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運輸
 
【発明の名称】大型自動車の警告灯付きサイドミラー
【出願人】
【識別番号】503046138
【氏名又は名称】尾形 明寛
【住所又は居所】東京都目黒区碑文谷5−25−1,209
【代理人】
【弁理士】
【識別番号】100092989
【氏名又は名称】片伯部 敏
【発明者】
【氏名】尾形 明寛
【住所又は居所】東京都目黒区碑文谷5−25−1,209
【要約】
【課題】
大型自動車のミラーステー7に支持されるサイドミラー11に対する運転者、および他の大型自動車の運転者からの視認性を向上し、サイドミラーの接触事故を防ぐことが出来るようにする。
【解決手段】
大型自動車のミラーステー7に支持されるサイドミラー11の縁部に警告灯19を設ける。この警告灯19は、緑色または青色に着色され、自動車のバッテリーを電源とし、自動車のヘッドライトを点灯すると自動的に点灯する電源配線を有する。あるいは、この警告灯は、太陽電池を電源とし、夜間に自動的に点灯する光検出部を有する回路を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
大型自動車の運転席外側に取り付けられたミラーステーに支持されるサイドミラーの縁部に警告灯を設けたことを特徴とする大型自動車の警告灯付きサイドミラー。
【請求項2】
前記警告灯は、緑色または青色に着色され、自動車のバッテリーを電源とし、自動車のヘッドライト、またはスモールランプを点灯すると自動的に点灯する電源配線を有することを特徴とする請求項1に記載の大型自動車の警告灯付きサイドミラー。
【請求項3】
前記警告灯は、太陽電池を電源とし、夜間に自動的に点灯する光検出部を有する回路を備えたことを特徴とする請求項1に記載の大型自動車の警告灯付きサイドミラー。
【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】
この発明は、大型自動車のサイドミラーに関する。
【従来の技術】
大型自動車のサイドミラーは、運転席外側に張り出すようにして取り付けられたミラーステーに対し、サイドミラーやアンダーミラーが支持される。特に、サイドミラーは大きく外側に突出する。運転者は、この突出したサイドミラーが、電柱や看板などに接触しないように運転しなければならない。また、大型自動車同士がすれ違うときは、サイドミラー同士が接触しないように、細心の注意が必要となる。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、大型自動車の突出したサイドミラーの接触事故を防ぐのは容易ではない。特に、夜間は運転席からサイドミラーまでの距離感がわかりにくくなるので、接触事故は防ぎにくい。
乗用車のサイドミラーに車幅灯をつけるもの(特開平11−268584)、方向指示器をつけるもの(特開2001−180377)は存在するが、これらは乗用車のサイドミラーに関するものであり、また、車幅灯や方向指示器はサイドミラーの前面側(車の進行方向側)に設けられるものであるので運転者が夜間にサイドミラーを認識するのに役に立つものではない。
この発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、大型自動車のミラーステーに支持されるサイドミラーに対する運転者、および他の大型自動車の運転者からの視認性を向上し、サイドミラーの接触事故を防ぐことが出来る大型自動車の警告灯付きサイドミラーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、第一の発明は、大型自動車の運転席外側に取り付けられたミラーステーに支持されるサイドミラーの縁部に警告灯を設けたことを特徴とする大型自動車の警告灯付きサイドミラーである。
第二の発明は、前記警告灯は、緑色または青色に着色され、自動車のバッテリーを電源とし、自動車のヘッドライト、またはスモールランプを点灯すると自動的に点灯する電源配線を有することを特徴とする大型自動車の警告灯付きサイドミラーである。
第三の発明は、前記警告灯は、太陽電池を電源とし、夜間に自動的に点灯する光検出部を有する回路を備えたことを特徴とする大型自動車の警告灯付きサイドミラーである。
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を、図1から図3に示す。
大型自動車1の運転席3の外側であって、左右のドア5の開口部の前側縁部には、それぞれミラーステー7、9が、取り付けブラケットにより取り付けられる。このうち運転席から見て左のミラーステー7には、車体の左側側部を映すサイドミラー11、車体の左側直下を映す第一のアンダーミラー13、および車体の左側正面下を映す第2のアンダーミラー15が支持される。また、右のミラーステー9には、車体の右側側部を映すサイドミラー17が支持される。
そして左右のサイドミラー11,17の上縁部に警告灯19が設けられる。この警告灯19のライト部21は、緑色または青色に着色され、サイドミラー11,17の上縁部よりも高い位置に存在する。このライト部21はベース部23に固定され、ベース部23はサイドミラー11,17の前面側(車の進行方向側)に取り付けられる。
この警告灯19は、この大型自動車のバッテリーを電源とし、自動車のスモールランプを点灯すると自動的に点灯する電源配線(図示せず)を有する。たとえば、スモールランプと並列に配線される。
(実施形態の作用効果)
以上の実施形態においては、運転者がスモールランプを点灯すると、サイドミラー11,17の着色された警告灯19が点灯する。よって、夜間において、この大型自動車の運転者自身も自車のサイドミラー11,17を視認しやすく、狭い路地のカーブなどでサイドミラー11,17が電柱や看板などに接触しないように運転出来る。
また、他の大型自動車の運転者からもサイドミラー11,17が視認されやすく、両大型自動車がすれ違う際に両車のサイドミラー同士の接触事故を防ぐことが出来る。
また、警告灯19が緑色または青色に着色されることで、自動車の他の部分に設けられる法定の灯の白色、赤色、黄色などの灯色と区別しやすい。
また、自動車のバッテリーを電源とすることで、別途に専用の電池などの電源を設ける必要が無い。
さらに、大型自動車のスモールランプを点灯すると自動的に警告灯19が点灯するので、手動などにより点灯する必要が無く便利である。
(他の実施形態)
以上の実施形態では、スモールランプを点灯すると自動的に警告灯が点灯するものであったが、他の実施形態ではヘッドランプを点灯すると自動的に警告灯が点灯するものとすることも出来る。
また、以上の実施形態では、大型自動車のバッテリーを電源としたが、他の実施形態では、太陽電池などの専用の電池を備えても良い。この例の実施形態を図4および図5に示す。なお、図中の同一符号は、同一または類似の部分を示す。
図4に示すように、太陽電池25はサイドミラー17の前面側(車の進行方向側)に貼り付けられる。また、図5に示すように、警告灯19の回路50の電源部52は、太陽電池25に昼間の光があたると電流が流れ、電池56に充電される。夜間は逆向きに太陽電池25に電流が流れ得るので、これを防止するためにダイオード58を設ける。
また、光検出部60は、抵抗(たとえば1MΩ)62とフォトトランジスタ64を直列につなぎ、フォトトランジスタ64にかかる電圧をMOS−FET66で検出させる。フォトトランジスタ64は、周囲が明るいときは小さな抵抗(たとえば数十Ω)を示し暗いときには大きな抵抗(たとえば数MΩ)を示し、その差は大きく変化する。明るく抵抗が小さいとフォトトランジスタ64にかかる電圧はほとんど0に近いので、MOS−FET66はスイッチングを起こさない。逆に、暗く抵抗が大きくなるとフォトトランジスタ64にかかる電圧は大きくなり、MOS−FET66のピンチオフ電圧より大きくなると、スイッチングを起こしONになる。なお、フォトトランジスタ64は、ピーク波長が可視光線に近いものを選ぶ。
そしてMOS−FET66のスイッチングがONになると、警告灯19のライト部21に内蔵される発光ダイオード(LED)68に電流が流れ、発光する。
電池56などをベース部23内に収めれば、この実施形態の警告灯はサイドミラー11,17とは別体で販売され、後から従来のサイドミラー11,17に対し、接着剤などで取り付けることが可能になる。
この実施形態では、警告灯19は電源部52に太陽電池25を電源とすることで、前記実施形態のような自動車のバッテリーまでの配線が不要になる。また、夜間に自動的に点灯する光検出部60を有する回路を備えることで、手動などにより点灯する必要が無く便利である。
【発明の効果】
以上説明したように、第一、第二、または第三の発明によれば、大型自動車の運転席外側に取り付けられたミラーステーに支持されるサイドミラーの縁部に警告灯を設けることで、夜間において、この大型自動車の運転者もサイドミラーを視認しやすく、および他の大型自動車の運転者からも視認しやすく、サイドミラーの接触事故を防ぐことが出来る。
また、第二の発明によれば、さらに、警告灯が緑色または青色に着色されることで、自動車の他の部分に設けられる灯の白色、赤色、黄色などの色と区別しやすい。また、自動車のバッテリーを電源とすることで、別途に電源を設ける必要が無い。さらに、自動車のヘッドライトを点灯すると自動的に点灯するので、手動などにより点灯する必要が無く便利である。
また、第三の発明によれば、さらに、警告灯は太陽電池を電源とすることで、自動車のバッテリーまでの配線が不要になる。また、、夜間に自動的に点灯する光検出部を有する回路を備えることで、手動などにより点灯する必要が無く便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態にかかる大型自動車の警告灯付きサイドミラーの正面図である。
【図2】図1のサイドミラーを有する大型車の正面図である。
【図3】図1のサイドミラーを有する大型車の背面図である。
【図4】この発明の他の実施形態にかかる大型自動車の警告灯付きサイドミラーの正面図である。
【図5】図4の警告等の回路図である。
【符号の説明】
1 大型自動車
3 運転席
5 ドア
7、9 ミラーステー
11 サイドミラー
13 第一のアンダーミラー
15 第2のアンダーミラー
17 サイドミラー
19 警告灯
21 ライト部
23 ベース部
25 太陽電池
50 回路
52 電源部
56 電池
58 ダイオード
60 光検出部
62 抵抗
64 フォトトランジスタ
66 MOS−FET
68 発光ダイオード(LED)
【図1】
図1
【図2】
図2
【図3】
図3
【図4】
図4
【図5】
図5 
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