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衣服・履物
 
【発明の名称】晴雨兼用靴
【出願人】
【識別番号】508021107
【氏名又は名称】山口 堅一
【住所又は居所】東京都日野市旭が丘3−6−14 上山ビル1F
【代理人】
【弁理士】
【識別番号】100074192
【氏名又は名称】江藤 剛
【発明者】
【氏名】山口 堅一
【住所又は居所】東京都日野市旭が丘3−6−14 上山ビル1F
【要約】
【課題】
晴雨いずれの天候のときにも支障なく用いることのできる晴雨兼用靴を提供する。
【解決手段】
靴底材1a上に甲皮体1bを設けて靴本体1を構成し、該靴本体1に前記甲皮体1bを取り囲む上面開口の周溝3を設ける。該周溝3に下端を前記靴本体1に取付け手段で取付け、しかも、前記甲皮体1bを取り囲み、かつ、該甲皮体1bの高さより長くして使用者の脚を取り囲むようにして配する、非透水シートより成るカバー筒5を引き出し自在の収設した、晴雨兼用靴。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
靴底材上に甲皮体を設けて靴本体を構成し、該靴本体に前記甲皮体を取り囲む上面開口の周溝を設け、該周溝に下端を前記靴本体に取付け手段で取り付け、しかも、前記甲皮体を取り囲み、かつ、該甲皮体の高さより長くして脚を取り囲むようにして配する、非透水シートより成るカバー筒を収設した、晴雨兼用靴。
【請求項2】
靴本体にカバー筒を取付け手段で着脱自在に取付けた、請求項1記載の晴雨兼用靴。
【請求項3】
周溝の底壁に挟持溝を設け、該挟持溝にカバー筒の接続端部を嵌脱自在に取付けた、請求項2記載の晴雨兼用靴。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、晴雨いずれの天候のときでも支障なく用いることのできる晴雨兼用靴に関するものである。
【背景技術】
甲皮体の履口部にスパッツ部を伸縮自在に取付け、晴天時には該スパッツ部を縮小状態におき、雨天時には伸展させて脚部を套装して雨に対応するようにした構造のものがある(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【特許文献1】
実開昭62−9903号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来構造のものは、雨天時にスパッツ部を伸展させて、要は、長靴状にして雨天に対処するものであるが、スパッツ部によって甲皮体を套装する構造になっていないので、甲皮体を防水性にしておく必要があり、そのため、晴天時には甲皮部の通気性の欠如により履き心地が良いとはいえない。
本発明は、晴雨いずれの天候のときにも、支障なく用いることのできる、斬新な構造の晴雨兼用靴を提供することを目的として創案したものである。
【課題を解決するための手段】
靴底材上に甲皮体を設けて靴本体を構成し、該靴本体に前記甲皮体を取り囲む上面開口の周溝を設け、該周溝に下端を前記靴本体に取付け手段で取り付け、しかも、前記甲皮体を取り囲み、かつ、該甲皮体の高さより長くして脚を取り囲むようにして配する、非透水シートより成るカバー筒を収設したことを基本的手段とし、この基本的手段に靴本体にカバー筒を取付け手段で着脱自在に取付けた点を付加することにより、カバー筒を交換することができるから、カバー筒が損傷しても不都合なく、靴本体側の経時変化に対応でき(カバー筒の損傷による使用不可になることがない)、また、周溝の底壁に挟持溝を設け、該挟持溝にカバー筒の接続端部を嵌脱自在に取付けた点を付加することによりカバー筒を容易に交換することのできる晴雨兼用靴を提供できる。
【発明の効果】
本発明によれば、雨天時に靴本体の甲皮体をカバー筒で套装できる構造のものであるから、甲皮体を特別に防水機能を施す必要のない、従って、晴天時の履き心地が損なわれることのない晴雨兼用靴を提供できる。
【実施例】
図面は本発明に係る晴雨兼用靴の一実施例を示し、実施例の晴雨兼用靴Aは、靴底材1a上に甲皮体1bを設けて構成した靴本体1と、該靴本体1に取付けたカバー筒5とで構成する。
実施例の靴本体1の甲皮体1bは、運動靴のように履口部1b´が定形的なものであるが、靴紐その他の手段によって履口部1b´の径を広狭自在に変えられるものであっても不都合はなく、図示のものは、布製の甲皮体1bとしてある。
靴本体1の前記靴底材1aには、この甲皮体1bを取り囲むようにして上面開口の周溝3を設け、周溝3は、底壁材3aと該底壁材3aを介して相対する内外の側壁材3b,3cより成る周溝構成材3Aを、前記底壁材3aにおいて前記靴底材1aに、前記内側壁材3bにおいて前記甲皮体1bにそれぞれ接着して設けたもので、弾性のゴム又は合成樹脂で構成してある。
この周溝3を構成する前記周溝構成材3Aの底壁材3aには、内外方向の中央部に沿わせて内外の挟持突条4a,4bを相対して立設し、該挟持突条4a,4bによって前記周溝3内に存する、上面開口の挟持溝4を構成させてある。
挟持溝4は、開口上端を内部径より幅狭くして、あり溝状を成し、該挟持溝4に嵌合したカバー筒5の接続端部5aを受止して挟持溝4からの接続端部5aの脱落を防ぐようにしてある。
カバー筒5は、前記甲皮体1bを取り囲み、かつ、甲皮体1bの高さより高い筒状体で成り、雨水の甲皮体1bへの浸み込みを防ぐ、非透水シートで構成したもので、筒状主体5bの先端(下端)に、前記挟持溝4に嵌合できる程度の断面円形の前記接続端部5aを設け、該接続端部5aを挟持溝4に、該挟持溝4を構成する挟持突条4a,4bの弾性変形を利用して強制的に嵌合して嵌脱自在に取付け、筒状主体5b部を折り曲げて前記周溝3内に収設するようにしたものである。
なお、挟持溝4は断面欠円形で接続端部5aはこれに合わせて断面円形としてあるが、この形状に限定する必要はなく、要は接続端部5aが厚肉となって挟持溝4に嵌合、係止できれば良い。
そして、挟持溝4と接続端部5aの嵌合関係によって靴本体1に取付けたカバー筒5を、折り畳むようにして周溝3に収設しておくことにより晴天時の靴Aの使用状態を得られ、雨天時には周溝3よりカバー筒5を引き出し、伸展させて使用者の脚部に被せ、紐Sで縛ることによって雨天時の靴Aの使用状態を得られる。
なお、紐(所謂ゴム紐やゴム輪でも良い)Sはカバー筒5の適所にその一部を熔着或いは縫着又は接着などの止着手段で取付けておくか、それともカバー筒5とは別体のものとして用意しておけば良く、いずれにしても、カバー筒5と共に周溝3内に収設するようにしておくと良い。
カバー筒5は、透水性を備え、小さく折り畳める合成樹脂を素材とすると好適であるが、織物に防水加工を施したものであっても、必ずしも不都合とはいえない。
なおまた、実施例はカバー筒5を靴本体1(挟持溝4)に着脱自在にしてあるが、これはカバー筒5を消耗品として捕え、損傷しても不都合がなく、安価に提供できることが期待できるからで、着脱自在な取付け手段は、実施例の構造に限定する必要はないし、例えば、カバー筒5を靴本体1に熔着する等固定して設けても差し支えはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】一部欠截側面図。
【図2】図1の平面図。
【図3】要部の断面図。
【符号の説明】
1 靴本体
1a 靴底材
1b 甲皮体
3 周溝
5 カバー筒
【図1】
図1
【図2】
図2
【図3】
図3
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