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運輸
 
【考案の名称】自動車用サンシェード
【実用新案権者】
【識別番号】714002475
【氏名又は名称】渡邊 正直
【住所又は居所】栃木県宇都宮市戸祭台50番地8
【考案者】
【氏名】渡邊 正直
【住所又は居所】栃木県宇都宮市戸祭台50番地8
【要約】 (修正有)
【課題】小さく分割した遮蔽シートを繋ぎ合わせることで大面積のサンシェードを形成する事が出来、車体の上部であるボンネット、フロントガラス、ルーフ、リアガラス、トランク等を同時にカバーできるサンシェードを提供する。
【解決手段】分割された遮蔽シート1とその外枠の支持体となるワイヤーで構成され、夫々の遮蔽シートには繋ぎ4があり、遮蔽シートを繋いで一体化し、車体に固定し、使用される。車体の表面を外側から覆うサンシェードであって、分割された遮蔽シート単体の形状が四角形の角を丸くした形状からなる。分割された遮蔽シートは、車内に設置したカメラ等電子機器に対応する為、一部に開口部11が設けられる。遮蔽シート上には太陽光発電パネルを搭載するための固定具が設けられ、折り畳むことにより、コンパクト化して収納できる。
【選択図】図5
選択図
【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】
複数に分割された遮蔽シートとその外枠の支持体となるワイヤーとで構成され、夫々の遮蔽シートには繋ぐ為の加工を施してあり、複数の遮蔽シートを繋いで一体化し、遮蔽シートの少なくとも1シート内に開口部を設けて、車体に固定して使用される、車体の表面を外側から覆うサンシェード。
【請求項2】
上記、一体化した複数の遮蔽シートの内、少なくとも1シートに太陽光発電パネルを搭載してなる、請求項1に記載された、車体に固定して使用される、車体の表面を外側から覆うサンシェード。
【考案の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本考案は、車体の表面を外側から容易にカバーし、炎天下の車内の温度上昇を抑制するサンシェードに関するものである。
特に大面積遮蔽シートを軽量、コンパクトにし、取り付けおよび収納の利便性を考慮したものである。
【背景技術】
【0002】
夏場、自動車を炎天下に駐車した場合、車内温度は急激に上昇し、40℃を超える温度に達し、人が車内に居られないような状態になる。 そこで車窓を開けたり、エアコンを始動したりする必要がある。 省エネ対策として、炎天下に車を駐車する場合は、
少しでも、車内の温度上昇を抑えようと、フロントガラスの内側にサンシェードを設置したり、サイドガラスにカーテンを設けたりすることが行われています。
しかしながら、フロントガラス部等の窓をカバーするだけでは温度上昇を抑える効果は限定的です。 実際はボンネット部、フロントガラス部、ルーフ部、リアウインドウ部、トランク部が非常に高温になっており、これにより車内の温度上昇が促進されており、少なくともこれら全体に直射日光が当たらないようにしなければ、上記の対策は十分であるとは言えないことが明らかです。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開 2019-199256 では、サンシェードが車体上部の全体を覆うように構成されているが、立体的に成形されており、車体に被せるように装着使用される。この場合は車体の形状により、様々な形に成形しなければならず、生産性の点で問題があり、
製造コストが高いものとなってしまう。また、車体全体を覆うには大型成形品になってしまい、収納の問題がある。
特開 平09-058265 では、遮蔽シートをロール状に収納し、使用時に遮蔽シートを引き出し、ボンネット、フロントガラス等をカバーする方法が考案されている。この場合は巻き出し、巻取りの機構を備えた装置が必要になり、非常に高価なものになる。
また、車体全体をカバーするには遮蔽シートが長くなるため、非常に大きなロール装置が必要になり、ハンドリングが容易ではないという問題がある。
【0004】
上記のような問題が長い間、解決されておらず、軽量、コンパクトで容易に車体の大面積を直射日光から遮蔽するサンシェードの要求がなされています。
【考案の概要】
【考案が解決しようとする課題】
【0005】
車体の上部であるボンネット、フロントガラス、ルーフ、リアガラス、トランク等を同時にカバーできる大面積のサンシェードを作製すること、さらにコンパクトに折り畳み収納出来る様にすることが求められます。
【課題を解決するための手段】
【0006】
大面積の遮蔽シートを作製するために小さく分割した遮蔽シートを複数枚繋ぐことが本考案の特徴である。遮蔽シートの外枠に支持体を設け、常に布に張力をかけた状態を保つように、剛性の強い金属ワイヤーを使用すること及び四角形の角を丸くすることで分割した遮蔽シートを作ることができた。 遮蔽シートのつなぎ目で折り畳むことさらにワイヤーの捩じれ性を応用して折り畳むことでコンパクト収納も可能になった。
【考案の効果】
【0007】
車上、全体にサンシェードを容易に短時間で取り付けが出来るようになった。
遮蔽シートを折り畳める様にしたことにより、軽量、コンパクト化が可能になった。
このようなサンシェードを用いることにより、省エネ対策、車内の内装劣化防止対策に大きく寄与すると思われます。
自動車の進化は急速で自動運転化が進んでおり、其れに伴い車内には幾つもの精密カメラ、大きな液晶パネル、高品質な音響機器等が搭載されるようになり、それらの電子機器類を高温から少しでも避けるためにも必要なものになると思われます。また、遮蔽シート内に開口部を設ける事で車内に設けたカメラ等を有効に活用できます。
さらに遮蔽シート上に薄型の太陽光発電パネルを搭載することにより、車内の電子機器に直接電気を供給する事が出来、省エネも達成できます。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1はサンシェードの実施方法を示した車体側面図である。
【図2】図2はサンシェードの実施方法を示した車体正面図である。
【図3】図3はサンシェードの実施方法を示した車体平面図である。
【図4】図4は遮蔽シート単体の構成説明図である。
【図5】図5は分割した遮蔽シートを繋いで一体化した構成図である。
【図6】図6はサンシェードの折り畳み図である。
【図7】図7はサンシェードのさらなる折り畳み図である。
【図8】図8はサンシェードに太陽光発電パネルを搭載した例である。
【0009】
本考案は、複数に分割した遮蔽シートを繋ぎ合わせて一体化して使用するので、例えば、分割遮蔽シートをLサイズ、Mサイズ、Sサイズを用意しておけば、普通自動車、軽自動車等の車体の長さ、幅に合わせて、分割遮蔽シートを組み合わせて調整することができること、および材料の軽量化、収納時のコンパクト化を特徴とする。
【0010】
本考案のサンシェードは車体をカバーして使用するが、遮蔽シート自体は主に布製の為、色の選択、模様、文字の書き込み、等が可能で個人の好みに加工ができるという利点がある。
【考案を実施するための形態】
【0011】
自動車の車体上部全体を直射日光から遮蔽するということを、非常に軽い遮蔽シートで出来るようにし、さらに、そのサンシェードは折り畳んでコンパクトにし収納するという目的を安価な材料の組み合わせで実現した。
【0012】
図1は、本考案サンシェードを車体に装着した場合の側面図であって、点線で示した1がサンシェードで2が車体である。 図2はサンシェードを装着した場合の車体前方正面図です。サンシェードは紐状のシリコンゴム6で 車体に取り付けたマグネット付きのフック7に架けて固定されます。サンシェードの開口部11は車内に設置されたカメラの位置に合わせてフロントガラス部、リアガラス部等に設ける事が可能である。開口部は何も無く貫通状態でも透明なシートを設けてもよい。
図3は分割遮蔽シートを三シート繋いで一体化したサンシェードを車上に装着した場合の平面図です。 図4は外枠3の支持体で囲まれた遮蔽シート1と外枠3の断面図です。バイアステーブ12の中にワイヤー13が入って外枠3が構成されています。
図5は分割遮蔽シート1を三シート繋いだ全体の構成図です。分割シートの内部にはシートを繋ぐ為、および車体に固定する為のハトメ加工5をしてあります。繋ぎ箇所には紐状のプラスチック4を使用し、固定する箇所には紐状のゴム6を使用します。
分割遮蔽シートを繋ぐ方法は例えば、繰り返し折り畳み耐久性のある布状のものでシート間を繋ぐ方法でもよい。 図6は一体化した遮蔽シートを繋ぎの箇所で折り畳んで、三シートを一シートサイズにした図です。折り畳んだ時の側面形状8と平面形状1です。 図7は更にもう一回折り畳んだ時の側面形状9と平面形状1です。図8はサンシェードに太陽光発電パネルを搭載した図で遮蔽シートに設けた三角コーナー、さらに帯状の固定具で太陽光パネルを固定している図です。
【実施例1】
【0013】
図4は遮蔽シートの構成であるが、外枠3はバイアステープの中にワイヤーを通した構成になっている。バイアステープはナイロン製で撥水処理をしてあり、10mm幅を使用している。ワイヤーは平角の1.0mm厚み、5.0mm幅の焼き入り、リボン鋼線を使用
し、両端は突合せ接続端子で接続している。 遮蔽シート単体は40Dのナイロン製布で撥水性、UVカット性、耐久性良好な処理が施されており、大きさは幅1400mm、長さ1500mmの四角形の形状で四つの角をR250で丸い形状にした。 そのナイロン製布の周辺にバイアステープを縫製してある。遮蔽シートの形状は四つの角を丸くしているが、例えばR10以下の形状では直角に近づく為、バイアステープを縫製することが困難になり、またそのバイアステープの中にワイヤーを通す事さえも困難になる。またR700以上にした場合は遮蔽する面積が減少し、繋ぎ部分に隙間が生じ、遮蔽効果が低下する。遮蔽面積が少し減少するが、遮蔽シートの形状は六角形、八角形でもよい。
【0014】
図5は上記で作成した遮蔽シートを三シート繋ぎ合わせ、一体化した例で普通自動車のサンシェードに適応してある。 遮蔽シートの繋ぎ4および車体への固定の為にハトメ加工5を行った。 繋ぎ材4には66ナイロン製のロックタイを使用し、固定の為のゴム紐には直径3mmのシリコンゴム6を使用した。 図6はサンシェードを車体に固定している図でマグネット性のフック7を車体に設けてそこにシリコンゴム6を引っ掛けて留めている。
【実施例2】
【0015】
遮蔽シートの使い方ですが、車体が短い軽自動車用として、例えば遮蔽シートの大きさを幅1300mm、長さ1300mmのサイズと、幅1300mm、長さ1500mmのサイズと、異なるサイズの組み合わせで二シートを繋いだ遮蔽シートによるサンシェードを作製した。
【実施例3】
【0016】
図8は遮蔽シートに太陽光発電用パネルを搭載した例です。薄型、軽量のフレキシブルソーラーパネルで98cm×58cmの大きさで0.3cmの厚みで重量が2.4kgのものを遮蔽シートに三角コーナー等を用いて固定して使用した。
【産業上の利用可能性】
【0017】
本考案のサンシェードは軽量コンパクトで持ち運びが容易な為、キャンプ地でのテントと併せて紫外線、雨避け、太陽光発電パネル搭載用支持台としても使用が可能である。 寒冷地では、朝,夜の冷え込みによるフロントガラス、リアガラスの凍結防止も可能である。また、家の周りの軒下のサンシェードとしての使用も可能である。 省エネ対策、車内内装機器の劣化防止用として、非常に大きな効果が期待できる。
【符号の説明】
【0018】
1 遮蔽シート
2 車体
3 外枠、支持体
4 繋ぎ
5 ハトメ穴
6 ゴム紐
7 フック
8 折り畳み側面
9 二回折り畳み側面
10 太陽光発電パネル
11 開口部
12 バイアステーブ
13 ワイヤー
14. 15 固定具
16 配線
【図1】
図1
【図2】
図2
【図3】
図3
【図4】
図4
【図5】
図5
【図6】
図6
【図7】
図7
【図8】
図8
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