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【考案の名称】液体容器
【実用新案権者】
【識別番号】521132428
【氏名又は名称】鎌田 紀子
【住所又は居所】埼玉県所沢市和ヶ原2丁目594-1 タナカ大パナハイツ201号
【代理人】
【識別番号】110002435
【氏名又は名称】特許業務法人井上国際特許商標事務所
【代理人】
【識別番号】100077919
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 義雄
【代理人】
【識別番号】100172638
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 隆治
【代理人】
【識別番号】100153899
【弁理士】
【氏名又は名称】相原 健一
【代理人】
【識別番号】100159363
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 淳子
【考案者】
【氏名】鎌田 紀子
【住所又は居所】埼玉県所沢市和ヶ原2丁目594-1 タナカ大パナハイツ201号
【要約】 (修正有)
【課題】第1開口に第1蓋およびノズル部が取付けられ、第2開口にて液体補充可能な液体容器にて、容器構造複雑化を抑制し液体補充に手間取ることを抑制する。
【解決手段】この液体容器は、第1開口および第2開口60を備えている。第2開口は肩部20に備えられ、対応する第2蓋70は、接続部72を支点とするフラップ式の動作に基づいて、第2開口の閉塞状態および露出状態が達成されるようになっている。露出状態を達成する場合には、第1突起部73が第1凹部23に嵌合されて、フラップ式の動作が規制される。板状部71および第2開口のなす角度がゼロより大きい状態が維持されて、第2開口の露出状態が維持される。これにより、第2開口の形成に縮径構造が不要となるのに加え、板状部を常時把持することなく、第2開口の露出状態を維持できる。
【選択図】図4
選択図
【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】
液体を収容可能に構成された筒状の胴部と、
前記胴部の上方端に接続されて、上方に向かって縮径するように構成された筒状の肩部と、
前記肩部の上方端に配設された第1開口と、
前記第1開口を閉塞可能に構成された第1蓋と、
前記第1蓋に一体的に配設されて、前記第1蓋により前記第1開口が閉塞されている状態において、前記収容されている前記液体に没入するチューブを介し前記液体を吐出可能に構成されたノズル部と、
前記肩部に配設されて、露出状態において液体補充が可能となるように構成された第2開口と、
前記第2開口を閉塞可能に構成された第2蓋と、
を備えた液体容器において、
前記第2蓋は、少なくとも、
一端側および前記一端側と反対側の他端側が規定され、前記第2開口を覆うことで閉塞状態を達成可能なように構成された板状部と、
前記板状部の前記一端側に、前記肩部の所定部位と接続されて前記板状部のフラップ式の動作を許容するように構成された接続部と、
を備え、
前記接続部を支点とする前記フラップ式の動作に基づいて前記第2開口の前記閉塞状態および前記露出状態が達成され、前記露出状態を達成する場合には、前記板状部および前記第2開口のなす角度がゼロより大きい状態が維持されるよう前記フラップ式の動作が規制されて、前記第2開口の前記露出状態が維持されるように構成された液体容器。
【請求項2】
請求項1に記載の液体容器において、
前記第2蓋の前記接続部は、
前記肩部における前記第1開口および前記第2開口の間の部位に接続され、
前記肩部は、更に、
前記第1開口および前記接続部の間の部位に第1凹部を備え、
前記第2蓋は、更に、
前記板状部の前記他端側に、前記肩部の前記第1凹部と嵌合可能に構成された第1突起部を備え、
前記第2開口の前記露出状態を達成する場合には、前記第1凹部への前記第1突起部の嵌合が維持されて、前記フラップ式の動作が規制されるように構成された液体容器。
【請求項3】
請求項1に記載の液体容器において、
前記第2蓋の前記接続部は、
前記肩部における前記第1開口および前記第2開口の間の部位に接続され、
前記第1蓋は、
頂面が規定されるスクリュー式のキャップであり、前記頂面に溝部を備え、
前記第2蓋は、更に、
前記板状部の前記他端側に、前記第1蓋の前記溝部と嵌合可能に構成された第1突起部を備え、
前記第2開口の前記露出状態を達成する場合には、前記溝部への前記第1突起部の嵌合が維持されて、前記フラップ式の動作が規制されるように構成された液体容器。
【請求項4】
請求項1に記載の液体容器において、
前記第2蓋の前記接続部は、
前記肩部における前記第1開口および前記第2開口の間の部位に接続され、
前記第1蓋は、
側面が規定されるスクリュー式のキャップであり、前記側面に溝部を備え、
前記第2蓋は、更に、
前記板状部の前記他端側に、前記第1蓋の前記溝部と嵌合可能に構成された第1突起部を備え、
前記第2開口の前記露出状態を達成する場合には、前記溝部への前記第1突起部の嵌合が維持されて、前記フラップ式の動作が規制されるように構成された液体容器。
【請求項5】
請求項2乃至請求項4の何れか一項に記載の液体容器において、 前記胴部は、更に、
所定部位に第2凹部を備え、
前記第2蓋は、更に、
前記板状部の前記他端側に、前記胴部の前記第2凹部と嵌合可能に構成された第2突起部を備え、
前記第2開口の前記閉塞状態を達成する場合には、前記第2凹部への前記第2突起部の嵌合が維持されて、前記板状部により前記第2開口を覆う状態が維持されるよう前記フラップ式の動作が規制されるように構成された液体容器。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の液体容器において、
前記第2蓋の前記接続部は、
前記肩部との接続を切り離し可能に構成された液体容器。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の液体容器において、
前記第2蓋の前記板状部は、
台形を呈しており、前記台形の下底および前記下底よりも短い上底が、前記一端側および前記他端側にそれぞれ対応するように構成され、
前記第2蓋の前記接続部は、
前記下底および前記上底と平行な折り目を備え、前記折り目を介して前記フラップ式の動作を許容するように構成された液体容器。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7の何れか一項に記載の液体容器において、
前記第2開口は、更に、
前記第2蓋の外縁から外側に張り出し、前記肩部に接する外縁膜を備えた液体容器。
【考案の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本考案は、液体を収容する液体容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、シャンプー等の液体を収容する液体容器において、2つの開口を備えたものが知られている。この種の液体容器は、例えば、液体を収容可能に構成された筒状の胴部と、胴部の上方端に接続されて、上方に向かって縮径するように構成された筒状の肩部とを備えている。その肩部の上方端に第1開口が配設され、肩部の所定位置に第2開口が配設されている。
【0003】
更に、この種の液体容器は、第1開口に対応して、第1蓋およびノズル部を備えている。第1蓋は、第1開口を閉塞可能に構成されている。ノズル部は、第1蓋に一体的に配設されている。そして、ノズル部は、第1蓋により第1開口が閉塞されている状態において、収容されている液体に没入するチューブを介し液体を吐出可能に構成されている。
【0004】
第2開口は、露出状態において液体補充が可能となるように構成されている。第2開口
に対応して、第2開口を閉塞可能に構成された第2蓋が、備えられている。これにより、液体補充の際に、第2開口を介して液体を補充できるため、第1蓋およびノズル部を第1開口から取り外す段取りを、なくすことができる。従って、第1蓋およびノズル部の取り外しに伴い、液体が飛散する事象を抑制でき、また、取り外した第1蓋およびノズル部の置き場所を確保する手間を、なくすことができる。(例えば、特許文献を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】 特開2016−147684号公報
【特許文献2】 特開2018−012533号公報
【特許文献3】 実用新案登録第3137485号公報
【考案の概要】
【0006】
この種の液体容器においては、第2開口の形成のために、第1開口と同様、上方に向かう縮径構造を備える場合が多い。即ち、第1開口の縮径構造に加え、肩部の所定部位に更なる縮径構造が備えられ、その上方端に第2開口が形成される。この場合、容器全体として複数個の縮径構造を有することになり、容器構造の複雑化に伴って生産の難度が高くなるという問題がある。
【0007】
上記の問題に対し、第2開口の形成のために、上述のような縮径構造を備えない液体容器も考えられる。例えば、第2開口に対応する第2蓋が、板状部および接続部を備えてもよい。この場合、板状部は、第2開口を覆うことで閉塞状態を達成可能なように構成される。接続部は、板状部の一端側に備えられ、肩部の所定部位と接続されて、板状部のフラップ式の動作を許容するように構成される。
【0008】
これにより、上述のような縮径構造を備える必要がなくなり、上記問題の解決が期待される。一方で、液体補充の際に、第2開口の露出状態を維持するため、第2蓋の板状部をフラップ式に持ち上げたまま、板状部を常時把持して姿勢保持する必要がある。このため、液体補充に手間取る可能性が高くなるという問題がある。
【0009】
以上より、容器構造の複雑化を抑制でき、かつ、液体補充に手間取ることを抑制できる液体容器が望まれている。
【0010】
本考案の目的は、2つの開口を備えた液体容器であって、一方の第1開口にて第1蓋およびノズル部が取り付けられ、他方の第2開口にて液体補充が可能に構成された液体容器において、容器構造の複雑化を抑制でき、かつ、液体補充に手間取ることを抑制できるものを提供することにある。
【0011】
本考案による液体容器は、液体を収容可能に構成された筒状の胴部と、胴部の上方端に接続されて上方に向かって縮径するように構成された筒状の肩部と、肩部の上方端に配設された第1開口と、第1開口を閉塞可能に構成された第1蓋と、第1蓋に一体的に配設されて第1蓋により第1開口が閉塞されている状態において、収容されている液体に没入するチューブを介し液体を吐出可能に構成されたノズル部と、肩部に配設されて露出状態において液体補充が可能となるように構成された第2開口と、第2開口を閉塞可能に構成された第2蓋と、を備える。
【0012】
本考案による液体容器の特徴は、第2蓋が、少なくとも、一端側および一端側と反対側の他端側が規定され第2開口を覆うことで閉塞状態を達成可能なように構成された板状部と、板状部の一端側に肩部の所定部位と接続されて板状部のフラップ式の動作を許容するように構成された接続部と、を備え、接続部を支点とするフラップ式の動作に基づいて第
2開口の閉塞状態および露出状態が達成され、露出状態を達成する場合には、板状部および第2開口のなす角度がゼロより大きい状態が維持されるようフラップ式の動作が規制されて、第2開口の露出状態が維持されるように構成されたことにある。
【0013】
これによれば、第1開口形成のための縮径構造とは別に、第2開口形成のために、肩部に縮径構造を設ける必要がなくなる。従って、容器構造の複雑化を抑制できる。また、第2開口の露出状態を維持する場合、第2蓋の板状部を一旦持ち上げると、フラップ式の動作が規制されて板状部が姿勢保持されるため、板状部を常時把持する必要がなくなる。従って、液体補充に手間取ることを抑制できる。
【0014】
以上、本考案の構成によれば、容器構造の複雑化を抑制でき、かつ、液体補充に手間取ることを抑制できる。
【0015】
また、本考案の液体容器においては、第2蓋の接続部が、肩部における第1開口および第2開口の間の部位に接続され、肩部が、更に、第1開口および接続部の間の部位に第1凹部を備え、第2蓋が、更に、板状部の他端側に肩部の第1凹部と嵌合可能に構成された第1突起部を備え、第2開口の露出状態を達成する場合には、第1凹部への第1突起部の嵌合が維持されて、フラップ式の動作が規制されるように構成されると好適である。
【0016】
また、本考案の液体容器においては、第2蓋の接続部が、肩部における第1開口および第2開口の間の部位に接続され、第1蓋が、頂面が規定されるスクリュー式のキャップであり頂面に溝部を備え、第2蓋が、更に、板状部の他端側に第1蓋の溝部と嵌合可能に構成された第1突起部を備え、第2開口の露出状態を達成する場合には、溝部への第1突起部の嵌合が維持されて、フラップ式の動作が規制されるように構成されると好適である。
【0017】
また、本考案の液体容器においては、第2蓋の接続部が、肩部における第1開口および第2開口の間の部位に接続され、第1蓋が、側面が規定されるスクリュー式のキャップであり側面に溝部を備え、第2蓋が、更に、板状部の他端側に第1蓋の溝部と嵌合可能に構成された第1突起部を備え、第2開口の露出状態を達成する場合には、溝部への第1突起部の嵌合が維持されて、フラップ式の動作が規制されるように構成されると好適である。
【0018】
また、本考案の液体容器においては、胴部が、更に、所定部位に第2凹部を備え、第2蓋が、更に、板状部の他端側に胴部の第2凹部と嵌合可能に構成された第2突起部を備え、第2開口の閉塞状態を達成する場合には、第2凹部への第2突起部の嵌合が維持されて、板状部により第2開口を覆う状態が維持されるようフラップ式の動作が規制されるように構成されると、更に好適である。
【0019】
また、本考案の液体容器においては、第2蓋の接続部が、肩部との接続を切り離し可能に構成されてもよい。
【0020】
また、本考案の液体容器においては、第2蓋の板状部が、台形を呈しており、台形の下底および下底よりも短い上底が、一端側および他端側にそれぞれ対応するように構成され、第2蓋の接続部が、下底および上底と平行な折り目を備え、折り目を介してフラップ式の動作を許容するように構成されてもよい。
【0021】
また、本考案の液体容器においては、第2開口が、更に、第2蓋の外縁から外側に張り出し、肩部に接する外縁膜を備えてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本考案の第1実施形態に係る液体容器の全体図である。
【図2】図1に示した液体容器の第2蓋の構成図である。
【図3】図1に示した液体容器の第2開口の閉塞状態における第2蓋近傍の拡大図である。
【図4】図1に示した液体容器の第2開口の露出状態における第2蓋近傍の拡大図である。第2蓋に外縁膜を追加した例を示している。
【図5】本考案の第2実施形態に係る液体容器の全体図である。
【図6】図5に示した液体容器の第2蓋の構成図である。
【図7】図5に示した液体容器の第2開口の閉塞状態における第2蓋近傍の拡大図である。
【図8】図5に示した液体容器の第2開口の露出状態における第2蓋近傍の拡大図である。第2蓋に外縁膜を追加した例を示している。
【図9】本考案の第3実施形態に係る液体容器の全体図である。
【図10】図9に示した液体容器の第2蓋の構成図である。
【図11】図9に示した液体容器の第2開口の閉塞状態における第2蓋近傍の拡大図である。
【図12】図9に示した液体容器の第2開口の露出状態における第2蓋近傍の拡大図である。第2蓋に外縁膜を追加した例を示している。
【考案を実施するための形態】
【0023】
以下、本考案による液体容器の各実施形態について図面を参照しつつ説明する。以下の説明において、上下方向、左右方向は、各図面において使用者から見た上下方向、左右方向に相当しており、各図面中に適宜示される矢印の方向に対応している。
【0024】
<第1実施形態>
図1は、本考案の第1実施形態に係る液体容器100を説明するための図である。この液体容器100は、胴部10、肩部20、第1開口30、第1蓋40、ノズル部50、第2開口60、および、第2蓋70を備えている。これらの構成部材の材料としては、例えば、プラスチック等が用いられるが、これに限定されない。また、材料としてプラスチックが用いられる場合、生産工程として、ペレットを原料としたブロー成型、射出成型等が用いられてもよい。
【0025】
胴部10は、筒状を呈しており、下方端に底面を備えることで、内部にシャンプー等の液体を収容可能に構成されている。胴部10の断面形状は任意であり、例えば、多角形、円形、楕円形等であり、これらに限定されない。上方端11には、後述のように肩部20が接続されるようになっている。更に、胴部10の上方端11においては、第2開口60と隣り合う胴部10の側面に、第2凹部12が備えられている。第2凹部12は、2か所の凹部であって、後述する第2蓋70の第2突起部74と嵌合可能なサイズとなっている。
【0026】
肩部20は、筒状を呈しており、胴部10の上方端11に接続されている。肩部20は、胴部10との接続部位にて最大径を有しており、上方に向かって縮径するように構成されている。このため、肩部20は、肩部20の上方端21にて、最小径を有する。上方端21の側面には、第1蓋40と螺合するネジ山が備えられている。
【0027】
また、肩部20においては、第1開口30および第2開口60の間の部位に、嵌合孔22が、第2開口60と隣り合うように備えられている。嵌合孔22は、複数の貫通孔であって、後述する第2蓋70の接続部72の突起72aが嵌合され、また、取り外しも可能となっている。更に、嵌合孔22および第1開口30の間の部位に、第1凹部23が備えられている。第1凹部23は、円形の凹部であって、後述する第2蓋70の球状の第1突起部73と嵌合可能なサイズとなっている。より具体的には、第1凹部23の径は、第1
突起73の径よりも小さく、篏合時には、第1突起73が弾性変形しながら第1凹部23に嵌入されるようになっている。
【0028】
第1開口30は、円形状を呈しており、肩部20の上方端21に配設されている。第1開口30は、胴部10および肩部20のそれぞれの内部と連通するようになっている。
【0029】
第1蓋40は、スクリュー式の円形キャップであり、頂面41および側面42を備えている。この側面42が肩部20の上方端21に螺合されて、頂面41が第1開口30を覆うようになっている。このようにして、第1蓋40は、第1開口30を閉塞可能に構成されている。
【0030】
ノズル部50は、ポンプ51、および、チューブ52を備えている。ノズル部50は、第1蓋40の頂面41を貫通しつつ、第1蓋40に一体的に配設されている。ポンプ51およびチューブ52は、第1蓋40の上方および下方に、それぞれ備えられている。ポンプ51は、プッシュ式の手動ポンプであり、チューブ52と連通している。チューブ52は、第1蓋40が第1開口30を閉塞する際に、第1開口30を介して胴部10の内部まで侵入するようになっている。これにより、チューブ52は、胴部10に液体が収容されており、かつ、第1蓋40により第1開口30が閉塞されている状態において、収容されている液体に没入するようになっている。この状態でポンプ51を作動させることで、チューブ52を介して、収容されている液体が容器外に向けて吐出されるようになっている。
【0031】
第2開口60は、肩部20の側面であって、胴部10の上方端11と隣り合う部位に配設されている。第2開口60の形状は任意であり、例えば、多角形、円形、楕円形等であり、これらに限定されない。第2開口60は、胴部10および肩部20のそれぞれの内部と連通し、第2開口60の露出状態において、第2開口60から液体補充が可能となっている。
【0032】
第2蓋70は、板状部71、接続部72、第1突起部73、および、第2突起部74を備えている。第2蓋70は、板状部71にて第2開口60を覆うことで、閉塞状態を達成可能なように構成されている。板状部71は、一端側71aおよび他端側71bが規定され、接続部72は、板状部71の一端側71aに備えられている。接続部72は、突起72aが嵌合孔22と嵌合されることで、肩部20に接続される。これにより、接続部72を支点として、板状部71のフラップ式の動作が許容される。第1突起部73および第2突起部74は、板状部71の他端側71bに備えられている。第1突起部73および第2突起部74が、第1凹部23および第2凹部12とそれぞれ嵌合されたとき、フラップ式の動作が規制されるようになっている。
【0033】
ここにおいて、フラップ式の動作は、接続部72が肩部20に接続されている状態において、板状部71の面および第2開口60の開口断面のなす角度が変化する動作である(図4および図8の角度Aを参照)。
【0034】
図2は、第2蓋70の構成図であり、図2(a)および図2(b)は、第2蓋70の表側および裏側から見た状態を、それぞれ示している。板状部71は、台形を呈しており、その面積は第2開口60の面積よりも大きい。台形の下底71cおよび上底71dは、一端側71aおよび他端側71bに対応している。なお、下底71cおよび上底71dは、互いに平行で、下底71cは上底71dよりも長くなっている。
【0035】
接続部72は、突起72a、および、折り目72bを備えている。突起72aは、第2蓋70の裏側に複数備えられており、肩部20の嵌合孔22にそれぞれが嵌合可能となっ
ている。即ち、接続部72は、肩部20において、第1開口30および第2開口60の間の部位に接続される。また、嵌合された突起72aは、嵌合孔22から取り外すこともできるようになっている。折り目72bは、下底71cおよび上底71dと平行であり、第2蓋70の表側から見て、板状部71を谷折りできるように構成されている。このように、接続部72は、肩部20との接続を切り離し可能に、かつ、折り目72bを介してフラップ式の動作を許容するように構成されている。
【0036】
第1突起部73は、第2蓋70の表側であって、板状部71の他端側71bに備えられている。第1突起部73は、球状を呈しており、肩部20の第1凹部23と嵌合可能に構成されている。
【0037】
第2突起部74は、第2蓋70の裏側であって、板状部71の他端側71bの左右両側に2つ備えられている。第2突起部74は、フック状を呈しており、胴部10の第2凹部12と嵌合可能に構成されている。
【0038】
更に、第2蓋70は、円形の貫通孔75を備えている。貫通孔75は、接続部72が肩部20に接続されている状態で、第1凹部23と重なり合うように位置している。この状態で、第1突起部73が第1凹部23に嵌合される場合には、第1突起部73は、第1凹部23と重なり合う貫通孔75を通り抜けるようになっている。
【0039】
図3は、第2開口60の閉塞状態における第2蓋70近傍の拡大図である。第2開口60の閉塞状態は、接続部72が肩部20に接続され、板状部71により第2開口60を覆う状態である。第2開口60の閉塞状態を達成する場合には、第2凹部12に第2突起部74を嵌合させる。この嵌合が維持されて、板状部71により第2開口60を覆う状態が維持されるよう、板状部71のフラップ式の動作が規制される。この場合、フラップ式の動作において、板状部71および第2開口60のなす角度がゼロとなる状態が維持される。
【0040】
図4は、第2開口60の露出状態における第2蓋70近傍の拡大図である。第2開口60の露出状態は、接続部72が肩部20に接続され、板状部71により第2開口60を覆わない状態である。第2開口60の露出状態を達成する場合には、第2凹部12に嵌合されている第2突起部74を取り外し、板状部71の他端側71bを持ち上げて、第1凹部23に第1突起部73を嵌合させる。この嵌合が維持されて、板状部71により第2開口60を覆わない状態が維持されるよう、板状部71のフラップ式の動作が規制される。この場合、フラップ式の動作において、板状部71および第2開口60のなす角度Aがゼロより大きい状態が維持される。このように、接続部72を支点とするフラップ式の動作に基づいて、第2開口60の閉塞状態および露出状態が達成される。なお、第2開口60には、不図示の遮蔽板が備えられてもよい。遮蔽板は、露出状態において第2開口60の一部を遮蔽する。一方、閉塞状態において、遮蔽板は、第2蓋70における板状部71の裏側と当接するようになっている。なお、図4に示すように、第2蓋70の外縁には、水等の異物の侵入を防ぐ外縁膜76を設けることが好ましい。外縁膜76は第2蓋70の外縁から外側に張り出し、肩部20に接する。
【0041】
以上、本考案の第1実施形態によれば、第1開口30形成のための縮径構造とは別に、第2開口60形成のために、肩部20に縮径構造を設ける必要がなくなる。従って、容器構造の複雑化を抑制できる。また、第2開口60の露出状態を維持する場合、第2蓋70の板状部71を一旦持ち上げると、フラップ式の動作が規制されて板状部71が姿勢保持されるため、板状部71を常時把持する必要がなくなる。従って、液体補充に手間取ることを抑制できる。
【0042】
以上より、容器構造の複雑化を抑制でき、かつ、液体補充に手間取ることを抑制できる。更に、液体の収容量に応じて、胴部10および肩部20の構造を調整してもよく、例えば、多量の液体収容に対応できるよう、肩部20の最大径部を拡大させることができる。これにより、肩部20を左右方向に広げることができ、第2開口60が配設される余地を、大きくすることができる。加えて、この場合、多量の液体を収容できるため(例えば、本来は小分けして補充することを想定していた詰替用シャンプーパッケージ等において、一度に全量補充できる)、液体の使用頻度が多い場合であっても、液体の補充回数を抑制できる。
【0043】
また、本実施形態では特に、第1凹部23が肩部20に備えられ、第1突起部73が板状部71の他端側71bに備えられている。第2開口60の露出状態を達成する場合には、第1凹部23への第1突起部73の嵌合が維持されて、フラップ式の動作が規制される。このため、第2開口60の露出状態を、簡易かつ確実に達成することができる。
【0044】
また、本実施形態では特に、第2凹部12が胴部10に備えられ、第2突起部74が板状部71の他端側71bに備えられている。第2開口60の閉塞状態を達成する場合には、第2凹部12への第2突起部74の嵌合が維持されて、フラップ式の動作が規制される。このため、第2開口60の閉塞状態を、簡易かつ確実に達成することができる。
【0045】
また、本実施形態では特に、第2蓋70の接続部72が、肩部20との接続を切り離し可能となっている。このため、例えば、液体容器100の洗浄時等、必要に応じて第2蓋70を取り外しでき、容易にメンテナンスすることができる。
【0046】
また、本実施形態では特に、板状部71が台形を呈しており、接続部72が折り目72bを備えている。折り目72bにより、板状部71のフラップ式の動作を、円滑に行うことができるとともに、第1突起部73および第2突起部74の嵌合に際し、これらの位置ずれを抑制することができる。更に、折り目部72bは、板状部71の一端側71aに位置し、長辺である下底71cに近接している。このため、フラップ式の動作が繰り返されても、第2蓋70の耐久性を維持することができる。
【0047】
また、本実施形態では、第2開口60が、遮蔽板を備えた場合、露出状態において第2開口60の一部が遮蔽される。このため、第2開口60を介して、充填されるべき液体以外の物質(例えば、水等)が混入することを、抑制することができる。
【0048】
<第2実施形態>
次に、本考案の第2実施形態に係る液体容器100を説明する。図5は、本考案の第2実施形態に係る液体容器100を説明するための図である。この液体容器100は、第1実施形態の第1凹部23に代えて、第1蓋40の頂面41が溝部41aを備えている。また、第2蓋70の第1突起部73は、第1実施形態の第1凹部23と嵌合するのに代えて、溝部41aと嵌合するようになっている。以上の点において、第2実施形態は第1実施形態と異なる。以下、第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。
【0049】
第1蓋40の溝部41aは、輪状を呈しており、頂面41の円周内側に同軸的に備えられている。また、図6に示すように、第2蓋70の表側における第1突起部73は、フック状を呈しており、第1蓋40の溝部41aと嵌合可能に構成されている。本実施形態においては、第1実施形態の第2蓋70における貫通孔75を備えていない。なお、図6(a)および図6(b)は、上述した図2(a)および図2(b)に対応している。
【0050】
図7に示すように、第2開口60の閉塞状態を達成する場合には、第2凹部12に第2突起部74を嵌合させる。この嵌合が維持されて、板状部71により第2開口60を覆う
状態が維持されるよう、板状部71のフラップ式の動作が規制される。この場合、フラップ式の動作において、板状部71および第2開口60のなす角度がゼロとなる状態が維持される。
【0051】
図8に示すように、第2開口60の露出状態を達成する場合には、第2凹部12に嵌合されている第2突起部74を取り外し、板状部71の他端側71bを持ち上げて、第1蓋40の溝部41aに第1突起部73を嵌合させる。この嵌合が維持されて、板状部71により第2開口60を覆わない状態が維持されるよう、板状部71のフラップ式の動作が規制される。この場合、フラップ式の動作において、板状部71および第2開口60のなす角度Aがゼロより大きい状態が維持される。このように、接続部72を支点とするフラップ式の動作に基づいて、第2開口60の閉塞状態および露出状態が達成される。
【0052】
以上、本考案の第2実施形態によっても、容器構造の複雑化を抑制でき、かつ、液体補充に手間取ることを抑制できる。特に、第1蓋40に溝部41aが備えられ、第2蓋70の第1突起部73は、溝部41aと嵌合可能となっている。このため、第1実施形態のように、肩部20に第1凹部23を備える必要がなくなり、容器構造の複雑化を更に抑制することができる。
【0053】
<第3実施形態>
次に、本考案の第3実施形態に係る液体容器100を説明する。図9は、本考案の第3実施形態に係る液体容器100を説明するための図である。この液体容器100は、第2実施形態の溝部41aに代えて、第1蓋40の側面42が溝部42aを備えている。また、第2蓋70の第1突起部73は、第2実施形態の溝部41aと嵌合するのに代えて、溝部42aと嵌合するようになっている。以上の点において、第3実施形態は第1、第2実施形態と異なる。以下、第1、第2実施形態と異なる点についてのみ説明する。
【0054】
第1蓋40の溝部42aは、側面42の上下方向略中央部に、円周に沿って備えられている。また、図10に示すように、第2蓋70の第1突起部73は、他端側71bの先端に突出するよう設けられている。本実施形態においては、第1実施形態の第2蓋70における貫通孔75を備えていない。なお、図10(a)および図10(b)は、上述した図2(a)および図2(b)に対応している。
【0055】
図11に示すように、第2開口60の閉塞状態を達成する場合には、第2凹部12に第2突起部74を嵌合させる。この嵌合が維持されて、板状部71により第2開口60を覆う状態が維持されるよう、板状部71のフラップ式の動作が規制される。この場合、フラップ式の動作において、板状部71および第2開口60のなす角度がゼロとなる状態が維持される。
【0056】
図12に示すように、第2開口60の露出状態を達成する場合には、第2凹部12に嵌合されている第2突起部74を取り外し、板状部71の他端側71bを持ち上げて、第1蓋40の溝部42aに第1突起部73を嵌合させる。この嵌合が維持されて、板状部71により第2開口60を覆わない状態が維持されるよう、板状部71のフラップ式の動作が規制される。この場合、フラップ式の動作において、板状部71および第2開口60のなす角度Aがゼロより大きい状態が維持される。このように、接続部72を支点とするフラップ式の動作に基づいて、第2開口60の閉塞状態および露出状態が達成される。
【0057】
以上、本考案の第3実施形態によっても、容器構造の複雑化を抑制でき、かつ、液体補充に手間取ることを抑制できる。特に、第1蓋40に溝部42aが備えられ、第2蓋70の第1突起部73は、溝部42aと嵌合可能となっている。このため、第1実施形態のように、肩部20に第1凹部23を備える必要がなくなり、容器構造の複雑化を更に抑制す
ることができる。
【0058】
なお、本考案による液体容器における構成要素の形状、材料等は、実用新案登録請求の範囲のものであればよく、上記実施形態のものに限定されない。
【符号の説明】
【0059】
100…液体容器、10…胴部、11…上方端、12…第2凹部、20…肩部、21…上方端、23…第1凹部、30…第1開口、40…第1蓋、41…頂面、41a…溝部、42…側面、42a…溝部、50…ノズル部、52…チューブ、60…第2開口、70…第2蓋、71…板状部、71a…一端側、71b…他端側、71c…下底、71d…上底、72…接続部、72b…折り目、73…第1突起部、74…第2突起部、76…外縁膜、A…角度
【図1】
図1
【図2】
図2
【図3】
図3
【図4】
図4
【図5】
図5
【図6】
図6
【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
図10
【図11】
図11
【図12】
図12
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