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土木・建設
 
【考案の名称】石膏ボ−ド等におけるビス等の一定間隔の打込み位置標記装置
【実用新案権者】
【識別番号】395002320
【氏名又は名称】小林 陸雄
【住所又は居所】千葉県千葉市緑区誉田町3−1−2 ウインベルコーラス誉田703
【代理人】
【弁理士】
【識別番号】100085039
【氏名又は名称】佐藤 良博
【考案者】
【氏名】小林 陸雄
【住所又は居所】千葉県千葉市緑区誉田町3−1−2 ウインベルコ−ラス誉 田703
【要約】(修正有)
【解決手段】
石膏ボ−ド901を、下地材に、ビス等により、一定間隔を置いて複数打込みして取付する際に、この一定間隔を置いた打込み位置を石膏ボ−ド901に標記することができる装置1であって、回転盤102の周囲に一定間隔を置いて棒状の突設部103を有してなり、回転盤102を手動で石膏ボ−ド901の上で回転させることにより回転盤102の周囲の棒状の突設部103により一定間隔を置いた打込み位置を石膏ボ−ド901に標記することができる。
【効果】
位置の全体標記に掛かる時間や当該打込みに要する時間を大幅に短縮することができる。
【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】
石膏ボ−ド等のボ−ド又はそれに類した物を、下地材等の取付対象物に、ビス、ネジ、ステ−プルタッカ−、釘、アンカ−等の取付具を一定間隔を置いて複数打込みして取付する際に、当該一定間隔を置いた打込み位置を前記ボ−ド又はそれに類した物に標記することができるように、回転盤の周囲に一定間隔を置いて棒状の突設部を有してなり、当該回転盤を手動で石膏ボ−ド等のボ−ド又はそれに類した物の上で回転させることにより当該回転盤の周囲の棒状の突設部により前記一定間隔を置いた打込み位置を前記ボ−ド又はそれに類した物に標記することができるように構成されてなることを特徴とする石膏ボ−ド等におけるビス等の一定間隔の打込み位置標記装置。
【請求項2】
石膏ボ−ド等におけるビス等の一定間隔の打込み位置標記装置が、回転盤による回転の径を調節できるようにアジャスト部を備えてなり、当該アジャスト部を操作することにより標記間隔を調節できるようになっていることを特徴とする、請求項1に記載の石膏ボ−ド等におけるビス等の一定間隔の打込み位置標記装置。
【請求項3】
石膏ボ−ド等におけるビス等の一定間隔の打込み位置標記装置が、回転盤の回転による標記の際に当該装置が石膏ボ−ド等のボ−ド又はそれに類した物から動かないように固定部を備えてることを特徴とする、請求項1又は2に記載の石膏ボ−ド等におけるビス等の一定間隔の打込み位置標記装置。
【請求項4】
固定部が回転できるようになっていることを特徴とする、請求項3に記載の石膏ボ−ド等におけるビス等の一定間隔の打込み位置標記装置。
【考案の詳細な説明】
【技術分野】
本考案は、石膏ボ−ド等におけるビス等の一定間隔の打込み位置標記装置に関し、特に、石膏ボ−ドにビスやネジ等を一定間隔で打込みして、当該石膏ボ−ドを下地材に取付ける際に、当該石膏ボ−ドの表面に当該打込み位置をいちいち物差しなどを使用して印す(標記する)必要のない石膏ボ−ド等におけるビス等の一定間隔の打込み位置標記装置に関するものである。
【背景技術】
建築物の内装等において、例えば、図9に示すように、下地材900に、石膏ボ−ドよりなる不燃性板材901を、ビス、締付けネジ、ネジ釘902などの締付け部材(結合部材)により取付固着させることがある。その場合、空気圧式ネジ(ビス)打込み機などを使用して、石膏ボ−ドよりなる不燃性板材901に、ビス、締付けネジ、ネジ釘902などの締付け部材(結合部材)を打込みして取付固着させるが、当該打込みは、特に、耐震上、図示のように、石膏ボ−ドよりなる不燃性板材901の四辺の全てに要求される場合があり、又、線接着であって一定間隔を置いて当該間隔が不揃いではなく均一になされるようにする必要がある。当該間隔が不揃いであったりすると、ビス、締付けネジ、ネジ釘902などの締付け部材(結合部材)の打込みの深度が良くても、石膏ボ−ドよりなる不燃性板材901と下地材900との間の取付固着が充分行われていないことになり、耐震性にも影響することになる。
更には、空気圧式ネジ(ビス)打込み機などを使用してその打込みをする前の段階として、当該打込み位置を石膏ボ−ドよりなる不燃性板材901の表面に記す必要があり、それも迅速に記す必要がある。
しかるに、従来、こうした打込み位置を石膏ボ−ドよりなる不燃性板材901に印す(標記)のに、物差しを石膏ボ−ドよりなる不燃性板材901に当接して、例えば7mmなら7mmの位置間隔を視認してそこにいちいち鉛筆などで印を付けて、当該打ち込みを行っていた。
そうすると、標記の数は多数に渡るので、鉛筆などによる多数の印付けに時間が掛かり過ぎ、その結果、当該位置の全体標記に掛かる時間や当該打ち込みに要する時間が大幅に増え過ぎ、又、当該位置の標記が不揃いになり易く、均一性を確保できないので、耐震性にも問題を生じることになっていた。
【考案の開示】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、上記従来技術の有する欠点を解消した新規な技術を提供することを目的としたものである。
本考案の他の目的や新規な特徴については本件明細書及び図面の記載からも明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
本考案の実用新案登録請求の範囲は、次の通りである。
(請求項1)石膏ボ−ド等のボ−ド又はそれに類した物を、下地材等の取付対象物に、ビス、ネジ、ステ−プルタッカ−、釘、アンカ−等の取付具を一定間隔を置いて複数打込みして取付する際に、当該一定間隔を置いた打込み位置を前記ボ−ド又はそれに類した物に標記することができるように、回転盤の周囲に一定間隔を置いて棒状の突設部を有してなり、当該回転盤を手動で石膏ボ−ド等のボ−ド又はそれに類した物の上で回転させることにより当該回転盤の周囲の棒状の突設部により前記一定間隔を置いた打込み位置を前記ボ−ド又はそれに類した物に標記することができるように構成されてなることを特徴とする石膏ボ−ド等におけるビス等の一定間隔の打込み位置標記装置。
(請求項2)石膏ボ−ド等におけるビス等の一定間隔の打込み位置標記装置が、回転盤による回転の径を調節できるようにアジャスト部を備えてなり、当該アジャスト部を操作することにより標記間隔を調節できるようになっていることを特徴とする、請求項1に記載の石膏ボ−ド等におけるビス等の一定間隔の打込み位置標記装置。
(請求項3)石膏ボ−ド等におけるビス等の一定間隔の打込み位置標記装置が、回転盤の回転による標記の際に当該装置が石膏ボ−ド等のボ−ド又はそれに類した物から動かないように固定部を備えてなることを特徴とする、請求項1又は2に記載の石膏ボ−ド等におけるビス等の一定間隔の打込み位置標記装置。
(請求項4)固定部が回転できるようになっていることを特徴とする、請求項3に記載の石膏ボ−ド等におけるビス等の一定間隔の打込み位置標記装置。
【考案の効果】
本考案の石膏ボ−ド等におけるビス等の一定間隔の打込み位置標記装置は、回転盤の周囲に一定間隔を置いて棒状の突設部を有してなるので、当該回転盤を手動で石膏ボ−ド等のボ−ド又はそれに類した物の上で回転させると、当該回転盤の周囲の棒状の突設部により前記一定間隔を置いた打込み位置を前記ボ−ド又はそれに類した物に標記することができる。従って、従来例のように、いちいち物差しを石膏ボ−ド等に当接して、必要とする間隔をその都度視認して、そこにいちいち鉛筆などで印を付ける必要がないので、当該位置の全体標記に掛かる時間や当該打ち込みに要する時間を大幅に短縮することができる。
又、本考案の石膏ボ−ド等におけるビス等の一定間隔の打込み位置標記装置では、回転盤による回転の径を調節できるようにアジャスト部を備え、当該アジャスト部を操作することにより、標記間隔を調節できるようになっているので、異なった間隔で当該石膏ボ−ド等の表面上に標記を印して行きたい場合にも、臨機応変に、当該異なった間隔の標記を石膏ボ−ド等に印して行くことができる。
更に、本考案の石膏ボ−ド等におけるビス等の一定間隔の打込み位置標記装置では、回転盤の回転による標記の際に当該装置が石膏ボ−ド等のボ−ド又はそれに類した物から動かないように固定部を備えてなるので、当該固定部を石膏ボ−ド等の端部に当接することにより、より一層安定して間隔の揃った等間隔の標記を印して行くことができる。
更に又、本考案の石膏ボ−ド等におけるビス等の一定間隔の打込み位置標記装置における上記固定部は、回転させることができるようになっており、当該固定部を例えば90°回転させ、当該装置における固定部を横向きにすると、石膏ボ−ド等のより内側に標記を印して行くことができる。
【考案を実施するための最良の形態】
次に、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
図2に示すように、本考案の石膏ボ−ド等におけるビス等の一定間隔の打込み位置標記装置1は、把手部100とアジャスト部101と回転盤102と棒状の突設部103と固定部104とを有してなる。
当該回転盤102の周囲には、図1にも示すように、棒状の突設部103が突設されている。当該棒状の突設部103は、例えば、針やネジ状の先端部が細くなった物により構成されている。
当該棒状の突設部103は、図1及び図4などに図示のように、当該実施例では、当該回転盤102の周囲に5個突設されている例を示してある。
当該回転盤102としては、当該実施例では、その外周が円盤状に構成されている例を示してある。
当該棒状の突設部103は、図示のように、当該実施例では、当該360°の回転盤102の周囲に等間隔の72°の角度で5個突設されている例を示してある。
当該実施例では、当該回転盤102は、等間隔の72°の角度で5分割され構成されている例を示してある。
図4に示すように、当該実施例では、当該5分割された各回転盤1020の中央に72°の角度の半分の36°の角度で当該棒状の突設部103が突設されている例を示してある。
図2に示すように、石膏ボ−ド901の端部に、当該石膏ボ−ド等におけるビス等の一定間隔の打込み位置標記装置1の前記固定部104の下部を当接し、把手部100を手に把持して、図1に示すように、当該回転盤102を石膏ボ−ド901の表面上を回転させると、当該回転盤102に設けられた当該棒状の突設部103が当該石膏ボ−ド901の表面上に標記を印して行く。
当該棒状の突設部103は、上記のように、回転盤102に等間隔で突設されているので、当該棒状の突設部103により、当該石膏ボ−ド901の表面上に、等間隔で一定した間隔で標記を印して行くことができる。
当該間隔Xmmは、例えば、7mmと設定できる。その場合、7mmの等間隔で当該石膏ボ−ド901の表面上に棒状の突設部103の先端部による通常は凹の標記を印して行くことができる。
当該標記は、図9に示すような態様で石膏ボ−ド901の四辺の表面上に付設して行くことができ、当該標記に従って、空気圧式ネジ(ビス)打込み機などを使用して、石膏ボ−ド901に、ビス、締付けネジ、ネジ釘902などの締付け部材(結合部材)を等間隔に打込みすることができる。
本考案の石膏ボ−ド等におけるビス等の一定間隔の打込み位置標記装置1では、その把手部100を手で把持して、固定部104で動かないように固定して、石膏ボ−ド901の上で回転盤102を回転させれば、棒状の突設部103が自ずと標記を印して行き、しかも、等間隔で均一の一定した間隔で標記を印して行くことができるので極めて実用的で、物差しを石膏ボ−ド901に当接して必要とする間隔をその都度視認してそこにいちいち鉛筆などで印を付ける必要がなく、当該打ち込みに要する時間をも大幅に短縮することができる。
本考案の石膏ボ−ド等におけるビス等の一定間隔の打込み位置標記装置1では、図5及び図1にも示すにように、回転盤102の半径を例えば大きくして、それに伴い棒状の突設部103による石膏ボ−ド901への標記間隔を例えば大きくすることができる。
当該操作は、アジャスト部101におけるアジャストネジ1010を緩めて、当該回転盤102の外周をより突出させればよく、それに伴い棒状の突設部103の位置も更に外周に突出させ、次いで、アジャストネジ1010を固定し、回転盤102を石膏ボ−ド901の表面上で回転させると、前記と同様に、当該回転盤102に設けられた当該棒状の突設部103が当該石膏ボ−ド901の表面上に標記を印して行き、例えば、前記Xmmよりも間隔が増したYmm間隔で当該石膏ボ−ド901の表面上に標記を印して行くことができる。例えば、前記間隔Xmmの7mmに対して、Ymmの8mmの等間隔で当該石膏ボ−ド901の表面上に棒状の突設部103の先端部による通常は凹の標記を印して行くことができる。
このように、本考案の石膏ボ−ド等におけるビス等の一定間隔の打込み位置標記装置1は、異なった間隔で当該石膏ボ−ド901の表面上に標記を印して行きたい場合にも、臨機応変に、当該標記を印して行くことができる。
本考案の石膏ボ−ド等におけるビス等の一定間隔の打込み位置標記装置1では、図6にも示すにように、固定部104の上端部には、開口1040が設けられ、当該開口1040を利用して、当該装置1を、紐2などで壁3などに吊り下げしておくことができる。
当該装置1を、こうして紐2などで壁3などに吊り下げしておけば、何時でも、標記を実施したいときに、装置を探す手間が省略できる。
図7に示すように、本考案の石膏ボ−ド等におけるビス等の一定間隔の打込み位置標記装置1における固定部104は、例えば90°回転させることができる。
当該90°回転させ当該装置1における固定部104を横向きにすると、図8に示すように、石膏ボ−ド901の前記実施例よりも内側において、回転盤102を、石膏ボ−ド901上において回転させると、当該回転盤102に等間隔で突設された当該棒状の突設部103により、当該石膏ボ−ド901の表面内側に、等間隔で一定した間隔で標記を印して行くことができる。
固定部104における固定ネジ1041を中心として、例えば、90°回転させることができる。
固定部104の中央部には、凹み1042が設けられており、図2に示すように、把手部100を手で把持し、図8に示すように、当該凹み1042を指部で抑え、前記実施例と同様に、固定部104が動かないように固定して、石膏ボ−ド901の上で回転盤102を回転させると、棒状の突設部103により石膏ボ−ド901に標記を印すことができる。
本考案は上記実施例に限定されず、適宜変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
本考案は、石膏ボ−ドの他に、各種不燃板や木質のボ−ド又は合板、ツ−バイフォ−の枠組を構成する構造耐力要素(パネル)などのそれに類した物にも適用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の石膏ボ−ド等におけるビス等の一定間隔の打込み位置標記装置の使用例を示す説明図である。
【図2】本考案の実施例を示す石膏ボ−ド等におけるビス等の一定間隔の打込み位置標記装置の構成図である。
【図3】本考案の実施例を示す石膏ボ−ド等におけるビス等の一定間隔の打込み位置標記装置の断面図である。
【図4】本考案の実施例を示す石膏ボ−ド等におけるビス等の一定間隔の打込み位置標記装置の側面図である。
【図5】本考案の実施例を示す石膏ボ−ド等におけるビス等の一定間隔の打込み位置標記装置の側面図である。
【図6】本考案の実施例を示す石膏ボ−ド等におけるビス等の一定間隔の打込み位置標記装置の側面図である。
【図7】本考案の他の実施例を示す石膏ボ−ド等におけるビス等の一定間隔の打込み位置標記装置の側面図である。
【図8】本考案の他の実施例を示す石膏ボ−ド等におけるビス等の一定間隔の打込み位置標記装置の側面図である。
【図9】石膏ボ−ドの施工例を示す構成図である。
【符号の説明】
1 石膏ボ−ド等におけるビス等の一定間隔の打込み位置標記装置
100 把手部
101 アジャスト部
102 固定部
103 棒状の突設部
104 固定部
【図1】
図1
【図2】
図2
【図3】
図3
【図4】
図4
【図5】
図5
【図6】
図6
【図7】
図7
【図8】
図8
【図9】
図9
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