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健康・医療
 
【発明の名称】美顔装置
【出願人】
【識別番号】503152716
【氏名又は名称】三澤 信生
【住所又は居所】東京都足立区千住仲町46−15
【代理人】
【弁理士】
【識別番号】100082843
【氏名又は名称】窪田 卓美
【発明者】
【氏名】三澤 信生
【住所又は居所】東京都足立区千住仲町46−15
【要約】
【課題】
人の顎や頬の弛みを矯正することができると共に、それらに刺激を与えてマッサージ効果を発揮できる美顔装置の提供。
【解決手段】
ゴム弾性を有する平面略V字状の本体1を横断面略V字状に折り曲げると共に、その状態を保持するように止着手段2によって折り曲げ線の両側を互いに止着し、そのV字の角度が弾性的に拡縮できるようにする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
展開平面が鈍角の略V字状に形成されたゴム弾性を有する板状の本体(1) を有し、
その本体(1) の前記鈍角の二等分線(S) の回りに、横断面が略V字になるように、その弾性に抗して所定角度に折り曲げられた状態で、その形状を保持するように二等分線の近傍の両側が止着手段(2) により互いに止着されて、その横断面のVの前記所定角度が弾性的に拡縮するように構成した美顔装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記本体(1) の内面に、その内面に略整合する保水性のパット(8) を着脱自在に内装した美顔装置。
【請求項3】
請求項2において、
前記パット(8) は、スポンジとその外周を被覆する布材よりなる美顔装置。
【請求項4】
請求項2または請求項3において、
前記止着手段(2) による止着部と前記二等分線(S) との間に液滴排出用の溝部(3) が形成された美顔装置。
【請求項5】
請求項1において、
前記本体(1) は、展開平面の中央部(1a)および両端部(1b)の幅がそれらの間に位置する一対の中間部(1c)の幅より夫々狭く形成されると共に、一対の前記中間部(1c)の下縁に補強用のリブ部 (4)が夫々一体に形成された美顔装置。
【請求項6】
請求項1において、
本体(1) の一対の前記中間部(1c)の上部および前記両端部に、第1保持帯(5) および第2保持帯(6) の夫々の取付部(5a)(6a)が夫々設けられ、第1保持帯(5) が首部の外周に懸回され、第2保持帯(6) が頭部の外周に懸回されるように構成された美顔装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、主として顎および/または頬の弛みを矯正する矯正用の美顔装置に関する。
【背景技術】
頬の弛みを矯正するため、顔面の皮膚を伸ばすバンドが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
これは、顔面の額上部から後頭部付近にかけてヘアバンド状に取付けることができる伸縮自在な第1の帯状体と、左右何れか一方を耳たぶ付近に固定し、顎部分を介して他方の耳たぶ付近で着脱できる伸縮自在な第2の帯状体とを有する。そして、第1の帯状体の額上方中心から後頭部衿付近にかけて、着脱自在に伸縮可能な帯状体を設け、顔面を上下および左右両側方向から引っ張って皮膚を張り詰めた状態に保ち、その結果、顔面の皮膚を伸ばして弛みを矯正するものである。
また、本発明者は既に特許文献2に記載の「顎および/または頬の弛み矯正具」を提案している。これは、顎および/または頬を上方に吊り上げてその弛みを矯正するものであって、その顎および頬を覆うように中間部が上端部および下端部に比べて幅広に形成された一対の本体と、一対の本体の下側を連結する下部連結体と、上側を連結する上部連結体とを有し、それらの少なくとも一方が伸縮自在に調整されるものである。
【特許文献1】
特開昭60−83608号公報
【特許文献2】
実用新案登録第3097413号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
前者の顔面皮膚のばし用バンドは、頬の一部を上方に引き伸ばす効果はあるものの、顎全体を持ち上げることはできず、バンドとそれ以外の部分にかえって皺が生じるおそれがある。
次に、後者の考案は、顎および頬の弛みを矯正する効果はあるものの、顎および頬をそれ自体で挟み込むフィット感に欠ける欠点があった。
そこで本発明は、顎および頬を確実に弾性的に把持し、フィット感の良い美顔装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明は、 展開平面が鈍角の略V字状に形成されたゴム弾性を有する板状の本体(1) を有し、
その本体(1) の前記鈍角の二等分線(S) の回りに、横断面が略V字になるように、その弾性に抗して所定角度に折り曲げられた状態で、その形状を保持するように二等分線の近傍の両側が止着手段(2) により互いに止着されて、その横断面のVの前記所定角度が弾性的に拡縮するように構成した美顔装置である。
請求項2に記載の本発明は、請求項1において、
前記本体(1) の内面に、その内面に略整合する保水性のパット(8) を着脱自在に内装した美顔装置である。
請求項3に記載の本発明は、請求項2において、
前記パット(8) は、スポンジとその外周を被覆する布材よりなる美顔装置である。
請求項4に記載の本発明は、請求項2または請求項3において、
前記止着手段(2) による止着部と前記二等分線(S) との間に液滴排出用の溝部(3) が形成された美顔装置である。
請求項5に記載の本発明は、請求項1において、
前記本体(1) は、展開平面の中央部(1a)および両端部(1b)の幅がそれらの間に位置する一対の中間部(1c)の幅より夫々狭く形成されると共に、一対の前記中間部(1c)の下縁に補強用のリブ部 (4)が夫々一体に形成された美顔装置である。
請求項6に記載の本発明は、請求項1において、
本体(1) の一対の前記中間部(1c)の上部および前記両端部に、第1保持帯(5) および第2保持帯(6) の夫々の取付部(5a)(6a)が夫々設けられ、第1保持帯(5) が首部の外周に懸回され、第2保持帯(6) が頭部の外周に懸回されるように構成された美顔装置である。
【発明の効果】
本発明の美顔装置は、本体1をその横断面がV字状になるように所定角度に折り曲げた状態で、止着手段2によりその二等分線の近傍の両側を互いに止着して、その横断面のV字の角度が弾性的に拡縮するように構成したから、それを人の顎部に被着したとき、その顎の外周を弾性的に保持することができる。そして顎部全体を適度な圧力で押圧して、皮膚を張り詰めた状態に保ち、顔面の皮膚を縮小する方向に圧力を加え、弛みを矯正することができる。また、顎の外周を押圧しマッサージ効果を得ることができる。
上記構成において、本体1内面にパット8を内装した場合には、パット8を加温または冷却することにより、マッサージ効果を増強できると共に、パット8の存在により肌への接触感が良好となる。
上記構成において、パット8をスポンジとその外周を被覆する布材で構成した場合には、さらに肌への接触感が良くなる。
上記構成において、止着手段2による止着部と二等分線Sとの間に液滴排出用の溝部3を形成したものにおいては、パット8に含まれた水の排出を溝部3を介し円滑に行うことができる。
上記構成において、本体1は展開平面において、中央部1aおよび端部1bの幅をそれらの間に位置する一対の中間部1cの幅より夫々狭くするようにし且つ、一対の中間部1cの下縁に補強用のリブ4を設けたものにおいては、それを被着したときの顎部のフィット感がさらに良くなる。それにより、皺伸ばしとマッサージ効果が増強される。
上記構成において、本体1の中間部1cの上部および両端部に第1保持帯5および第2保持帯6の夫々の取付部5a,6aを設け、第1保持帯5が首部の外周に懸回されると共に、第2保持帯6が頭部の外周に懸回されるように構成した場合には、安定性が良く取付けのフィット感がより向上する。それと共に、皺を縮小させる効果が増大する。
【発明を実施するための最良の形態】
次に、図面に基づいて本発明の実施の形態につき説明する。
図1は本発明の美顔装置の使用説明図であり、図2はその本体1の展開状態を示す平面図および正面図並びにC−C断面図である。また、図3はその本体1を中心線(展開状態の二等分線)の回りに湾曲させる説明図、図4はさらにその横断面をV字状に形成し、その状態を保持するため止着手段2によって中心線の近傍両側が止着された状態を示し、(A)はその正面図、(B)は平面図、(C)は(A)のC−C断面図である。さらに図5はその背面図である。図6はパット8の平面図およびB−B断面略図である。また、図7はセット具17に取付けた本体1およびパット8の取扱い説明図である。
この美顔装置は、本体1とパット8とを有する。
本体1は、その展開状態で図2(A)に示す如く、その平面が鈍角の略V字状に形成されたゴム弾性を有する板状からなる。そしてその中央部1aの幅L1 および両端に位置する端部1bの幅L2がそれらの中間部にあるL3の幅よりも狭く形成されている。そしてこの中間部1cの下側周縁部には補強用のリブ4が形成されている。
なお、この本体1はゴム成形により形成され、その横断面は図2(C)の如く僅かに湾曲した湾曲面22を有する。また、本体1の中間部1cにおけるリブ4の近傍には、一対の取付部5aとして、この例では雄型の第1ファスナ12が取付けられている。
本体1の両端部には、取付部6aとして細長い挿通孔10が設けられている。そして平面状態でくの字状(展開状態でV字状)の鈍角に形成された、鈍角の二等分線S(中心線)の回りに、図3および図4の如く折り曲げられ、断面Vの字状に形成され、その状態を保持するようにその中心線の両側が互いに止着手段2によって止着される。このとき、本体1の横断面の角度は45°〜60°程度である。その止着手段2によって、折り曲げの中心線には溝部3が形成される。そしてその外面側に突条部が表れる。本体1の中間部1cの内側は、人の顎の両側および頬が弾性的に把持される。
また、本体1内にはその形状に略整合するパット8が着脱自在に着座される。パット8は、その平面状態が図6(A)の如く形成され、内部にスポンジ7が設けられ、その外周を外面布8a,内面布8bが覆う。内側に存在する内面布8bは、外側の外面布8aより僅かにその長さが短く形成され、図1の如く、くの字状に折った状態で内面布8b側に皺ができない構造となっている。外面布8aの長手方向両側には一対の帯9が延在し、それらが本体1の挿通孔10に図1の如く挿通される。そして、本体1の外面側に一対の第1ファスナ12が突出し、その第1ファスナ12に第1保持帯5の第2ファスナ13の雌型が取付けられる。また、本体1の両端に形成された挿通孔10には、図1に示す如く第2保持帯6が挿通され、その第2保持帯6の一端は一方の挿通孔10に止着され、他端は面ファスナ11によって全体の長さを調整できるように着脱自在に止着される。
なお、第2保持帯6の中央部は三叉状に形成され、人の頭部15の頂部に懸回される。本体1およびパット8は、人の顎部14および頬の外周に弾性的に取付けられる。そして第1保持帯5が人の首部16の回りに懸回され、その先端が適宜長さとなるように、所望の第2ファスナ13を第1ファスナ12に止着する。そしてこれらによって、本体1およびパット8が弾性的に人の顎部および両頬を保持した状態で、第2保持帯6によってその部分を引き上げる。それと共に、第1保持帯5によって後方に引き締める。このときゴム弾性を有する本体1と、止着手段2との作用により、本体1およびパット8と人の顎部とがフィットする。
これは止着手段2によって、予め人の顎部外周よりも狭い断面略V字状に形成されるため、それを僅かに広げて顎の回りに保持するので、その外周を引き締めてフィットさせるものである。このとき、本体1の下部両縁に突出されたリブ4が本体1の剛性を増し、弾性力を補強するものとなる。
なお、第1保持帯5および第2保持帯6は外周に布が被覆された帯状のゴム紐を用いることが好ましい。
パット8のスポンジには、冷却した水或いは加温した温水を含ませることにより、血行を促し、新陳代謝を促進して、顎や頬等の弛みを矯正することができる。また、パット8に化粧水を含ませても良い。それにより、肌を活性化させることができる。さらにはパット8に香り成分を塗布することにより、癒しの効果を期待することもできる。パット8の外面布8aおよび内面布8bは、絹材を被覆することが好ましい。それにより肌触りの良いものとすることができる。
次に、図7のセット具17は、本発明の美顔装置を保管する際および取付ける際に便利なものである。
即ち、予め第2保持帯6の長さを調節した状態でそれをセット具17の横架部20に横架し、本体1の内側にパット8を保持して、その両側の帯9を挿通孔10に挿通することができる。そして、そのままそれを顔に取付けるには、図1の如く第2保持帯6を頭部15の外周に懸回し、第1保持帯5を首部16の外周に懸回する。そしてパット8の一対の帯9を外側に引っ張って、パット8の内面側の皺を取り除くと共に、本体1の中心を外側に僅かに引っ張って、フィット感の最も良い位置にセットすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の美顔装置の取付け状態を示す説明図。
【図2】同装置の本体1の展開状態を示し、(A)は平面図、(B)は正面図,(C)はC−C断面図。
【図3】同平面状態の本体1を中心線(展開状態の二等分線S線)の回りに折り曲げた状態を示す正面図。
【図4】同折り曲げ状態をさらに断面くの字状(V字状)に形成し、その状態を止着手段2で止着した状態を示し、(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は(A)のC−C断面図。
【図5】同背面図。
【図6】本体1の内側に着脱自在に着座されるパット8の状態を示し、(A)は平面図、(B)は(A)のB−B断面略図。
【図7】同美顔装置のセット具17の使用説明図。
【符号の説明】
1 本体
1a 中央部
1b 端部
1c 中間部
2 止着手段
3 溝部
4 リブ
5 第1保持帯
5a 取付部
6 第2保持帯
6a 取付部
7 スポンジ
8 パット
8a 外面布
8b 内面布
9 帯
10 挿通孔
11 面ファスナ
12 第1ファスナ
13 第2ファスナ
14 顎部
15 頭部
16 首部
17 セット具
18 基部
19 脚部
20 横架部
21 美顔装置
22 湾曲面
【図1】
図1
【図2】
図2
【図3】
図3
【図4】
図4
【図5】
図5
【図6】
図6
【図7】
図
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