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【発明の名称】据え置き式電動掃除機
【特許権者】
【識別番号】501399485
【氏名又は名称】荒金 観慈
【住所又は居所】大分県中津市大字宮夫39番地の5
【代理人】
【弁理士】
【識別番号】100094215
【氏名又は名称】安倍 逸郎
【発明者】
【氏名】荒金 観慈
【住所又は居所】大分県中津市大字宮夫39番地の5
【要約】
【課題】
低出力の安価な駆動部でも良好にごみが捕集可能で、空気を通さない安価なごみ収納袋を使用し、ランニングコストを低減可能な据え置き式電動掃除機を提供する。
【解決手段】
掃除機本体12が床に据え置きし、吸引口11を掃除機本体12の前板の下端に形成したので、吸引口11と床面との間に隙間が存在せず、低出力の安価なファン20でも良好にごみを捕集できる。内部空間13の負圧化は、内部空間13上の真空室16を利用するので、従来のネット形状を有する高価なごみ収納袋ではなく、安価なビニール袋18を使
用できる。その結果、ランニングコストの低減が図れる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面に据え置かれ、周側板の下端に床面上のごみを内部空間に向かって吸引する吸引口が形成された箱形の掃除機本体と、
前記内部空間より上方の掃除機本体内に仕切り板を介して画成され、該仕切り板に設けられた連通部を介して、前記内部空間と連通された真空室と、
前記吸引口と内部空間とを仕切り板に形成した管孔を介して連通する吸引管と、
前記内部空間に、密封可能なごみ収納袋を上向きに開口して膨張させた状態で保持する袋保持部材と、
前記掃除機本体の内部空間を、前記真空室を介して負圧化する電動式の吸引装置とを備え、
前記吸引口から吸い込んだごみを、吸引管および管孔を介して、このごみ収納袋内に捕集する据え置き式電動掃除機であって、
前記袋保持部材は、該袋保持部材の周方向の略全域を、前記掃除機本体の周側板に対して内側から弾性的に押し付ける筒形状を有する弾性体で構成するとともに、
前記真空室内の連通部に箱形フィルタを配設した据え置き式電動掃除機。
【請求項2】
前記袋保持部材は、上側の筒形状の保持筒と、この保持筒から垂下された押さえ用の保持板とを有する請求項1に記載の据え置き式電動掃除機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
この発明は据え置き式電動掃除機、詳しくは床などに常時設置される据え置き式電動掃除機に関する。
【背景技術】
従来の据え置き式電動掃除機として、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。
特許文献1の据え置き式電動掃除機は、図4および図5に示すように、キャスタ100により走行可能な箱形の本体101を有している。本体101の底部の後部分には真空モータ102が収納されている。本体101の後板には、真空モータ102との対向部分に排出口103が形成されている。本体101の底板の前端には、床面に対向した下向きの吸引口104が形成されている。本体101の前側部分には、下端部が吸引口104と連通した吸引路105が画成されている。吸引路105の上端は、上部導孔106を介して、本体101の上部空間に連通されている。上部空間の下方には、ネット形状のごみ収納袋107を収納可能な大型のごみ収納空間108が画成されている。また、本体101の前板にはごみ出し口109が形成され、本体101の上板には大型ごみ投入用の投入口110が形成されている。ごみ出し口109は横蓋111により開閉自在で、投入口110は上蓋112により開閉自在に構成されている。
次に、特許文献1の据え置き式電動掃除機の作動を説明する。
図4および図5に示すように、真空モータ102を駆動すると、本体101の内部で負圧力が発生し、床面上のごみが吸引口104から吸引路105に垂直に吸い上げられる。次いで、ごみは上部導孔106から上部空間を通過してごみ収納空間108に吸い出され、ごみ収納袋107に捕集される。また、ごみ収納空間108の内部空気はごみ収納袋107の編み目を通り、排出口103から大気開放される。
【特許文献1】
実開平5−80443号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1の据え置き式電動掃除機では、以下の問題点があった。
(1) ごみを吸引する吸引口104は、本体101の底板に下向きに形成されていた。そのため、吸引口104と床面との間には、略キャスタ100の高さ分の大きな隙間が現出する。これにより、床面上のごみを取り残しなく吸引するには、高出力の真空モータ102が必要となり、価格が高騰するおそれがあった。
(2) また、特許文献1では、真空モータ102の負圧力はごみ収納袋107の編み目を通し、吸引口104に作用されている。そのため、大型となるごみ収納袋107は、空気を通過可能なネット形状またはフィルタ形状でなければならない。その結果、ごみ捕集後の処理の容易性を考慮し、使い捨て方式のごみ収納袋を採用しようとすれば、ランニングコストが嵩むおそれがあった。
そこで、この発明は、低出力の安価な駆動部を利用しても良好にごみを捕集することができ、またビニール袋などの安価なごみ収納袋を使用してランニングコストを低減することができる据え置き式電動掃除機を提供することを目的としている。
この発明は、大きな吸引力が得られるにも拘らず、ごみ吸引系路のごみによる詰まりを防止することができる据え置き式電動掃除機を提供することを目的としている。
この発明は、掃除機本体の内部空間において、ごみ捕収納袋をその略最大限の膨張状態で堅固に保持することができる据え置き式電動掃除機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、床面に据え置かれ、周側板の下端に床面上のごみを内部空間に向かって吸引する吸引口が形成された箱形の掃除機本体と、前記内部空間より上方の掃除機本体内に仕切り板を介して画成され、該仕切り板に設けられた連通部を介して、前記内部空間と連通された真空室と、前記吸引口と内部空間とを仕切り板に形成した管孔を介して連通する吸引管と、前記内部空間に、密封可能なごみ収納袋を上向きに開口して膨張させた状態で保持する袋保持部材と、前記掃除機本体の内部空間を、前記真空室を介して負圧化する電動式の吸引装置とを備え、前記吸引口から吸い込んだごみを、吸引管および管孔を介して、このごみ収納袋内に捕集する据え置き式電動掃除機であって、前記袋保持部材は、該袋保持部材の周方向の略全域を、前記掃除機本体の周側板に対して内側から弾性的に押し付ける筒形状を有する弾性体で構成するとともに、前記真空室内の連通部に箱形フィルタを配設した据え置き式電動掃除機である。
請求項1に記載の発明によれば、吸引装置を作動させると真空室が負圧化し、連通部を介して、掃除機本体の内部空間が負圧化される。これにより、例えば吸引口の付近に箒により掃き寄せられた床面上のごみが、吸引口から掃除機本体の内部空間に吸引され、ごみ収納袋に捕集される。
このように、掃除機本体が床に据え置きされ、吸引口が周側板の下端に形成されることで、吸引口と床面との間にほとんど隙間が存在しない。そのため、従来のように吸引口と床面との間に大きな隙間が存在するときに比べて、低出力の安価な駆動部を利用しても良好にごみを捕集することができる。
また、内部空間の負圧化は、内部空間上に仕切り板により画成された真空室および連通部を介して行われる。そのため、従来のようにごみ収納袋として、ネット形状の高価なごみ収納袋ではなく、ビニール袋などの安価な汎用袋を採用することができる。その結果、ランニングコストを低減することができる。
掃除機本体が床に据え置きされるとは、掃除機本体の底面の一部または全部が床に直接接触し、掃除機本体が容易には動かない状態をいう。
掃除機本体の素材、大きさは限定されない。掃除機本体の形状は限定されない。例えば、縦長または横長な6面体のボックスなどを採用することができる。
掃除機本体は据え置きタイプである。ただし、通常は据え置き状態でありながら、必要に応じて、掃除機本体に収納された例えばキャスタ、車輪、タイヤなどの走行部(押しまたは引きによる手動走行でも、自動走行でもよい)を下方に突出させ、移動自在としてもよい。
吸引口は、掃除機本体の前板、後板、左右の側板の何れに形成してもよい。
吸引口を掃除機本体の周側板の下端に形成するとは、吸引口の下辺を略床面に接するように周側板に形成することをいう。吸引口の形成数は1つでもよいし、2つ以上でもよい。
掃除機本体の内部には、ごみ収納袋が収納される内部空間と、その上方に仕切り板を介して画成された真空室とが形成されている。内部空間と真空室とは仕切り板に設けられた連通部を通して連通されている。真空室の一部または全部に、石綿などのフィルタ材を充填してもよい。
連通部としては、単なる連通口、連通管などを採用することができる。また、任意形状の連通路でもよい。
ごみ収納袋の素材は限定されない。例えば、ビニール、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの各種の合成樹脂を採用することができる。また、紙でもよい。ごみ収納袋は、例えばビニール袋のような密封可能な袋である。
ごみ収納袋の大きさ、形状、使用枚数は限定されない。
袋保持部材の素材、大きさ、形状は限定されない。要は、掃除機本体の内部空間で、ごみ収納袋を膨張状態で保持することができればよい。
吸引装置としては、例えば電動モータにより出力軸を回転させて回転羽根を回転させる電動ファンを採用することができる。そのほか、吸引用のコンプレッサを内蔵した負圧装置などでもよい。吸引装置は、掃除機本体の内部に配置してもよいし、掃除機本体の外部に配置してもよい。吸引装置を外部配置する一例として、掃除機本体に形成された排気口に、市販の掃除機のホースを連通することが挙げられる。市販の掃除機を利用するので、掃除機本体内に組み込まれる吸引装置およびフィルタを不要にすることができる。
請求項2に記載の発明は、前記袋保持部材は、上側の筒形状の保持筒と、この保持筒から垂下された押さえ用の保持板とを有する請求項1に記載の据え置き式電動掃除機据え置き式電動掃除機である。
袋保持部材は、袋保持部材の略全域を、掃除機本体に内側から押し付け可能な筒形状を有した弾性体であるので、掃除機本体の内部空間において、袋保持部材の弾性力によりごみ収納袋をその略最大限の膨張状態でしっかりと保持することができる。これにより、連通部を介して、真空室の負圧力により掃除機本体の内部空間が負圧化しても、ごみ収納袋が連通部に向かって吸い寄せられて潰れない。その結果、常時、ごみ収納袋内に大きなごみの収納空間を保持することができる。
袋保持部材は、筒形状であれば限定されない。例えばその断面形状としては、円形、楕円形、三角形、四角形以上の多角形状が挙げられる。ここでいう密封とは、ごみ収納袋の口を密閉した状態で、袋を通して空気の流通がない状態をいう。
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、掃除機本体を床に据え置きタイプとし、吸引口を周側板の下端に形成したので、吸引口と床面との間にほとんど隙間が存在しない。これにより、低出力の安価な駆動部でも良好にごみを捕集することができる。
また、内部空間の負圧化には、内部空間の上方に画成された真空室を利用するように構成したので、従来のネット形状を有する高価なごみ収納袋ではなく、ビニール袋などの安価な汎用袋の使用が可能になる。その結果、ランニングコストを低減することができる。
特に、請求項2に記載の発明によれば、袋保持部材の略全域を、掃除機本体に内側から押し付け可能な筒形状を有する弾性体としたので、掃除機本体の内部空間において、ごみ収納袋をその略最大限の膨張状態でしっかりと保持することができる。これにより、ごみ収納袋内に、常時、大きなごみの収納空間を保持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
以下、この発明の実施例を図面を参照して説明する。掃除機本体12は合成樹脂からなる縦型の直方体の容器(容積50リットル前後)で、上面に開口部が形成され、この開口部に蓋体21が着脱自在に取り付けられている。掃除機本体12は、4つの周側面のうち、短幅な一方の面を前面とする。これにより、前面と対向する面を後面、前方から見て左側の面を左面、前方から見て右側の面を右面する。上側の仕切り板14の左後側の隅部には、第2の吸引管30が連通される管孔14aが形成されている。また、上側の仕切り板14の右前側の隅部には、排出管31の上端部が連通される、平面視して直角三角形状を有した管孔14bが形成されている。さらに、上側の仕切り板14の中央後側には、別の管孔14cが形成されている。上側の仕切り板14の真空室16側には、左後側の隅部の管孔14aと別の管孔14cとを連通する下向きU字形状の第3の吸引管34が立設されている。また、上側の仕切り板14の右後側の隅部付近には、直径50mmの前記連通孔15が形成されている。保持筒35の後左側の隅部には、平面視して長さ方向の中間部が筒内側に突出した円弧形状の凹部35aが、保持筒35の高さ方向の全長にわたって形成されている。凹部35aは、第2の吸引管30を掃除機本体12と保持筒35との間に介在させるために必要である。また、保持筒35の前右側の隅部には、平面視して面取り形状を有した別の凹部35bが、保持筒35の高さ方向の全長にわたって形成されている。別の凹部25bは、排出管31を掃除機本体12と保持筒35との間に介在させるために必要である。図1〜図3に示すように、まず、大型のビニール袋18を広げ、その袋内に袋保持部材19を挿入する。具体的には、ビニール袋18の上端部から高さ方向の中間部までに保持筒35が挿入され、袋の開口状態が保持される。しかも、ビニール袋18の下部は、各保持板36により袋の開口状態が保持される。ビニール袋18は、孔やスリットが形成されていない密封可能な袋である。
その後、袋保持部材19を掃除機本体12の内部空間13に弾性的に内嵌する。これにより、ビニール袋18が掃除機本体12と保持筒35との間で所定の弾性力により挟持された状態で、保持筒35が掃除機本体12の上部に圧入される。こうして、各保持板36が掃除機本体12の左右の側板の内側に押し付けられる。その結果、ビニール袋18は、掃除機本体12の内部空間13に、開口して膨張された状態で収納される。なお、ビニール袋18の上端部は、内部空間13に折り込む。また、ビニール袋18の下部は、各保持板36により部分的に保持されているだけである。そのため、ビニール袋18の下部は、内部空間13の領域内で任意に膨れることができる。これにより、保持筒35を内部空間13の全域まで拡大した場合に比べて、保持筒35のコンパクト化、低コスト化を図ることができる。しかも、ごみも多量に捕集することができる。スイッチ33を入れてファン20を作動させると、真空室16が負圧化する。これにより、連通孔15を介して、掃除機本体12の内部空間13が負圧化される。これにより、吸引口11の付近まで箒により掃き寄せられた床面上のごみが、吸引口11から第1〜第3の吸引管29,30,34を通して掃除機本体12の内部空間13に吸引され、ビニール袋18に捕集される。
実施例1の据え置き式電動掃除機10では、このように掃除機本体12が床に据え置きされ、吸引口11を周側板の下端に形成している。そのため、吸引口11と床面との間にほとんど隙間が存在しない。その結果、従来のように下向きの吸引口11と床面との間に、略キャスタの高さ分の大きな隙間が存在する場合に比べて、低出力で安価なファン20を利用して良好にごみを捕集することができる。内部空間13の負圧化は、上側の仕切り板14および連通孔15を介して、真空室16を利用して行われている。連通孔15の大きさは、例えばφ40〜50mm程度と小さい方が低出力のファン20でも真空室16の真空度を高めやすく、吸引口11の負圧力も増大する。しかしながら、その分、連通孔15を通過する空気の流速は高まり、内部空間13に吸引された例えば髪(ごみ)は、真空室16に吸い込まれやすい。そのため、吸い込まれた髪は、その後、掃除機本体12の外に排出され、掃除したはずの床面を再び汚してしまう。そこで、実施例1では、上側の仕切り板14の真空室16側に連通孔15を覆う箱形フィルタ17を装着している。これにより、表面積が連通孔15に平板フィルタを装着した場合に比べて大きくなる。しかも、箱形フィルタ17を使用すれば、仮に連通孔15を小さくして吸引口11に大きな吸引力を与えるように構成しても、連通孔15に目詰まりが発生しにくい。さらに、箱形フィルタ17を真空室16に設けたので、内部空間13の容積もフィルタの形成によって縮小されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1に係る据え置き式電動掃除機の分解斜視図である。
【図2】この発明の実施例1に係る据え置き式電動掃除機の底部の横断面図である。
【図3】この発明の実施例1に係る据え置き式電動掃除機の縦断面図である。
【図4】従来手段に係る据え置き式電動掃除機の斜視図である。
【図5】従来手段に係る据え置き式電動掃除機の縦断面図である。
【符号の説明】
10 据え置き式電動掃除機、
11 吸引口、
13 内部空間、
12 掃除機本体、
14 仕切り板、
15 連通孔(連通部)、
16 真空室、
18 ビニール袋(ごみ収納袋)、
19 袋保持部材、
20 ファン(吸引装置)。
【図1】
図1
【図2】
図2
【図3】
図3
【図4】
図4
【図5】
図5
写真1


 
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 他業種でも他目的に色々と使用可能。

 
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