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【考案の名称】傘の先端キャップ 【実用新案権者】 【識別番号】525139197 【氏名又は名称】吉川 秀聖 【住所又は居所】神奈川県伊勢原市桜台1-16-21 【代理人】 【識別番号】110002516 【氏名又は名称】弁理士法人白坂 【考案者】 【氏名】吉川 秀聖 【住所又は居所】神奈川県伊勢原市桜台1-16-21 【要約】 (修正有) 【課題】傘が滑りやすく、自立しない課題があった。 【解決手段】本考案は、傘20の先端部を挿入するための穴を平面側に有する穴部と、傘を立てるために底面側を平坦とした底部とを備える傘の先端キャップ10であり、さらに、底部のうち穴部と重なる領域に複数の小孔を有し、弾性材料から形成され、形状が半球状であることを特徴とする。 【選択図】図1 ![]() 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 傘の先端部を挿入するための穴を平面側に有する穴部と、 前記傘を立てるために底面側を平坦とした底部と、 を備える、傘の先端キャップ。 【請求項2】 前記底部のうち、前記平面側に有する前記穴部と重なる領域に複数の小孔を有している、請求項1に記載の傘の先端キャップ。 【請求項3】 前記傘の先端キャップは、弾性材料から形成され、形状が半球状である、請求項1または2のいずれか1項に記載の傘の先端キャップ。 【考案の詳細な説明】 【技術分野】 【0001】 本考案は、傘の先端部に装着されるキャップに関するものであり、特に、傘を立て掛けた際の滑りを防止し、安定性を向上させることが可能な傘の先端キャップに関する。 【背景技術】 【0002】 従来、傘の先端部には、木製、金属製の棒状体が取り付けられ、その先端を保護するためにプラスチック、ゴム、金属製のヘッドキャップが装着されているものが知られている。これらのヘッドキャップは、先端部が丸形に形成されており、傘立てがない場所で傘を壁、椅子に立て掛ける際、床面との接触が点接触となるため摩擦抵抗が小さく、滑りやすいという問題があった。 【先行技術文献】 【特許文献】 【0003】 【特許文献1】 特開平11−113614号公報 【考案の概要】 【考案が解決しようとする課題】 【0004】 特許文献1の滑り止め部材においては、傘の先端が床面に対して常に適切な角度で接触するように調整する必要があり、傘の向きによっては摩擦効果が十分に発揮されない場合があった。しかしながら、傘を立て掛ける際に、滑り止め部材の設置角度が適切でないと、十分な摩擦抵抗が得られず、傘が滑りやすくなるという問題があった。このため、より安定した接地面を確保し、傘の立て掛け時に滑りにくくすることが求められていた。 【課題を解決するための手段】 【0005】 本考案の一実施形態に係る傘の先端キャップにおいて、本考案は、傘の先端部を挿入するための穴を平面側に有する穴部と、傘を立てるために底面側を平坦とした底部と、を備えることとしてもよい。 【0006】 本考案の一実施形態に係る傘の先端キャップにおいて、本考案は、底部のうち、平面側に有する穴部と重なる領域に複数の小孔を有していることとしてもよい。 【0007】 本考案の一実施形態に係る傘の先端キャップにおいて、傘の先端キャップは、弾性材料から形成され、形状が半球状であることとしてもよい。 【考案の効果】 【0008】 上記構成によれば、本考案は、傘の先端キャップの底部を平坦にすることで、床面との接触面積を広げ、傘を置いた際に滑りにくく、安定して自立可能とした。 【図面の簡単な説明】 【0009】 【図1】傘の先端キャップを装着した傘の全体図である。 【図2】傘の先端キャップの断面図である。 【図3】傘の先端キャップを真下から見た図である。 【考案を実施するための形態】 【0010】 以下、図1〜図3を参照して、傘の先端キャップ10の一実施形態について説明する。図1に示されるように、本考案の傘の先端キャップ10は、傘20の先端部に装着される部材であり、傘20の石突21を挿入するための穴部11と、傘20を床面に置いた際に安定して自立させるための底部12とを備えている。傘の先端キャップ10は、傘20の石突21を取り付けるために穴部11を設けている。この穴部11の内径は石突21の外径に合致するように設計されている。 【0011】 図2に示されるように、傘の先端キャップ10は、傘20の石突21を挿入するための穴部11と、傘20を床面に置いた際に安定して自立させるための底部12と、底部12に小孔13を備えている。この小孔13は、傘の先端キャップ10の底部12に設けられている。小孔13は、傘の先端キャップ10の構造に合わせて配置されており、傘20の安定性に影響を与えることなく、設計されている。 【0012】 図3に示されるように、小孔13は、傘の先端キャップ10の穴部11と底部12が重なる領域に複数存在する。図3の底部12内の破線は、上記傘の先端キャップ10の穴部11と底部12が重なる領域を示している。 【0013】 傘の先端キャップ10は、半球状の形状である。半球状の形状にすることで、傘の先端キャップ10には角がない。角がないため、接触時の衝撃が一点に集中するのを抑制できる。衝撃が分散されることで、より安全性が高まる。結果として、さらなるけがの防止効果を得ることができる。 【0014】 本考案の傘の先端キャップ10は、素材としてゴム、シリコンといった弾性材料を用いて形成されている。これらの弾性材料は、加工性に優れ、成形時にも精度の高い形状を再現することが可能であるため、本考案における穴部11、底部12、小孔13の構造要素を一体的に成形する上で極めて適している。 【0015】 本考案の傘の先端キャップ10は、長傘に適用することを前提として構成されている。ここでいう長傘とは、傘の柄が十分な長さを有し、傘の中棒が伸縮しない構成のものであり、折りたたみ機構を有しない一般的な直棒型の傘を意味している。 【0016】 石突21とは、傘20の接地部分に位置する部品であり、傘20が地面と接触する際に直接的な衝撃を受ける部分である。傘20においては、石突21の形状、材質について特に制限はなく、一般的に使用される木製、金属製、またはプラスチック製のものが使用されてもよい。したがって、本考案の傘の先端キャップ10は、これらの異なる種類の石突21にも対応可能であり、特に石突21の具体的な形状、材質に大きく依存せず、幅広く傘20に装着できることが特徴である。 【0017】 穴部11は、平面側に傘20の石突21が挿入可能な大きさで形成されており、これにより、傘の先端キャップ10が確実に装着できるようになっている。具体的には、穴部11の内径は石突21の外径に適切に合わせられており、傘20の石突21をしっかりと挿入することができる。これにより、傘の先端キャップ10は外れにくく、安定して装着されるとともに、傘20の使用中においてもその機能を確実に発揮することができる。 【0018】 底部12は、傘の先端キャップ10における底の部分を指す。底部12は、平坦である。この平坦な底部12の構造は、傘の先端キャップ10を安定して傘20に取り付けるために必要である。底部12が平坦であることにより、傘の先端キャップ10は床面に接した際に安定した状態で自立することができる。 【0019】 小孔13は、底部12に貫通して形成されている。そして、小孔13は、穴部11に重なる領域にのみ存在する。小孔13は、穴部11内に侵入した雨水を排出する役割を有する。これにより、傘の先端キャップ10内部への水の滞留を防ぎ、傘20の石突21の清潔性を維持することができる。また、傘20と傘の先端キャップ10との間に水分がなくなることで傘の先端キャップ10が外れることも防止できる。 【0020】 以下、本考案の一態様における効果について記載する。 【0021】 本考案の傘の先端キャップ10は、底部12が平坦であることにより、傘20を床面に置いた際に安定して自立させることができる。このため、傘立てがない場所においても、傘20を立て掛けることが可能となる。具体的には、電車内、店舗の狭いスペースでも傘20を安全に立てることができる。また、傘20が自立することで、周囲の物品、人に対する衝突のリスクを減少させることが可能である。そして、傘20の自立機能は、傘20の損傷を防ぐ効果もある。この機能により、従来の傘立てがない場所でも、便利に保管することができる。 【0022】 本考案の傘の先端キャップ10の自立機能を活かして、傘20は杖としても利用可能である。手に持っている傘20を一時的に地面に立て掛ける際、杖として使用することで、手が疲れた際、一時的に支えが必要な場合において、補助具として有効に機能する。これにより、傘20の使用シーンが広がり、より多目的に活用することができる。 【0023】 本考案の傘の先端キャップ10は、弾性材料により構成されている。本実施形態に係る弾性材料は、外力を加えると変形し、外力を取り除くと元の形に戻る性質を持つ材料のことを指す。弾性材料は、天然ゴム、合成ゴムであってもよいし、シール材であってもよい。本考案に係る弾性材料は、外部からの衝撃を吸収する機能を有する。このため、傘20を使用中に石突21が他者に接触した場合でも、直接的な衝突による衝撃を緩和することができる。特に、石突21が顔面付近に当たった際に発生しうる眼球への損傷リスクを低減することが可能となり、失明を含む重大な事故の防止に寄与する。また、傘の先端キャップ10の半球状形状によって接触時の圧力が一点に集中せず、衝撃が分散されるため、周囲の人々に対する安全性が向上する。 【0024】 本考案の傘の先端キャップ10は、社会的な課題に対する対応策としても活用することができる。災害時の避難所、仮設施設といった限られた空間で傘の管理が求められる場面において、傘の先端キャップ10を装着した傘20が自立保持可能となることで、床面を濡らさずに衛生的に傘20を保管することができる。そして、傘20が自立可能になることで、濡れた傘20による滑り事故、感染症リスクの低減にも寄与するため、防災用品としての活用も期待できる。 【0025】 本考案の傘の先端キャップ10は、使用時における静音性にも配慮した構成とすることが可能である。底部12は弾性材料で形成されている。これにより、傘20が床面と接触した際の衝撃音を効果的に軽減することができる。特に、図書館、病院、会議室、住宅内といった静寂が求められる空間での静音性は、ユーザだけでなく周囲の人々にとっても重要な配慮となる。 【0026】 本考案の小孔13を通じて内部の水分を排出する構成としている。この構成は、寒冷環境において水分が穴部11の底に溜まり、その水分が凍結するトラブルを未然に防止することができる。そして、本考案の傘の先端キャップ10は、降雪地帯、極寒地域においても、操作性を維持したまま快適に使用することができる。 【0027】 本考案の傘の先端キャップ10は、装着することで傘20本体の石突21が床面と直接接触することがなくなり、石突21の摩耗が効果的に抑制されるため、傘20本体そのものの劣化を防ぎ、より長期間の使用が可能となる。このように、本考案は、循環型社会の実現および製品の持続可能性向上に貢献することができる。 【0028】 本考案の傘の先端キャップ10は、視覚障害者にとって有益である。傘の先端キャップ10の底部12は平坦であり、一定の面積を有している。これにより、傘の先端キャップ10を装着していない傘20に比べて、ユーザが靴先で傘の位置認識が容易にできる。傘20の存在を視覚以外の感覚で特定することが可能となる。施設内または混雑空間での傘20の誤踏防止にもつながる。傘の先端キャップ10は、ゴム、シリコンの弾性素材で形成することで、触感の識別性も高まる。本実施例は、ユニバーサルデザインとしての実用性を有する。視覚障害者の自立的な傘20の利用を支援することができる。 【0029】 本考案の傘の先端キャップ10は、傘20を自立可能な状態で床面に設置できる構成であるため、傘を横倒しにすることなく保持することができる。これにより、公共空間、家庭内において、濡れた傘が床面に広く接触することを回避できる。そして、傘20が水滴の拡散を防止することが可能である。その結果、ユーザによる適切な傘20の設置行動が促進され、衛生的な環境保持に対する意識が自然に向上する。 【0030】 本考案の傘の先端キャップ10は、家庭内での傘20の保管・乾燥においても有効である。傘20を自立させることができるため、玄関、ベランダにおいて横に寝かせずに保持することが可能となる。これにより、床面の濡れを局所に限定でき、住宅内の床材、収納設備の傷み、およびカビの発生を抑制することができる。また、傘20と接触する範囲が狭くなることで、乾燥効率も向上し、傘20本体、石突部分の衛生状態を良好に保つことができる。このように、本考案は屋外利用にとどまらず、家庭内における傘20の管理にも利便性を提供し、ユーザの生活習慣の中に自然に定着する機能性を有する。 【0031】 なお、本考案は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。 【実施例1】 【0032】 傘の先端キャップ10は、どの色とすることも可能である。これにより、ユーザの好みに応じて、さまざまな色合いで提供することができ、デザインの選択肢が広がる。傘20の使用シーン、ブランド戦略に合わせて、特定のカラーバリエーションを提供することも可能である。季節ごとの新しいデザイン、特定のターゲット層に向けたカラーバリエーションの展開が考えられる。そして、傘の先端キャップ10を多色展開することで、ユーザが自身の好み、ライフスタイルに合わせた選択をすることができる。異なる色を組み合わせたデザイン、グラデーションカラーのバリエーションを採用することで、視覚的な魅力を高め、傘20をファッションアイテムとしても楽しむことができる。 【実施例2】 【0033】 傘の先端キャップ10は、半球状の部分にさまざまなデザインを施すことが可能である。具体的には、傘の先端キャップ10の半球状の形状に対して、表面に模様、彫刻、テクスチャを追加することができ、傘20のデザイン性が向上する。傘の先端キャップ10の半球状の部分にエンボス加工を施して模様を作成することで、視覚的なアクセントを加えることができ、傘20の外観をより魅力的にする。また、傘の先端キャップ10の表面にグラデーションカラーを施すことで、色の変化が視覚的に楽しむことができる。 【実施例3】 【0034】 本実施例において、傘の先端キャップ10の底部12には、耐摩耗性の高いゴム素材を追加することが可能である。このゴム素材は、通常のゴムに比べて摩擦係数が高く、耐摩耗性に優れる。これにより、床面との接触部における摩耗を軽減する効果がある。この改良により、頻繁に使用される環境において、傘の先端キャップ10が長期的に安定して機能できる。そして、傘の先端キャップ10は、ユーザにとってより信頼性の高い製品となる。 【実施例4】 【0035】 本実施例では、傘の先端キャップ10の底部12に反射材を施すことにより、視認性を向上させることができる。本実施形態に係る反射材とは、光を光源の方向に反射する性質を持つ素材を指す。反射材は、傘の先端キャップ10の半球状の表面全体に均等に施されている。このため、特に夜間の移動中において、他の歩行者、車両の運転者に傘の位置を知らせることができ、安全性が大幅に向上する。 【実施例5】 【0036】 本実施例では、傘の先端キャップ10の内部に取り付け補助のためのクリンチ機構を設けている。このクリンチ機構は、傘の石突21を傘の先端キャップ10に簡単に挿入できるように設計されている。これにより、ユーザが傘の石突21を傘の先端キャップ10を装着する際に、石突21の挿入がスムーズに行えるようになっている。特に高齢者、視力に障害があるユーザにとって、このクリンチ機構は非常に有用であり、石突21が確実に傘の先端キャップ10に装着されるため、使用中に外れる心配がない。この改良により、傘の先端キャップ10は、より幅広いユーザにとって使いやすく、安心して使用できる製品となった。 【実施例6】 【0037】 傘の先端キャップ10の実施例として、子ども用および高齢者用に特化した構成を採用することが可能である。傘の先端キャップ10の子ども用は、柔らかく弾力性のあるゴム素材、シリコン素材、熱可塑性エラストマー素材を用いることで、接触時にも衝撃を吸収し、安全性を高めることができる。傘の先端キャップ10の表面を丸みの帯びた形状とすることで、鋭利なエッジ突出部を排除し、他者、周囲の物品に対する接触リスクを軽減することができる。そして、傘の先端キャップ10は、明るい色調、視認性の高いカラーリングを採用することができる。これにより、本実施例は、登下校時において第三者からの視認性を向上させ、交通安全にも寄与する。 【0038】 高齢者用は、傘の先端キャップ10の底面をより広く、かつ滑りにくい構造とする。これにより、本実施例の傘の先端キャップ10は、傘20を一時的な杖代わりとして使用した場合でも安定した接地が可能となる。具体的には、底部12に高摩擦係数を有する滑り止めラバー素材を積層させる構成、点接触ではなく面接触で荷重を受けるよう設計された接地パターンを施すことで、接地安定性を高める。そして、本実施例の傘の先端キャップ10は、装着、取り外しが容易となるように、握力の弱いユーザでも操作可能な柔軟な取り付け口、指掛かりのあるリブ構造を設けることも可能である。これにより、高齢者が傘20を安全かつ快適に使用できるよう支援する構成とすることができる。 【実施例7】 【0039】 本考案の傘の先端キャップ10は、ユーザが適切な交換時期を把握できるように、使用履歴が視覚的に分かる構成を採用することも可能である。具体的には、傘の先端キャップ10の底部12を摩耗に伴って変化する二層構造とする。上部層と下部層で異なる色を有する材料を用いることで、摩耗が進行するに従って底部12に上部層の色が露出する。これにより、ユーザに交換時期が近づいていることを視覚的に通知する構成とすることができる。具体的には、上部層に黒色、下部層に赤色を採用した場合、底部12に黒色の露出することで、摩耗限界が近いことを簡易に判別することができる。 【0040】 このような構成は、傘20の使用頻度が高い環境で知らず知らずのうちに傘の先端キャップ10が摩耗し、安全性、自立性が損なわれるリスクを低減するうえで有用である。また、底部12の表面に凸状のマーク、模様、文字などを設けておき、摩耗によってこれらが消失・変化するように設計することでも、交換タイミングを視覚的に示すことができる。これにより、特別なセンサー、電子部品を使用せず、極めて簡素かつ低コストな方法で、ユーザにメンテナンス時期を示すことが可能となる。 【0041】 公共施設、業務用の大量使用環境においては、こうした摩耗視認構造によって管理者が一目で交換の必要性を判断できるため、メンテナンス業務の効率化にも寄与する。このように、本考案の傘の先端キャップ10は、使用履歴を直感的に可視化する構成を採ることで、耐久性の管理、製品寿命の最適化、安全性確保という観点においても、高い実用性を有する構成となっている。 【実施例8】 【0042】 本実施例では、傘の先端キャップ10に抗菌性および防臭性を有する材料を用いることで、雨天使用後の傘における不快な臭い、雑菌の繁殖を抑制することを目的とする。具体的には、銀イオンを含有するゴム材料、抗菌ポリマーを用いた複合成形により、傘20を公共の場に置いた際にも清潔な状態を保つことができる。通勤通学時、店舗内、病院といった衛生環境が求められる空間で、特に有効な構成となる。 【実施例9】 【0043】 本実施例では、傘の先端キャップ10の静音性をさらに向上させる構成を採用する。具体的な本実施例の構成は、傘の先端キャップ10の底部12の外側に、微細な空気層を含む発泡弾性体を一体的に設ける。この発泡弾性体は、低反発性を有するポリウレタン素材、エラストマー発泡体を用いることで、床面との接触時に生じる衝撃音を効果的に吸収することができる。 【実施例10】 【0044】 本実施例では、寒冷地における凍結トラブルを未然に防止するため、傘の先端キャップ10の排水構造を最適化した構成を採用する。傘の先端キャップ10の底部12には、小孔13を複数設けるとともに、複数の小孔13を斜め下方に向かって傾斜した方向で形成する。これにより、穴部11内に侵入した雨水が、重力に従って速やかに排出される構造となり、傘の先端キャップ10内に水分が滞留することを防止する。また、小孔13の断面形状を楕円形または狭小なスリット状とすることで、外部からのゴミ、異物の侵入を防ぎつつ、排水能力を維持することができる。底部12の内面に排水誘導用のガイド溝を形成することで、水滴が小孔13に確実に誘導され、効率的な排出が実現される。これにより、凍結によって傘の先端キャップ10が変形すること、石突21と傘の先端キャップ10の間に氷が発生して装着不良が起きるといったトラブルを回避することが可能となる。そして、傘の先端キャップ10が寒冷地における使用時の安全性および操作性が向上する。 【実施例11】 【0045】 本実施例では、家庭内での傘の乾燥性をさらに高める構成を採用する。本実施例の具体的な構成は、傘の先端キャップ10の底部12に、通気スリットを追加する。通気スリットは、小孔13とは別に、横方向と斜め上方向に開口する通気口として設けられる。これにより、雨天使用後に傘20を立てた状態で保管した際、穴部11内に滞留する湿気を外部に逃がしやすくなり、乾燥を促進する効果が得られる。特に、梅雨時、集合住宅といった換気が不十分な環境において、傘20の衛生性と長寿命化に寄与する構成である。 【実施例12】 【0046】 本実施例では、傘の先端キャップ10の内部構造を改良し、装着時の保持力を高める構成とした。すなわち、傘の先端キャップ10は、穴部11の内周面に、滑り止め用のインナーライナーを備える。インナーライナーは、傘の先端キャップ10の本体材料とは異なる高摩擦係数を有する材料から形成される。 【0047】 インナーライナーは、傘の先端キャップ10の穴部11の内周面に沿って環状に設けられる。傘20の石突21が挿入された際に、石突21の外周と接触して摩擦力を発生させる。この摩擦力により、傘の先端キャップ10は石突21に対して強固に保持され、振動、衝撃が加わっても外れにくい構造となる。 【0048】 このような滑り止めインナーライナーを設けることで、傘20の石突21に対する傘の先端キャップ10の装着安定性を高めるとともに、長期間の使用、繰り返しの着脱においても傘の先端キャップ10が緩んだり脱落したりすることを抑制することができる。また、本実施例は、石突21の表面状態にかかわらず安定した装着性を確保できるため、製品信頼性の向上につながる。 【実施例13】 【0049】 本考案の他の一態様として、傘の先端キャップ10の底部12には、接地面との摩擦力をさらに高めるための滑り止めパターンが形成されている。滑り止めパターンは、底部12の外側表面に設けられる微細な凹凸からなり、具体的には、格子状、ヘリンボーン状、波状、ドット状の形状とされる。 【0050】 これらのパターンは、床面に対して底部12が面接触した際、摩擦抵抗を局所的に増加させ、傘20の滑動を抑制する役割を果たす。また、パターンは視覚的には目立たない程度の微細な形状であるため、外観上の意匠性を損なうことなく実装することが可能である。 【0051】 この滑り止めパターンは、傘20の使用時において特に床材が濡れていたり、傾斜していたりする場合でも、傘20の安定性を確保する効果を有する。さらに、底部12に形成された凹凸構造が床面との間にわずかな空間を生じさせることで、接地面との密着を緩和し、水膜による滑り現象を防止する効果も期待できる。 【符号の説明】 【0052】 傘の先端キャップ 10 穴部 11 底部 12 小孔 13 傘 20 石突 21 |
![]() 傘の先端が危ない! 目に刺さりそう!と思ったことはありませんか? 私は何度もあります。この先端が丸くなれば安全なのにと考えました。 だったら「丸くしちゃえ!」と思って考えたアイデアです。 さらに「丸くするなら、かわいい方がいい」「自立すれば傘立てもいらない」「杖になれば便利」と一つのものでいくつもの役割ができれば、便利で実用的なアイデアだと思います。 丸みで安全性を重視した商品でありながら「かわいい」と思えるように色やキャラクター、動物などのデザインで作ればいろいろな世代に愛され、安全も確保できる商品になると思います。 傘が好きになるようなものです。ぜひ、安全性を形にしてみませんか?よろしくお願いします。 |
The tip of the umbrella is dangerous! It might sting your eyes! Have you ever thought, "I'm going to get my eyes pierced! I have many times. I thought that it would be safer if the tip was rounded. Then I thought, "Let's make it round! , if it is round, it would be not just safe but cuter!" I also thought, "If it stands on its own, it doesn't need an umbrella stand," and "If it can be used as a walking stick, it is convenient." If the product can be designed with colors, characters, animals, etc. to make it "cute" while emphasizing safety with its roundness, I think it will be a product that will be loved by various generations and ensure safety. It is something that will make people love umbrellas. Please, let's give safety a shape. Thank you in advance. |
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