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健康・医療
 
【発明の名称】湿布貼付け面とブラシ面を有する構造体を備える器具
【出願人】
【識別番号】519197147
【氏名又は名称】池畠 能生
【住所又は居所】埼玉県朝霞市本町2-4-42
【代理人】
【識別番号】100139044
【弁理士】
【氏名又は名称】笹野 拓馬
【発明者】
【氏名】池畠 能生
【住所又は居所】埼玉県朝霞市本町2-4-42
【要約】
【目的】 使用者が手を使うことなく背中に湿布シートを貼り付けたり剥がしたりすることのできる器具を提供する。
【解決手段】ベース体4と、所与の壁面にベース体を取り付けるための取付け手段と、湿布貼付け面及びブラシ面を有し、湿布貼付け面及びブラシ面のうちから任意に選択された一面を該器具の正面側へ臨ませつつベース体内へ入れ子式に装着可能に構成されている構造体3と、を備える器具1を提供する。ベース体4は、正面側が開口した箱型の形状に形成されており、ベース体内の内壁に沿って1つ又は複数の支持片が形成されており、これらの支持片は、構造体3がベース体に装着されたときに該支持片の正面側と構造体とが当接することにより、構造体の奥壁にブラシ面のブラシも湿布貼付け面も接触させないように構成されている。
【選択図】 図1
選択図
【特許請求の範囲】
【請求項1】
湿布貼付け面とブラシ面を有する構造体を備える器具において、
ベース体と、
所与の壁面に上記ベース体を取り付けるための取付け手段と、
所定の程度の粘着性が付与されている湿布貼付け面、及び該湿布貼付け面とは反対側のブラシ面を有し、該湿布貼付け面及びブラシ面のうちから任意に選択された一面を該器具の正面側へ臨ませつつ上記ベース体内へ入れ子式に装着可能に構成されている構造体と、
を備える、器具。
【請求項2】
上記ベース体は、正面側が開口した箱型の形状に形成されており、
上記ベース体内の内壁に沿って1つ又は複数の支持片が形成されており、これらの支持片は、上記構造体が上記ベース体に装着されたときに該支持片の正面側と上記構造体の一部とが当接することにより、ベース体内の奥壁に上記ブラシ面のブラシも上記湿布貼付け面も接触させないように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の器具。
【請求項3】
上記ベース体内の奥壁の中央部において、該奥壁から該奥壁に対して垂直に正面側へ向かって支柱が延びており、
上記構造体が上記湿布貼付け面を正面側に臨ませつつ上記ベース体に装着されたときに上記支柱と当接し得る上記ブラシ面の中央部において、ブラシが延びていないことを特徴とする、請求項2に記載の器具。
【請求項4】
上記ベース体内の奥壁の中央部において、該奥壁から該奥壁に対して垂直に正面側へ向かって支柱が延びており、
上記構造体が上記ベース体に装着されて上記構造体の一面と上記支持片とが当接したときに、上記構造体と上記支柱との間に0.1mm〜5mmのクリアランスが生じるように上記支柱の長さが画定されており、上記構造体が使用者によって押されたときに撓ることによって上記支柱と当接し得る程度の可撓性を上記構造体が有することを特徴とする、請求項2又は請求項3に記載の器具。
【請求項5】
上記支柱は、円柱形の形状の支柱であることを特徴とする、請求項4に記載の器具。
【請求項6】
上記構造体内の下側において、約5mmの隙間を有しかつ水平面に対して約4.5度の傾斜角をなすように斜め上方へ延在する仕切りが設けられており、
上記構造体内の上側において、約5mmの隙間を有しかつ水平面に対して約4.5度の傾斜角をなすように斜め下方へ延在する仕切りが設けられていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の器具。
【請求項7】
湿布貼付け面とブラシ面を有する構造体を備える器具において、
ベース体と、
所与の壁面に上記ベース体を取り付けるための取付け手段と、
所定の程度の粘着性が付与されている湿布貼付け面、及び該湿布貼付け面とは反対側のブラシ面を有する構造体であって、該構造体の左右の側面から突出する左右の突起を有し、上記湿布貼付け面及びブラシ面のうちから任意に選択された一面を該器具の正面側へ臨ませつつ上記ベース体内へ装着可能に構成されている構造体と、
を備え、
上記構造体の左右の突起と係合可能な突起受け溝が上記ベース体の上下方向に延びているとともに、上記ベース体内に上記構造体を案内するための案内路が形成されていることにより、上記構造体は上記左右の突起を上記突起受け溝に係合させつつ上記案内路に沿って摺動可能に構成されていることを特徴とする、器具。
【請求項8】
上記左右の突起はそれぞれ、上記構造体の左右の側面の中央部において該構造体の上下方向に延びていることを特徴とする、請求項7に記載の器具。
【請求項9】
該器具は、
塗布面を有する所定の塗り薬の容器の形状と概ね整合する形状の空洞が形成された容器支持構造体であって、該容器支持構造体の左右の側面から突出する左右の突起を有し、上記空洞内に収容された塗り薬の容器の上記塗布面を該器具の正面側へ臨ませつつ上記ベース体内へ装着することができるように構成された容器支持構造体をさらに備え、
上記容器支持構造体の左右の突起と係合可能な突起受け溝が上記ベース体の上下方向に延びているとともに、上記ベース体内に上記容器支持構造体を案内するための案内路が形成されていることにより、上記容器支持構造体は、上記ベース体内の上記突起受け溝に上記左右の突起を係合させつつ上記案内路に沿って摺動可能に構成されていることを特徴とする、請求項7又は請求項8に記載の器具。
【請求項10】
上記空洞内の壁面に沿って、弾力性を付与するための合成樹脂が設けられていることを特徴とする、請求項9に記載の器具。
【請求項11】
湿布貼付け面とブラシ面を有する構造体を備える器具において、
ベース体と、
湿布貼付け面、及び該湿布貼付け面とは反対側のブラシ面を有する構造体であって、上記湿布貼付け面及びブラシ面のうちから任意に選択された一面を該器具の正面側へ臨ませつつ上記ベース体内へ装着可能に構成されている構造体と、
上記ベース体を受けて保持することができるように構成されたベース体受け体であって、概ねL字形又は概ねT字形の断面形状を有する1つ又は複数のレールが該ベース体受け体の上下方向に延びている、ベース体受け体と、
所与の壁面に上記ベース体受け体を取り付けるための取付け手段と、
を備え、
上記湿布貼付け面に所定の程度の粘着性が付与されており、
上記1つ又は複数のレールを受ける1つ又は複数のレール受け溝が上記ベース体の上下方向に延びていることにより、上記ベース体は、上記レール受け溝で上記レールを受けつつ上記ベース体受け体に対して摺動可能に構成されていることを特徴とする、器具。
【請求項12】
湿布貼付け面とブラシ面を有する構造体を備える器具において、
ベース体と、
所定の程度の粘着性が付与されている湿布貼付け面、及び該湿布貼付け面とは反対側のブラシ面を有する構造体であって、該構造体の左右の側面から突出する左右の突起を有し、上記湿布貼付け面及びブラシ面のうちから任意に選択された一面を該器具の正面側へ臨ませつつ上記ベース体内へ装着可能に構成されている構造体と、
上記ベース体を受けて保持することができるように構成されたベース体受け体であって、概ねL字形又は概ねT字形の断面形状を有する1つ又は複数のレールが該ベース体受け体の上下方向に延びている、ベース体受け体と、
所与の壁面に上記ベース体受け体を取り付けるための取付け手段と、
を備え、
上記構造体の左右の突起と係合可能な突起受け溝が上記ベース体の上下方向に延びているとともに、上記ベース体内に上記構造体を案内するための案内路が形成されていることにより、上記構造体は上記左右の突起を上記突起受け溝に係合させつつ上記案内路に沿って摺動可能であり、さらには、
上記1つ又は複数のレールを受ける1つ又は複数のレール受け溝が上記ベース体の上下方向に延びていることにより、上記ベース体は、上記レール受け溝で上記レールを受けつ
つ上記ベース体受け体に対して摺動可能に構成されていることを特徴とする、器具。
【請求項13】
上記所定の程度の粘着性が付与されていることは、上記湿布貼付け面に上記所定の程度の粘着性を有する第1の粘着シートが貼り付けられていることによる、請求項1〜12のいずれかに記載の器具。
【請求項14】
上記湿布貼付け面において、第1の粘着シートから上方へ僅かに離間した位置に第2の粘着シートが横断方向に帯状に延在していることを特徴とする、請求項13に記載の器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、湿布貼付け面とブラシ面を有する構造体をベース体に装着することができるように構成された器具に関する。
【背景技術】
【0002】
高齢化社会を迎え、独り暮らしの高齢者が増えている現代においては、自分の背中に手の届かない人も多く、そのような人にとって背中を掻いたり、湿布シートを背中に貼り付けたりすることは困難な作業である。
【0003】
自分の背中に手の届かない高齢者などが背中を掻く、または市販の湿布シート(湿布薬)を背中に貼り付ける際には、家族や介助人の助けを必要としている。或いは、貼り付けられた湿布シートを剥がすときにも、家族や介助人の助けを必要としている。
【0004】
特許文献1,2は、手を使うことなく背中に湿布シートを貼り付ける技術について開示している。しかし、特許文献1,2に開示されている従来品の湿布貼り具は、背中を掻いたり背中に貼り付いた湿布シートを剥がしたりするための機能を備えるものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】 特開2002−28250号公報
【特許文献2】 特開2011−255131号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、使用者が手を使うことなく背中に湿布シートを貼り付けたり剥がしたり、或いは背中を掻いたりすることのできる器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施例においては、湿布貼付け面とブラシ面を有する構造体を備える器具において、ベース体と、所与の壁面にベース体を取り付けるための取付け手段と、所定の程度の粘着性が付与されている湿布貼付け面、及び湿布貼付け面とは反対側のブラシ面を有し、湿布貼付け面及びブラシ面のうちから任意に選択された一面を該器具の正面側へ臨ませつつベース体内へ入れ子式に装着可能に構成されている構造体と、を備える、器具を提供する。
【0008】
また、ベース体は、正面側が開口した箱型の形状に形成されており、ベース体内の内壁に沿って1つ又は複数の支持片が形成されており、これらの支持片は、構造体がベース体に装着されたときに支持片の正面側と構造体の一部とが当接することで、ベース体内の奥壁にブラシ面のブラシも湿布貼付け面も接触させないように構成されていることを特徴と
する。
【0009】
また、ベース体内の奥壁の中央部において、奥壁から該奥壁に対して垂直に正面側へ向かって支柱が延びており、構造体が湿布貼付け面を正面側に臨ませつつベース体に装着されたときに支柱と当接し得るブラシ面の中央部において、ブラシが延びていないことを特徴とする。
【0010】
また、ベース体内の奥壁の中央部において、奥壁から該奥壁に対して垂直に正面側へ向かって支柱が延びており、構造体がベース体に装着されて構造体の一面と支持片とが当接したときに、構造体と支柱との間に0.1mm〜5mm(一実施例においては、2mm)のクリアランスが生じるように支柱の長さが画定されており、構造体が使用者によって押されたときに撓ることによって支柱と当接し得る程度の可撓性を構造体が有することを特徴とする。
【0011】
また、支柱が円柱形の形状の支柱であることを特徴とする。
【0012】
また、構造体内の下側において、約5mmの隙間を有しかつ水平面に対して約4.5度の傾斜角をなすように斜め上方へ延在する仕切りが設けられており、構造体内の上側において、約5mmの隙間を有しかつ水平面に対して約4.5度の傾斜角をなすように斜め下方へ延在する仕切りが設けられていることを特徴とする。
【0013】
他の実施例においては、湿布貼付け面とブラシ面を有する構造体を備える器具において、ベース体と、所与の壁面にベース体を取り付けるための取付け手段と、所定の程度の粘着性が付与されている湿布貼付け面、及び湿布貼付け面とは反対側のブラシ面を有する構造体であって、構造体の左右の側面から突出する左右の突起を有し、湿布貼付け面及びブラシ面のうちから任意に選択された一面を該器具の正面側へ臨ませつつベース体内へ装着可能に構成されている構造体と、を備え、構造体の左右の突起と係合可能な突起受け溝がベース体の上下方向に延びているとともに、ベース体内に構造体を案内するための案内路が形成されていることにより、構造体は左右の突起を突起受け溝に係合させつつ案内路に沿って摺動可能に構成されていることを特徴とする、器具を提供する。
【0014】
また、左右の突起はそれぞれ、構造体の左右の側面の中央部において該構造体の上下方向に延びていることを特徴とする。
【0015】
また、該器具は、塗布面を有する所定の塗り薬の容器の形状と概ね整合する形状の空洞が形成された容器支持構造体であって、容器支持構造体の左右の側面から突出する左右の突起を有し、空洞内に収容された塗り薬の容器の塗布面を器具の正面側へ臨ませつつベース体内へ装着することができるように構成された容器支持構造体をさらに備え、容器支持構造体の左右の突起と係合可能な突起受け溝がベース体の上下方向に延びているとともに、ベース体内に容器支持構造体を案内するための案内路が形成されていることにより、容器支持構造体は、ベース体内の突起受け溝に左右の突起を係合させつつ案内路に沿って摺動可能に構成されていることを特徴とする。
【0016】
また、空洞内の壁面に沿って、弾力性を付与するための合成樹脂が設けられていることを特徴とする。
【0017】
さらに他の実施例においては、湿布貼付け面とブラシ面を有する構造体を備える器具において、ベース体と、湿布貼付け面、及び該湿布貼付け面とは反対側のブラシ面を有する構造体であって、湿布貼付け面及びブラシ面のうちから任意に選択された一面を該器具の正面側へ臨ませつつベース体内へ装着可能に構成されている構造体と、ベース体を受けて
保持することができるように構成されたベース体受け体であって、概ねL字形又は概ねT字形の断面形状を有する1つ又は複数のレールがベース体受け体の上下方向に延びている、ベース体受け体と、所与の壁面にベース体受け体を取り付けるための取付け手段と、を備え、湿布貼付け面に所定の程度の粘着性が付与されており、1つ又は複数のレールを受ける1つ又は複数のレール受け溝がベース体の上下方向に延びていることにより、ベース体はレール受け溝でレールを受けつつベース体受け体に対して摺動可能に構成されていることを特徴とする、器具を提供する。
【0018】
さらに他の実施例においては、湿布貼付け面とブラシ面を有する構造体を備える器具において、ベース体と、所定の程度の粘着性が付与されている湿布貼付け面、及び該湿布貼付け面とは反対側のブラシ面を有する構造体であって、構造体の左右の側面から突出する左右の突起を有し、湿布貼付け面及びブラシ面のうちから任意に選択された一面を器具の正面側へ臨ませつつベース体内へ装着可能に構成されている構造体と、ベース体を受けて保持することができるように構成されたベース体受け体であって、概ねL字形又は概ねT字形の断面形状を有する1つ又は複数のレールがベース体受け体の上下方向に延びている、ベース体受け体と、所与の壁面にベース体受け体を取り付けるための取付け手段と、を備え、構造体の左右の突起と係合可能な突起受け溝がベース体の上下方向に延びているとともに、ベース体内に構造体を案内するための案内路が形成されていることにより、構造体は左右の突起を突起受け溝に係合させつつ案内路に沿って摺動可能であり、さらには、1つ又は複数のレールを受ける1つ又は複数のレール受け溝がベース体の上下方向に延びていることにより、ベース体はレール受け溝でレールを受けつつベース体受け体に対して摺動可能に構成されていることを特徴とする、器具を提供する。
【0019】
さらには、上記所定の程度の粘着性が付与されていることは、湿布貼付け面に上記所定の程度の粘着性を有する第1の粘着シートが貼り付けられていることによる。
【0020】
さらには、湿布貼付け面において、第1の粘着シートから上方へ僅かに離間した位置に第2の粘着シートが横断方向に帯状に延在していることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】構造体がブラシ面を正面側に臨ませつつベース体に装着された状態を示す図。
【図2】構造体が湿布貼付け面を正面側に臨ませつつベース体に装着された状態を示す図。
【図3】2つ割りされた構造体の一方を示す図。
【図4】2つ割りされた構造体の他方を示す図。
【図5】ベース体を示す図。
【図6】構造体がベース体に装着されるまでの過程を示す図。
【図7】構造体がベース体に装着されるまでの過程を示す図。
【図8】構造体がしなってベース体内の支柱と当接する様子を示す図。
【図9】本発明の湿布貼付け面とブラシ面を有する器具を示す斜視図。
【図10】図9のIV−IV線とV−V線に沿って切り出された器具の断面図。
【図11】ベース体に装着された構造体を示す斜視図。
【図12】構造体に貼られた湿布シートを示す図。
【図13】カバーを有する湿布貼付け面とブラシ面を有する器具を示す斜視図。
【図14】構造体の指掛け用切欠き部を示す図。
【図15】湿布シートを貼る手順を示す図。
【図16】他の実施例における塗り薬容器を収容する器具を示す斜視図。
【図17】ベース体に装着された容器支持構造体を示す斜視図。
【図18】所定の容器が装着された容器支持構造体の断面図。
【図19】他の実施例における湿布貼付け面とブラシ面を有する器具を示す図。
【図20】他の実施例におけるベース体に装着された器具を示す図。
【図21】他の実施例における湿布貼付け面とブラシ面を有する器具を示す図。
【図22】他の実施例におけるベース体に装着された器具を示す図。
【図23】他の実施例における塗り薬容器を収容可能に構成された器具を示す図。
【図24】他の実施例におけるベース体に装着された容器支持構造体を示す図。
【図25】概ねL字形の断面形状の溝を有するベース体を示す斜視図。
【図26】概ねL字形の断面形状のレールを有するベース体受け体に、概ねL字形の断面形状の溝を有するベース体が落とし込まれる様子を示す斜視図。
【図27】構造体がベース体に装着され、そのベース体がさらにベース体受け体に装着される手順を示す平面図。
【図28】概ねT字形の断面形状のレールを有するベース体受け体に、概ねT字形の断面形状の溝を有するベース体が落とし込まれる様子を示す斜視図。
【図29】構造体がベース体に装着され、そのベース体がさらにベース体受け体に装着される手順を示す平面図。
【図30】構造体の内部構造の一例を透視して示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の湿布貼付け面とブラシ面を有する構造体を備える器具1について、添付の図面を参照しつつ説明する。
【0023】
図1に示されるように、本発明の器具1は主に、ベース体4と、該ベース体4に入れ子式に装着可能に構成された構造体3とからなる。一実施例においては、壁面にベース体4を取り付けるための取付け手段として、所与の壁面に係着する吸盤、磁性体(マグネット等)、両面粘着テープ、又は緩衝機能のある両面シート(ミラーマット等)44がベース体4の背面に設けられている場合がある。他の実施例においては、取付け手段としてビスやネジが使われる場合もある。図1は、構造体3がブラシ面14を器具1の正面側に臨ませつつベース体4に装着された状態を示している。器具1の使用者は手を使わずに、このブラシ面14に背中を当てて、背中の痒い箇所を掻くことができる。また、後述するように、使用者は、背中から湿布を剥がそうとするときに、このブラシ面14を使うことができる。
【0024】
図2は、構造体3が湿布貼付け面10を正面側に臨ませつつベース体4に装着された状態を示している。湿布貼付け面10には、粘着シート8等を使って所定の程度の粘着性(粘着力)が付与されている。後述するように、器具1の使用者は、この湿布貼付け面10を使って、自分の背中の手の届きにくい箇所に湿布などを貼り付けることができる。
【0025】
使用者はまた、自分の背中の手の届きにくい箇所に塗り薬を塗りたい場合に、この湿布貼付け面10を使うことができる。
【0026】
図3(a)は、2つ割りされた構造体3の一方の内部を示している。図3(b)は、図3(a)に示されるI−I線に沿って切り出された断面を示している。図3(c)は、図3(a)の裏側のブラシ面14を示している。一実施例においては、ブラシ面14には104本のブラシが設けられている。他の実施例においては、ブラシ面14におけるブラシの本数は104本より多い場合もあれば、104本より少ない場合もある。
【0027】
図4(a)は、2つ割りされた構造体3の他方の内部を示しており、この内部には、図3(a)に示される骨組み(リブ)800と合わせ鏡の関係にある骨組み(リブ)800が形成されている。図4(b)は、図4(a)に示されるII−II線に沿って切り出された断面を示している。図4(c)は、図4(a)の裏側の湿布貼付け面10を示している。
【0028】
つまり図3及び図4に示される実施例においては、構造体3の内部において、湿布貼付け面10の裏側からブラシ面14の裏側まで亘る骨組み800が設けられており、該骨組み800は、中間部で折れ曲がった2つの骨組み800からなり、これらの骨組みは互いに背中合わせに設けられている。一実施例においては、これらの骨組み間800に、約2mmの幅の隘路(水の通路)が形成されている。
【0029】
さらに図3(a)及び図4(a)に示されているように、構造体3内の下側において、約5mmの水抜き口(隙間)900を有しかつ水平面に対して約4.5度の傾斜角をなすように斜め上方へ延在する仕切り850が設けられているとともに、構造体3内の上側において、約5mmの水抜き口(隙間)900を有しかつ水平面に対して約4.5度の傾斜角をなすように斜め下方へ延在する仕切り850が設けられている。この構成を備えることにより、使用者は洗剤を使って構造体3を水洗いした後、いずれかの水抜き口900を下にして構造体3を振れば、構造体3内から水抜き口900を通して水切りすることができる。
【0030】
図5(a)は、ベース体の内部を示す正面図である。図5(b)は、図5(a)に示されるIII−III線に沿って切り出された断面図であり、図5(c)は、III−III線に沿って切り出された端面図である。ベース体内の奥壁の中央部において、奥壁から該奥壁に対して垂直に正面側へ向かって支柱が延びており、構造体がベース体に装着されて構造体の一面と支持片7とが当接したときに、構造体と支柱との間に0.1mm〜5mm(好ましくは、2mm〜3mm)のクリアランスが生じるように支柱の長さが画定されている。一実施例においては、支柱5は、約8mmの直径及び約10mmの長さを有する円柱形の形状に形成されている。他の実施例においては、支柱は、他の直径や他の長さを有する円柱形の形状に形成されている。構造体3が可撓性を有する材料から形成されている場合、使用者の背中で押されたときに適度に撓(しな)って支柱5と当接し得る。さらに他の実施例においては、支柱5は、多角柱形の形状に形成されている場合もある。
【0031】
図6は、2つ割りの構造体3’,3”が組み合わされて、ブラシ面を外方に臨ませつつベース体4に装着されるまでの過程を示す。
【0032】
図7は、2つ割りの構造体3’,3”が組み合わされて、湿布貼付け面を外方に臨ませつつベース体4に装着されるまでの過程を示す。
【0033】
図8(a)は、構造体3がブラシ面を外方へ臨ませつつベース体に装着されている状態を示す。また、図8(b)は、構造体3が湿布貼付け面を外方へ臨ませつつベース体に装着されている状態を示す。これらの図に示されるように、構造体3が可撓性を有する材料から形成されている場合には、使用者の背中で押されると、矢印の先に示されているように、少し撓って支柱5に当接する。構造体3が撓ってから支柱5によって支えられるように構成されていることにより、構造体3が破損することなく、使用者の背中から受ける圧力を緩和することができる。
【0034】
本発明の器具1を構成する構造体3は、ポリプロピレン(PP)等の比較的軽い材料から形成され得る。また、ベース体及びベース体受け体は、ポリカーボネート(PC)やABS樹脂等の材料から形成され得る。他の実施例においては、構造体、ベース体及びベース体受け体は、金属、セラミック等の他の適切な材料から形成される場合もある。
【0035】
図9に示される実施例においては、本発明の器具1は、構造体2と、ベース体4とを備え、該ベース体4の凹所16内へ構造体2を装着することができるように構成されている。構造体2は、湿布貼付け面10と、その反対側のブラシ面14(図11(b)を参照)を
有する。湿布貼付け面10には、所定の程度の粘着性(粘着力)が付与されている。本願において、所定の程度の粘着性とは、市販の湿布シート6(図12(b)を参照)の薬効面の裏面を貼り付けることができる程度の粘着力であって、かつ湿布シート6の薬効面の粘着力よりも弱い粘着力を発揮するような粘着性のことである。そのような粘着性を有することで、使用者の背中に湿布シート6が貼り付いた後、使用者が手を使わずに体を動かすだけで、該湿布シート6を湿布貼付け面10から離脱させることが可能となる。
【0036】
このような器具1の使用者は、自身の背中を構造体2のブラシ面14に押し付けて背中を掻くことができ、或いはブラシ面14を使って背中から湿布シート6を剥がすことができる。
【0037】
図10(a)は、図9に示したIV−IV線に沿って切り出された断面図と、図9に示したV−V線に沿って切り出された断面図である。図10(b)に示されるように、ベース体4に形成された凹所16内に構造体2が装着されると、構造体2の両面(貼付け面とブラシ面)の上下の位置に設けられたマグネット18,18’のいずれかと、ベース体4に設けられた磁性体20とが磁着(磁気吸着)することにより、ベース体4に構造体2が固定される。
【0038】
図11は、ベース体4に構造体2が装着されている状態を示す。図11(a)においては、湿布貼付け面10が器具1の正面側(使用者の背中に接するべき側)を向くように装着されている。この湿布貼付け面10の表面に、湿布シート6を貼り付けるための保持用粘着剤8が施されている。このように湿布貼付け面10が器具1の正面側を向いているときには、反対側のブラシ面14のマグネット18’と、ベース体4の磁性体20とが磁着している。また、図11(b)においては、ブラシ面14が器具1の正面側を向くように装着されている。ブラシ面14が器具1の正面側を向いているときには、ブラシ面14とは反対側の湿布貼付け面10のマグネット18と、ベース体4の磁性体20とが磁着している。
【0039】
図12は、構造体2の湿布貼付け面10に湿布シート6を貼り付ける方法を示す。図12(a)に示される実施例においては、湿布貼付け面10の概ね全面に保持用粘着剤(一実施例においては、粘着シート)8が施されており、この保持用粘着剤8上に湿布シート6が貼り付けられる。
【0040】
図12(c)に示される実施例においては、第1の粘着シート22から上方へ僅かに(例えば、10mm以下)離間した位置に第2の粘着シート24が横断方向に帯状に延在している。図12(d)に示されるように、使用者は最初に、帯状に設けられた第2の粘着シート24に、湿布シート6の上側を仮留めする。続いて使用者は、その仮留めされた湿布シート6の下側を伸ばしつつ、その湿布シート6の概ね全体を第1の粘着シート24に貼り付けることにより、湿布シート6が貼り付けられる際に湿布シート6に皺が寄ってしまうことを抑えることができる。保持用粘着剤8として第1の粘着シート22及び/又は第2の粘着シート24が設けられる実施例においては、繰り返し貼ったり剥がしたりできるように、水洗いすると粘着力が回復する両面粘着シートが用いられるとよい。粘着力が回復する両面粘着シートの一例として、コクヨS&T株式会社から市販されている「ひっつきシート」がある。
【0041】
図13に示される実施例においては、器具1はカバー36を備える。カバー36を備えていることにより、構造体2の湿布貼付け面10又はブラシ面14に塵埃が付着することが防止される。カバー36は、ヒンジ(蝶番)38を介してベース体4に取り付けられて矢印A方向へ開くことができるように構成される場合もあれば、ベース体4から分離できるように取外し可能に構成される場合もある。
【0042】
図14(a)は、指掛け用切欠き部40が形成された構造体2を示している。また、図14(b)は、指掛け用切欠き部40が形成されたベース体4を示している。図14(c)に示されるように、ベース体4に構造体2が装着されると、構造体2の指掛け用切欠き部40とベース体4の指掛け用切欠き部40とが整合して概ね楕円形の形状の空所40が形成される。使用者は、この空所40に手指を差し入れて、ベース体4から構造体2を引き出すことができる。
【0043】
図15は、本発明の器具1の使用者が、湿布シート6を貼る手順を示している。使用者は最初に、図15(a)に示されるように、両面シート(ミラーマット等)44等を使ってベース体4を壁48に固着させ、湿布貼付け面10を正面側に臨ませるように構造体2をベース体4に装着させる。そして、湿布シート6を湿布貼付け面10に貼り付ける。使用者42は次に、図15(b)において矢印B方向で示されるように、器具1の正面側の湿布シート6へ向けて自分42の身体を傾ける。そして、図15(c)に示されるように、自分の背中を器具1の正面側に押し付ける。すると、器具1の湿布貼付け面10に保持されていた湿布シート6の薬効面が背中に貼り付く。使用者が図15(b)の位置まで身体を戻すと器具1から湿布シート6が離れて、背中への貼付け作業が完了する。
【0044】
使用者42が背中に貼られた湿布シート6を剥がすためには、ブラシ面14が表側となるように構造体2をベース体4に装着させ、両面シート(ミラーマット等)を介して該ベース体4を壁48に固着させる。そして図15(c)に示されるように、使用者42は、器具1のブラシ面14に背中を押し付けて身体を上下左右に動かすことにより、ブラシ12を使って湿布シート6を剥がすことができる。
【0045】
他の実施例においては、器具1の使用者は、背中42に市販の塗り薬を塗り付ける際に、ベース体4の湿布貼付け面10を使用することができる。使用者は、湿布貼付け面10から粘着シート8を剥がし、湿布貼付け面10に市販の塗り薬を塗布した後、器具1に背中42を押し付けつつ動かすことにより、背中42に塗り薬を塗り付ければよい。
【0046】
図16に示される他の実施例においては、器具500のベース体600は、図9に示した構造体2と、容器支持構造体700のいずれも受けることができるように構成されている。器具500の使用者は、容器支持構造体700をベース体600に装着させる場合には、容器支持構造体700の左右の側から突出している突起710をベース体600の突起受け溝610内に係合させつつ、ベース体600内の案内路620に沿って容器支持構造体700を下方へ摺動させればよい。容器支持構造体700の代わりに、図9に示した構造体2をベース体600に装着させる場合には、図9に示したように、器具500の正面側から、構造体2に設けられたマグネット18,18’とベース体600の磁性体630とを磁着させることにより、ベース体600に構造体2を固定させることができる。
【0047】
図17に示される実施例においては、器具500のベース体600に容器支持構造体700が装着されている。このベース体600も、所与の壁面に該ベース体600を取り付けるための取付け手段(図示せず)を有し得る。この器具500の使用者が、ベース体600内の案内路620に沿って落とし込まれた容器支持構造体700を取り出すためには、容器支持構造体700の所定の位置(図17においては、天面の位置)に設けられた把持部68を掴んで上方へ引き抜けばよい。
【0048】
図18は、所定の塗り薬容器56,56’を保持するための容器支持構造体700の断面図であり、この容器支持構造体700内に、所定の塗り薬容器56,56’の形状と整合する形状の空洞60,60’が形成されている。一実施例においては、空洞60,60’内に挿入された塗り薬容器56,56’が簡単に抜け落ちてしまうことのないように、
空洞60,60’内の壁面に沿って塗り薬容器56,56’と密着し得る弾性の合成樹脂(低反発ポリウレタン等)62が設けられている(つまり、合成樹脂加工が施されている)。
【0049】
図18に示される実施例においては、容器支持構造体700は、塗り薬容器56の塗り薬塗布面70,70’を外部へ臨ませつつベース体54に保持されている。この容器支持構造体700に形成されている空洞60,60’内へ差し込まれた塗り薬容器56,56’は、面ファスナ64等の周知の固定具を使って固定され得る。
【0050】
図18(a)は、塗り薬塗布面70が横向きのタイプの塗り薬容器56(一例として、小林製薬株式会社のアンメルツヨコヨコ(登録商標))を示している。図18(b)は、概ね円柱形の形状の塗り薬容器56’であって、塗り薬塗布面70’が上向きのタイプの塗り薬容器56’(一例として、池田模範堂の液体ムヒ(登録商標))を示している。いずれのタイプの塗り薬容器が器具500に収容されているときにも、その塗り薬塗布面70,70’が使用者の背中にほぼ真直ぐ当接するように、かつ所定の塗り薬容器56,56’内のゲル状の又は粘性の流体が自然に流れ出すように、所定の塗り薬容器56,56’を保持するための空洞60,60’は、水平面に対して5°〜60°の範囲内の所定の角度(例えば、図18(a)においては約60°、図18(b)においては約5°)をなすように上方へ向かって延びているとよい。
【0051】
図19に示される他の実施例における器具1000は、ベース体601と、所与の壁面にベース体601を取り付けるための取付け手段と、湿布貼付け面11、及び湿布貼付け面11とは反対側のブラシ面15を有する構造体3であって、構造体3の左右の側面から突出する左右の突起711を有し、湿布貼付け面11及びブラシ面15のうちから任意に選択された一面を器具1000の正面側へ臨ませつつベース体601内へ装着可能に構成されている構造体3と、を備える。また、湿布貼付け面11に上述した所定の程度の粘着性が付与されており、左右の突起711と係合可能な突起受け溝611がベース体601内に形成されているとともに、構造体3を案内するための案内路620が、ベース体601の上下方向に延びており、構造体3は、ベース体601内の突起受け溝611に左右の突起711を係合させつつ案内路620に沿って摺動可能に構成されている。さらには、ベース体601の背面等の所定の位置に、壁面の任意の高さ位置に該ベース体601を取り付けるための取付け手段(吸盤、ビス、ネジ、両面テープ、及び両面シートなど)を有する。
【0052】
図20は、ベース体601に装着された構造体3を示している。図20に示されるように、構造体3の湿布貼付け面11を器具1000の正面側へ臨ませるように構造体3がベース体601に装着されているときに、湿布貼付け面11の反対側のブラシ面15のブラシがベース体601の案内路620の壁に触れないように、ベース体601に充分な奥行きが形成されているとよい。この器具1000の使用者が、ベース体601内の案内路620に沿って落とし込まれた構造体3を取り出すためには、構造体3の所定の位置(図20においては、構造体3の天面)に設けられた把持部68を掴んで、上方へ引き抜けばよい。
【0053】
また、図21に示されるように、器具1000は、図19に示した湿布貼付け面11の裏面(反対側)のブラシ面15を該器具1000の正面側へ臨ませるように、構造体3をベース体601の案内路620に沿って落とし込むことができるように構成されている。図21に示される実施例においては、左右の突起711はそれぞれ、構造体3の左右の側面の中央部において該構造体3の上下方向に延びている。他の実施例においては、左右の各突起711は、構造体3の左右の側面の中央以外の位置において該構造体3の上下方向に延びている場合もある。
【0054】
図22は、ベース体601に装着された構造体3を示している。図22に示されるように、ブラシ面15が器具1000の正面側を向いているときに、ブラシ面15の反対側の湿布貼付け面11がベース体601の案内路620の壁に触れないように、ベース体601に充分な奥行きが形成されているとよい。器具1000の使用者が、ベース体601内の案内路620に沿って落とし込まれた構造体3を取り出すためには、構造体3の所定の位置(図22においては、構造体3の天面)に設けられた把持部68を掴んで、上方へ引き抜けばよい。
【0055】
図23に示される他の実施例の器具1000においては、図19及び図20に示した構造体3の代わりに、塗り薬容器56を収容することができるように構成された容器支持構造体701がベース体601の案内路620沿って落とし込まれた場合にも、ベース体601内において下支えされるように装着され得る。
【0056】
図24は、ベース体601に装着された容器支持構造体701を示している。図17に示した容器支持構造体700と比較して、図24に示される容器支持構造体701の方がベース体601に深く装着されており、重心の位置が安定し易い。
【0057】
図25及び図26は、本発明のさらに他の実施例を示す斜視図である。これらの図には、本発明における構造体3がベース体601に装着され、そのベース体601がさらにベース体受け体2000に装着される手順が示されている。図26に示されているベース体受け体2000は、所与の壁面に該器具を取り付けることができるように、両面シート(ミラーマット等)などの取付け手段を有する。他の実施例においては、ベース体受け体2000は、他の周知の取付け手段を有し得る。一例として、部屋の壁面2100などにネジ留めすることができるように、ベース体受け体2000に1つ又は複数のネジ孔が形成されている場合もある。
【0058】
図26に詳しく示されているように、概ねL字形の断面形状を有するレール(突状体)2040が、ベース体受け体2000の上下方向に延びている。また、概ねL字形の断面形状を有するレール受け溝640が、ベース体601の背面側において上下方向に延びている。このレール受け溝640は、レール2040の概ねL字形の断面形状と係合し得る。ベース体601が、そのレール受け溝640をベース体受け体2000のレール2040に係合させつつ上方から落とし込まれると、ベース体受け体2000に対して摺動した後、ベース体受け体2000の支持面2006によって下支えされる。
【0059】
図27は、構造体3がベース体601に装着され、そのベース体601がさらにベース体受け体2000に装着される手順を示す平面図である。白抜き矢印の先に図示されているように、構造体3、ベース体601及びベース体受け体2000の3つが一体となったときには、突起711とこれを受ける突起受け溝611とが係合しているとともに、レール2040とこれを受けるレール受け溝640とが係合している。一例においては、レール2040は、ベース体受け体2000の一表面から約2mm〜20mmの範囲の適切な長さだけ突出している。また、ベース体601に構造体3が装着されているときに、構造体3の正面側の位置がベース体601の正面側の位置よりも少しだけ(例えば、約5mm)進出しているとよい。
【0060】
図28は、本発明のさらに他の実施例を示す。ベース体受け体2000には、概ねT字形の断面形状を有するレール(突状体)2050が、該ベース体受け体2000の上下方向に延びている。また、T字形の断面形状を有するレール受け溝650が、ベース体601の背面側において上下方向に延びている。このT字形の断面形状を有するレール受け溝650は、概ねT字形の断面形状を有するレール2050と係合し得る。ベース体601
が、そのレール受け溝650をレール2050に係合させつつ上方から落とし込まれると、ベース体受け体2000に対して摺動した後、ベース体受け体2000の支持面2006によって下支えされる。
【0061】
図29は、構造体3がベース体601に装着され、そのベース体601がさらにベース体受け体2000に装着される手順を示す平面図である。白抜き矢印の先に図示されているように、構造体3、ベース体601及びベース体受け体2000の3つが一体となったときには、突起711とこれを受ける突起受け溝611とが係合しているとともに、レール2050とこれを受けるレール受け溝650とが係合している。一例においては、レール2050は、ベース体受け体2000の一表面から約2mm〜20mmの範囲の適切な長さだけ突出している。また、ベース体601に構造体3が装着されているときに、構造体3の正面側がベース体601の正面側よりも少しだけ(例えば、約5mm)進出しているとよい。
【0062】
図30は、構造体3の内部構造の一例を透視して示す平面図である。構造体3の内部が中空であると使用者の背中から圧力を受けて破損する恐れがあるため、構造体3の内部に、適切な材料で形成された補強手段としての骨組み800が設けられているとよい。一例として図30に破線で示されているように、1つ又は複数のX字形の形状に形成された骨組み800が補強手段として設けられている。
【符号の説明】
【0063】
1…器具
2…構造体
3…構造体
3’…(2つ割りの)構造体
3”…(2つ割りの)構造体
4…ベース体
4a…ベース体内
5…支柱
6…湿布シート
7…支持片
8…保持用粘着剤(粘着シート等)
9…保持用粘着剤(粘着シート等)
10…湿布貼付け面
11…湿布貼付け面
12…ブラシ
13…ブラシ
14…ブラシ面
15…ブラシ面
16…凹所
18…マグネット
18’…マグネット
20…磁性体(マグネット等)
22…第1の粘着シート
24…第2の粘着シート
36…カバー
38…蝶番
39…切欠き部
40…指掛け用切欠き部
42…使用者
44…両面シート(ミラーマット等)
48…壁面
49…ベース体固定用ネジ孔
50…塗り薬塗布用器具
56…塗り薬容器
56’…塗り薬容器
60…空洞
62…弾性の合成樹脂
64…面ファスナ
68…把持部
70…塗り薬塗布面
70’…塗り薬塗布面
72…容器支持構造体
78…塗り薬容器
80…塗り薬塗布面
82…塗り薬塗布用構造体
84…塗付面
86…塗り薬
88…表面
90…上側部
92…カバー
94…蝶番(ヒンジ)
500…器具
600…ベース体
601…ベース体
610…突起受け溝
611…突起受け溝
620…案内路
630…磁性体(マグネット等)
640…(概ねL字形の断面形状を有する)レール受け溝
650…(概ねT字形の断面形状を有する)レール受け溝
700…容器支持構造体
701…容器支持構造体
710…突起
711…突起
800…骨組み(補強手段)
810…隙間
820…合体用柱
830…合体用柱受け
850…仕切り
900…水抜き口
1000…器具
2000…ベース体受け体
2002…ベース体受け体の正面
2006…(ベース体を下支えする)支持面
2008…両面シート(ミラーマット等)
2040…(概ねL字形の断面形状を有する)レール
2050…(概ねT字形の断面形状を有する)レール
2100…(部屋の)壁面
【図1】
図1 
【図2】
図2 
【図3】
図3 
【図4】
図4 
【図5】
図5 
【図6】
図6
【図7】
図7 
【図8】
図8 
【図9】
図9 
【図10】
図10 
【図11】
図11 
【図12】
図12 
【図13】
図13 
【図14】
図14 
【図15】
図15 
【図16】
図16 
【図17】
図17 
【図18】
図18 
【図19】
図19 
【図20】
図20 
【図21】
図21 
【図22】
図22 
【図23】
図23 
【図24】
図24 
【図25】
図25 
【図26】
図26 
【図27】
図27 
【図28】
図28 
【図29】
図29 
【図30】
図30 
試作品写真


本商品は、核家族や高齢化に伴って、一人世帯が増加する時代に合致した器具として開発いたしました。また、老若男女を問わず御利用を戴けるものと考えます。
活用内容として、人に頼みにくく、自分でも手の届かない背中を一人でかく事が出来ます。
或いは、一人でサロンパスを貼ったり剥がしたりする事も手軽に出来ます。
また、薬を背中に塗ったりする事も容易です。更にメンテナンスについても水抜きがあり、中の洗浄やお手入れも簡単に出来ます。当然の事ながら強度も充分確保されています。
尚、現在、人工知能(AI)の制作会社を求めております。
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