚染物質とともに貯留する貯留タンクと、前記装置本体の底部に上下方向に弾性的に支持され、前記噴射手段及び前記吸引手段よりも後側で、床面に接触して設けられ床面に噴射された洗浄液を汚染物質とともに掻き集めて前記吸引手段の吸引側に導くスクレーパーとを具備したことを特徴とする。
好ましくは、前記装置本体の底部には、弾性部材によって上下方向に弾性的に支持された支持部材を有し、この支持部材によって前記噴射手段、前記電動ブラッシング機構、吸引手段及びスクレーパーが支持されていることを特徴とする。
好ましくは、前記吸引手段は、バキュームポンプと、このバキュームポンプと配管を介して連通し、床面に向って開口する吸引ノズルを有し、前記配管の途中には吸引ホースを着脱可能に接続する接続部が設けられていることを特徴とする。
好ましくは、前記装置本体の後部には、床面を拭取るウエス拭取り機構が着脱可能に設けられている。
請求項5の発明は、床面を洗浄液で洗浄する床面洗浄装置であって、複数のキャスタを有し、床面を走行可能な装置本体と、前記装置本体に搭載された洗浄液タンクと、前記装置本体に設けられ前記洗浄液タンクから供給された洗浄液を加圧して前記床面に噴射する噴射ノズルを有する洗浄液噴射機構と、前記噴射ノズルより後方の装置本体に設けられ前記床面に向って開口する吸引ノズルを有し、前記床面に噴射された洗浄液を汚染物質とともに吸引する吸引機構と、前記装置本体に搭載され前記吸引機構によって吸引した洗浄液を汚染物質とともに貯留する貯留タンクと、を具備したことを特徴とする。
前記洗浄液噴射機構は、好ましくは、モータによって回転する回転体と、この回転体と連動して往復運動する回動アームと、前記装置本体の前部に幅方向全体に亘って設けられたリニアガイドと、このリニアガイドに支持され前記回動アームと連動して前記装置本体の幅方向に往復直線運動する支持部材と、この支持部材に固定された前記噴射ノズルとから構成されていることを特徴とする。
前記洗浄液噴射機構は、さらに好ましくは、前記装置本体の前部に幅方向全体に亘って架設され、モータによって回転するボールねじ軸と、このボールねじ軸に螺合され、該ボールねじ軸の回転に伴って前記装置本体の幅方向に往復直線運動するナット部を有する支持部材と、この支持部材に固定された前記噴射ノズルとから構成されていることを特徴とする。
前記装置本体の前部における少なくとも両側部には、好ましくは、前記噴射ノズルから前記床面に噴射された洗浄液の跳ね返り液の飛散を阻止する遮蔽板が前記床面に接近して設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、洗浄液を加温した高温スチームを加圧して床面に噴射するため、その圧力によって床面を洗浄することができ、特に油汚れに対する洗浄力に優れ、しかも、電動ブラッシング機構によって床面にしつこく付着した汚染物質まで床面から剥離して能率よく洗浄することが可能となる。
請求項5の発明によれば、洗浄液を加圧して床面に噴射するため、その圧力によって床面を洗浄することができるとともに、床面に噴射された洗浄液を汚染物質とともに吸引することができる。従って、洗浄力に優れ、しかも床面を拭取ることなく、床面の水分を除去でき、能率よく洗浄することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
以下、この発明の各実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図4は、床面洗浄装置の第1の実施形態を示し、床面洗浄装置は装置本体1を備えている。この装置本体1は底部2を構成するフレーム3を備え、底部2の下面四隅部にはキャスタ4a,4bが設けられている。装置本体1の前部1aに設けられたキャスタ4aは、底部2を貫通する昇降軸5がコイルばね6によって上下方向に弾性的に支持され、装置本体1の後部に設けられたキャスタ4bは底部2にブラケット7によって固定されている。そして、装置本体1はキャスタ4a,4bによって床面Wを走行可能となっている。なお、8は装置本体1の後部1bに設けられた手押し式の取手であり、フレーム3に固定されている
底部2の下部で、キャスタ4aと4bとの間には支持部材9が設けられている。この支持部材9は底部2を昇降自在に貫通する複数本の昇降軸10に支持され、これら昇降軸10には支持部材9と底部2との間に介在されたコイルばね11が設けられている。そして、底部2の下部に支持部材9は上下方向に弾性的に支持されている。
装置本体1の前部1aには底部2に対して支持台12が設けられ、支持台12上には洗剤を含む洗浄液をヒーター(図示しない)を加温して高温スチームを発生する高温スチーム発生手段としてのボイラー13が搭載されている。ボイラー13は洗浄液を収容するボイラータンク14を備え、このボイラータンク14には洗剤を含む洗浄液を供給する供給口15とスチーム噴出し口16が設けられている。
スチーム噴出し口16にはスチーム配管17が接続され、このスチーム配管17はボイラー13によって発生した高温スチームを床面Wに向けて噴射する噴射手段としての噴射ノズル18が設けられている。噴射ノズル18は複数個からなり、支持部材9に床面Wに向けて固定されている。ここで、噴射ノズル18から発生する高温スチームの温度は100℃であり、噴射ノズル18と床面Wとの間隔は1.5〜2.5mmに設定されているため、床面Wに噴射される高温スチームの温度は80〜90℃である。従って、特に油汚れに対して優れた洗浄力を発揮する。
噴射ノズル18より後部に位置する支持部材9の下部には床面Wをブラッシングする電動ブラッシング機構としての例えば2本のロール状の回転ブラシ19が設けられている。回転ブラシ19はベルトまたはギア等の伝達部材(図示しない)を介して電動機20に伝動され、高速回転して床面Wをブラッシングするようになっている。
また、回転ブラシ19より後部に位置する支持部材9の下部には床面Wに向って開口し、床面Wに噴射された洗浄液を汚染物質とともに吸引力によって吸引する吸引手段を構成する吸引ノズル21が設けられている。この吸引ノズル21は下面が開放し、平面形状が前方に向って広がるへの字状をなしていて、上面の中間部には吸引配管22の一端部が接続されている。吸引配管22の他端部は吸引手段を構成するバキュームポンプ23の吸引部24を介して吸引した洗浄液を汚染物質とともに貯留する貯留タンク25に接続されている。バキュームポンプ23及び貯留タンク25は底部2上に搭載され、貯留タンク25はカートリッジ式に着脱可能に設けられている。
装置本体1の底部2上にはバッテリー26が搭載され、電動機20及びバキュームポンプ23に給電するようになっている。さらに、吸引配管22の途中には接続部としての吸引接続口27が設けられ、この吸引接続口27には予備的な吸引ホース28が着脱可能に接続できるようになっている。吸引ホース28は作業者が持って床面Wの隅々の塵埃や洗浄液を汚染物質とともに吸引できるようになっている。
吸引ノズル21よりも後側には床面Wに噴射された洗浄液を汚染物質とともに掻き集めて吸引ノズル21の吸引側に導くスクレーパー29が設けられている。吸引ノズル21とスクレーパー29は装置本体1の側部より外方に突出しており、スクレーパー29はシリコンラバー等で、床面Wに接触して設けられている。
さらに、装置本体1の後部1bには床面Wを拭取るウエス拭取り機構30が底部2に対して着脱可能に設けられている。ウエス拭取り機構30は吸水性に優れた布等のロール31を備え、床面Wを拭取るようになっている。
装置本体1はドーム状のカバー32によって覆われており、カバー32の側部には前記吸引接続口27が開口し、吸引ホース28が着脱可能に接続できるようになっている。また、カバー32にはメンテナンス用の開閉蓋33が設けられている。
前述のように構成された床面洗浄装置は、装置本体1の底部2にコイルばね11によって上下方向に弾性的に支持された支持部材9に噴射ノズル18、回転ブラシ19、吸引ノズル21及びスクレーパー29が支持されている。従って、床面Wの凹凸に対して噴射ノズル18、回転ブラシ19、吸引ノズル21及びスクレーパー29が追従するという効果がある。また、回転ブラシ19によって床面Wを摺擦するため、床面Wにしつこく付着した汚染物質まで床面Wから剥離したのち吸引ノズル21によって吸引できる。
次に、第1の実施形態の床面洗浄装置の作用を説明する。
作業者は、取手8を把持して装置本体1を前方へ押して走行させれば、装置本体1を任意の位置に移動できる。装置本体1の移動中、噴射ノズル18からボイラー13によって発生した洗浄液の高温スチームが床面Wに向けて噴射し、噴射される洗浄液によって床面Wを洗浄することができる。つまり、床面W上に付着していた汚染物質は床面Wから剥離され、浮き上がった状態となる。
噴射ノズル18から洗浄液を噴射させ、床面Wを洗浄しながら装置本体1を前方へ走行させれば、床面Wに噴射された洗浄液は、床面Wを洗浄した直後にバキュームポンプ23の吸引力によって吸引ノズル21に吸引される。つまり、噴射ノズル18から床面Wに噴射された洗浄液は、床面Wを洗浄した後、吸引ノズル21によって吸引され、貯留タンク25に貯留される。このとき、回転ブラシ19によって床面Wを摺擦するため、床面Wにしつこく付着した汚染物質まで床面Wから剥離したのち吸引ノズル21によって吸引できる。さらに、床面Wに残った洗浄液はスクレーパー29によって掻き集められ、吸引ノズル21に導かれるとともに、床面Wはウエス拭取り機構30によって拭取られる。
また、吸引接続口27に吸引ホース28を接続し、吸引ホース28を作業者が持って床面Wの隅々の塵埃や洗浄液を汚染物質とともに吸引できる。
図5〜図10は、床面洗浄装置の第2の実施形態を示し、図5及び図6に示すように、床面洗浄装置は装置本体41を備えている。この装置本体41は下部フレーム42a、上部フレーム42bを備え、下部フレーム42aの四隅部にはキャスタ43a,43bが設けられている。装置本体41の後部には制御ボックス44が設けられ、この上面には制御盤45が設けられている。なお、46は装置本体41の手押し式の取手である。
装置本体41の内部には洗浄液噴射機構47が設けられている。洗浄液噴射機構47は上部フレーム42aに着脱自在に搭載され、水道水等の洗浄液を収容する洗浄液タンク48を備えている。洗浄液タンク48は、図7に示すように、送水ホース49aを介して加圧ポンプ50に接続され、この加圧ポンプ50は送水ホース49bを介して噴射ノズル51に接続されている。加圧ポンプ50は制御盤45と接続される第1のモータ52によって駆動されるようになっている。
洗浄液噴射機構47について説明を加えると、図8及び図9に示すように構成されている。装置本体41に前部には前部フレーム42cが設けられている。この前部フレーム42cには制御盤45と接続される第2のモータ53が回転軸54を装置本体41の前方に向けた状態に固定されている。回転軸54には円板状の回転体55が嵌着されている。回転体55の隣側に位置する前部フレーム42cには枢支軸56を支点として往復運動自在に枢支された回動アーム57が設けられている。回動アーム57の上端部と回転体55の周縁部との間は連結ロッド58によって連結されている。そして、回転体55の回転運動によって連結ロッド58がクランク運動して回動アーム57が枢支軸56を支点として往復運動するようになっている。
さらに、前部フレーム42cの下方には横方向にリニアガイド59が架設されている。このリニアガイド59は断面がコ字状の一対のガイドレール60によって構成され、一対のガイドレール60間には転動ローラ61を有する支持部材62が直線往復運動自在に支持されている。支持部材62には一対のガイドレール60の間隔を貫通して前方に突出する鍔付きのカムローラ63が固定されている。このカムローラ63には前記回動アーム57の下端部に設けられたガイド溝64が嵌合されている。そして、回動アーム57の回動運動によって支持部材62がリニアガイド59にガイドされて装置本体41の幅方向に直線往復運動するようになっている。支持部材62に固定されたカムローラ63の主軸65には前記噴射ノズル51がその噴射口を床面Wに向けて垂直に設けられ、加圧された洗浄液66が床面Wに噴射されるようになっている。
また、図5及び図7に示すように、装置本体41の内部には吸引機構67が設けられている。吸引機構67は下部フレーム42aに着脱自在に搭載された貯留タンク68及び吸引ポンプ69を備えている。吸引ポンプ69は制御盤45と接続される第3のモータ70によって駆動されるようになっている。吸引ポンプ69の吸引口は吸引配管71を介して吸引ノズル72と接続され、床面Wの洗浄液を汚染物質とともに吸引して貯留タンク68に収容するようになっている。
吸引配管71の途中には手動式の三方切換弁73が設けられ、三方切換弁73には吸引接続口74が設けられている。この吸引接続口74には吸引ホース75を接続し、吸引ホース75を作業者が持って床面Wの隅々の塵埃や洗浄液を汚染物質とともに吸引できるようになっている。
吸引機構67について説明を加えると、図8及び図9に示すように構成されている。装置本体41の前部フレーム42cの下方で、前記噴射ノズル51より後方には前記吸引ノズル72が装置本体41の幅方向全体に亘って設けられている。吸引ノズル72は装置本体41の幅方向に長い長方形状のノズル本体76の下面に長手方向全長に亘って床面Wに対向する吸引口を有している。
ノズル本体76の長手方向の両端部には装置本体41の両側部において上方へ突出し、床面Wに噴射された洗浄液の跳ね返り液の飛散を阻止する遮蔽板77が固定されている。従って、吸引ノズル72は、ノズル本体76とその長手方向の両端部の遮蔽板77とで平面視で、前方に開口するコ字型をなしている。さらに、吸引ノズル72は昇降機構、制御盤45と接続されるソレノイド等のアクチュエータ78によって昇降可能に支持されている。すなわち、装置本体41の運搬時(床面Wを単に移動するとき)にはアクチュエータ78によって吸引ノズル72を上昇させ、床面Wと離間させて床面Wの凸部障害物と干渉しないようになっている。また、装置本体41の使用時(床面Wの洗浄時)にはアクチュエータ78によって吸引ノズル72を下降させ、床面Wと接近させて床面Wの洗浄液を汚染物質とともに効率的に吸引できるようになっている。さらに、吸引ノズル72のノズル本体76の前方には上端部を前部フレーム42cに固定して垂れ下げた飛散防止シート79が設けられ、噴射ノズル51から噴射した洗浄液66が吸引ノズル72側に飛散するのを防止している。
前述したように装置本体41の前部には洗浄液噴射機構47と吸引機構67が設けられており、これら機構は図5及び図6に示すように、開閉可能な前面カバー80によって覆われている。
また、装置本体41の上部フレーム42bには12Vの2台のバッテリー81が着脱可能に搭載され、前記制御盤45に接続されている。2台のバッテリー81は2セット用意され、一方のバッテリー81を搭載して洗浄装置稼動中に、他のバッテリー81を充電器(図示しない)で充電できるようになっている。
次に、第2の実施形態の床面洗浄装置の作用を説明する。
作業者は、取手46を把持して装置本体41を前方へ押して走行させれば、装置本体41を任意の位置に移動できる。装置本体41を床面W上を移動中、制御盤45を操作して加圧ポンプ50を駆動すると、噴射ノズル51から高圧の洗浄液66が床面Wに向けて噴射される。噴射される洗浄液66は高圧であるため床面W上に付着していた汚染物質は床面Wから剥離され、浮き上がった状態となる。
このとき、第2のモータ53によって回転体55が回転し、回転体55の回転運動が連結ロッド58のクランク運動によって回動アーム57に連動するため、回動アーム57が枢支軸56を支点として回動する。回動アーム57の回動によって支持部材62がリニアガイド59にガイドされて装置本体41の幅方向に直線往復運動する。従って、支持部材62に固定された噴射ノズル51が装置本体41の幅方向に直線往復運動するため、床面Wに対する加圧力が幅方向に均等に、しかも幅広く洗浄液66を床面Wに噴射できる。
また、噴射ノズル51の後方に設けられた吸引ノズル72は床面Wに対向する吸引口を有し、しかも吸引ポンプ69によって吸引している。また、吸引ノズル72はアクチュエータ78によって下降されており、床面Wと接近しているため、床面Wの洗浄液を汚染物質とともに効率的に吸引できる。つまり、床面Wの上面の洗浄液を略完全に吸引することができ、床面Wの水分を拭取ることが不要となる。また、吸引ノズル72のノズル本体76には床面Wに噴射された洗浄液66の跳ね返り液の飛散を阻止する遮蔽板77が固定されているため、洗浄液66が装置本体41の前面カバー80の下縁部から外部に飛散することもない。
このように、作業者は、取手46を把持して装置本体41を前方へ押して床面Wを走行させるだけで、噴射ノズル51から高圧の洗浄液66を床面Wに噴射して床面W上に付着していた汚染物質を床面Wから剥離させ、浮き上がった汚染物質を洗浄液66と一緒に吸引ノズル72によって吸引して貯留タンク68に貯留できる。
なお、洗浄液タンク48内の洗浄液66が空になった場合には洗浄作業をいったん停止し、洗浄液タンク48に洗浄液66を補給する。貯留タンク68が汚染物質を含む洗浄液66によって満杯になった場合には洗浄作業をいったん停止し、貯留タンク68中の汚染物質を含む洗浄液66を廃棄する。
図10は第3の実施形態を示し、第2の実施形態の洗浄液噴射機構47の他の実施形態である。装置本体41の前部には装置本体41の幅方向に亘ってボールねじ軸82が架設されている。このボールねじ軸82は軸部に右ねじ82aと左ねじ82bを交差するように刻設したものであり、ボールねじ軸82の一端部にはサーボモータ84が連結されている。ボールねじ軸82には右ねじ82aと左ねじ82bに係合するナット部85が嵌合され、ボールねじ機構が構成されている。
ナット部85はリニアガイド59に直線移動自在に支持された支持部材62に固定され、ナット部85には噴射ノズル51が固定されている。従って、ボールねじ軸82の回転によって右ねじ82aと係合したナット部85が右方向に移動してボールねじ軸82の一端部に到達すると、ナット部85が左ねじ82bに係合して左方向に移動し、噴射ノズル51が装置本体41の幅方向に往復直線運動することになる。噴射ノズル51の床面Wに対する加圧力が幅方向に均等に、しかも幅広く洗浄液66を床面Wに噴射できる。
【産業上の利用可能性】
この発明の床面洗浄装置は、ビルやマンションのロビーや廊下或いは地下通路などのような広い床面の洗浄に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態を示す床面洗浄装置の縦断側面図。
【図2】同実施形態の床面洗浄装置の斜視図。
【図3】同実施形態の床面洗浄装置の側面図。
【図4】同実施形態の床面洗浄装置の正面図。
【図5】この発明の第2の実施形態を示す床面洗浄装置の側面図。
【図6】同実施形態の床面洗浄装置の正面図。
【図7】同実施形態の床面洗浄装置の配管図。
【図8】同実施形態の床面洗浄装置の前面カバーを取り外した状態の斜視図。
【図9】同実施形態の床面洗浄装置の前面カバーを取り外した状態の斜視図。
【図10】この発明の第3の実施形態を示す床面洗浄装置の前面カバーを取り外した状態の正面図。
【符号の説明】
1、41…装置本体、4a,4b,42a,42b…キャスタ、9…支持部材、13…ボイラー、18,51…噴射ノズル、19…回転ブラシ、21,72…吸引ノズル、23…バキュームポンプ、25,68…貯留タンク、29…スクレーパー、47…洗浄液噴射機構、48…洗浄液タンク、67…吸引機構
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】