閉じる |
【発明の名称】掃除機用取付具 【出願人】 【識別番号】523121679 【氏名又は名称】中井 君彦 【住所又は居所】群馬県吾妻郡東吾妻町本宿1291-1 【代理人】 【識別番号】100137338 【弁理士】 【氏名又は名称】辻田 朋子 【発明者】 【氏名】中井 君彦 【住所又は居所】群馬県吾妻郡東吾妻町本宿1291-1 【要約】 【課題】 家具の隙間にある小物を、隙間の掃除を行いながら簡便かつ衛生的に回収できる掃除機用の取付具を提供することを目的とする。 【解決手段】 上記課題を解決する本願発明は、掃除機の吸込み口に取り付ける取付具であって、中空の取付具本体を備え、前記取付具本体は、前記吸込み口に取り付ける取付部と、前記取付部と異なる方向に開口する開口部と、を有し、前記取付具本体は、前記開口部の近傍から突出して小物をかき出し可能なかき出し部を有し、前記かき出し部の先端には、前記かき出し部の突出する方向から角度を付けて設けられるフック部が設けられている取付具である。 【選択図】図1 【特許請求の範囲】 【請求項1】 掃除機の吸引口に取り付ける取付具であって、 筒状の取付具本体を備え、 前記取付具本体は、前記吸引口に取り付け可能な取付部と、前記取付部と異なる方向に開口する開口部と、を有し、 前記取付具本体は、前記開口部の近傍から突出して小物をかき出し可能なかき出し部を有し、前記かき出し部の先端には、前記かき出し部の突出する方向から角度を付けて設けられるフック部が設けられている取付具。 【請求項2】 前記かき出し部は、突出する方向に向けて伸縮可能に設けられている請求項1に記載の取付具。 【請求項3】 前記かき出し部は、間隔を空けて突出する複数の線状部を有し、 前記線状部の間隔は、前記取付具本体から離れるに従って広がるように設けられる請求項1に記載の取付具。 【請求項4】 前記取付具本体は、内部に前記開口部から前記取付部までを挿通する挿通路を有し、 前記挿通路は、中途に吸引した物品を保持する保持部が設けられている請求項1に記載の取付具。 【請求項5】 前記取付具本体には、前記開口部が開口する先を照らす照明部がさらに設けられている請求項1〜4の何れかに記載の取付具。 【請求項6】 前記照明部は、曲げ変形が可能で、かつ曲げ変形した状態を保持する変形部を有し、 前記変形部の先端に電流によって点灯する照明部本体が設けられている請求項5に記載の取付具。 【請求項7】 前記取付具本体は、扁平に設けられている請求項1〜4の何れかに記載の取付具。 【発明の詳細な説明】 【技術分野】 【0001】 本発明は、掃除機に取り付けて使用するアタッチメントであって、小物をかき出して回収できるものに関する。 【背景技術】 【0002】 住宅において家具の隙間部分には埃が溜まりやすいため、その場所を重点的に掃除する人間は多い。その際、硬貨や指輪などの小物が見つかることがある。 ここで掃除機を使って小物を吸い取ることも考えられるが、小物に重量がある場合や、掃除機の吸引口よりも奥に小物があった場合等においては、吸い取ることは難しい。また、仮に吸い取った場合でも、フィルターに溜まった埃の中から小物を回収することとなるため衛生上好ましくない。 【先行技術文献】 【特許文献】 【0003】 【特許文献1】 特開2019−122737号公報 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 特許文献1では、家具の隙間に入りうるブラシを掃除機のアタッチメントと組み合わせた物が記載されているが、吸引口を外側に向けて拡幅するように構成しているため、入れることができる隙間は限られる。また開口の直上に設けられているブラシでは小物をかき出すことが難しく、使用性能に優れない。さらに、かき出したとしても埃と共に小物が回収されることとなるため衛生上好ましくない。 【0005】 本発明は、上記の課題に鑑み、家具の隙間にある小物を、隙間の掃除を行いながら簡便かつ衛生的に回収することができる掃除機のアタッチメントの提供を目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0006】 上記課題を解決する本願発明は、掃除機の吸込み口に取り付ける取付具であって、筒状の取付具本体を備え、前記取付具本体は、前記吸込み口に取り付け可能な取付部と、前記取付部と異なる方向に開口する開口部と、を有し、前記取付具本体は、前記開口部の近傍から突出して小物をかき出し可能なかき出し部を有し、前記かき出し部の先端には、前記かき出し部の突出する方向から角度を付けて設けられるフック部が設けられている取付具である。 掃除機の機能を生かしたまま小物をかき出すことができるため、衛生的かつ簡便に隙間に落ちた小物を回収することができる。 【0007】 本発明の好ましい形態では、前記かき出し部は、突出する方向に向けて伸縮可能に設けられている。 このような構成によって、取付具本体が届かない場所でも小物をかき出すことができるため、小物の回収にあたっての利便性がさらに向上する。 【0008】 本発明の好ましい形態では、前記かき出し部は、間隔を開けて突出する複数の線状部を有し、前記線状部の間隔は、前記取付具本体から離れるに従って広がるように設けられる。 このような構成によって、開口部の幅以上の隙間に取付具本体を差し込んだ場合においても、線状部が広がった範囲の小物を一度にかき出すことができるようになり、より簡便に使用することができる。 【0009】 本発明の好ましい形態では、前記取付具本体は、内部に前記開口部から前記取付部までを挿通する挿通路を有し、前記挿通路は、中途に吸引した物品を保持する保持部が設けられている。 保持部により、吸引して取付具本体の内部に入った小物を衛生的に回収することができる。 【0010】 本発明の好ましい形態では、前記取付具本体には、前記開口部が開口する先を照らす照明部がさらに設けられている。 このような構成によって、隙間が暗い場合でも隙間を照らして開口部の先に位置する小物を視認することができるようになり、小物の回収を容易にできる。 【0011】 本発明の好ましい形態では、前記照明部は、曲げ変形が可能で、かつ曲げ変形した状態を保持する変形部を有し、前記変形部の先端に電流によって点灯する照明部本体が設けられている。 これにより、小物が開口部から離れている場合や、開口部のすぐ近くにある場合でも、変形部を変形することによって小物を視認しながら容易に回収できるできる。 【0012】 本発明の好ましい形態では、前記取付具本体は、扁平に設けられている。 このような構成によって、細い隙間であっても取付具を挿入することができるようになり、取り扱いをより容易にできる。 【発明の効果】 【0013】 上記課題を解決する本発明は、家具の隙間にある小物を、隙間の掃除を行いながら簡便かつ衛生的に回収することができる掃除機のアタッチメントを提供することができる。 【図面の簡単な説明】 【0014】 【図1】本発明の第一の実施形態に係る、取付具及び掃除機の模式斜視図である。 【図2】本発明の第一の実施形態に係る、様々な方向から見た取付具の図である。 【図3】本発明の第一の実施形態に係る、A−A断面における断面図である。 【図4】本発明の第一の実施形態に係る、B−B断面における断面図である。 【図5】本発明の第一の実施形態に係る、使用状態にある取付具の模式図である。 【図6】本発明の第二の実施形態に係る、取付具の模式斜視図である。 【図7】本発明の第二の実施形態に係る、A−A断面に相当する部位における断面図である。 【発明を実施するための形態】 【0015】 以下、図面を用いて、本発明の各実施形態に係る掃除機用の取付具について説明する。説明は、実施形態の構成、実施の方法、他の実施例の順に詳述する。 なお、以下に示す各実施形態は本発明の一例であり、本発明を以下の各実施形態に限定するものではない。また、出願書類中の「略」は、その後に続く形状に面取りや丸め加工がなされていること、また形状を構成する要素がその要素の機能を阻害しない範囲内で変形や長さ変更されているものを含むことを意味する概念である。 【0016】 ≪第一の実施形態≫ 実施形態に係る取付具Xは、図1に示すように、実際に掃除機Yに取り付けることができる取付具本体1と、小物をかき出すことができる部材であるかき出し部2と、かき出し部2が設けられている方向を照らし、小物を見つけやすくする照明部3とを備えている。 また、取付具Xは、掃除機Yの吸引口Y1に、継手Y2を介して接続されている。 【0017】 取付具本体1は、筒状の部材であって、実施形態においては犬を模した意匠である。取付具本体1は、取付具本体1の一端に設けられ、吸引口Y1に直接取り付け可能または継手Y2を介して間接に取り付け可能な取付部11と、取付具本体1の他端に設けられ、地面付近の吸引を行う開口である開口部12と、を有する。 【0018】 実施形態において、取付具本体1は、取付部11を含む円筒状の部材(以下、取付部材1A)に、かき出し部2及び照明部3が設けられている開口部12を含む中空の部材(以下、開口部材1B)が接合することで設けられており、これにより取付具Xの製造を容易にしている。なお、接合の境界は図1において細線で表している。取付の方法は接合に限られず、嵌め込み、ねじ止め等の種々の方法を用いてもよく、2部材が一体に形成されていてもよい。 また、開口部材1Bには、取付部材1Aから開口部12に向けて急激に径が窄まる狭窄部13が設けられている。さらに、取付具本体1は、その内部において、取付部11から開口部12に通ずる挿通路14を有する。 【0019】 取付部11は、取付具本体1の一端に設けられる円形の開口であって、吸引口Y1あるいは継手Y2の一端を内側又は外側で篏合して掃除機Yに取り付け可能としている。掃除機Yを取り付ける面は、弾性材等の摩擦の大きい部材で形成してもよい。 【0020】 開口部12は、図2に示すように、取付具本体1の他端において開口している部分であって、その径は取付部11よりも小さい。実施形態において開口部12は、筒体の内側方向から取付部11の方向に向けて傾斜して設けられて、切り口は楕円形となるようにしてある。これにより、取付具本体1を傾斜させた状態での使用感を向上させている。 【0021】 狭窄部13は、開口部材1Bに設けられている部分であって、取付部材1Aから、開口部材1Bに向けて急激に筒体の径が狭まる部分であり、取付部11と開口部12との形状及び位置の違いを埋めるための領域である。 取付部11と開口部12とは、各開口の中心が偏心するように設けられており、好ましくは開口部12の縁辺の一部が、取付部11の縁辺の一部と正面視で重複するように位置する。これによって、開口部12と地面との距離を縮める。また、開口部12は、開口部12と対応する径の筒体が端部に向けて延びるように設けられている。これにより使用時に上部から前方を視認しやすくできるため、地面に落ちている小物を扱う際の取り回し性能が向上する。 狭窄部13は、取付部11が設けられている面と略平行な平面を有しており、ここに照明部3が設けられていることで、前方を照らして小物を発見しやすくする。 【0022】 挿通路14は、取付部11を含む筒体と、開口部12を含む筒体と、を通ずるように設けられている空気が挿通可能な流路である。ここにおいて、取付部11における断面積よりも、開口部12の付近における断面積を小さくすることによって、吸引力を向上させている。また、挿通路14の中途には、吸引した小物を保持するための保持部141が設けられている。 【0023】 保持部141は、挿通路14において、流路断面の一部を覆うようにして設けられている空気を流通可能な部材であって、吸引した小物が掃除機Yの内部に吸引されないように保持する。保持部141としては、例えば網などが考えられ、その目合いは少なくとも開口部12の径の半分程度となるように設けられていることで、埃を吸引しつつ小物を回収できるようにしている。 保持部141は、開口部12を含む部材の内部に設けられており、実施形態においては後述する誘導部236の終端に設けられている。これにより、保持部141に保持された小物の回収が容易にできる。 【0024】 かき出し部2は、図4に示すように、小物を引っ掛けてかき出すことができる部材である。かき出し部2は、取付具本体1の開口部12の近傍において突出する線状部21と、線状部21の先端において屈曲して小物を引っ掛けるフック部22と、線状部21の突出度合を変更可能にする突出機構23と、を備えている。 【0025】 線状部21は、線径1mm〜5mm程度の丸棒型の金属線であって、その一部が開口部12の外周面に隣接するように突出して設けられている。詳述すると、線状部21の一部は、開口部材1Bは、傾斜して設けられる開口部12の最も突出した部分に沿うように設けられている。 かき出し部2は、複数の線状部21を有している。実施形態においては5本の線材が間隔を置いて同じ高さに設けられており、中央の線材に対して他の線材には拡幅するように角度を付ける曲げ癖が付けられていることで、線状部21の間隔が取付具本体から離れるに従って線状部21同士の間隔が広がるように設けられている。併せて、線状部21は、地面の方向(開口部21の方向)に向けて山なりに角度を付ける曲げ癖が付けられていてもよい。 なお、線状部21は、金属線でなくともよく、ある程度の剛性及び可撓性を有する部材であれば、樹脂(例えばABS、PE、ナイロン等)であってもよい。 【0026】 フック部22は、線状部21の端部であって、開口部12に対して角度を付けるように屈曲する部分である。実施形態においては、フック部22は、線状部21の先端において、開口部12が開口する方向に向けて直角に屈曲することによって、熊手のような形状を形成し、かき出し易くしている。一方、フック部22は、開口部12の開口と平行になるように屈曲していてもよく、これによって小物を開口部12へ誘導しやすくできる。 フック部22の長さは、小物を引っ掛けることができる長さであることが好ましく、実施形態においては3〜10mm程度である。 一方、フック部22の長さは、開口部12の径と略同一としてもよく、この場合、開口部12に入れた小物がかき出し部2及び保持部141によって保持されるようになるため、小物の取り扱いがより容易にできるようになる。 また、フック部22の先端には、かき出す際に床材を保護するためのカバー部221が設けられていてもよい。 【0027】 カバー部221は、先端に丸め加工を施したキャップ型の部材であって、フック部22の先端に嵌め込み可能に設けられている。カバー部221の材質は、床材を傷つけにくいゴム等の弾性材であってもよいが、床材との間に摩擦が少ないプラスチック材を用いてもよい。また、粘着性がある部材を用いることによって、小物を粘着させて回収できるようにしていてもよい。 なお、カバー部221を用いずともフック部22の先端に丸め加工を施し、床材に傷がつくことを防止してもよい。 【0028】 突出機構23は、図4に示すように、線状部21を伸縮自在にし、取付具本体1の先端に対する線状部21の突出具合を変更することができるようにするために、取付具本体1の内部に設けられる機構であって、線状部21の一部を取り付けた状態で移動する摺動材231と、摺動材231の動きを規制するレール部232と、摺動材231をなめらかに動作させるための輪状体233と、使用者が摺動材231を摺動させ、位置変更を行えるようにするための操作部234と、取付具本体1の周面において、レール部232と平行になるように設けられている操作孔235と、取付具本体1から突出する線状部21を意図する方向に向けるための誘導部236と、を有する。 【0029】 摺動材231は、取付具本体1の内部に設けられる板状の部材であって、レール部232の上を線状部21が突出する方向に摺動する。摺動材231の上には、線状部21の一端が固定されており、摺動材231の摺動に伴って線状部21の相対位置も移動するように設けられている。 【0030】 レール部232は、取付具本体1の内周面において径方向内側に向けて突出して設けられている部分であって、摺動材231の一部と当接することや、摺動材231を挟持することによって摺動材231が摺動する方向を制限する。レール部232は、線状部21が突出する方向に直線的に伸びるように設けられており、好ましくは内周面において相対するように2つ設けられている。また、レール部232の断面は、実施形態においてはL字型であるが、U字型等種々の形状で良い。 【0031】 輪状体233は、摺動材231上に露出するように取り付けられている部材であって、レール部232と当接するベアリングである。輪状体233は、回転することによって摺動材231とレール部232との間に生じる摩擦を軽減する。実施形態において図4に示すように、輪状体233は摺動材231の上面に複数設けられており、L字型に設けられているレール部232における下方向に突出する部分を、2つの輪状体233で挟み込むことによって、レール部232に沿って摺動材231が滑らかに動くようにしている。 【0032】 操作部234は、取付具本体1の外周面から突出して設けられている部分であって、摺動材231と一体に設けられている。使用者が操作孔235に沿って動作させることによって内部の摺動材231が摺動し、線状部21の突出具合を操作できるようにしている。 操作部234は、摺動材231の側面部に一体に設けられている略円柱状の部分であって、その径は少なくとも操作孔235の短径よりも大きく、摺動材231の厚みよりも大きくなるように設けられることで摺動材231が取付具本体1の内部に落ちるのを防ぐ。 【0033】 操作孔235は、レール部232の近傍でレール部232に沿って取付部11を含む筒体の周面に設けられている直線状の長穴であって、その長径はレール部232の長さと略同一か少し短く、短径は摺動材231の厚みと略同一か少し長くなるように設けられている。このように、操作孔235の下面において摺動材231を保持できるようにすることで、部品点数の削減をしている。 【0034】 誘導部236は、取付具本体1の内部から外部に突出するように設けられる部材である。取付具本体1内部での線状部21の動きを規制することによって、線状部21の意図しない変形が起こることを防ぐ部材である。誘導部236は、内径が線状部21の外径よりも大きいチューブであって、複数の線状部21のそれぞれに対応して設けられている。実施形態においては、誘導部236は内部に線状部21を貫入可能に設けられた管状の空洞(以下、単にチューブ)が複数貫通して設けられている略板状の部材であり、一端が外部に露出し、他端が周面にレール部232が設けられている位置に至るまで水平に延びるようにして設けられ、摺動材231と干渉しないようにしている。 【0035】 誘導部236内部の複数のチューブは、いずれも同一平面上に設けられている。取付具本体1の先端において、チューブのそれぞれは中心のチューブから離れる方向に角度が付くように変形しており、誘導部236の中心軸から離れた位置にあるチューブは、中心軸から離れるような角をなすように変形している。 実施形態においては、5本のチューブが同一平面上に設けられており、中心のチューブは誘導部236の略中心軸上に配置されている。一方、中心のチューブに隣接するチューブは、中心のチューブに対しそれぞれ中心軸から離れる角をなすように変形しており、それぞれが対称になるように設けられている。また、このチューブの外側で隣接するチューブは、中心軸から離れる方向により角度を付けて設けられている。 これにより、チューブの端部から突出する線状部21の間隔は、図5(a)に示すように取付具本体1から離れるに従って広がるようになる。これにより、図5(b)に示すように開口部12よりも広い隙間に取付具本体1を挿入しても、傾ける等することなく容易に小物を回収できるようになる。 一方、すべてのチューブが中心軸と平行になるように設けられていてもよい。 【0036】 ここで、取付部材1Aと、開口部材1Bの接続部分は、操作部234が動作する操作孔235の端部に設けられている。これにより、取付部材1Aに摺動材231等を取り付けた後に、開口部材1Bを接続することで、製造を容易にして製造コストを抑えることができる。 【0037】 変更例として、摺動材231に開口部12の方向に向けて付勢するワイヤーを設け、レール部232又は操作孔235の中途に摺動材231を係止可能な係止部を設け、摺動材231の係止位置によって線状部21の突出具合を操作する構成としてもよい。これにより、突出具合の保持を容易にできる。 【0038】 照明部3は、開口部12の先を照らし、隙間にある小物や埃を発見しやすくするための部材であって、実際に点灯する照明部本体31と、電力を蓄電し、照明部本体31に電力の供給を行う電源32と、外部から電源32に電力を供給する給電部33と、使用者が照明部本体31を操作するための照明操作部34と、を備えている。 【0039】 照明部本体31は、例えば電球、LED、ALS等の電流を流すことで発光する部品である。実施形態において、照明部本体31は狭窄部13の平面部分に嵌め込み可能に設けられており、取付具本体1を構成する筒体の断面と略平行になるように配置されるが、開口部12がある方向に向けて若干傾けて設けられていてもよい。これにより、開口部12の前方にある小物を視認できる。 【0040】 電源32は、取付具本体1の内周面又は外周面に固定されているバッテリーであり、照明部本体31、給電部33、照明操作部34と電気的に接続して、照明部本体31に電力を供給する。 【0041】 給電部33は、電源32に電力を供給する部位であり、電源32と取付具本体1の内周面を沿う導線を通じて電気的に接続されている。給電部33は、取付部11の開口端に設けられており、例えばUSB(Universal Serial Bus)規格のメス端子が挙げられる。 【0042】 照明操作部34は、取付具本体1において開口部12よりも取付部11に近い外周面に設けられている押圧式又はスライド式のボタンである。これにより隙間に入れた状態で照明部3を操作できるため、取り扱いが容易になる。また、照明操作部34は、照明部本体31の照度を操作可能にしてもよく、また、一定時間、照明操作部34の操作がなかった場合に自動的に照明部本体31を消灯する機能を付けていてもよい。 【0043】 継手Y2は、内部を中空とする部材であって、一端の内径を取付部11の外径と略同一のものとし、他方には端部に向かうにつれて外径が縮小する複数の段部が設けられており、それぞれの段が種々の掃除機の吸引口Y1の外形に対応して篏合可能としている。 【0044】 以下、図面を用いて、本発明の実施の方法について詳述する。本発明は、隙間に入ってしまった小物を回収する目的を持つ使用者によって実施される。また、以下に示す実施の方法は一例であり、実施の方法はこれに限られず、順番は前後してもよい。 【0045】 まず、使用者は、図1に示すように取付具本体1を吸引口Y1に取り付ける。すなわち使用者は、取付部11に継手部Y2の一端を篏合し、その後継手Y2の他端を吸引口Y1に取り付けることで、吸引口Y1と挿通路14とを接続する。 【0046】 次に、使用者は、家具の隙間に取付具本体1を差込む。この際、照明操作部34を操作し、前方に光を照射し小物の位置を特定する。 【0047】 小物の位置が取付具本体1よりも長い場合、使用者は操作部234を操作し、線状部21を伸長させる。このとき、線状部21の同士が端部に向けて拡幅するように間隔を付けて設けられていることによって、照明部3で小物を視認しながら回収することができる。 【0048】 ここで、掃除機Yを動作させることによれば、開口部12により小物周辺の埃等を吸い込みながら小物を衛生的に回収することができる。この際、小物を吸引してしまった場合には、保持部141で小物が保持されるため回収も容易にできる。 【0049】 上記操作によって、使用者は、家具の隙間にある小物を、隙間の掃除を行いながら簡便かつ衛生的に回収することができる。 【0050】 《第二の実施形態》 以下に、図6、図7を用いて、本発明の第二の実施形態に係る取付具Xについての説明を行う。第一の実施形態と同一の構成については、同一の符号を用いて説明を省略する。また、第二の実施形態の構成の一部を第一の実施形態に適用してもよい。 取付具Xは、取付具本体1と、取付具本体1に設けられるかき出し部2と、照明部3とを備えている。 【0051】 取付具本体1は、扁平に設けられ、断面が略直方体となるように設けられている。実施形態においては取付部11の断面は略直方体状であるが、取付部11の断面が円形となるように拡幅するようにしてもよい。 【0052】 また、挿通路14には、操作孔235と、開口部12との間で空気を挿通不能に隔離する隔壁142が設けられている。これによって操作孔235による吸引力の低下を防ぐ。実施形態において隔壁142は、開口部12の端部から筒状に延びている。 この場合、保持部141は隔壁142の終端部に設けられていることが好ましい。 【0053】 かき出し部2は、線状部21と、線状部21の先端において屈曲するフック部22とを有する。フック部22には、間隔を開けて複数設けられるフック部22の間を接続する蛇腹部222が設けられている。 【0054】 蛇腹部222は、図6に示すように取付具本体1側に向けて折り目の付けられた連続する薄板部材であって、線状部21が伸長していない状態においては折りたたまれて収納され、線状部21が伸長するにつれて折り目が開かれて拡幅するように設けられている。これにより、小さい小物がフック部22の間を通って回収されないことを防止し、小物を確実にかき出すことができる。 【0055】 照明部3は、照明部本体31と、電源32と、照明操作部34と、を備えており、照明部本体31は、自在に変形する変形部35の先端に設けられている。 【0056】 変形部35は、取付具本体1から開口部12側に向けて延びる円筒状の部材である。変形部の内部には、電源32と、照明部本体31とを電気的に接続するための導線と、変形部35を変形自在にし、変形された形状を保持可能とする可撓骨351が設けられている。実施形態において、可撓骨351は針金である。 これにより、使用者は自身が見たい方向を選択して照らすことができるようになり、取り扱い性能が向上する。 【0057】 実施形態において、電源32には電池が用いられる。電源32は、取付具本体1の側面に設けられる電池ボックスに格納可能に設けられ、該電池ボックスに設けられる照明操作部34により導通の制御ができるようにしている。 【0058】 他の変更例として、開口部12の近傍にスプレー部材を設け、殺虫剤を散布できるようにしてもよい。これにより、隙間に逃げ込んだ害虫を殺害して小物とし、素手で触れることなく回収できるため衛生的に害虫に対処することができる。 【符号の説明】 【0059】 X 取付具 1 取付具本体 11 取付部 12 開口部 13 狭窄部 14 挿通路 141 保持部 142 隔壁 1A 取付部材 1B 開口部材 2 かき出し部 21 線状部 22 フック部 221 カバー部 222 蛇腹部 23 突出機構 231 摺動材 232 レール部 233 輪状体 234 操作部 235 操作孔 236 誘導部 3 照明部 31 照明部本体 32 電源 33 給電部 34 照明操作部 35 変形部 Y 掃除機 Y1 吸引口 Y2 継手 |
【図1】 |
【図2】 |
【図3】 |
【図4】 |
【図5】 |
【図6】 |
【図7】 |
ページtop へ |