閉じる
家庭用品U
 
【考案の名称】シャワー装置
【実用新案権者】
【識別番号】520476639
【氏名又は名称】栗田 誠次
【住所又は居所】栃木県佐野市堀米町658-2
【代理人】
【識別番号】100095337
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 伸一
【代理人】
【識別番号】100174425
【弁理士】
【氏名又は名称】水崎 慎
【代理人】
【識別番号】100203932
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 克宗
【考案者】
【氏名】栗田 誠次
【住所又は居所】栃木県佐野市堀米町658-2
【要約】
【課題】安定した温水と洗浄剤との混合を行うことができるシャワー装置を提供する。
【解決手段】温水を放出するシャワー装置1が、溶液を収納する溶液タンク20,30,40、水道本管10からの温水と溶液タンク20からの溶液とを混合するL字型ジョイント部13、温水と溶液タンク30,40からの溶液とを混合するL字型ジョイント部130、を備える。この装置は、水圧ジャバラタンク21に温水が供給されると、水圧ジャバラタンク21が膨らんで溶液ジャバラタンク22に圧力が加わり、溶液が溶液タンク20からL字型ジョイント部13に送出される。
【選択図】図1
選択図
【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】
水道本管と、
所定の溶液を収納する溶液タンクと、
前記水道本管から供給される温水と前記溶液タンクから供給される前記溶液とを混合して混合液を生成するジョイント部と、
前記混合液を放出するシャワーヘッドと、
前記ジョイント部から前記シャワーヘッドに前記混合液を送るシャワーホースと、
を備え、
前記溶液タンクは、
所定方向に伸縮するジャバラ状に形成され、前記水道本管から前記温水が供給されるように配管接続された水圧ジャバラタンクと、
所定方向に伸縮するジャバラ状に形成され、前記溶液を収納して、該溶液を前記ジョイント部へ送出するように配管接続された溶液ジャバラタンクと、
を有し、
前記温水の供給によって伸びた前記水圧ジャバラタンクから前記溶液ジャバラタンクに圧力が加わり、前記圧力によって前記溶液ジャバラタンクから前記溶液が送出されるように、前記水圧ジャバラタンクの伸縮方向と前記溶液ジャバラタンクの伸縮方向とを同一直線上で連ねて前記水圧ジャバラタンクと前記溶液ジャバラタンクとを当接配置した、
ことを特徴とするシャワー装置。
【請求項2】
前記ジョイント部は、
前記水道本管から供給された前記温水の流れと、前記溶液タンクから送液ホースを介して供給された前記溶液の流れと、を蛇行させる略S字状に形成された導水部と、
前記導水部の内部に配置され、前記導水部に接続される前記水道本管の端部と前記導水部に接続される前記送液ホースの端部との間を移動して前記水道本管の端部または前記送液ホースの端部のいずれか一方を塞ぐ調整プレートと、
前記ジョイント部の外部側に配置され、前記調整プレートに接続されて該調整プレートの配置位置を移動させる操作部材と、
を備え、
前記調整プレートは、
前記操作部材に行われた操作に応じて、前記水道本管の端部から供給される温水量と前記送液ホースの端部から供給される溶液量とを相対的に増減させるように前記配置位置が移動する、
ことを特徴とする請求項1に記載のシャワー装置。
【請求項3】
複数の前記溶液タンクと、前記複数の溶液タンクから送出される各溶液をそれぞれ前記温水に混合する複数の前記ジョイント部と、
を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシャワー装置。
【考案の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、シャンプーなどの溶液と温水等とを混合してシャワーヘッドから放出するシャワー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般にシャワーを用いて身体等を洗浄するとき、ボディソープやシャンプー等の洗浄剤を手に取って身体等に塗布し、その後、シャワーから放出される温水によって洗浄剤を洗い流している。
ボディソープやシャンプー等の洗浄剤を手に取って身体等に塗布する手間を省くため、
上記の洗浄剤を温水に混合して、身体等に向かって放出させる装置がある。
例えば、温水を供給する蛇口等の水栓とシャワーホースとの間に取り付けることにより、容器内の洗浄剤と水栓から供給される温水とを混合する装置がある(特許文献1)。
この装置は、水柱からの水流によって開く弁を備え、この弁が開いている間、洗浄剤と温水とを混合してシャワーヘッドから放出するように構成されている。また、この装置は、容器内の洗浄剤を使いきると、温水のみをシャワーヘッドから放出することができる。
【0003】
また、例えば、ホース管(シャワーホース)が接続された送水管に、洗浄剤を入れた収容槽を接続し、収容槽から供給された洗浄剤と送水管を流れる温水とを混合してシャワーヘッドから放出する装置がある(特許文献2)。
この装置は、収容槽の底面に接続された分岐管を介して、送水管に洗浄剤が供給されるように構成されている。
詳しくは、この装置は、送水管内の水流によって生じる負圧を用いて、収容槽内から洗浄剤を送水管内に導入し、送水管内に設けられた抵抗体によって温水と洗浄剤とを混合するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】 特開平10−252121号公報
【特許文献2】 特開2007−167481号公報
【考案の概要】
【考案が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の装置は、上記のように構成されているので、温水に混合する洗浄剤の量を一定に調節することができないため、安定した混合液の生成が難しい。
また、特許文献2の装置は、送水管内の負圧を用いているため、シャワーヘッドから放出する水量を少量に調節すると、十分な量の洗浄剤を混合することができなくなり、混合液の生成が不安定になる。
【0006】
本開示は、上記の問題に鑑み行われたもので、安定した温水と洗浄剤との混合を行うことができるシャワー装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係るシャワー装置は、水道本管と、所定の溶液を収納する溶液タンクと、前記水道本管から供給される温水と前記溶液タンクから供給される前記溶液とを混合して混合液を生成するジョイント部と、前記混合液を放出するシャワーヘッドと、前記ジョイント部から前記シャワーヘッドに前記混合液を送るシャワーホースと、を備え、前記溶液タンクは、所定方向に伸縮するジャバラ状に形成され、前記水道本管から前記温水が供給されるように配管接続された水圧ジャバラタンクと、所定方向に伸縮するジャバラ状に形成され、前記溶液を収納して、該溶液を前記ジョイント部へ送出するように配管接続された溶液ジャバラタンクと、を有し、前記温水の供給によって伸びた前記水圧ジャバラタンクから前記溶液ジャバラタンクに圧力が加わり、前記圧力によって前記溶液ジャバラタンクから前記溶液が送出されるように、前記水圧ジャバラタンクの伸縮方向と前記溶液ジャバラタンクの伸縮方向とを同一直線上で連ねて前記水圧ジャバラタンクと前記溶液ジャバラタンクとを当接配置したことを特徴とする。
【0008】
また、前記ジョイント部は、前記水道本管から供給された前記温水の流れと、前記溶液タンクから送液ホースを介して供給された前記溶液の流れと、を蛇行させる略S字状に形成された導水部と、前記導水部の内部に配置され、前記導水部に接続される前記水道本管の端部と前記導水部に接続される前記送液ホースの端部との間を移動して前記水道本管の
端部または前記送液ホースの端部のいずれか一方を塞ぐ調整プレートと、前記ジョイント部の外部側に配置され、前記調整プレートに接続されて該調整プレートの配置位置を移動させる操作部材と、を備え、前記調整プレートは、前記操作部材に行われた操作に応じて、前記水道本管の端部から供給される温水量と前記送液ホースの端部から供給される溶液量とを相対的に増減させるように前記配置位置が移動することを特徴とする。
【0009】
また、複数の前記溶液タンクと、前記複数の溶液タンクから送出される各溶液をそれぞれ前記温水と混合する複数の前記ジョイント部と、を備えることを特徴とする。
【考案の効果】
【0010】
本開示によれば、温水と溶液とを十分に混合して安定した混合液をシャワーヘッドから放出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本開示の実施の形態によるシャワー装置の構成を示す説明図である。
【図2】図1の溶液タンクの外部の構成を示す説明図である。
【図3】図1の溶液タンクの内部の構成を示す説明図である。
【図4】図1のシャワー装置にさらに複数の溶液タンクを備える場合の構成を示す説明図である。
【図5】図1のL字型ジョイント部の外観を示す説明図である。
【図6】図1のL字型ジョイント部の内部構成を示す説明図である。
【図7】温水をシャワーヘッドから放出するときのL字型ジョイント部の状態を示す説明図である。
【図8】溶液をシャワーヘッドから放出するときのL字型ジョイント部の状態を示す説明図である。
【考案を実施するための形態】
【0012】
以下、この考案の実施の一形態を説明する。
【0013】
図1は、本開示の実施の形態によるシャワー装置1の構成を示す説明図である。
シャワー装置1は、図示されない給湯器等から温水が供給される水道本管10、水道本管10に供給される水量調整ならびに遮断を行う水道本管元栓11を備えている。
また、シャワー装置1は、それぞれ洗浄剤等の溶液を収納する溶液タンク20,30,40、水道本管10の終端に接続されるシャワーホース14、シャワーホース14の先端に接続されるシャワーヘッド14aを備えている。
なお、シャワーホース14は、ホース孔内側に複数の凹凸(ジャバラ凹凸)が形成されており、また、長さ方向において伸縮することができるジャバラホースである。
【0014】
シャワー装置1は、水道本管10からの水流を溶液タンク20に供給するジャバラホース12a(第1のジャバラホース)、溶液タンク20から溶液を送出する送液ホース24および水道本管10が接続するL字型ジョイント部13を備えている。
送液ホース24とL字型ジョイント部13との接続部分には、L字型ジョイント部13に供給する溶液量を調整する液量調整バルブ25が設置されている。
【0015】
シャワー装置1は、水道本管10からの水流を溶液タンク30に供給するジャバラホース12b(第2のジャバラホース)、溶液タンク30から溶液を送出する送液ホース34、溶液タンク40から溶液を送出する送液ホース44を備えている。
また、シャワー装置1は、送液ホース34および送液ホース44が接続され、例えば、これらのホースによって送られてきた溶液のいずれか一方を送液ホース36に送出する切替えバルブ45(切替えコック)、送液ホース36を水道本管10と接続するL字型ジョ
イント部130を備えている。
送液ホース36とL字型ジョイント部130との接続部分には、L字型ジョイント部130に供給する溶液の量を調整する液量調整バルブ35が設置されている。
【0016】
なお、溶液タンク40は、前述の溶液タンク20等と同様に、水道本管10からの水流が供給されるように、図示されない第3のジャバラホースによって水道本管10に接続されている。上記の第3のジャバラホースは、ジャバラホース12a,12bと同様なものである。
切替えバルブ45は、使用者等が操作する操作部材を備え、この操作部材に行われた操作に応じて、溶液タンク30から送られてくる溶液、および、溶液タンク40から送られてくる溶液のうち、いずれか一方を送液ホース36へ送出し、他方を遮断するように構成されているが、さらに、使用者等の操作に応じて、溶液タンク30からの溶液と溶液タンク40からの溶液とを任意の比率で混合することを可能に構成したものでもよい。
【0017】
シャワー装置1は、切替えバルブ45を備えることにより、例えば、溶液タンク30および溶液タンク40に同様な溶液を収納しておき、溶液タンク30内部の溶液が空になったとき、切替えバルブ45を用いて、送液ホース34と送液ホース36との接続から、送液ホース44と送液ホース36との接続に切替え、溶液タンク40からの溶液をL字型ジョイント部130へ供給することが可能になる。即ち、溶液タンク40を、溶液タンク30の予備タンクとして用いることができる。
また、例えば、溶液タンク30と溶液タンク40に、それぞれ異なる溶液を収納しておき、切替えバルブ45を適度に調整して溶液タンク30の溶液と溶液タンク40の溶液とを所望の比率で混合して、洗浄等に使用することも可能になる。
【0018】
図2は、図1の溶液タンク20の外部の構成を示す説明図である。
溶液タンク20は、例えば、外部が箱状に形成され、上面部分に開閉可能な上蓋部28を備えている。
溶液タンク20の側面部20a(第1の側面部)には、水道本管10に一端が接続されたジャバラホース12aを、溶液タンク20内部に挿入させるジャバラホースガイド部26が設けられている。
【0019】
ジャバラホースガイド部26は、例えば、溶液タンク20の上下方向に延設された長孔であり、溶液タンク20内部に挿入されたジャバラホース12aの位置決めを行い、ジャバラホース12aが溶液タンク20の上下方向に(滑らかに)移動することができるように、例えばレール部材を長孔の縁辺部分に設置している。
また、ジャバラホースガイド部26は、側面部20aの上端まで延設されており、当該側面部20a上端において、ジャバラホースガイド部26からジャバラホース12aを開放する(上方に抜き取る)ことができるように形成されている。
【0020】
溶液タンク20の側面部20b(第2の側面部)には、洗浄剤等の溶液を投入する溶液投入部23を、溶液タンク20の内部側から外部へ突出させる溶液投入部ガイド部27が設けられている。
溶液投入部ガイド部27は、溶液タンク20の上下方向に延設された長孔であり、溶液タンク20外部に突出する溶液投入部23の位置決めを行い、溶液投入部23が溶液タンク20の上下方向に(滑らかに)移動することができるように、例えばレール部材を長孔の縁辺部分に設置している。
また、溶液投入部ガイド部27は、側面部20bの上端まで延設されており、当該側面部20b上端において、溶液投入部ガイド部27から溶液投入部23を開放する(上方に抜き取る)ことができるように形成されている。
【0021】
溶液タンク20の底面部20cには、洗浄剤等の溶液を溶液タンク20外部に送出する送液ホース24が接続されている。詳しくは、底面部20cに設けられた孔部等を介して、送液ホース24の一端が送液タンク20内部に挿入されている。
【0022】
図3は、図1の溶液タンク20の内部の構成を示す説明図である。この図は、図2に示した溶液タンク20の内部に備えられる各部を示している。
溶液タンク20の底面側(下側)には、所定方向(例えば、図3において上下方向)に伸縮するジャバラ状に形成され、シャンプーやボディソープ等の洗浄剤(溶液)を収納させる溶液ジャバラタンク22が配置されている。溶液ジャバラタンク22は、例えば、側面の上側部分に溶液投入部23が接続固定されている。
溶液タンク20の上側部分には、所定方向(例えば、図3において上下方向)に伸縮するジャバラ状に形成され、水道本管10から供給された温水等を駐留させる水圧ジャバラタンク21が配置されている。
【0023】
即ち、溶液タンク20は、内部において溶液ジャバラタンク22の上側に水圧ジャバラタンク21を積み重ねてこれらを当接配置させている。
溶液ジャバラタンク22および水圧ジャバラタンク21は、内部に駐留する液量に応じて、いずれも溶液タンク20の上下方向(ジャバラホースガイド部26および溶液投入部ガイド部27の延設方向)に伸縮するように、即ち、水圧ジャバラタンク21の伸縮方向と溶液ジャバラタンク22の伸縮方向とが同一直線上で連なるように(それぞれの伸縮が連動するように)配置されている。
換言すると、ジャバラホースガイド部26および溶液投入部ガイド部27は、水圧ジャバラタンク21および溶液ジャバラタンク22の伸縮方向に延設されている。
【0024】
水圧ジャバラタンク21は、例えば、水圧ジャバラタンク21の側方部分に、ジャバラホース12aの他端を接続固定するように構成されている。
ジャバラホース12aの他端は、水圧ジャバラタンク接続キャップ29を用いて、水圧ジャバラタンク21からの着脱(締結固定および取り外し)が可能となるように固定されている。
【0025】
溶液ジャバラタンク22は、底面部分に送液ホース24の一端を接続固定するように構成されている。
送液ホース24の一端は、溶液ジャバラタンク接続キャップ210を用いて、溶液ジャバラタンク22からの着脱(締結固定および取り外し)が可能となるように固定されている。
【0026】
溶液タンク20は、例えば、水圧ジャバラタンク接続キャップ29の締結を解除して、水圧ジャバラタンク21からジャバラホース12aを取り外すと、上蓋部28を開けた(溶液タンク20の上側)部分から水圧ジャバラタンク21を取り出すことができるように構成されている。
また、溶液タンク20は、上記のように水圧ジャバラタンク21を取り出した後、溶液ジャバラタンク接続キャップ210の締結を解除して、溶液ジャバラタンク22から送液ホース24を取り外すと、溶液タンク20の上側部分から溶液ジャバラタンク22を取り出すことができるように構成されている。
上記のように、水圧ジャバラタンク21、溶液ジャバラタンク22を取り出すことにより、これらのタンク内部を容易に清掃(洗浄)することが可能になる。
【0027】
ここで説明した溶液タンク20は、水圧ジャバラタンク21が上側に、溶液ジャバラタンク22が下側に配置されるように、即ち、垂直に倒立するように溶液タンク20を構成しているが、溶液タンク20は、このような構成に限定されず、例えば、水圧ジャバラタ
ンク21と溶液ジャバラタンク22とが水平方向において並ぶように、即ち、溶液タンク20の長手方向が水平になるように構成してもよい。
また、溶液タンク20は、水圧ジャバラタンク21と溶液ジャバラタンク22とを、斜め方向に重ねて配置し、当該溶液タンク20が斜めに傾いた状態で設置されるように構成してもよい。
【0028】
なお、上記のように構成された場合でも、水圧ジャバラタンク21の伸縮方向と溶液ジャバラタンク22の伸縮方向が同一直線上で連なるように、水圧ジャバラタンク21および溶液ジャバラタンク22が配置される。
また、図2等に例示した溶液タンク20は、箱状に形成されているが、例えば、筒状に形成してもよく、溶液タンク20の形状は箱状に限定されない。
【0029】
図1に示した溶液タンク30は、図2および図3を用いて説明した溶液タンク20と同様に構成されており、水圧ジャバラタンク21に相当する水圧ジャバラタンク31、溶液ジャバラタンク22に相当する溶液ジャバラタンク32を内部に備えている。
水圧ジャバラタンク31は、ジャバラホース12bが、水圧ジャバラタンク21に接続固定されたジャバラホース12aと同様に、着脱可能に接続固定されている。
【0030】
溶液ジャバラタンク32は、送液ホース34が、前述の送液ホース24と同様に、着脱可能に接続固定されている。また、溶液ジャバラタンク32には、溶液投入部23と同様に構成された溶液投入部33が接続固定されている。
また、図1に示した溶液タンク40は、溶液タンク20および溶液タンク30と同様に構成されている。
溶液タンク30ならびに溶液タンク40は、溶液タンク20に収納する溶液と同一、あるいは異なる種類の溶液を収納するもので、同一の溶液を収納した場合には、これらを溶液タンク20の予備タンクとして使用することができる。
上記の溶液タンク30ならびに溶液タンク40についても、溶液タンク20と同様に、垂直に倒立させた設置構成に限定されず、水平に寝かせた状態や斜めに傾いた状態で設置することができるように構成してもよい。
【0031】
図4は、シャワー装置1に溶液タンク50,60,70,80,90を備える場合の構成を示す説明図である。この図は、例えば、図1に示した溶液タンク20に替えて、溶液タンク50,60,70,80,90を備えるときの配管構成等を示している。
溶液タンク50,60,70,80,90は、前述の溶液タンク20等と同様に構成されたものである。
なお、図4においては、溶液タンク50,60,70,80,90にそれぞれ接続されるジャバラホース12a等の図示を省略している。
【0032】
溶液タンク50,60,70,80,90は、各溶液タンクに収納されている溶液を送出する送液ホース24aが接続されている。
送液ホース24aは、適当な位置において例えば5本に分岐し、分岐された各先端部分がそれぞれ溶液タンク50,60,70,80,90と接続されている。また、送液ホース24aの1本に集合された部分は、例えば、液量調整バルブ25を介してL字型ジョイント部13等に接続されている。
【0033】
送液ホース24aは、分岐された部分の先端側、具体的には、各溶液タンクと接続される部分の近傍等(以下、接続部分等と記載する)にそれぞれ液量調整バルブを備えており、溶液タンク50との接続部分には液量調整バルブ55が設置され、溶液タンク60との接続部分等には液量調整バルブ65が設置されている。また、送液ホース24aは、溶液タンク70との接続部分には液量調整バルブ75が設置され、溶液タンク80との接続部
分には液量調整バルブ85が設置され、溶液タンク90との接続部分には液量調整バルブ95が設置されている。
【0034】
液量調整バルブ55,65,75,85,95は、使用者等が行った操作に応じて、それぞれの液量調整バルブが接続されている溶液タンクからの、溶液送出と遮断とを切替えることができるように構成されている。またさらに、液量調整バルブ55,65,75,85,95は、使用者等が行った操作に応じて、送出される液量を調整することができるように構成されている。
図4に例示した構成を備えたシャワー装置1を使用するときには、所望の溶液を収納している溶液タンクの液量調整バルブを開放し、使用しない溶液を収納している溶液タンクの液量調整バルブを閉じて溶液送出を遮断しておく。
なお、溶液タンク50,60,70,80,90に収納する溶液は、同一溶液、異なる溶液のいずれでもよく、数種類の溶液をそれぞれ異なる溶液タンクに収納し、各溶液を混合して使用することや、各溶液を使い分けることが可能になる。また、複数個の溶液タンクに同一の溶液を収納して、任意の溶液タンクを予備タンクとして使用する(予備タンクを増設する)こともできる。
【0035】
図4に例示した構成では、5個の溶液タンク50,60,70,80,90を備え、5本に分岐された送液ホース24aを上記の各溶液タンクに接続しているが、溶液タンクの数量に応じて分岐させた送液ホースを用いる場合には、溶液タンクの数量は5個に限定されず、所望の個数の溶液タンク、また、この個数に対応して分岐された送液ホース24a等を備えて構成することができる。
即ち、2個以上の溶液タンクと、当該溶液タンクの数量と同数の分岐部分を有する送液ホースとを用いて構成することができる。
なお、2個の溶液タンクを備える場合には、図1に示した溶液タンク30と溶液タンク40のように配管構成することも可能であり、使い勝手や製造コスト等を考慮して、いずれかの構成を用いるとよい。
【0036】
図5は、図1のL字型ジョイント部130の外観を示す説明図である。L字型ジョイント部130は、例えば、正面形状がL字型に形成された筐体130aを有し、L字の垂直辺先端に水道本管10を接続し、L字の下端にシャワーホース14を接続し、L字の底辺先端に送液ホース34を接続している。
【0037】
水道本管10は、接続キャップ15を用いてL字型ジョイント部130に接続固定されている。
詳しくは、水道本管10は、例えば、接続キャップ15をL字型ジョイント部130に締結することにより、後述する導水部130bに水道本管10の端部(開口部)が接続され、導水部130bの外部に温水等が漏れないように固定される。
この水道本管10の固定部分は、接続キャップ15の締結等を解除すると、容易にL字型ジョイント部130から水道本管10を取り外すことができるように構成されている。
【0038】
送液ホース34は、接続キャップ16を用いてL字型ジョイント部130に接続固定されている。
詳しくは、送液ホース34は、例えば、接続キャップ16をL字型ジョイント部130に締結することにより、後述する導水部130bに送液ホース34の端部(開口部)が接続され、導水部130bの外部に溶液等が漏れないように固定される。
この送液ホース34の固定部分は、接続キャップ16の締結等を解除すると、容易にL字型ジョイント部130から送液ホース34を取り外すことができるように構成されている。
【0039】
シャワーホース14は、接続キャップ17を用いてL字型ジョイント部130に接続固定されている。
詳しくは、シャワーホース14は、例えば、接続キャップ17をL字型ジョイント部130に締結することにより、後述する導水部130bにシャワーホース14の端部(開口部)が接続され、導水部130bの外部に温水ならびに溶液等が漏れないように固定される。
このシャワーホース14の固定部分は、接続キャップ17の締結等を解除すると、容易にL字型ジョイント部130からシャワーホース14を取り外すことができるように構成されている。
【0040】
L字型ジョイント部130は、前述のように、水道本管10、送液ホース34、シャワーホース14を、それぞれ接続固定ならびに取り外しができるように構成されており、またさらに、これらを取り外したとき、当該L字型ジョイント部130を分解して、内部に蓄積した不純物などを清掃することができるように構成されている。
また、L字型ジョイント部130は、筐体130aの外側部分において、L字の垂直辺と底辺との接続部分(L字の角部分)に、操作レバー13b(操作部材)が設置されている。操作レバー13bは、後述する軸部材13cが接続固定されており、操作レバー13bを回転させると軸部材13cが軸回転する。
【0041】
なお、図1のL字型ジョイント部13は、L字型ジョイント部130と同様に内部が構成されている。
L字型ジョイント部13は、例えば、上流側の水道本管10が接続され、送液ホース34に替えて送液ホース24が接続され、シャワーホース14に替えて下流側の水道本管10が接続されることがL字型ジョイント部130と異なり、内部の構成等はL字型ジョイント部130と同様である。
ここでは、L字型ジョイント部130を例示して説明する。
【0042】
図6は、図1のL字型ジョイント部130の内部構成を示す説明図である。この図は、L字型ジョイント部130の断面図であり、図5に示した接続キャップ15,16,17等の図示を省略している。
筐体130aの内部には、水道本管10、送液ホース34、シャワーホース14が接続され、水道本管10および送液ホース34によって送られてくる液体、および、シャワーホース14に送り出す液体が外部へ漏れないように形成された、略S字状の導水部130bが備えられている。
【0043】
導水部130bは、例えば、水道本管10と送液ホース34とを直交させるように、これらの端部と接続し、水道本管10から放出される温水、および、送液ホース34から放出される溶液の各量(導水部130b内に流入する量)を調整する混合調整プレート13aを備えている。
混合調整プレート13aは、板状部材によって形成され、板面の一端部分に、前述の軸部材13cが固定されている。即ち、混合調整プレート13aは、操作レバー13bに接続されている。
【0044】
混合調整プレート13aは、直交配置されている水道本管10端部の開口部と送液ホース34端部の開口部との間に配置されており、操作レバー13bに行われた操作に応じて、水道本管10から送出される温水量と、送液ホース34から送出される溶液量との比率を変化させるように設けられている。
換言すると、混合調整プレート13aは、水道本管10の端部に当接することができる位置と、送液ホース34の端部に当接することができる位置との間を移動することができるように設置されている。また、混合調整プレート13aは、水道本管10の端部から供
給される温水量と、送液ホース34の端部から供給される溶液量とを相対的に増減させるように配置位置が移動する。
また、混合調整プレート13aは、水道本管10の端部および送液ホース34の端部のどちらにも当接していない(塞いでいない)ときには、導水部130b内部において、水道本管10から放出される温水、および、送液ホース34から放出される溶液の各流れが当たり、それぞれの方向に流れが変化するように配置されている。
【0045】
導水部130bは、水道本管10から放出され、混合調整プレート13a等を通過した温水の流れに当たって、例えば、概ねの流れを90度以下の鋭角方向に変化させる円形ホール部13dを有している。
円形ホール部13dは、導水部130b内部において、例えば、略半球状の凹面となるように形成された部分である。
なお、この円形ホール部13dは、送液ホース34から放出され、混合調整プレート13aに当たった溶液についても、流れる方向を変化させる。
【0046】
また、導水部130bは、円形ホール部13dを通過した温水等の流れを、シャワーホース14の端部に向かって変化させる円形コーナー部13eを有している。この円形コーナー部13eは、円形ホール部13dに連結された曲管部分である。
即ち、導水部130bは、円形ホール部13dと円形コーナー部13eとを連ねて備えており、水道本管10からシャワーホース14へ向かって流れる水流を、例えば略S字状に変化させるように形成されている。
【0047】
なお、ここで説明するシャワー装置1は、上記のようなL字型ジョイント部130等を備えて構成されているが、シャワー装置1において、溶液と温水とを混合するジョイント部は、L字型ジョイント部130等に限定されず、例えば、強い渦流を発生させて温水と溶液とを撹拌混合するように構成しものでもよい。
また、L字型ジョイント部130等の内部に導水部130bを備えることなく、即ち、導水部130bに替えて、温水と溶液とを撹拌混合する構造体等を備えて、L字型ジョイント部130等をシャワー装置1に備えることも可能である。
【0048】
次に動作について説明する。
シャワー装置1を使用する前に、予めシャンプーやボディソープなどの洗浄剤(溶液)を、溶液投入部23に投入し、溶液ジャバラタンク22に収納しておく。
このとき、液量調整バルブ25を閉じておき、溶液ジャバラタンク22内部に、溶液投入部23から投入された溶液が溜まるようにしておく。
また、水道本管元栓11を閉じておき、水圧ジャバラタンク21内部の圧力が高くならないようにしておく。
【0049】
溶液タンク30に溶液を投入する場合にも、上記の溶液タンク20に行う場合と同様に、水道本管元栓11を閉じておき、また、液量調整バルブ35を閉じておき、溶液投入部33から溶液を投入する。溶液タンク40についても同様に、切替えバルブ45等を閉じておき、溶液を投入する。
なお、溶液タンク20、溶液タンク30、溶液タンク40に収納する溶液は、同様な溶液でもよく、また、それぞれ異なる溶液を収納してもよい。
【0050】
上記のように、水道本管元栓11を閉じている間は、水圧ジャバラタンク21等に温水等が供給されず、水道本管元栓11を開いているときに比べて水圧ジャバラタンク21等の内部圧力が低くなり、水圧ジャバラタンク21等に溜まっていた温水等が、ジャバラホース12a等を介して水道本管10側に排出される。
【0051】
図1の溶液タンク30は、水道本管元栓11を閉じておき、溶液ジャバラタンク32に溶液を投入した後の状態を示している。
溶液ジャバラタンク32は、内部に溶液が溜まると上方に膨らみ(上方に伸びて)、水圧ジャバラタンク31を縮めるように下方から押圧を加える。このように押圧が加えられた水圧ジャバラタンク31は、上下方向において縮み、内部の温水等が押し出されて(ジャバラホース12bを介して)水道本管10側に排出される。
【0052】
即ち、水圧ジャバラタンク31(水圧ジャバラタンク21等)は、水道本管元栓11が閉じられて内部圧力が低下すると、溜まっていた温水等を排出し、また、溶液が投入されて溶液ジャバラタンク32(溶液ジャバラタンク22等)が膨らんだ場合においても、溜まっていた温水等を排出する。
【0053】
シャワー装置1は、温水のみをシャワーヘッド14aから放出させる場合には、後述する図7を用いた説明のように、L字型ジョイント部13(L字型ジョイント部130)の操作レバー13bを操作し、L字型ジョイント部13等の内部で温水と溶液との混合が行われないように設定しておき、水道本管元栓11を開く。
また、任意の溶液と温水とを混合してシャワーヘッド14aから放出させる場合には、後述する図6を用いた説明のように、L字型ジョイント部13(L字型ジョイント部130)の操作レバー13bを操作し、L字型ジョイント部13等の内部で温水と溶液との混合が行われるように設定しておき、水道本管元栓11を開く。
なお、任意の溶液を収納している、例えば、溶液タンク20に対応する液量調整バルブ25(溶液タンク30ならびに溶液タンク40に対応する液量調整バルブ35、溶液タンク30からの溶液と溶液タンク40からの溶液とを切替える切替えバルブ45等)は、例えばシャワー装置1を使用する前に、適当な開度、または、設定となるように調整しておく。
【0054】
水道本管元栓11を開くと、図1の溶液タンク20のように、水道本管10を流れる温水の一部分がジャバラホース12aを介して水圧ジャバラタンク21内部に流れ込む。
すると、水圧ジャバラタンク21内部の圧力が高くなって、当該水圧ジャバラタンク21が膨らみ(下方に伸びて)、溶液ジャバラタンク22には、上方から圧力(溶液ジャバラタンク22を下方に縮める力)が加わる。
このように上方から圧力が加わった溶液ジャバラタンク22は、内部に収納されている溶液を送液ホース24に送出する。
【0055】
溶液ジャバラタンク22には、上記のように圧力が加わっているため、当該溶液ジャバラタンク22から送出される溶液は、送液ホース24を介して液量調整バルブ25に圧送され、さらにL字型ジョイント部13に供給される。このとき、液量調整バルブ25の開度に応じた量の溶液がL字型ジョイント部13に供給され、当該L字型ジョイント部13内部において、この溶液が水道本管10を流れる温水に混合される。
【0056】
L字型ジョイント部13は、前述のようにL字型ジョイント部130と同様に構成されている。ここでは、L字型ジョイント部130を例示し、図6を用いて溶液と温水とを混合する動作を説明する。
図5に示した操作レバー13bが操作されて軸部材13cが回転すると、この回転に応じて混合調整プレート13aが回転する。この回転によって、水道本管10から導水部130b内部に放出される水量と、送液ホース34から導水部130b内部に放出される液量との比率が変化する。
【0057】
具体的には、混合調整プレート13aが、例えば正方向に回転(軸部材13cを中心に左回転)し、水道本管10から放出される温水量が増大すると、送液ホース34から放出
される液量が減少する。また、混合調整プレート13aが逆方向に回転(軸部材13cを中心に右回転)し、水道本管10から放出される温水量が減少すると、送液ホース34から放出される液量が増大する。
例えば、図6に示したように、水道本管10および送液ホース34のどちらも塞がない位置に混合調整プレート13aを配置させた場合、この混合調整プレート13aは、水道本管10から放出される水流、送液ホース34から放出される液流のどちらに対しても抵抗となり、それぞれの流れ方向を乱す作用がある。
【0058】
水道本管10を流れる温水等には水圧が生じており、当該温水等は水道本管10内部を圧送されている。
水道本管10の端部から放出され、混合調整プレート13aに当たった温水(水流)は、水道本管10の端部と対向するように設けられた(凹面状の)円形ホール部13dに衝突し、はね返るように流れ方向が変化する。
【0059】
前述のように、溶液ジャバラタンク22から送出される溶液は、送液ホース24内部を圧送されており、溶液ジャバラタンク32から送出される溶液も、送液ホース34内部を圧送されている。
送液ホース34の端部から放出され、混合調整プレート13aに当たった液流(溶液)は、混合調整プレート13aによって流れ方向が変化し、混合調整プレート13aを通過した温水(水流)、円形ホール部13dによってはね返された温水(水流)等と混合され、円形コーナー部13eへ向かう。
温水と溶液との混合液は、円形コーナー部13eを通過することによって、さらに流れ方向が大きく変化し、混合を促進させながらシャワーホース14の端部に流れ込む。
換言すると、導水部130b内部に放出された温水および溶液は、蛇行するように流れ方向を変化させながらシャワーホース14に向かって進行する。
【0060】
前述のように、温水および溶液は、どちらも圧送されて導水部130b内部に放出されている。そのため、導水部130b内部において、温水および溶液がそれぞれ上記のように流れ方向を変化させながら進行すると、導水部130bの内壁等に強く接触、もしくは衝突し、温水と溶液との乱流が生じて撹拌混合が強く行われる。
上記のように、導水部130b内部において混合された混合液は、導水部130bから相当の圧力(水圧)を有してシャワーホース14へ送出される。
【0061】
シャワーホース14は、前述のようにホース孔内部に複数の凹凸(ジャバラ凹凸)を有している。
上記のように水圧を有して導水部130b、もしくはL字型ジョイント部130から送出された混合液は、シャワーホース14のホース孔内部を進行するとき、上記の複数の凹凸と接することによって渦流等が発生し、さらに温水と溶液との混合が促進される。
このように混合を促進させた混合液が、シャワーヘッド14aから放出される。
【0062】
次にシャワーヘッド14aから温水のみを放出させるときの動作を説明する。
図7は、温水をシャワーヘッド14aから放出するときのL字型ジョイント部130の状態を示す説明図である。
前述のように、図5に示した操作レバー13bが操作されて軸部材13cが回転すると、この回転に応じて混合調整プレート13aが回転する。例えば、操作レバー13bが左回転するように操作されたとき、図7において軸部材13cが左回転して混合調整プレート13aが送液ホース34の端部側に向かって回転する。
操作レバー13bが左回転の限界まで操作されたとき、混合調整プレート13aは、送液ホース34の端部に当接して塞ぐ位置まで回転し、送液ホース34に流れる溶液を遮断する。
【0063】
上記のように、混合調整プレート13aが送液ホース34の端部を塞いでいるとき、当該混合調整プレート13aは、水道本管10から導水部130bに流れ込んだ温水を、シャワーホース14の端部に向かって導き、水圧を有する状態でシャワーホース14に送り込む。
上記のように操作レバー13bが左回転の限界まで操作されたとき、導水部130b内部に溶液が放出されず、シャワーホース14には温水のみが送出され、シャワーヘッド14aから温水シャワーが放出される。
【0064】
なお、シャワーヘッド14aから温水のみを放出するときには、溶液タンク20に収納されている溶液が温水に混合されないように、L字型ジョイント部13の操作レバー13bを左回転の限界まで操作して、L字型ジョイント部13の内部(混合調整プレート13a)を、図7に示したものと同様な状態にしておく。
上記のように、L字型ジョイント部13ならびにL字型ジョイント部130の各操作レバー13bを左回転の限界まで操作することにより、液量調整バルブ25、液量調整バルブ35等が開かれた状態でも、温水のみをシャワーヘッド14aから放出することができる。
【0065】
次にシャワーヘッド14aから溶液のみを放出させるときの動作を説明する。ここでは、L字型ジョイント部130の動作を例示して説明する。即ち、溶液タンク30(溶液タンク40)に収納されている溶液を、シャワーヘッド14aから放出する動作を説明する。
なお、溶液タンク30(溶液タンク40)の溶液のみをシャワーヘッド14aから放出するように、L字型ジョイント部130の操作レバー13bを設定した場合、L字型ジョイント部13の操作レバー13bが、どのような設定状態でも、L字型ジョイント部13から水道本管10を介してL字型ジョイント部130へ流れる温水(混合液等)は、L字型ジョイント部130内部において遮断される。
【0066】
図8は、溶液をシャワーヘッド14aから放出するときのL字型ジョイント部130の状態を示す説明図である。
例えば、L字型ジョイント部130の操作レバー13bが右回転するように操作されたとき、図8において軸部材13cが右回転して、混合調整プレート13aが水道本管10の端部側に向かって回転する。
操作レバー13bが右回転の限界まで操作されたとき、混合調整プレート13aは、水道本管10の端部に当接して塞ぐ位置まで回転し、水道本管10に流れる温水等を遮断する。
【0067】
上記のように、混合調整プレート13aが水道本管10の端部を塞いでいるとき、当該混合調整プレート13aは、送液ホース34から導水部130bに流れ込む溶液を、導水部130b内部においてシャワーホース14の端部に向かうように導き、液圧を有する状態でシャワーホース14に送り込む。
上記のように操作レバー13bが操作されたとき、導水部130bからシャワーホース14には溶液のみが送出され、シャワーヘッド14aから溶液が放出される。
【0068】
また、L字型ジョイント部130が図8に示した状態になっているとき、液量調整バルブ35を閉じると、シャワーヘッド14aからの(温水ならびに溶液の)放出を停止させることができる。即ち、溶液のみをシャワーヘッド14aから放出しているとき、例えば、一時的に溶液放出を停止させたいときには、液量調整バルブ35等を閉じるとよい。
【0069】
なお、例えば、溶液タンク20に収納されている溶液のみをシャワーヘッド14aから
放出するときには、L字型ジョイント部13の操作レバー13bを右回転の限界まで操作し、L字型ジョイント部13の内部(混合調整プレート13a)を、図8に示したものと同様な状態にし、また、L字型ジョイント部130の操作レバー13bを左回転の限界まで操作して、溶液タンク30(溶液タンク40)からの溶液を遮断しておく。
【0070】
次に、身体等を洗浄するときの(シャワー装置1に行う操作)手順を説明する。
ここでは、図1のように構成されたシャワー装置1において、溶液タンク30に収納されている溶液を用いて身体等を洗浄する場合を例示して説明する。即ち、L字型ジョイント部13は、図7に示した状態(温水のみを送出する状態)になっている。また、切替えバルブ45は、溶液タンク40からの溶液を遮断して、溶液タンク30からの溶液のみを送出するように設定されている。また、液量調整バルブ35は、予め、適当な量の溶液がL字型ジョイント部130に供給されるように(所望の濃度の混合液が生成されるように)、開度が調整されている。
【0071】
(1)例えば、初めに温水のみをシャワーヘッド14aから放出させて身体等を洗浄する。このとき、例えば、図7を用いて説明したように、L字型ジョイント部130の操作レバー13bを左回転の限界まで操作し、また、水道本管元栓11を開く。
(2)次に、例えば、図8を用いて説明したように、L字型ジョイント部130の操作レバー13bを右回転の限界まで操作し、上記の温水放出を停止させるとともに、溶液のみをシャワーヘッド14aから放出させて身体等に塗布し、手洗い洗浄を行う。
または、操作レバー13b等を適当に回転操作して、L字型ジョイント部130を、図6を用いて説明した状態とし、温水と溶液との混合液の濃度を再調整、もしくは微調整して、この混合液をシャワーヘッド14aから放出させ、身体等に塗布して洗浄を行う。
【0072】
(3)混合液等を用いて洗浄を行った後、図7を用いて説明したように操作レバー13bを左回転の限界まで操作し(L字型ジョイント部130を図7の状態とし)、上記の手順(1)と同様に、シャワーヘッド14aから温水のみを放出させ、身体等から溶液等を洗い流す。このとき、操作レバー13bのみを操作することで(液量調整バルブ35を閉じる操作をしなくても)、溶液(混合液)の放出を遮断し、温水のみの放出に切り替えることができる。
即ち、上記の手順(1)において、液量調整バルブ35を開いた状態としておいても、温水のみをシャワー放出することが可能である。
(4)身体等から溶液などを洗い流した後、水道本管元栓11を閉じてシャワー装置1の使用を終了する。
【0073】
ここでは、溶液タンク20、溶液タンク30、溶液タンク40等を備えたシャワー装置1を例示して説明したが、本開示のシャワー装置1は、溶液タンク30および溶液タンク40等を備えず、溶液タンク20を備えて構成することも可能である。この場合には、L字型ジョイント部130等が設置されず、L字型ジョイント部13には、下流側の水道本管10に替えてシャワーホース14が接続固定される。
また、前述のように、例えば溶液タンク20等に替えて図4に示した構成を備え、予備タンク等を増設することも可能である。
また、溶液タンク40を除いて、即ち、溶液タンク20および溶液タンク30を備えて構成してもよい。この場合には、L字型ジョイント部13およびL字型ジョイント部130等が備えられる。
また、溶液タンク20を除いて、即ち、溶液タンク30および溶液タンク40を備えて構成してもよい。この場合には、L字型ジョイント部13等が備えられず、L字型ジョイント部130が備えられる。
【0074】
本開示のシャワー装置1は、以上のように構成されているので、洗浄剤(溶液)と温水
との混合液のシャワー放出と、温水のみのシャワー放出とを任意に切り替えることができ、身体、頭髪などの洗浄を簡易化することが可能になる。また、洗浄に要する時間を短縮することができる。
また、溶液タンク20等からL字型ジョイント部13等に溶液を圧送するようにしたので、安定した(混合比が一定の)混合液を生成することができる。
また、溶液タンク20等の内部、即ち、水圧ジャバラタンク21等、溶液ジャバラタンク22等を外部に取り出して清掃することができるようにしたので、容易に衛生状態を良好に維持することができる。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本開示の考案は、シャワー装置の他、除草剤や消毒液の散布装置、洗浄剤を使用する洗車装置、網戸などの建築部材等を洗浄する装置等に利用することができる。
【符号の説明】
【0076】
1 シャワー装置
10 水道本管
11 水道本管元栓
12a,12b ジャバラホース
13,130 L字型ジョイント部
13a 混合調整プレート
13b 操作レバー
13c 軸部材
13d 円形ホール部
13e 円形コーナー部
14 シャワーホース
14a シャワーヘッド
15,16,17 接続キャップ
20,30,40,50,60,70,80,90 溶液タンク
20a,20b 側面部
20c 底面部
21,31 水圧ジャバラタンク
22,32 溶液ジャバラタンク
23,33 溶液投入部
24,24a,34,44,36 送液ホース
25,35,55,65,75,85,95 液量調整バルブ
26 ジャバラホースガイド部
27 溶液投入部ガイド部
28 上蓋部
29 水圧ジャバラタンク接続キャップ
45 切替えバルブ
130a 筐体
130b 導水部
210 溶液ジャバラタンク接続キャップ
【図1】
図1 
【図2】
図2 
【図3】
図3 
【図4】
図4 
【図5】
図5 
【図6】
図6 
【図7】
図7 
【図8】
図8 
 

《シャワー設備の開発に当たって》

お風呂好き族がいる反面、入浴億劫族も少なくないようです。まして洗剤を手に取って髪 や身体等の洗浄をするとなると煩わしさはいよいよ、又忙しい現代社会にあって長い入浴時間をとらなければならない事に加わる無言の圧力。
はこんな方々にも抵抗感が無くストレスも感じる事なくお風呂を楽しんで頂けるようになってもらいたい。勿論どなたでも身体等の洗浄には少なからず面倒くささを感じているに相違ありません。こんな課題に対処すべく開発に励みました。当設備を上下左右の変動自在型スライドバーに固定する事でハンズフリーの楽々洗浄が可能となります。 |
当提案は、その手段の一例に過ぎません。上記の目的さえ達成出来れば別のノウハウが介 在しても可と考えています。制作担当各位様へ。
ページtop へ