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【考案の名称】靴下 【実用新案権者】 【識別番号】514066398 【氏名又は名称】谷越 時義 【住所又は居所】神奈川県横浜市青葉区さつきが丘4−11 【代理人】 【識別番号】100178102 【弁理士】 【氏名又は名称】橋本 晃 【考案者】 【氏名】谷越 時義 【住所又は居所】神奈川県横浜市青葉区さつきが丘4−11 【要約】 (修正有) 【課題】低コストで作成することができ、効果的にずれ落ちを防止し、かつ、清涼感を保持した見栄えの良いファッション靴下を提供する。 【解決手段】靴下上端に環状の口ゴム部1と、足のつま先から踵までを覆うフット部3と、装着時に下腿部前面又は側面に密着しつつ前記口ゴム部とフット部を繋ぐ少なくとも1の縦長の橋梁部5と、を有する。口ゴム部と前記フット部を繋ぐ少なくとも1の縦長の橋梁部は、装着時に下腿部前面の脛部分に密着する1本の長帯形状のものとする。また、前述の他にも、橋梁部は下腿部の両側面部に密着する2本の長帯形状とすることもできる。橋梁部は収縮性の強弾性繊維を素材とし、装着時にフット部を口ゴム部の方向に引き上げる力を常時保持するものとする。 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 装着時のずれ落ちを継続して防止することができる靴下であって、 靴下上端に位置する環状の口ゴム部と、 足のつま先から踵までを覆うフット部と、 前記口ゴム部と前記フット部を繋ぐ少なくとも1の縦長の橋梁部と、 を有し、装着時に橋梁部に被覆される部分以外の下腿部が露出することを特徴とする靴下。 【請求項2】 前記橋梁部は、収縮性の高い強弾性繊維を素材とし、装着時に前記フット部を前記口ゴム部の方向に引き上げる力を継続して保持することを特徴とする請求項1記載の靴下。 【請求項3】 前記橋梁部は、装着時に下腿部前面の脛部分に密着する1の長帯であって、装着時に下腿部背面及び両側面が靴下によって被覆されることなく露出することを特徴とする請求項1又は2記載の靴下。 【請求項4】 前記橋梁部は、装着時に下腿部の両側面に密着する2の長帯であって、装着時に下腿部前面及び背面が靴下によって被覆されることなく露出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の靴下。 【考案の詳細な説明】 【技術分野】 【0001】 本考案は、口ゴム部が下方にずれ落ちることを防止する構造を有する靴下に関する。 【背景技術】 【0002】 一般の靴下は、綿、ナイロン、ポリエステル等の弾性繊維糸を編み込んで作られる。一方、形状から見た靴下の種類としては、ハイソックスと普通の靴下に大別され、どちらも構成部位として、上から、口ゴム部、レッグ部、フット部を有し、フット部は、さらに踵部、つま先部及び足首部を有する。 【0003】 このうち、口ゴム部が膝下までくるハイソックスは、人の下腿部の下腿三頭筋が膨らんでいるため、口ゴム部及びレッグ部がずれ落ちにくいが、普通の靴下は、使用及び洗濯しているうちに編み込まれた繊維の弾性強度が徐々に低下していくため、口ゴム部及びレッグ部がずれ落ちやすくなる。また、靴の種類によっては、前記口ゴム部及びレッグ部のずれ落ちが誘因となり、踵部が前にずれて、これがまた、口ゴム部及びレッグ部のずれ落ちを加速させるという悪循環に陥る。 【0004】 一方、ずれ落ちにくいハイソックスにおいても、普通の靴下ほどではないにせよ、繊維の弾性強度が低下するにつれて、長いレッグ部分が弛んで、次第に全体がずれ落ちやすくなる。また、膝下から踵まで下腿部を覆うハイソックスは、清涼感に欠ける等の理由で使用が回避されることが多く、市販の靴下、とくに男性用靴下においては、全体に占める使用の割合が普通の靴下と比較して低い。 【先行技術文献】 【特許文献】 【0005】 【特許文献1】特開平11−140702号 【特許文献2】実用新案登録第3074662号公報 【考案の概要】 【考案が解決しようとする課題】 【0006】 上述したように、靴下は、普通の長さのもの、ハイソックスに限らず、繊維の弾性強度低下によって時間とともにずれ落ちやすくなり、頻繁に口ゴム部を持ち上げなくてはならない煩わしさが生じる。とくに、紳士用の靴下については、ずれ落ちても直さない人が多く、品位のなさは目を覆うものがある。 【0007】 一方で、ハイソックスについては、ずれ落ちにくい反面、夏場等の清涼感に欠ける等の問題が課題となる。 【0008】 特許文献1には、靴下の口ゴム部とレッグ部前面の一部に他の部分よりも弾性強度が高い繊維を使用することにより、レッグ部のずれ落ちを防止することを課題とする靴下が提案されている。しかしながら、この方法でずれ落ち防止の効果を狙うためには、弾性強度が高い繊維を使用するレッグ部を比較的長くする必要があるため、靴下全体の高さは、ハイソックスとほとんど変わらないものとなり、もともとずれ落ちにくいハイソックスの特徴を考慮すると、それほど意味のある提案であるとは言えない。さらに、レッグ部を長くとると、ハイソックス特有の清涼感欠如の問題が新たに生ずるため、使用についての抵抗感が増すことが考えられる。 【0009】 特許文献2には、レッグ部と足首部に編み込まれた弾性繊維糸の本数とその隣接間隔を任意に設定することにより、ずれ落ちを防ぐ靴下の考案が提案されている。しかし、このような複合的な繊維構造の靴下を作成するには、費用と手間がかかるうえ、下腿の膨らんだ部分の下を口ゴムによって締め付けても、下方向に向かって太さを減じるふくらはぎの形状からして、口ゴム部が下方向にずれ落ちるのを防ぐ効果は小さいと言える。ずれ落ちを効果的に防止するためには、口ゴムの位置を上げて膝下の部分に当接する靴下の部分に弾性繊維を使用する必要がある。 【0010】 本考案は、以上の問題に鑑み、低コストで作成することができ、効果的にずれ落ちを防止し、かつ、清涼感を保持した見栄えの良いファッション性のある靴下を提供することを課題とする。 【課題を解決するための手段】 【0011】 上記課題を解決するために、本考案に係る靴下は、靴下上端に環状の口ゴム部と、足のつま先から踵までを覆うフット部と、装着時に下腿部前面又は側面に密着しつつ前記口ゴム部と前記フット部を繋ぐ少なくとも1の縦長の橋梁部と、を有する。 【0012】 前記口ゴム部と前記フット部を繋ぐ少なくとも1の縦長の橋梁部は、装着時に下腿部前面の脛部分に密着する1本の長帯形状のものとする。また、前述の他にも、橋梁部は下腿部の両側面部に密着する2本の長帯形状とすることもできる。前者1本の場合は下腿部の両側面と背面が靴下に被覆されずに露出し、後者2本の場合は下腿部前面及び背面が露出し、どちらの場合も装着時に清涼感を醸し出す。 【0013】 前記橋梁部は口ゴム部と同様、収縮性が高い強弾性繊維を素材とし、装着時に継続的に前記フット部を前記口ゴム部の方向に引き上げる力を保持することにより、靴下上部のずれ落ちと、これに誘引される踵部のつま先部への移動を防止する。 【考案の効果】 【0014】 通常の靴下のレッグ部に相当する部分に使用する、収縮性の強弾性繊維を素材とする橋梁部の効果により、口ゴム部のずれ落ちを防止することができる。また、口ゴム部のずれ落ちが誘引する踵部のつま先部へのずれも防止することができる。 【0015】 本考案に係る靴下は、レッグ部に相当する部分に、面積が小さい長帯形状の橋梁部を設置するため、必要な繊維が少なくて済むことから、作成にかかる費用が少なくて済む。 【0016】 下腿部の露出する面積が大きいため、従来の靴下と比較して装着時の清涼感が大きい。頻繁にずれ落ちを直すことによる煩わしさの払拭に加えて、夏場の、いわゆる「クールビズ」の要求にも答え得る靴下である。 【0017】 上述の理由により、ハイソックスの装着を敬遠していた男性の需要増加が期待できるほか、女性が装着する場合にも、その斬新な形状から、新たなファッションとなる可能性がある。 【図面の簡単な説明】 【0018】 【図1】通常の靴下の斜視図である。 【図2】本考案の靴下の斜視図である。 【図3】本考案の靴下の(A)正面図、(B)側面図である。 【考案を実施するための形態】 【0019】 以下、本考案の実施形態について図を用いて説明する。 【0020】 本考案の靴下は、口ゴム部1と、フット部3と、口ゴム部とフット部を繋ぐ少なくとも1の橋梁部5と、を有する。本実施形態の靴下は請求項3に記載のものであって、橋梁部5は下腿部前面の脛部分に密着する1本の長帯とする(図2,3)。 【0021】 橋梁部5の幅は4〜6センチメートル、長さは15〜20センチメートルとする。これにより、上端の口ゴム部1が膝下約5センチメートルで下腿三頭筋のふくらみの上部に位置するようにすることが望ましい(図3)。 【0022】 橋梁部5は収縮性の強弾性繊維を素材とし、フット部3を継続的に上方向に引き上げるが、踵部31の前方へのずれを効果的に防ぐには、橋梁部5との接続部分であるフット部の足首部33の周辺にも、橋梁部5と同様の強弾性繊維を編み込むことが望ましい。 【0023】 図2に示すように、本実施例においては橋梁部5を下腿部前面の脛部分に配置するため、下腿部の両側面及び背面が被覆されずに露出する。このため、従来の靴下にはない清涼感とおしゃれ感覚を醸し出す。 【符号の説明】 【0024】 1 口ゴム部 2 レッグ部 3 フット部 31 踵部 32 つま先部 33 足首部 5 橋梁部 |
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【図1】 |
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【図2】 |
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【図3】 |
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1、 構造 一般の靴下は足首より上の部分が足首部にずり落ちてしまうので落ちない構造にしたもの。 2、 清涼感 ハイソックスは清涼感に欠けることから、夏季の使用には抵抗感がある。考案した靴下はずり落ちしないことに加え清涼感のある形状となっており、夏場のいわゆる「クールビズ」の要求にも答え得る靴下である。 3、 外見と自分の意識 立っている姿勢では外から見た目に見苦しいものではないが、自己意識はずり落ちている感が否めない。そのため、ちょくちょく持ちあげなければならない。この形状ならその煩わしさから解放される。 4、 製造コスト ハイソックスに比べ下腿部の露出部分は多く、必要とする繊維は少なくて済むことから作成にかかる費用は少なくて済む。 5、 需要創造と世界観 紳士用靴下のだらしなさは見た目を覆うところである。この靴下の愛用により世界中の紳士の身だしなみは大きく変わり、お洒落を醸し出しだすことで、女性たちからも称賛されるものと考える。 6、 商品名(仮称) お洒落な靴下⇒オシャレックス(お洒落くす) |
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