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飲食・調理
 
【考案の名称】可撓ストロー及びその容器
【実用新案権者】
【識別番号】504059197
【氏名又は名称】山田 メリ子
【住所又は居所】埼玉県八潮市浮塚606番地の1
【代理人】
【弁理士】
【識別番号】100074376
【氏名又は名称】石井 孝
【考案者】
【氏名】山田 メリ子
【住所又は居所】埼玉県八潮市浮塚606番地の1
【要約】
【課題】
主として飲料用の液体を充填する容器内部に、閉蓋時には全体を容器内部に収納し容器口部に蓋を冠着し収容し収容状態とでき、開蓋時には蓋を取外して後端が容器口部より容器外部に突出状とし飲用状態とできる可撓ストロー及びその容器の提供。
【解決手段】
先端に流入口を後端に流出口を有し先端乃至後端の一部に可撓部を有してなる可撓ストローを容器内部に挿入し、容器口部には可撓ストローとの間の開口を塞ぐ内蓋を取付し、蓋を容器内部方向に押し当てることにより、可撓部を撓曲させ先端乃至後端の間隔を短縮し、全体を容器内部に収納し容器口部に蓋を冠着して閉蓋し、また、該容器内部に収納した可撓ストローは、蓋を取外して開蓋することにより、撓曲した可撓部を復元し先端乃至後端の間隔を伸長し、後端が容器口部より容器外部に突出状とする。
【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】
先端に流入口を後端に流出口を有し、先端乃至後端の一部に可撓部を有して成り、主として飲料用の液体を充填する容器内部に、先端乃至後端の長さ寸法を容器底部乃至容器口部より長くし、容器内部に先端を容器底部に当接状とし後端を容器口部より容器外部に突出状として挿入し、閉蓋時には可撓部を撓曲させ先端乃至後端の間隔を短縮し、全体を容器内部に収納し容器口部に蓋を冠着し、開蓋時には蓋を取外して撓曲した可撓部を復元し先端乃至後端の間隔を伸長し、後端を容器口部より容器外部に突出状とすることを特徴とする、可撓ストロー及びその容器。
【請求項2】
前記容器口部に蓋を容器口部外側と蓋内側とに螺刻した螺により螺着して冠着し着脱自在としてあることを特徴とする、請求項1記載の可撓ストロー及びその容器。
【請求項3】
前記可撓ストローの可撓部は、側周に周回する環状又は巻回する螺状の山部と谷部とを長さ方向に所定ピッチを以って周設した蛇腹状として成ることを特徴とする、請求項1及び2記載の可撓ストロー及びその容器。
【請求項4】
前記可撓ストローの可撓部は、非可撓部とした先端部と後端部との間に、連続してあることを特徴とする、請求項1及び2記載の可撓ストロー及びその容器。
【請求項5】
前記可撓ストローの可撓部は、非可撓部を介して分断した第1可撓部と第2可撓部とよりなることを特徴とする、請求項1及び2記載の可撓ストロー及びその容器。
【請求項6】
前記容器口部には、容器内部に挿入した可撓ストローの後端部側面の擦動する挿通孔を穿孔した内蓋を、可撓ストローの後端を挿通して取付してあることを特徴とする、請求項1乃至5記載の可撓ストロー及びその容器。
【請求項7】
前記可撓ストローの後端部側面には、後端を挿通し容器口部に取付した内蓋の容器内側に、挿通孔に係り擦動を制限する内側突出部を配してあることを特徴とする、請求項6記載の可撓ストロー及びその容器。
【請求項8】
前記可撓ストローの後端部側面には、後端を挿通し容器口部に取付した内蓋の容器外側に、挿通孔に係り擦動を制限する外側突出部を配してあることを特徴とする、請求項6又は7記載の可撓ストロー及びその容器。
【請求項9】
前記内蓋は挿通孔周囲を容器内側に凹陥部を有してなり、該凹陥部の容器外側と冠着した蓋の容器内側との間に空隙を成し、可撓ストローを閉蓋時において後端を該空隙内に保持して収容することを特徴とする、請求項1乃至8記載の可撓ストロー及びその容器。
【請求項10】
前記可撓ストローは、色付けしてあることを特徴とする、請求項1乃至9記載の可撓ストロー及びその容器。
【考案の詳細な説明】
【技術分野】
本考案は、可撓部を有し容器内部に収容可能とした可撓ストロー及びその容器に関する。
【背景技術】
主として飲料用の液体を充填した樹脂又は金属等よりなり口部に蓋を冠着してある容器において該液体を飲用するに、特に500ml以下の小容量の容器であっては、コップ等の別の容器に注がず、飲用者は、蓋を取外し容器を掴持して、容器口部を口唇に当接し容器及び頭部を傾けて飲用する方法がとられている。
ところが該飲用方法は、容器と共に頭部を傾けることにより前方視界が遮蔽され、自動車の運転、会議、映画鑑賞等の最中であって、前方等を注視する必要がある場合には相応しくなく、また、飲用者が容器より直接に容器口部に口唇を当接して飲用することは、所謂ラッパ飲みとして品格のないこととされることもあり、ストローを用いて前記液体を飲用する方法が多くとられている。
前記ストローは、先端の流入口乃至後端の流出口の長さ寸法を容器底部乃至容器口部より短くすれば、該ストローが容器内部に落下した際にストロー後端が容器内部より取出せないため、容器内部に先端を容器底部に当接状とし後端を容器口部より容器外部に突出状として挿入可能の長さ寸法としてある。
また前記ストローは、保管状態において衛生状態を保つ為に袋に封入してあり、容器と別に保管したり、容器の側面等に貼付け等し、或は容器口部を挿通して容器首部に取り付けする環状の取り付け部を介して取り付けして(例として、特許文献1参照。)、容器外部に保管されており、飲用者は、該袋を開封してストローを取り出し、開蓋した容器口部より容器内に挿入して、容器内部の液体の飲用に使用することとしてあり、容器よりストローの長さ寸法を長くしてあると、保管や携行するに相応しくないことから、径の異なるストローを組合せした伸縮可能のストローとすることもある。
しかし前記ストローは、該袋が破れて袋の外部に露出状となり保管されることも少なくなく、袋を開封して容器内部にストローを挿入するには、幼児や手袋等を着用した飲用者等の手先の不自由な飲用者にあっては、該作業に煩雑性を伴うこともあり、袋より取出したストローを床面等に落下させてしまうこともあり、加えて、ストロー側面等を指先で摘む等して保持し取扱うことを要するため不衛生な手で取扱えば、十分な衛生状態を保つことが出来なかった。
更に前記ストローは、先端乃至後端の長さ寸法を容器底部乃至容器口部より長くしてあり、容器内部の液体の飲用を中断するに閉蓋状態とするには、該ストローを容器外部に取出す必要があり、取出したストローを保管するに煩雑性を伴い、また衛生状態を保つことが困難であった。
【特許文献1】
特開2001−002032
【考案の開示】
【考案が解決しようとする課題】
そこで前述した難点に鑑み本考案は、主として飲料用の液体を充填する容器内部に、先端乃至後端の長さ寸法を容器底部乃至容器口部より長くし、容器内部に先端を容器底部に当接状とし後端を容器口部より容器外部に突出状として挿入してあっても、閉蓋時には全体を容器内部に収納し容器口部に蓋を冠着し収容し収容状態とでき、開蓋時には蓋を取外して後端が容器口部より容器外部に突出状とし飲用状態とできる可撓ストロー及びその容器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するため本考案は、先端に流入口を後端に流出口を有し、先端乃至後端の一部に可撓部を有してなり、該可撓部は、側周に周回する環状又は巻回する螺状の山部と谷部とを長さ方向に所定ピッチを以って周設した、蛇腹状としてあり、非可撓部とした先端部と後端部との間に、連続して、或は非可撓部を介して分断した第1可撓部と第2可撓部としてあり、先端乃至後端の間隔を、外力を加え撓曲し短縮し、該外力を除けば復元し伸長することを可能とした可撓ストローとしてある。
これにより、該可撓ストローは、主として飲料用の液体を充填する容器内部に、先端乃至後端の長さ寸法を容器底部乃至容器口部より長くし、容器内部に先端を容器底部に当接状とし後端を容器口部より容器外部に突出状として挿入してあっても、容器口部に冠着する容器口部外側と蓋内側とに螺刻した螺により螺着して着脱自在としてある蓋を容器内部方向に押し当てることにより、可撓部を撓曲させ先端乃至後端の間隔を短縮し、全体を容器内部に収納し容器口部に蓋を冠着して閉蓋でき、また、該容器内部に収納した可撓ストローは、蓋を取外して開蓋することにより、撓曲した可撓部を復元し先端乃至後端の間隔を伸長し、後端が容器口部より容器外部に突出状とすることができる。
また、前記した容器口部には、容器内部に挿入した可撓ストローの後端部側面の擦動する挿通孔を穿孔した内蓋を、可撓ストローの後端を挿通して取付してあることが望ましく、容器口部の開口を可撓ストローとの間において塞ぎ、容器内部に塵等を入り難くし、容器内部に充填した流体を容器外部に毀れ難くし、また可撓ストローを保持して可撓ストローの後端を動き難くして飲用を容易とすることができる。
加えて、可撓ストローの後端部側面には、後端を挿通し容器口部に取付した内蓋の容器内側に、挿通孔に係り擦動を制限する内側突出部を配してあり、また、後端を挿通し容器口部に取付した内蓋の容器外側に、挿通孔に係り擦動を制限する外側突出部を配してあり、可撓ストローの後端を、必要以上に容器口部より容器外部に突出しなく、また、内蓋の容器内部側に必要以上に入り込まなくしてあるこが好ましい。
更に、前記した内蓋は挿通孔周囲を容器内側に凹陥部を有してなり、該凹陥部の容器外側と冠着した蓋の容器内側との間に空隙を成し、可撓ストローを閉蓋時において後端を該空隙内に保持して収容し、可撓ストローの後端を、より内蓋の容器内部側に必要以上に入り込まなくしてあることが望ましい。
加えて、透明な容器にあっては、前記した可撓ストローは色付けしてあり、外部より容易に視認可能としてあることが好ましい。
【考案の効果】
上述に構成したことにより本考案による可撓ストロー及びその容器によれば、容器内部に充填した主として飲料用の液体を、該容器外部にストローを保管することなく、全体を容器内部に収納し容器口部に蓋を冠着して、衛生的に保管してある可撓ストローを、触れることなく開蓋することのみにより飲用状態として、飲用することを可能とできる。
【考案を実施するための最良の形態】
本考案による可撓ストロー10及びその容器20を実施するための最良の形態を以下に詳説する。
本考案による可撓ストロー10は、先端11に流入口を後端12に流出口を有し、全体を樹脂等よりなる管状としてあり、側周に周回する環状又は巻回する螺状の山部と谷部とを長さ方向に所定ピッチを以って周設した蛇腹状としてあり、外力を加えれば撓曲して応力を生じ、該外力を除けば復元する可撓部13を、先端11乃至後端12の一部に有して成り、概ね長さ方向に加えた外力により、先端11及び後端12を介して該可撓部13に外力を加え撓曲し、先端11乃至後端12の間隔を短縮し、該外力を除けば該撓曲した可撓部13が復元し、先端11乃至後端12の間隔を伸長することを可能としてある。
前記した可撓部13は、可撓ストロー10に連続した単数のものとして、好ましくは非可撓部とした、先端部14と後端部15との間の全体又は一部に亘り設け、又は、前記した可撓部13は、可撓ストロー10に所要複数のものとして、好ましくは非可撓部とした、先端部14と後端部15との間に、非可撓部16,16,・・・を介して分断した可撓部13,13,・・・として設けてもよく、望ましくは、非可撓部16を介して分断した、第1可撓部13と第2可撓部13として二箇所設けてあるとよい。
前記した可撓ストロー10を挿入し収納する、主として飲料用の液体Lを充填する容器20は、樹脂、ガラス又は金属等よりなり、容器底部21と容器口部22とを有し、全体を有底の筒状としてあり、容器口部22には開口23を有しており、望ましくは、該開口23は、蓋30を容器口部外側24と蓋内側31とに螺刻した螺により螺着して着脱自在に冠着してあり、閉蓋と開蓋とを自在としてある。
また、図1等に示すように、前記した可撓ストロー10の先端11乃至後端12の長さ寸法は、外力を加えない状態において、これを挿入し収納する容器20の容器底部21乃至容器口部22より長くしてあり、容器内部25に挿入し先端11を容器底部21に当接状とした挿入状態において、後端12を容器口部22より容器外部26に突出状となることとしてある。
上述に構成した可撓ストロー10及びその容器20は、図2等に示すように、前記した挿入状態において、蓋30の容器側面の蓋裏32を容器口部22より容器外部26に突出した後端12に押し当てて、該後端12と容器底部21に当接した先端11とを介して、可撓部13に外力を加え撓曲させ、先端11乃至後端12の間隔を短縮し、図3等に示すように、全体を容器内部25に押込して、容器口部22に蓋30を冠着し、閉蓋して、衛生的に保管する収納状態とできる。
また、上述に構成した可撓ストロー10及びその容器20は、前記した収納状態において、図2等に示すように、蓋30を容器口部22より取外して、開蓋して、前記した外力を除くことにより、撓曲した可撓部13を復元して、先端11乃至後端12の間隔を伸長し、図1等に示すように、後端12を容器口部22より容器外部26に突出状とし、可撓ストロー10に触れることなく衛生的かつ簡易に飲用状態とできる。
更に、前記した容器口部22には、図4乃至図8に示すように、容器内部25に挿入した可撓ストロー10の後端部15の側面の擦動する、好ましくは該後端部15の長さ方向横断面より僅かに大きい、挿通孔33を穿孔した内蓋34を、可撓ストロー10の後端12を挿通して取付し、容器外部26と容器内部25とを隔てて容器内部25に塵等を入り難くし容器内部25の衛生状態を保ち、容器内部25に充填した流体Lを容器外部26に毀れ難くし、可撓ストロー10の後端部15を保持して可撓ストロー10の後端12を動き難くして飲用を容易としてあることが望ましい。
また、前記した内蓋34は、図4乃至図8に示すように、少なくとも挿通孔33の周囲35を容器内側方向に突出した凹陥部36を有してなり、該凹陥部36の容器外側と冠着した蓋30の容器内側との間に空隙37を成し、可撓ストロー10を閉蓋時において後端12を該空隙37内に保持して収容することが望ましい。
加えて、可撓ストロー10の後端部15側面には、図6乃至図8に示すように、後端12を挿通し容器口部22に取付した内蓋34の容器内側に、挿通孔33の縁部に係り一定以上の擦動を制限する内側突出部17を配してあり、また、後端12を挿通し容器口部22に取付した内蓋34の容器外側に、挿通孔33に係り擦動を制限する外側突出部18を配してあり、可撓ストロー10の後端12を、容器口部22において、必要以上に容器外部26に突出しなく、また、内蓋34の容器内部25側に、必要以上に入り込まなくしてあることが好ましい。
さらに加えて、容器20が透明で側面等より容器内部25を目視可能としてあれば、前記した可撓ストロー10は色付けしてあり、容器外部26より容易に視認可能としてあることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】開蓋状態にある、可撓ストロー及びその容器の縦断面図である。
【図2】閉蓋又は開蓋の途中にある、可撓ストロー及びその容器の縦断面図である。
【図3】閉蓋状態にある、可撓ストロー及びその容器の縦断面図である。
【図4】内蓋の取付を示す、容器口部の概要斜視図である。
【図5】内蓋を取付した、容器口部の概要斜視図である。
【図6】内側突出部及び外側突出部を設け、内蓋を取付した、開蓋状態にある、可撓ストロー及びその容器の縦断面図である。
【図7】内側突出部及び外側突出部を設け、内蓋を取付した、閉蓋又は開蓋の途中にある、可撓ストロー及びその容器の縦断面図である。
【図8】内側突出部及び外側突出部を設け、内蓋を取付した、閉蓋状態にある、可撓ストロー及びその容器の縦断面図である。
【符号の説明】
10 可撓ストロー
11 先端
12 後端
13 可撓部
14 先端部
15 後端部
16 非可撓部
17 内側突出部
18 外側突出部
20 容器
21 容器底部
22 容器口部
23 開口
24 容器口部外側
25 容器内部
26 容器外部
30 蓋
31 蓋内側
32 蓋裏
33 挿通孔
34 内蓋
35 周囲
36 凹陥部
37 空隙
L 液体
【図1】
図1
 【図2】
図2
【図3】
図3
【図4】
図4 
【図5】
図5
【図6】
図6 
【図7】
図7
【図8】
図8 
 
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