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【発明の名称】花器 【特許権者】 【識別番号】590003320 【氏名又は名称】川端 規 【住所又は居所】福岡県北九州市小倉北区今町1丁目4−4−104 【代理人】 【弁理士】 【識別番号】100068973 【氏名又は名称】藤井 信行 【代理人】 【弁理士】 【識別番号】100108408 【氏名又は名称】藤井 信孝 【代理人】 【弁理士】 【識別番号】100114731 【氏名又は名称】藤井 重男 【発明者】 【氏名】川端 規 【住所又は居所】北九州市小倉北区今町1丁目4−4−104 【特許請求の範囲】 【請求項1】 内外壁板の上下端を上下端板で接続して内外壁板間に空間を介在し、 下端板に注水口とその密閉栓を設け、かつ該下端板には水の滴下口を設けて水槽を形成し、 下端板の外周に沿って設けた下向突起の外面に雄螺旋条を設け、該雄螺旋条と水受皿の内面に設けた雌螺旋条とを螺合し、 水受皿の上面に上記下向突起の下端縁を上記雌雄螺旋条の締付螺合によって密着させ、 その状態において上記滴下口の下端開口部と水受皿の上面との間に水位保持間隙を介在させてなる花器。 【請求項2】 水受皿の上面に代り、該上面に形成した円形突起の側面に密着させる請求項1記載の花器。 【発明の詳細な説明】 【発明の属する技術分野】 本発明は生花又は切花用の花瓶等の花器に関するものである。 【従来の技術】 寒い時期にハウス内で栽培された夏場の植物(花類)は、花器の水を深く水位を高くしてやらないと萎れ易いという傾向がある(図4(ロ)図)。これは夏咲く花が水をよく吸うからであり、花と水面との差を少なくして冬場に夏花を楽しむことができる。 これは気温が低いと夏花は茎を通して水揚げが困難であるという理由によるものである。 これに対し菊などのように冬場に咲く花は花器の水位が浅くても水揚げが可能であり、花の寿命は永く保たれる(図4(イ)図)。 この原理を利用した花器(特許第2857605号)では内外2重筒のドーナツ形上端閉鎖板に開閉栓を設け、該栓を開閉して内外2重筒間に水を充填した。 そのため開閉栓から空気が進入し、下端閉鎖板に形成した注水口から水が流出し、下端閉鎖板の下方に水受皿を設け、水受皿の上端と外筒の下端とを一体に接続する必要があった。 図4(イ)(ロ)図に示す従来の上記花器は夏花や冬花を四季を通じて観賞するには良いが水受皿部分に雑菌が増殖し易く、洗浄し難く見掛けが悪くなり、異臭を生じ易い。 そこで上端閉鎖板に開閉栓を設けず、下端閉鎖板にこれを設けることによって内外筒空間内への空気の進入を防止し、かつ水受皿を外筒の下端に着脱自在に嵌合して水受皿の洗浄を容易に行い得るように形成し、内筒の上部まで水位を上げて夏花を内筒に挿しこれを観賞するように形成し、冬花は水受皿の底面中央部に吸水スポンジを配置するように考案した(特開平9−168463号)。 しかし、外筒の下端と水受皿の上端との間は単に嵌合状態であるため互いに分離し易く水位を水受皿の上端上方に上げると水圧が掛って水受皿と外筒下端との間から漏水し、夏花用花器としては使い物にならないという欠陥があった。 【発明が解決しようとする課題】 本発明は内外筒間水槽の水を滴下口から水受皿内に順調に滴下し、水受皿内に低水位を安全に保持して冬花の切花に利用し易く、かつ内筒内空間に水位を上昇させて夏花の切花に適応させ得るばかりでなく、外筒と水受皿との水密を充分に行い漏水のおそれがなく、かつ外筒と水受皿とを容易に分離して洗浄し易く水受皿を清潔に保持することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 上記の目的を達成するため本発明は 第1に内外壁板の上下端を上下端板で接続して内外壁板間に空間を介在し、下端板に注水口とその密閉栓を設け、かつ該下端板には水の滴下口を設けて水槽を形成し、下端板の外周に沿って設けた下向突起の外面に雄螺旋条を設け、該雄螺旋条と水受皿の内面に設けた雌螺旋条とを螺合し、水受皿の上面に上記下向突起の下端縁を上記雌雄螺旋条の締付螺合によって密着させ、その状態において上記滴下口の下端開口部と水受皿の上面との間に水位保持間隙を介在させてなる花器、 第2に水受皿の上面に代り、該上面に形成した円形突起の側面に密着させる上記第1発明記載の花器、 によって構成される。 【発明の実施の形態】 筒状の内外壁板1,2の上下端を揃え、該上下端をドーナツ形上下端板3,4で接続密封して内外壁板1,2間に筒状空間sを介在させる。 そして下端板4には水の滴下口7を突設し、これに短チューブ7’を嵌合し、該チューブ7’の下端を斜断開口する。又この下端板4には上記空間s内への注水口5を突設し、該注水口5に密閉栓6を開閉自在に設け、該栓6を外して注水口5から上記空間sに水を注入充満させて筒形水槽8を形成する。 又上記ドーナツ形下端板4の外周に沿って短円筒形下向突起9を設け、その外面に緩傾斜2重雄螺旋条10,10を設け、該突起9の下方に配置した水受皿12の内側面に上記雄螺旋条10,10に螺合する緩傾斜2重雌螺旋条11,11を設け、上記雌雄螺旋10,10及び11,11を螺合させる。 上記雌雄螺旋10,10及び11,11を互いに螺合し締付けることによって水受皿12の上面12’に下向突起9の下端縁9’を密着させることができ、密着によって止水することができる。 そして上記止水状態において上記滴下口7の下端開口部と水受皿12の上面12’との間に水位保持間隙tを介在させることができる。 又上記密着止水は、水受皿12の上面12’と上記下向突起9の下端縁9’との密着に代り、上記上面12’の外周に沿って形成した上向円形突起13の傾斜側面に上記下端縁9’を密着させることによって止水することができ、これらの密着止水によって内壁板1の内部に上昇させた高水位面14の水圧に耐えて水受皿12と下向突起9の下端縁9’との漏水は阻止される。 図4(イ)図に示す菊などの冬花15は水受皿12内に保持される低水位面14’下に茎の切口を沈めて該冬花15を内壁板1内に挿して生花とする。 又図4(ロ)図に示すように夏花16は内壁板1内に上昇させた高水位面14下に茎の切口を水受皿12まで沈めて夏花16を生けるものである。 水受皿12の上面12’又は円形突起13の側面は中心線の回りに正逆回動させることによって下向突起9の下端縁9’に密着又は分離し、さらに水受皿12を上記水槽8から分解することができ、該水受皿12や水槽8の下端部を清掃することができるし、水槽8の上端から空気が内外壁板1,2間に進入するおそれがなく滴下口7からの水滴の滴下を安全に行うことができる。 尚図中17は水槽8の上端に形成された真空部である。 【発明の効果】 本発明は上述のように構成したので夏花を冬期に、冬花を夏期に生けて比較的長期間生花をもたせることができる。 又上記高水位にいても水受皿と下向突起との間から水が漏れるおそれがなく安全に生けることができる。 又水受皿を水槽から分離し易くかつ水受皿や水槽の下部を清掃し易く清潔に保持し得る効果がある。 【図面の簡単な説明】 【図1】(イ)図は本発明の花器を示す縦断正面図である。 (ロ)図は水受皿と水槽下端部との螺合部の拡大縦断面図である。 【図2】水槽と水受皿との分解斜視図である。 【図3】水槽の一部切欠上下反転斜視図である。 【図4】(イ)(ロ)図は従来の花器の縦断面図である。 【符号の説明】 1 内壁板 2 外壁板 3 上端板 4 下端板 s 空間 5 注水口 6 密閉栓 7 滴下口 8 水槽 9 下向突起 9’ 下端縁 10 雄螺旋条 11 雌螺旋条 12 水受皿 12’ 上面 t 水位保持間隙 13 円形突起 |
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【図1】 |
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【図2】 |
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【図3】 |
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【図4】 |
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一、花に優しい思い遣りのある、夏場、冬場に使い分ける花器。夏場期間4月中頃より11月中頃までで、冬場期間11月中旬頃より翌年4月中頃まで。 冬場期間、切替して自然作用に応え切り花が在来の花器よりも、長持ちする自然給水花器。 二、特徴 従来の花器の欠点は、5月以降より夏場は特に気温が高く、水温も上がり秋いっぱい続く。花器に挿した花の茎を10cm以上も水中に浸すため、茎と共に水の腐りも早く、深く浸すため、切り捨てる部分の無駄が多く1〜2回も切り捨てれば花の茎の丈も短くなり格好も悪く駄目になる。従って、在来の花器では、花の寿命も短い。故に、ここに示す花器は花の茎が2〜3cmしか水に浸っていないから茎の腐りも少なく1cm位い切り捨て15回以上は切れる。 一家には、仏壇の花立てや、玄関、居間等何ヶ所もある。尚、花器の水槽に全て外部の一ヶ所に水位を確認するため透明にする。また、冬場にハウス育ちの夏場の花を挿すには、水位を深くするため水圧が増す。故に、水槽下受皿との接点部分にパッキンを介在し水漏れを防ぐ。 |
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