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【発明の名称】毛管給水植木鉢における植木鉢装置 【特許権者】 【識別番号】590003320 【氏名又は名称】川端 規 【住所又は居所】福岡県北九州市小倉北区今町1丁目4−4−104 【発明者】 【氏名】川端 規 【住所又は居所】北九州市小倉北区今町1丁目4−4−104 【代理人】 【弁理士】 【氏名又は名称】藤井 信行 (外1名) 【特許請求の範囲】 【請求項1】 上端開口水槽の上端縁に多孔有底鉢の外周下縁を嵌合支持し、該有底鉢の底部下面に配置した吸水紐を上記水槽内に垂下した毛管給水植木鉢において、多孔有底鉢の底面に沿って配置する毛管給水具に化学繊維による吸水性撚紐を接続し、かつ上端開口水槽の上端部周側面に空気流通孔を穿設してなり、毛管給水具が偏平横杆の外周側面に形成した溝に上記吸水性撚紐を嵌合迂回させ、該横杆をさらに先端閉鎖筒状布で被覆した毛管給水植木鉢における植木鉢装置。 【請求項2】 上記先端閉鎖筒状布の上部にさらに撥水性布片を載置するよう形成した請求項(1) 記載の毛管給水植木鉢における植木鉢装置。 【発明の詳細な説明】 【発明の属する技術分野】本発明は気温に応じて水槽から自動的に潅水する植木鉢に関するものである。 【従来の技術】植木鉢の自動潅水には多数研究されて来た。特に気温の変化に応じた自動潅水に対する研究は少い。 又本発明者は植木鉢の上面よりも底面に潅水する方が自然であって上面に自動潅水すると大気温度によって蒸発量が大で底面まで水が浸透し難いという問題に直面し、寧ろ底面側に潅水する方が自然であることを知得した。 又気温の昼夜、夏冬等において吸水性撚紐による吸水では化学繊維による吸水性撚紐では冬期では吸水性が最悪であり、夏期に向って比例的に上昇するということを知得した。 【発明が解決しようとする課題】本発明は常に小量の水を植木鉢の底面から与え自然に土壌全体に湿りを良くし、かつ冬期には少なく夏期には比較的多く自然潅水し、植木鉢の自動潅水を合理的に行うことを目的とする。 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため本発明は上端開口水槽の上端縁に多孔有底鉢の外周下縁を嵌合支持し、該有底鉢の底部下面に配置した吸水紐を上記水槽内に垂下した毛管給水植木鉢において、多孔有底鉢の底面に沿って配置する毛管給水具に化学繊維による吸水性撚紐を接続し、かつ上端開口水槽の上端部周側面に空気流通孔を穿設してなり、毛管給水具が偏平横杆の外周側面に形成した溝に上記吸水性撚紐を嵌合迂回させ、該横杆をさらに先端閉鎖筒状布で被覆した毛管給水植木鉢における植木鉢装置上記先端閉鎖筒状布の上部にさらに撥水性布片を載置するよう形成した上記第1発明記載の毛管給水植木鉢における植木鉢装置によって構成される。 【発明の実施の形態】本発明では多孔有底鉢2の底面4から垂下した化学繊維による吸水性撚紐3’(ストランド)が上端開口水槽1内の水11に漬り、水11を毛管現象によって吸水し、多孔有底鉢2の底面4の毛管給水具5に上昇給水され、さらに底面4上の土壌12内に毛管現象により潅水される。 この給水量は小量液ではあるが自然に又は自動的に行われ冬から夏に向ってほぼ比例的に増加する。 毛管給水具5では偏平横杆7の外周側面に形成した溝8に沿って上記吸水性撚紐3’を嵌合迂回させることによって上記偏平横杆7の回りに土壌12に上記撚紐3’から水11が給水される。 上記給水は先端閉鎖筒状布9から底面4に沿って土壌12に給水され、該筒状布9はその上に載置した撥水性布片10によって毛根が毛管給水具5に上方から近付くことがなく根の集中及び根腐れが防止される。 【実施例】不透光材料又は不透光塗料を塗布した不透光上端開口水槽1の上端縁に円孔4’を底面4に多数穿設した多孔有底鉢2の外周下縁を嵌合支持する。そして上記底面4には化繊網14を敷いて円孔4’から土壌12が落下するのを防ぐ。 上記底面4には毛管給水具5を横向きに配置し、該給水具5に化学繊維(ナイロン)による吸水性撚紐3’の上端を接続し、該撚紐3’を上記水槽1内に垂下し水11に浸漬する。上記水槽1の上端部周側面には空気流通孔6を等間隔に穿設する。 上記毛管給水具5は偏平横杆7の外周側面に形成した溝8に上記吸水性撚紐3’を嵌合迂回させ、かつこれをさらに目の細かい先端閉鎖筒状布9(ナイロン製)で被覆する。又この筒状布9の上面には撥水性布片10(ビニール製)を載置する。 尚図中15で示すものは毛管給水具5と吸水性撚紐3’との接続用エルボ、16は多孔有底鉢2の内側面に形成した無数の通気用縦溝、17は水位具視用透明部である。 【発明の効果】本発明は上述のように多孔有底鉢の底面に沿って毛管給水具を配置し、化学繊維による吸水性撚紐によって下方の水槽から土壌内に吸水するので多孔有底鉢の底面部分に充分湿分が与えられ、底面部分の干ばつを防止し得るばかりでなく、冬から夏にかけて自然に上記底面部分に給水量を増加し得る効果がある。 又毛管給水具が偏平であって先端閉鎖筒状布によって上下方向は勿論主として上記溝から水平方向に給水し得て水の水平方向への拡がりを促進し得るし、上記筒状布の上に撥水性布片を載置することにより毛根及び根の集中がなく根腐れを防止し得る効果がある。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の植木鉢を示す縦断面図である。 【図2】上記植木鉢の分解図である。 【図3】(イ) 図は毛管給水具の一部切欠側面図である。(ロ) 図は先端閉鎖筒状布である。 【図4】図3(イ) 図A−A線による横断平面図である。 【図5】多孔有底鉢の肉厚部横断面図である。 【符号の説明】1 上端開口水槽2 多孔有底鉢3 吸水紐3’ 吸水性撚紐4 底面5 毛管給水具6 空気流通孔7 偏平横杆8 溝9 先端閉鎖筒状布10 撥水性布片 |
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【図1】 |
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【図2】 |
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【図3】 |
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【図4】 |
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【図5】 |
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植物に優しい自然作用で育つ毛管給水鉢 自然の植物は、気温の変化に左右され、寒暖に順応した水量が大地から絶えず蒸発散している其の地中で水分を吸収し成長している。此の方式の自然鉢も気温の上下に伴って下の水槽の水も紐に沿い易くなり、上の鉢の用土に絶えず灌水し植えられた植物も大地同様常に緑を保ち成長する。 植物に一番良い方法は、鉢の測板に直に小さい針穴を1.5〜2間隔に空気孔を設けるに依って、鉢の用土全般に酸素が入り込み、依って植物の根が良く張って枝葉の良く伸び花や果物がよく実ります。 二番目は、鉢の内側面に細く深溝を設ける方法で、針穴方法には劣る。尚、同じ水槽の水量で真夏と真冬では水持ちに大きく差異が生じます。因みに、真夏の場合小鉢に小水槽では4日〜5日、中鉢に中水槽では1週間以上、大鉢に大水槽では15日以上、同、真冬では各々20日以上、一ヶ月以上、二ヶ月以上となる。 化学繊維の優れた利点は、毛細管現象の作用で忠実に一年を通じて季節、時候の寒暖に即応した水量を素直に鉢に供給し良い仕事をする。 |
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