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健康・医療
 
【考案の名称】フェイスシールド
【実用新案権者】
【識別番号】320013908
【氏名又は名称】宇田川 英二
【住所又は居所】島根県雲南市木次町里方481-5
【代理人】
【識別番号】100081673
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 誠
【代理人】
【識別番号】100141483
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 生吾
【代理人】
【識別番号】100166659
【弁理士】
【氏名又は名称】楠 和也
【考案者】
【氏名】宇田川 英二
【住所又は居所】島根県雲南市木次町里方481-5
【要約】 (修正有)
【課題】シールド材の固定が安定し、着脱が容易な低コストのフェイスシールドを提供する。
【解決手段】フェイスシールド2は、眼鏡1を装着した着用者の顔面の目の高さ位置に沿う左右方向のフロントフレーム1aの両端に突設されたテンプル1bに対して、左右両端を取付部3を介して着脱可能に取付けられ着用者の顔面を覆う弾力性を有する透明なプラスチック製シートよりなるシールド材4を備えたフェイスシールド2であって、取付部3にテンプル1b側とシールド材4側の対向面間に対向面を重ね合せることにより互に固着される固着部材8を介設し、シールド材4を着脱可能に構成している。固着部材8は一対のマグネット又はマグネットと磁性体を各対向面に取付け固着し、磁力により着脱可能に構成した。
【選択図】図1

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】
着用者の顔面の目の高さ位置に沿う左右方向のフロントフレーム(1a)の両端に突設されたテンプル(1b)に対して、左右両端を取付部(3)を介して着脱可能に取付けられ着用者の顔面を覆う弾力性を有する透明なプラスチック製シートよりなるシールド材(4)を備えたフェイスシールドであって、上記取付部(3)にテンプル(1b)側とシールド材(4)側の対向面間に対向面を重ね合せることにより互に固着される固着部材(8)を介設し、シールド材(4)を着脱可能に構成したフェイスシールド。
【請求項2】
固着部材(8)が一対のマグネット(8a),(8b)又はマグネット(8a)と磁性体を各対向面に取付け固着し、磁力により着脱可能に構成した請求項1に記載のフェイスシールド。
【請求項3】
取付部(3)のテンプル(1b)側とシールド材(4)側の対向面の少なくとも一方の面にマグネットを装着するとともに、磁力による吸着面をテンプル方向に沿った平面としてシールド材(4)の取付角度を調節可能に且つ当該角度を保持する請求項2に記載のフェイスシールド。
【請求項4】
取付部(3)にテンプル(1b)に着脱可能に取付ける取付ベース(6)を設け、該取付ベース(6)とシールド材(4)との対向面にそれぞれ固着部材(8)を装着してなる請求項1〜3のいずれかに記載のフェイスシールド。
【請求項5】
取付ベース(6)に伸縮可能な部材よりなり係止索(7)を上下方向に張設し、取付ベース(6)の側面と係止索(7)との間にテンプル(1b)を挿脱可能に挿入して取付ベース(6)をテンプル(1b)に取付けてなる請求項4に記載のフェイスシールド。
【請求項6】
取付ベース(6)の長手方向の両側端に係止爪(5a)又は係止溝(5b)からなる係止部(5)を設け、相対応する両側の係止部(5)間に係止索(7)を張設した請求項5に記載のフェイスシールド。
【請求項7】
取付ベース(6)の長手方向端部にマグネット(8a)を設け、長手方向の両側端に上下複数段の係止部(5)を設け、係止索(7)の係止位置を上下に選択変更可能に形成した請求項5又は6に記載のフェイスシールド。
【請求項8】
取付ベース(6)の側面に張設されテンプル(1b)を挿通する係止索(7)の通しループ(7b)が所定間隔を介して長手方向にクロスする方向に複数本張設される請求項5〜7のいずれかに記載のフェイスシールド。
【考案の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この考案は、人が着用することにより、着用者に対し又は近傍の他人に対して主として細菌やウイルスによる病気の飛沫による感染を防止するためのフェイスシールドに関する。
【背景技術】
【0002】
近時ウイルスや細菌による病気の飛沫感染が問題視され、感染防止のための飛沫防止用のフェイスシールドとして、特許文献1,同2に示すものが公知である。
【0003】
上記特許文献1,2のものは、顔面や口,鼻等の外部呼吸器部分を覆う透明なプラスチックフィルム製のシールド材の左右両端を、眼鏡のテンプルや帽子のスベリ部分に着脱可
能に取付けるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】 実用新案登録第3227839号公報
【特許文献2】 実用新案登録第3228055号公報
【考案の概要】
【考案が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に示されるフェイスシールドは、側面視横長の四角形の枠体(外側枠体)の内側面側にテンプルへの係止用フック(テンプル用アーム)を設け、枠体内に前方開放形のシールド材差込固定用の係止爪(フィルム用アーム)を設けたクリップ状の取付具を用いて、顔面を覆うシールド材を保持するものである。
【0006】
しかし、この取付具は全体がプラスチック成形であるため枠体やフック,係止爪等の断面を一定太さにする必要があるとともに全体が大型化し、テンプルフレームに取付けた際に眼鏡自体の重量を増大させる等パットや耳に重量感を与えるほか、着用者の視界内に取付具が大きく入り込むので、違和感を生じる欠点がある。またシールド材の左右両端を凹凸に変形させながら係止爪に弾力的に挟み込むために、シールド材の後端が変形し、繰返し挿脱が困難になる他、構造も複雑化するため高コストとなる。
【0007】
特許文献2のフェイスシールドは、左右のアーム部をループ状にしてテンプルに吊り下げ又はアーム部先端を帽子のスベリに係止して吊り下げることにより保持するので、顔の動きと共に前後揺動し、着用時の姿勢の安定性に欠けるため着用者にとって着用状態自体が煩わしいものになるという欠点がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための本考案フェイスシールドは、第1に着用者の顔面の目の高さ位置に沿う左右方向のフロントフレーム1aの両端に突設されたテンプル1bに対して、左右両端を取付部3を介して着脱可能に取付けられ着用者の顔面を覆う弾力性を有する透明なプラスチック製シートよりなるシールド材4を備えたフェイスシールドであって、上記取付部3にテンプル1b側とシールド材4側の対向面間に対向面を重ね合せることにより互に固着される固着部材8を介設し、シールド材4を着脱可能に構成したことを特徴としている。
【0009】
第2に、固着部材8が一対のマグネット8a,8b又はマグネット8)と磁性体を各対向面に取付け固着し、磁力により着脱可能に構成したことを特徴としている。
【0010】
第3に、取付部3のテンプル1b側とシールド材4側の対向面の少なくとも一方の面にマグネットを装着するとともに、磁力による吸着面をテンプル方向に沿った平面としてシールド材4の取付角度を調節可能に且つ当該角度を保持することを特徴としている。
【0011】
第4に、取付部3にテンプル1bに着脱可能に取付ける取付ベース6を設け、該取付ベース6とシールド材4との対向面にそれぞれ固着部材8を装着してなることを特徴としている。
【0012】
第5に、取付ベース6に伸縮可能な部材よりなり係止索7を上下方向に張設し、取付ベース6の側面と係止索7との間にテンプル1bを挿脱可能に挿入して取付ベース6をテンプル1bに取付けてなることを特徴としている。
【0013】
第6に、取付ベース6の長手方向の両側端に係止爪5a又は係止溝5bからなる係止部5を設け、相対応する両側の係止部5間に係止索7を張設したことを特徴としている。
【0014】
第7に、取付ベース6の長手方向端部にマグネット8aを設け、長手方向の両側端に上下複数段の係止部5を設け、係止索7の係止位置を上下に選択変更可能に形成したことを特徴としている。
【0015】
第8に、取付ベース6の側面に張設されテンプル1bを挿通する係止索7の通しループ7bが所定間隔を介して長手方向にクロスする方向に複数本張設されることを特徴としている。
【考案の効果】
【0016】
以上のように構成される本考案のフェイスシールドによれば、テンプル側とシールド材側との取付部の間の対向面同士を重ね合せることにより固着するので、着脱が容易であるとともに、着脱面をテンプル方向に沿った平面に形成し、さらに磁石によって吸着させることにより、シールド材の着脱を迅速に行うことができてシールド材の取付の前後上下位置の調整及びシールド材の取付角度も自由に設定できる利点がある。そしてシールド材がプラスチックシート(フィルム)製なので汚れの洗浄や拭き取りによる除去が容易で、繰返し使用にも適している。
【0017】
また取付ベースの側面に張設した伸縮可能な係止索を上下方向に張設し、ベース側面と係止索の間にテンプルを挿入して弾力的に保持するので、取付ベースが何らかの外力を受けてもその動きを係止索の弾力により吸収できる。
【0018】
そして、取付ベースに係止部を多段に設けることにより、テンプルに対して前後複数本の係止索(複数の係止位置)で取付ベースを締付固定することが可能で、両者の取付固定が安定するほか、係止索の係止位置を変更することにより、テンプルに対する取付ベースの取付高さを変更調節できる利点がある。
【0019】
その他取付ベースはシールド材をテンプルに取付固定するための最小限の厚みプレート状部材で足り、簡単な構造で且つ軽量化及び低コスト化が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本考案のフェイスシールドの着用状態を示す側面図である。
【図2】同じくフェイスシールドの着用状態を示す正面図である。
【図3】フェイスシールドを眼鏡のテンプルに取付ける取付部の拡大平面図である。
【図4】シールド材の展開正面図である。
【図5】取付ベースにテンプルを取付ける係止索の正面図である。
【図6】(A)は取付部を眼鏡のテンプルに挿入した状態の側面図、(B)はテンプルを挿入する前の取付部の正面図である。
【図7】(A),(B)はそれぞれ細径のテンプルに対して取付けられる取付部の取付方法を示す側面図と正面図である。
【考案を実施するための形態】
【0021】
図面は本考案の1実施形態を示し、図1,図2は眼鏡1を装着した着用者がフェイスシールド2を着用した状態の側面図と正面図で、図示するように眼鏡1の正面側のフロントフレーム1aの左右両端に後向きに突設したテンプル1bに、取付部3を介してフェイスシールド2が着脱可能に取付けられる。
【0022】
テンプル1bは必ずしも眼鏡フレーム用のテンプルに限られず、例えば、レンズを取付
けない左右方向のフロントフレームにブリッジや鼻パッドのみを設けたフェイスシールド専用の眼鏡フレーム状のフレームに対して使用することも可能である。
【0023】
フェイスシールド2は、図1〜図4に示すように人の顔面(図示する例では鼻と口の正面側)を覆う透明なプラスチックフィルムからなる弾力的に湾曲可能なシールド材4の左右両側に、テンプル1bへの取付端となるアーム部4aが後向きに折曲げ又は湾曲可能に突設されており、該アーム部4aの先端が取付部3を介してテンプル1bに折曲げ状態で着脱可能に取付けられる。尚、シールド材4は着用者の顔全体をカバーするサイズ及び形状にすることが可能である。
【0024】
取付部3は一定の弾力性を備えた透明なプラスチック製でプレート状の取付ベース6と、該取付ベース6の側面に沿って上下方向に外装又は係止して上下方向に張設される係止索7と、上記取付ベース6の端部と前記シールド材4のアーム部4aの突出端との対向面に接着等によって取付けられる固着部材8(8a,8b)とで構成されている。
【0025】
この例では固着部材8は一方が金属製のマグネットで、他方がゴム又はプラスチック製のマグネットシートからなる一対のマグネット8a,8bとによって構成されているが、両方を同質のマグネット材とすること又は一方を鉄等の磁性体とすることもできるほか、両方を薄手のベルベットファスナーにすることも可能である。またテンプル1bが図1,図6(A)に示すように上下方向に幅広の場合は、いずれか一方の固着部材8a,8bをテンプル1bの外側面に直接取付けて、固着部材8a,8b自体を取付部3としてもよい。
【0026】
係止索7は図5に示すように伸縮可能なリング状又はループ状のゴム紐,プラスチック紐,細径のコイルスプリング等からなり、本例ではゴム紐の両端を止め具7aで連結固定してリング状に形成したものが使用されている。
【0027】
取付ベース6は図6,図7に示すように縦長のプレートの山形の下端の外側面にボタン型の固着部材(マグネット)8aが外向きに固着されており、その上方の前後両辺には多数段の舌状の係止爪5aと、各係止爪5aの両側に左右方向に切込まれた係止溝5bとが外向きに形成されて係止索7を係止する係止部5を形成している。
【0028】
また固着部材8aの上方には、係止索7を挿通する通し孔6aが必要に応じて左右に振分けて穿設されており、通し孔6aに係止索7を通す場合は挿通後にリングを形成する。
【0029】
上記のように構成される取付ベース6に対して、係止索7は図6,図7に示すように通し孔6aにループ側中心を挿通し、上方において前後の相対応する係止溝5bを選んで対応する係止爪5aに係止することにより、その背面側(着用者の顔面側)に上下方向の通しループ7bを前後2本形成するように取付ベース6の側面に沿って張設される。この状態で前後2本の通しループ7bに対し、図3,図6(A)に示すように前方からテンプル1bの後端を挿通することにより、取付ベース6はテンプル1b側に係止索7の弾力によって弾力的に取付けられ、前後2本の通しループ7bにより安定的に固定支持される。
【0030】
また図7(A),(B)に示すようにテンプル1bの断面が細い場合は、係止する係止爪5aの上下選択により通しループ7bの上下長さを短く形成することにより安定固定を確保することができるほか、係止索7を係止する係止爪5a又は係止溝5bの上下位置を選択することにより、取付ベース6の取付高さを調整することも可能である。
【0031】
その他、この例では、張設時のリング状の係止索7が上下左右に一対のループを形成するので、図示するように取付ベース6をテンプル1bに対し上下方向に取付ける以外に、
取付ベース6を前後方向に向け、固着部材(マグネット)8aを後端側に向けて取付ベース6を前後長手方向に取付けることも可能であり、この場合は係止爪5aと係止溝5bが、取付ベース6の上下両側端に突設又は凹設された状態となる。
【符号の説明】
【0032】
1 眼鏡
1a フロントフレーム
1b テンプル
3 取付部
4 シールド材
4a アーム部
5 係止部
5a 係止爪
5b 係止溝
6 取付ベース
7 係止索
7b 通しループ
8 固着部材
8a,8b マグネット8(固着部材)
【図1】
図1 
【図2】
図2 
【図3】
図3 
【図4】
図4 
【図5】
図5 
【図6】
図6 
【図7】
図7 
フェイスシールド装着写真1  フェイスシールド装着写真2 
フェイスシールド装着写真3   フェイスシールド装着写真4  


昨今、外出する際、又は仕事中であってもマスクを装着することが必須となりつつありますが、実際には事情によりマスクを装着することが困難な人がいらっしゃる他、また、炎天下での屋外作業などマスク装着によって熱中症などのリスクが高まることが想定されます。
ソーシャルディスタンスが保たれる環境であれば、マスクでなくとも飛沫飛散が防止できるシールドで感染症対策を行い、感染リスクを下げられます。
本品は、眼鏡フレームに装着し、磁石によってワンタッチで取付け・取外しができるマウスシールドになります。フレームに装着する固定具はアジャスト機能を有し、眼鏡フレームの太さ・形状を選ばず装着可能です。
シールド部は、両端に磁石に付く磁性体が貼ってあるだけのシートなので、清掃が簡単で繰り返し使用が可能です。
またデザイン性では、無色透明だけでなく、写真のようにカラーバリエーションを増やし、好きな色の選択ができます。マスクとの併用も可能です。
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