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飲食・調理
 
【考案の名称】ピザ焼窯
【実用新案権者】
【識別番号】507370172
【氏名又は名称】有限会社成田鐵工
【住所又は居所】北海道上川郡美瑛町字大村村山
【考案者】
【氏名】成田 英樹
【住所又は居所】北海道上川郡美瑛町字大村村山
【要約】
【課題】
燃焼熱による金属の変形をできる限り抑えるとともに、加熱室内を高温に保ち、誰もが容易にピザの加熱・焼成ができ、仕上がり状態の確認も容易にできるピザ焼窯を提供すること。
【解決手段】
薪を主燃料とする円筒状の窯本体の上部側面から窯内部の半径方向に向けて、独立する6個の、一端部が開口し、該開口部に耐熱ガラスで成る開閉自在の扉を設ける角筒状の、ピザを乗せて加熱する加熱板を収納する加熱室を、該扉が前記窯本体の外側に位置するように均等に突出させて配置し、前記各々の加熱室の奥部に設ける、排気調整板により流路面積が可変の排気口に連通する排気ダクトを、前記窯本体の上面部から立設し内部に回転する排気ダンパーを設ける煙突に接続するとともに、窯本体の内部底部には薪の燃焼床としてのロストルを配備し、窯本体の該ロストルの上方側面に薪の投入口を設け該投入口に扉を設けている。
【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】
薪を主燃料とする円筒状の窯本体の上部側面から窯内部の半径方向に向けて、独立する6個の、一端部が開口し、該開口部に耐熱ガラスで成る開閉自在の扉を設ける角筒状の、ピザを乗せて加熱する加熱板を収納する加熱室を、該扉が前記窯本体の外側に位置するように均等に突出させて配置し、前記各々の加熱室の奥部に設ける、排気調整板により流路面積が可変の排気口に連通する排気ダクトを、前記窯本体の上面部から立設し内部に回転する排気ダンパーを設ける煙突に接続するとともに、窯本体の内部底部には薪の燃焼床としてのロストルを配備し、窯本体の該ロストルの上方側面に薪の投入口を設け該投入口に扉を設けて成ることを特徴とするピザ焼窯。
【考案の詳細な説明】
【技術分野】
本考案は、ピザを加熱・焼成するためのピザ焼窯に関するものである。
【背景技術】
一般に薪を燃料としたピザ焼窯は、煉瓦などを積み上げて作られており、窯内部の加熱室で薪を燃やし、同じ加熱室にピザの生地を載置し、薪の燃焼熱と煉瓦の輻射熱で加熱室内を加熱して、ピザを加熱・焼成している。
【考案の開示】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、ピザの焼き上がりは、内部が十分に加熱され、生地の裏面には適度の焦げ目ができ、しかも表面にも薄い焦げ目をなし、トッピングにも適度な水分が残っている状態とされているため、ピザを高温で短時間に加熱・焼成することが必要である、また[0002]のピザ焼窯では薪をピザの出し入れ口から加熱室内に入れることから、一連の作業を容易にするために、薪を加熱室の側部で燃焼させ、ピザ生地をその他の部位に載置し加熱・焼成しているので、時たま火粉やレンガ・モルタルの屑が飛び込んだりしていた、また焼き上がり後の燃えかすや燃焼灰の取り出し作業がめんどうである。
また、窯が金属で簡素に作られている場合は、薪の燃焼熱により曲がったり、捩れたりする変形を起こし寿命が短い。
本考案の目的は、燃焼熱による金属の変形をできる限り抑えるとともに、加熱室内を高温に保ち、誰もが容易にピザの加熱・焼成ができ、仕上がり状態の確認も容易にできるピザ焼窯を提供することである。
【課題を解決するための手段】
本考案に係る請求項1のピザ焼窯では、薪を主燃料とする円筒状の窯本体の上部側面から窯内部の半径方向に向けて、独立する6個の、一端部が開口し、該開口部に耐熱ガラスで成る開閉自在の扉を設ける角筒状の、ピザを乗せて加熱する加熱板を収納する加熱室を、該扉が前記窯本体の外側に位置するように均等に突出させて配置し、前記各々の加熱室の奥部に設ける、排気調整板により流路面積が可変の排気口に連通する排気ダクトを、前記窯本体の上面部から立設し内部に回転する排気ダンパーを設ける煙突に接続するとともに、窯本体の内部底部には薪の燃焼床としてのロストルを配備し、窯本体の該ロストルの上方側面に薪の投入口を設け該投入口に扉を設けている。
【考案の効果】
本考案によれば、窯本体が円筒状であり独立した6個の角筒状の加熱室を設けることにより変形を抑制する事ができ、また、薪を燃やす燃焼床とピザを焼く加熱室が独立しているため、異物がピザに混入することもなくピザの加熱・焼成ができる。
図1は本考案のピザ焼窯の一実施形態の薪投入口側から見た正面図、図2は図1のA−A’線断面図、図3は図1のB−B’線平面図である。
この実施例のピザ焼窯では、円筒状の窯本体1は他の形状での実施において炎の回りが悪く熱効率も良くない、また、上部に6個の角筒状の加熱室5を設け、図3のように奥側の両端が合さることにより、窯本体1の上部に6角形の骨組みができ、強度を上げ変形を抑えることができるように配置されている、したがって加熱室5は角筒状の方が加工も容易であり燃焼熱も伝わりやすい。
上記の加熱室5は図2のように窯本体1の内部底部には薪の燃焼床13としてのロストル7を配備し、その上に薪を置き燃焼させ、その燃焼熱で加熱室5の底部・側部を直接加熱し室内を高温にすることができる、また、薪投入口2には空気の流路面積が可変の吸入口を設け火力・熱量調整がでる、それと窯本体1の上面部から立設しる煙突12の内部に設けた、回転する排気ダンパー8でも調整ができるのだが、あまり量を減らすと不完全燃焼の原因となる、また、実施例の薪投入口2に取り付けた空気の吸入口は、円筒状で形成しているが他の形状でもかまわない、しかし十分な空気の量を確保できる構成が好ましい、また、煙突12は円筒状が基本であるが他の形状でもかまわない、しかしながら十分な排気量を確保し内部に設けた排気ダンパー8による排気量の調整が好ましい。
また、乾燥した薪は着火も良く、熱カロリーも高く熱効率も良い、それと加熱室5が鉄製であり熱伝導も高いことから、直接燃焼熱が当たる加熱室5の内部は奥側底部と奥壁が最も高温になりやすく温度斑が発生するため、奥部に耐火材9を配置し熱を均一にしている、また、加熱室の奥部に設けた排気調整板11により流路面積が可変の排気口に連通する排気ダクト6を、窯本体1の上面部から立設した煙突12に接続し過度の焼成による焼成煙や焼成臭を煙突12に排出されている、このとき熱も同時に排出されるためこの点を考慮した設置が必要である。
また、加熱室5は縦横の大きさが300mmと小形であり焼成状態を確認するため鉄製の開閉扉3を開けることにより内部温度が低下して温度斑が発生する、よって開閉扉3に耐熱ガラス4を取り付けることにより、室内の焼成状態が容易に確認でき、さらに内部温度も均一となりピザの加熱・焼成ができるようにしている、また、この開閉扉3と耐熱ガラス4は熱に耐え内部を容易に確認できれば材質や形状は問わない。
本考案のピザ焼窯では、薪を燃料としているが、他にもロストル7の改良により廃材や木炭など色々な燃料が利用可能である。
【産業上の利用可能性】
本考案はピザを焼くために考案したものだが、独立した加熱室が6個配置され、温度の調節により、魚・芋・グラタンやパンなど他に色々な用途があり、手入れも簡単にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のピザ焼窯の一実施形態の薪投入口側から見た正面図である。
【図2】図1におけるA−A’線断面図である。
【図3】図1におけるB−B’線平面図である。
【符号の説明】
1 窯本体
2 薪投入口
3 開閉扉
4 耐熱ガラス
5 加熱室
6 排気ダクト
7 ロストル
8 排気ダンパー
9 耐火材
10 加熱板
11 排気調整板
12 煙突
13 燃焼床
試作写真1 
試作写真2 
【図1】
図1
【図2】
図2
【図3】
図3
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