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【発明の名称】ドアの施解錠システム
【早期審査対象出願】
【特許権者】
【識別番号】515180631
【氏名又は名称】馬場 俊光
【住所又は居所】徳島県板野郡藍住町矢上江ノ口103-34
【代理人】
【識別番号】100199451
【弁理士】
【氏名又は名称】和田 隆滋
【発明者】
【氏名】馬場 俊光
【住所又は居所】徳島県板野郡藍住町矢上江ノ口103-34
【要約】
【課題】本発明の目的は、受取人等が留守の場合でも配達業者が配達物を届けることができるドアの施解錠システムを提供することである。
【解決手段】ドアの施解錠システム2は、ドアの施錠及び解錠をすることが可能な施解錠ユニット(10a)と、ドアの施錠及び解錠をすることが可能な施解錠ユニット(10b)と、を備えている。施解錠ユニット(10a)及び施解錠ユニット(10b)は、通信部(12a、12b)と扉の施錠及び解錠の動作を実行する開閉駆動部(14a、14b)を有し、施解錠ユニット(10a)は、ドア(100)に設けられ、施解錠ユニット(10b)は、ドア(200)に設けられる。ドア(100)のみの解錠を行うことが可能なユーザーキー(20b)があり、ドア(100)及びドア(200)の施錠及び解錠を行うことが可能なマスターキー(20a)がある。
【選択図】図3
選択図
【特許請求の範囲】
【請求項1】
扉の施錠及び解錠をすることが可能な第一の施解錠ユニットと、
扉の施錠及び解錠をすることが可能な第二の施解錠ユニットと、を備え、
前記第一の施解錠ユニット及び前記第二の施解錠ユニットは、通信部と扉の施錠及び解錠の動作を実行する開閉駆動部を有し、
前記第一の施解錠ユニットは、第一の扉に設けられ、
前記第二の施解錠ユニットは、第二の扉に設けられ、
前記第一の扉のみの解錠を行うことが可能なユーザーキーがあり、
前記第一の扉及び前記第二の扉の施錠及び解錠を行うことが可能なマスターキーがあり、
前記第一の扉は、配達物を保管する倉庫の入口、又は宅配ボックスに設けられ、
前記第二の扉は、住居の入口に設けられ、
前記倉庫及び前記宅配ボックスは、前記住居とは別の場所に設けられ、
前記第一の施解錠ユニットにおいて、前記第二の扉の施錠及び解錠に同期して前記第一の扉の施錠及び解錠が自動的に行われる、扉の施解錠システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドアの施解錠システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子キーを用いた建物のドアの施解錠システムがある(例えば、特許文献1)。また、住宅の玄関口やオフィスの入り口付近に配置する宅配・集荷ボックスがある(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】 特開2018−115446号公報
【特許文献2】 特開2011−41717号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、インターネット等を介した通信販売の増加に伴い、個人宅への再配達の増加による人材不足やサービスの質の低下が社会的な問題となっている。しかし、特許文献1に示す技術を用いることで、受取人等が留守の場合でも、配達業者が配達物を届けに来た際に、受取人等が遠隔で玄関ドアの施解錠を行うことで配達物を受け取ることが可能であるが、留守の場合に配達業者に住宅の中に進入させるため、プライバシーや安全面において問題がある。特許文献2に示す技術を用いることで、住宅の玄関口やオフィスの入り口付近に配置する宅配・集荷ボックスを設けることで、受取人が留守の場合でも配達物を受け取ることが可能であるが、送られてくる配達物が大きい場合に宅配・集荷ボックスに入りきらないという問題を抱えている。
【0005】
本発明の目的は、受取人等が留守の場合でも配達業者が配達物を届けることができるドアの施解錠システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的は、
物理キー、リモコンキー、ICカードキー、磁気カードキー、バーコードキーや2次元コードキー、暗証番号キー、生体認証キーのうちの少なくとも一つに基づいて扉の施錠及び解錠をすることが可能な第一の施解錠ユニット(10a)と、
物理キー、リモコンキー、ICカードキー、磁気カードキー、バーコードキーや2次元コードキー、暗証番号キー、生体認証キーの少なくとも一つに基づいて扉の施錠及び解錠をすることが可能な第二の施解錠ユニット(10b)と、を備え、
前記第一の施解錠ユニット及び前記第二の施解錠ユニットは、通信部(12a、12b)と扉の施錠及び解錠の動作を実行する開閉駆動部(14a、14b)を有し、
前記第一の施解錠ユニットは、第一の扉(100)に設けられ、
前記第二の施解錠ユニットは、第二の扉(200)に設けられ、
前記第一の扉のみの解錠を行うことが可能なユーザーキー(20b)があり、
前記第一の扉及び前記第二の扉の施錠及び解錠を行うことが可能なマスターキー(20a)があり、
前記第一の扉は、配達物を保管する倉庫(370)の入口、又は宅配ボックスに設けられ、
前記第二の扉は、住居(330)の入口に設けられ、
前記第一の施解錠ユニットにおいて、前記第二の扉の施錠及び解錠に同期して前記第一の扉の施錠及び解錠が自動的に行われる、扉の施解錠システム、
によって達成される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、受取人等が留守の場合でも配達業者が再配達をすることなく配達物を
届けることができるドアの施解錠システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態によるドアの施解錠システム1に用いるドア100、200を説明する図である。
【図2】本発明の実施形態によるドアの施解錠システム1に用いるドア100とドア200の設置状態を説明する図である。
【図3】本発明の実施形態によるドアの施解錠システム1のシステム構成図である。
【図4】本発明の実施形態によるドアの施解錠システム1に用いる施解錠ユニット10a、10bの構成を説明する機能ブロック図である。
【図5】本発明の実施形態によるドアの施解錠システム1に用いるドア100とドア200を設置した建物の平面図である。
【図6】本発明の実施形態によるドアの施解錠システム2に用いるドア100とドア200を設置した建物の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図1〜図5を用いて、本発明の実施形態によるドアの施解錠システム1を説明する。なお、以下の全ての図面においては、理解を容易にするため、各構成要素の寸法や比率などは適宜異ならせて図示している。
【0010】
図1は、ドアの施解錠システム1に用いるドア100、200の裏面図である。図1に示すように、ドア100は、施解錠ユニット10aを有し、ドア200は、施解錠ユニット10bを有している。施解錠ユニット10aは、ドア100の施錠及び解錠を行うユニットであり、施解錠ユニット10bは、ドア200の施錠及び解錠を行うユニットである。また、施解錠ユニット10a、10bは、既存のドアに後付けすることも可能である。
【0011】
図2を用いて、ドアの施解錠システム1に用いるドア100、200の設置状態を説明する。ドアの施解錠システム1に用いるドア100、200は、建物の出入口に設ける。本実施形態では、ドア100、200は、住宅の玄関に設けられる風除室300の二つの出入り口にそれぞれ設けられる。ドア100は、屋外側に設けられ、ドア200は、屋内側に設けられる。なお、ドア100、200は、風除室300以外に設けられる場合があってもよい。ドア100とドア200は、建物内にある同一の室の出入り口にそれぞれ設けられ、かつドア100は、屋外に面していればよい。
【0012】
図3を用いて、ドアの施解錠システム1のシステム構成を説明する。図3は、ドア100、200に設けられる施解錠ユニット10a、10bのシステム構成図である。施解錠ユニット10a、10bと端末40は、インターネット及びルータ30を介して、通信可能に構成される。また、施解錠ユニット10aと施解錠ユニット10bは、ルータ30を介さないで、直接的に通信可能であり、施解錠ユニット10a、10bと端末40は、インターネット及びルータ30を介さないでも、直接的に通信可能に構成される。なお、端末40は、専用端末であってもよいし、所定のアプリケーションがインストールされた端末(例えば、スマートフォン、タブレット、パソコン等)であってもよい。また、端末40とは別に屋内に設けられた端末を用いて、直接的に施解錠ユニット10a、10bを制御してもよい。例えば、屋内に設けられた端末を用いた遠隔操作によって、ドア100のみを解錠し、或いは、ドア100、200の両方を解錠してもよい。
【0013】
施解錠ユニット10a、10bの管理権限を有する管理者は、端末40を用いて、ユーザーキー20bを発行し、更に、他人にユーザーキー20bを貸与することができる。ユーザーキー20bは、ドア100の解錠のみを行うことが可能であり、ドア200の解錠を行うことが不可能である。ユーザーキー20bは、バーコードキーや2次元コードキー
、暗証番号キー等である。また、端末40は、他人が所有する端末に、発行したユーザーキー20bを、インターネットを介し、メール等で送信することができる。なお、端末40によって発行したユーザーキー20bをサーバーに保存し、ユーザーキー20bを受け取る者が当該サーバーにアクセスし、所定の手順(ログインID、パスワードの入力等)を得て、ユーザーキー20bを取得する構成であってもよい。
【0014】
施解錠ユニット10a、10bの管理権限を有する管理者は、ユーザーキー20bが使用できる期間と回数を設定することができる。例えば、配達業者が配達時間を指定している場合には、この配達時間内において、ユーザーキー20bが1回のみ使用可能となるように設定してもよい。また、施解錠ユニット10aは、ユーザーキー20bが使用されてドア100の開閉が行われると、所定時間が経過後にドア100の施錠を自動的に行うように構成されてもよい。また、施解錠ユニット10a、10bの管理権限を有する管理者は、端末40を用いて、ドア100、200の施錠及び解錠を行うこともできる。
【0015】
マスターキー20aは、物理キー、リモコンキー、ICカードキー、磁気カードキー、バーコードキーや2次元コードキー、暗証番号キー、生体認証キーのうちの少なくとも一つで構成されてもよい。本実施形態では、カギ形状の物理キーと所定の符号を発信するリモコンキーで構成される。
【0016】
マスターキー20aを用いてドア100の解錠を行うと、自動的にドア200の解錠が行われるように構成される。例えば、マスターキー20aでドア100の解錠を行うと、施解錠ユニット10aから施解錠ユニット10bに、ドア200を解錠するコードが送信される。同様に、マスターキー20aでドア100の施錠を行うと、施解錠ユニット10aから施解錠ユニット10bに、ドア200を施錠するコードが送信される。なお、マスターキー20aのリモコンキーを用いた場合には、当該リモコンキーから、施解錠ユニット10a、10bに、ドア200を施錠または解錠するコードが送信されてもよい。
【0017】
また、施解錠ユニット10a、10bは、ルータ30を介してインターネットに繋がっているため、施解錠ユニット10a、10bの動作履歴をリアルタイムで端末40や所定のサーバー等に保存することも可能である。さらに、監視カメラと連動させることで、不正な方法で施解錠ユニット10a、10bの動作が確認された場合には、この監視カメラの映像をリアルタイムで端末40や所定のサーバーに送信させてもよい。また、施解錠ユニット10aとインターホンを連動させてもよい。ドア100がユーザーキー20bで開けられた場合に、通常時の呼鈴とは異なる音を用いてドア100がユーザーキー20bで開けられたことを報知してもよい。
【0018】
図4を用いて、施解錠ユニット10a、10bの構成を説明する。図4は、施解錠ユニット10a、10bの機能ブロック図である。
【0019】
図4に示すように、施解錠ユニット10aは、CPU11a、通信部12a、メモリ13a、開閉駆動部14a、及びインターフェース15aを有し、施解錠ユニット10bは、CPU11b、通信部12b、メモリ13b、開閉駆動部14b、及びインターフェース15bを有している。また、施解錠ユニット10aと施解錠ユニット10bは、電源40を電力源としている。なお、施解錠ユニット10aと施解錠ユニット10bは、それぞれ別の電源を用いるように構成されてもよい。
【0020】
通信部12aは、ルータ30との間で、有線や無線で通信を行うことが可能な電子部品で構成される。通信部12bは、ルータ30との間で、有線や無線で通信を行うことが可能な電子部品で構成される。また、通信部12aと通信部12bは、ルータ30を介さないで、有線や無線で通信を行うことが可能である。さらに、通信部12a、12bは、マ
スターキー20aのリモコンキーから発信される電磁波を受信することも可能である。なお、通信部12a、12bの少なくとも一つにルータ機能を備える構成であってもよい。
【0021】
メモリ13aには、施解錠ユニット10aの制御プログラムが保存される。メモリ13bには、施解錠ユニット10bの制御プログラムが保存される。メモリ13a、13bには、マスターキー20aやユーザーキー20bの情報やユーザーキー20bが使用可能な条件(例えば、使用回数や使用可能の時間等)の情報が保存される。なお、メモリ13bには、ユーザーキー20bの情報が保存されなくてもよい。ユーザーキー20bで施解錠ユニット10bが設けられたドア200の施錠及び解錠を行うことがないからである。また、施解錠ユニット10a、10bの制御プログラムは、インターネットを介してインストールや削除が可能であり、定期的にバージョンアップされる。また、マスターキー20aやユーザーキー20bの情報は、管理者権限を有する管理者が端末40の操作や所定のサーバーにアクセスすることで管理、運営される。
【0022】
開閉駆動部14aは、ドア100を施錠する施錠部と当該施錠部の開閉動作を行う動作部で構成される。開閉駆動部14bは、ドア200を施錠する施錠部と当該施錠部の開閉動作を行う動作部で構成される。開閉駆動部14a、14bの動作部は、電動モータや電動アクチュエータを有する構成である。また、マスターキー20aの物理キーを用いた場合には開閉駆動部14a、14bの動作部を用いないで開閉駆動部14a、14bの施錠部の開閉動作が行われる構成である。また、開閉駆動部14a、14bの施錠部にはセンサが設けられ、当該センサの情報がCPU11a、11bを介して、メモリ13a、13bに、時間情報が付加されて保存される。このため、不正な手段を用いてドア100、200の解錠が行われた場合を検出することが可能である。また、マスターキー20aの物理キーを用いドア100の施錠及び解錠が行われたことを当該センサが検出すると、CPU11aは、通信部12aを介して、通信部12bにドア200の施錠及び解錠を行うコードを送信し、CPU11bは、当該コマンドに基づいて、開閉駆動部14bを制御する。
【0023】
インターフェース15a、15bは、マスターキー20aやユーザーキー20bを使用するためのインターフェースであり、リモコンキーやICカードキーや磁気カードキーやバーコードキーや2次元コードキーや生体認証キーを入力するためのインターフェースである。また、インターフェース15a、15bは、マスターキー20aの物理キーのカギ穴を備えている。
【0024】
CPU11aは、メモリ13aに保存されている制御プログラムを実行することで、通信部12a、開閉駆動部14a、インターフェース15aを制御する。開閉駆動部14aによるドア100の施錠及び解錠は、インターフェース15aの情報に基づいて実行される場合と通信部12bの情報に基づいて実行される場合とがある。CPU11bは、メモリ13bに保存されている制御プログラムを実行することで、通信部12b、開閉駆動部14b、インターフェース15bを制御する。開閉駆動部14bによるドア200の施錠及び解錠は、インターフェース15bの情報に基づいて実行される場合と通信部12bの情報に基づいて実行される場合とがある。
【0025】
次いで、図5を用いて、ドア100とドア200を設置した建物の施工例を説明する。図5(a)〜(d)は、ドア100とドア200を設置した建物の平面図である。図5(a)は、建物330の内部に、ドア100、200を設けた室300を設置した建物(住居)330の平面図である。ドア100は、建物330の玄関ドアとして機能する。また、室300の左右には、引戸等で仕切られた物置室150がそれぞれ設けられる。図5(b)は、建物330の玄関口にドア100、200を設けた室300を設置した建物330の平面図である。ドア200は、建物330の玄関ドアとして機能する。また、室30
0の右には、引戸等で仕切られた物置室150が設けられる。図5(c)は、建物330の玄関ドア250とは別の勝手口に、ドア100、200を設けた室300を設置した建物330の平面図である。図5(d)は、建物330に隣接した倉庫350の入り口に、ドア100、200を設けた室300を設置した建物330、倉庫350の平面図である。本発明の実施形態によるドアの施解錠システム1に用いるドア100、200は、上述や上述以外において用いることが可能である。
【0026】
本発明の実施形態によるドアの施解錠システム1は、以下のように運用するのが好適である。
(あ)荷受人は、予め、配達時間において留守であることがわかっている場合
a.荷受人は、所定のアプリケーションがインストールされた端末40を用いて、ユーザーキー20bを発行し、配達業者にユーザーキー20bを送信する。
b.配達業者の担当者は、ユーザーキー20bを用いて、ドア100の解錠を行い、風除室300に配達物を保管する。
c.配達業者の担当者がドア100を閉め、所定の時間が経過した後に自動的にドア100の施錠が行われる。なお、ドア100の施錠が行われない場合には、ユーザーキー20bが送信された端末に、ドア100の施錠が行われていない旨を送信してもよい。
d.荷受人は、帰宅時に風除室300に保管されている配達物を受け取り、端末40を用いて、配達業者に荷受したことを知らせる。
(い)荷受人は、予め、配達時間において留守であることがわかっていない場合
a.配達業者の担当者は、荷受人等が留守であることを荷受人に電話、メール、若しくは所定のアプリケーションを用いて知らせる。
b.荷受人は、当該担当者が所持している端末に、ユーザーキー20bを送信する。
c.配達業者の担当者は、ユーザーキー20bを用いて、ドア100の解錠を行い、風除室300に配達物を保管する。
d.配達業者の担当者がドア100を閉め、所定の時間が経過した後に自動的にドア100の施錠が行われる。なお、ドア100の施錠が行われない場合には、ユーザーキー20bが送信された端末に、ドア100の施錠が行われていない旨を送信してもよい。
e.荷受人は、帰宅時に風除室300に保管されている配達物を受け取り、端末40を用いて、配達業者に荷受したことを知らせる。
(う)予め、荷受人と配達業者がユーザーキー20bの貸与の契約をしている場合
a.荷受人は、配達業者にユーザーキー20bの貸与を行う。なお、ユーザーキー20bは、配達業者と荷受人で共有され、毎日変更される。
b.荷受人への配達があると、配達業者の担当者は、荷受人等が留守である場合に、ユーザーキー20bを用いて、ドア100の解錠を行い、風除室300に配達物を保管する。なお、荷受人への配達がない場合には、ユーザーキー20bは、配達業者の担当者が所有する端末に送信されない。
c.配達業者の担当者がドア100を閉め、所定の時間が経過した後に自動的にドア100の施錠が行われる。なお、ドア100の施錠が行われない場合には、ユーザーキー20bが送信された端末に、ドア100の施錠が行われていない旨を送信してもよい。
d.荷受人は、帰宅時に風除室300に保管されている配達物を受け取り、端末40を用いて、配達業者に荷受したことを知らせる。
【0027】
本発明の実施形態によるドアの施解錠システム1は、以下の効果を奏する。
(あ)ユーザーキー20bを他人に貸与しても、ユーザーキー20bではドア200の解錠を行うことができないため、管理者は安心して他人にユーザーキー20bを貸与できる。
(い)ドア100とドア200は、建物玄関に設けられた風除室300に設けられるため、荷受人が配達物を受け取るための負担が軽減される。集配ボックを使用した場合は、集配ボックスを開けて取出す手間がある。
(う)マスターキー20aでドア100の施錠及び解錠を行うと、自動的にドア200の施錠及び解錠が行われるため、ドアの施錠及び解錠を行う負担が軽減される。
(え)荷受人が家に居る場合でも、ユーザーキー20bを配達業者に貸与することや所定の端末操作でドア100の開閉することで、配達業者と顔を合わせる必要がない。
(お)監視カメラと施解錠ユニット10aを連動させることで、ドア100の開閉時を録画することができるため、安全性が確保される。
【0028】
次いで、本発明の実施形態によるドアの施解錠システム2を説明する。また、上述の構成と同じ構成については、符号を同一にすることで、その説明を省略する場合がある。
【0029】
本発明の実施形態によるドアの施解錠システム2は、施解錠ユニット10aを有するドア100、及び施解錠ユニット10bを有するドア200で構成される。施解錠システム2は、ドア100の施解錠がドア200の施解錠に同期して自動で行われるシステムである。ドアの施解錠システム2において、施解錠ユニット10a、10bは、上述の施解錠システム1において実行される制御プログラムに加えて、以下の動作を実行可能とする制御プログラムが内蔵されている。
(1)施解錠ユニット10bのCPU11bは、開閉駆動部14bの施錠部の開閉動作を検知し、通信部12bを介して施解錠ユニット10aの通信部12aに開閉駆動部14bの施錠部の開閉動作の検知信号を送信する。
(2)施解錠ユニット10aのCPU11aは、上記の開閉動作の検知信号を受信すると当該開閉動作の検知信号に基づいて開閉駆動部14aの動作部を制御する。
【0030】
図6を用いて、ドアの施解錠システム2に用いるドア100、200の設置状態を説明する。ドアの施解錠システム2に用いるドア100、200は、建物の出入口に設けられる。図6(a)に示すように、ドアの施解錠システム2に用いるドア200は、建物330の出入口に設けられ、ドア100は、建物(住居)330に設けられた倉庫370の出入口に設けられる。図6(b)に示すように、ドアの施解錠システム2に用いるドア200は、建物330の出入口に設けられ、ドア100は、建物330とは別に設けられた倉庫370の出入口に設けられる。なお、倉庫370は、仕切り壁によって、前室と後室に仕切られる構成であってもよい。倉庫370の出入口に施解錠ユニット10aを有するドア100が設けられ、倉庫370内に設けられた仕切り壁の出入口に施解錠ユニット10bを有するドア200が設けられてもよい。なお、ドア100は、建物の出入口以外に設けられてもよい。例えば、ドア100は、宅配ボックスの扉として設けられてもよい。
【0031】
本発明の実施形態によるドアの施解錠システム2は、以下のように運用するのが好適である。
(1)倉庫370は、留守の際に配達物を受取り保管するために用いる。
(2)荷受人が留守の場合には、配達業者は貸与されたユーザーキー20bを用いて、倉庫370に設けられたドア100を解錠し、配達物を保管する。
(3)荷受人は、帰宅の際にマスターキー20aを用いて、ドア100を解錠し、配達物を倉庫370から取出してもよいし、マスターキー20aを用いてドア200を解錠し、配達物を倉庫370から取出してもよい。なお、マスターキー20aを用いてドア100を解錠すると、上述の施解錠システム1に用いられる制御プログラムによって、自動的にドア200の解錠が行われる場合があってもよい。
【0032】
本発明の実施形態によるドアの施解錠システム2は、以下の効果を奏する。
(あ)ドア100の解錠がドア200の解錠に同期して自動で行われるため、荷受人は、住居から倉庫に移動する際に、ドア100の解錠のためのキーを持たなくてもよい。
(い)荷受人は、配達物を取出す際に、ドア100の施錠や解錠の手間を省略することができる。
【0033】
上述の実施形態は、本発明の好適な一例であるので、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、上述の説明によって不当に限定されるものではない。また、上述の実施形態で説明される構成の全てが本発明の必須の構成要件ではない。また、上述の実施形態で説明される構成は相互に付け足したり組み合わせたりしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明は、ドアの施解錠システムにおいて広く利用可能である。
【符号の説明】
【0035】
1、2 ドアの施解錠システム
10a、10b 施解錠ユニット
100、200、250 ドア
300 風除室(室)
150 物置室
330 建物
350、370 倉庫
20a マスターキー
20b ユーザーキー
30 ルータ
40 端末
11a、11b CPU
12a、12b 通信部
13a、13b メモリ
14a、14b 開閉駆動部
15a、15b インターフェース
40 電源
【図1】
図1
【図2】
図2
【図3】
図3
【図4】
図4
【図5】
図5 
【図6】
図6 
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