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【考案の名称】横断歩道一時停止用点滅装置及び横断歩道一時停止用点滅システム
【実用新案権者】
【識別番号】520104178
【氏名又は名称】島本 隆幸
【住所又は居所】三重県名張市つつじが丘南8番町117番地
【代理人】
【識別番号】100151208
【弁理士】
【氏名又は名称】植田 吉伸
【考案者】
【氏名】島本 隆幸
【住所又は居所】三重県名張市つつじが丘南8番町117番地
【要約】
【課題】信号機のない横断歩道で歩行者の安全を確保することを可能とする横断歩道一時停止用点滅装置及び横断歩道一時停止用点滅システムを提供することである。
【解決手段】横断歩道一時停止用点滅装置10は、車両11の前部に設けられる前部方向指示器4とは別に前部に設けられ、横断歩道20の停止線8で車両11が一時停止する際に前部方向指示器4とは異なる色で点滅可能な前部点灯部12a,12bと、車両11の後部に設けられる後部方向指示器7とは別に後部に設けられ、前部点灯部12a,12bの点滅に連動して後部方向指示器7とは異なる色で点滅する後部点灯部14と、を備える。
【選択図】図1
選択図
【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】
車両の前部に設けられる前部方向指示器とは別に前記前部に設けられ、横断歩道の停止線で前記車両が一時停止する際に前記前部方向指示器とは異なる色で点滅可能な前部点灯部と、
前記車両の後部に設けられる後部方向指示器とは別に前記後部に設けられ、前記前部点灯部の点滅に連動して前記後部方向指示器とは異なる色で点滅する後部点灯部と、
を備えることを特徴とする横断歩道一時停止用点滅装置。
【請求項2】
請求項1に記載の横断歩道一時停止用点滅装置において、
前記前部点灯部及び前記後部点灯部は、緑色の点滅信号を出力することを特徴とする横断歩道一時停止用点滅装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の横断歩道一時停止用点滅装置と、
前記横断歩道の停止線上で前記前部点灯部が点滅していることを検知したときに、前記横断歩道上に浮かび上がる緑色の光で構成される安全領域部を表示する表示部と、
を備えることを特徴とする横断歩道一時停止用点滅システム。
【考案の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本考案は、横断歩道一時停止用点滅装置及び横断歩道一時停止用点滅システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、道路を走行する自動車の数の増加に伴って交通事故の件数が増加している。本考案に関連する技術として、例えば、特許文献1には、車室内であって車両の前方から視認し得る位置に配設したことを特徴とする車両用ストップランプであって、車両用ルームミラーの車両の前進方向に対向する側面部に設けた車両用ストップランプが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】 特開平7−309169号公報
【考案の概要】
【考案が解決しようとする課題】
【0004】
交通事故が発生する場所は、様々存在するが、信号機がない横断歩道は事故が多発する箇所の1つとされている。ここで、横断歩道とは、歩行者が道路を安全に横断するため、道路上に示された区域のことである。
【0005】
本考案の目的は、信号機のない横断歩道で歩行者の安全を確保することを可能とする横断歩道一時停止用点滅装置及び横断歩道一時停止用点滅システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本考案に係る横断歩道一時停止用点滅装置は、車両の前部に設けられる前部方向指示器とは別に前記前部に設けられ、横断歩道の停止線で前記車両が一時停止する際に前記前部方向指示器とは異なる色で点滅可能な前部点灯部と、前記車両の後部に設けられる後部方向指示器とは別に前記後部に設けられ、前記前部点灯部の点滅に連動して前記後部方向指
示器とは異なる色で点滅する後部点灯部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本に係る横断歩道一時停止用点滅装置において、前記前部点灯部及び前記後部点灯部は考案、緑色の点滅信号を出力することが好ましい。
【0008】
本考案に係る横断歩道一時停止用点滅システムは、上記横断歩道一時停止用点滅装置と、前記横断歩道の停止線上で前記前部点灯部が点滅していることを検知したときに、前記横断歩道上に浮かび上がる緑色の光で構成される安全領域部を表示する表示部と、を備えることを特徴とする。
【考案の効果】
【0009】
本考案によれば、信号機のない横断歩道で歩行者の安全を確保することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本考案の実施形態の横断歩道一時停止用点滅装置が搭載された車両を示す図である。
【図2】本考案の実施形態の横断歩道一時停止用点滅装置が搭載された車両を有する横断歩道一時停止用点滅システムを示す図である。
【考案を実施するための形態】
【0011】
以下に、本考案に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、本文中の説明においては、必要に応じそれ以前に述べた符号を用いるものとする。
【0012】
図1は、本考案の実施形態の横断歩道一時停止用点滅装置10が搭載された車両11を示す図である。図2は、本考案の実施形態の横断歩道一時停止用点滅装置10が搭載された車両11を有する横断歩道一時停止用点滅システム1を示す図である。
【0013】
横断歩道一時停止用点滅システム1は、信号機のない横断歩道20で歩行者22の安全を確保するシステムである。横断歩道一時停止用点滅システム1は、横断歩道一時停止用点滅装置10が搭載された車両11を有する。
【0014】
横断歩道20は、歩行者22と車両11の両方から見やすいように、舗装面に白色のペイントによる縞模様が描かれている。横断歩道20は、交差点の他、渋滞する箇所で横断が危険な地点に設けられており、特に、学校の近辺など、多くの子供が通行する地域に設けられる。
【0015】
車両11は、内燃機関や回転電機を駆動源として走行する車であり、四輪自動車、三輪自動車、自動二輪車などである。図1では、車両11は四輪自動車であるものとして説明する。図1(a)は、車両11の正面側(フロント側)を示す図であり、図1(b)は車両11の背面側(リア側)を示す図である。
【0016】
車両11の正面側の前部には、中央部の幅方向両端部に2つのヘッドライト3が設けられており、これにより、夜間などに前方を照らした状態で走行することができる。各ヘッドライト3の外側には、2つの前部方向指示器4が設けられている。
【0017】
2つの前部方向指示器4は、車両11の右左折や進路変更の際に、その方向を周囲に示すための装置であり、緊急時には両側を同時に点滅させることで、ハザードランプとしても使われる。2つの前部方向指示器4は、電球やLEDなどの発光体を含んで構成され、
橙色又は黄色に点滅する。
【0018】
車両11の前部には、2つの前部方向指示器4とは別に前部に設けられ、横断歩道20の停止線8で車両11が一時停止する際に2つ前部方向指示器4とは異なる色で点滅可能な前部点灯部12a,12bが設けられている。
【0019】
図1(a)の例では、前部点灯部12a,12bは、2つのヘッドライト3よりもやや内側かつ下部に設けられているものとして説明するが、もちろん、その他の場所に設置されていてもよい。
【0020】
前部点灯部12a,12bは、緑色に点滅する。運転手は、2つの前部方向指示器4をハザードランプとして使用するときに用いるハザード釦とは別に設けられた前部点灯部12a,12bを点滅させるためのグリーン釦を操作することで緑色に点滅する。
【0021】
具体的には、車両11が図2に示されるような横断歩道20の停止線8の前で一時停止する際に運転手がグリーン釦を操作することで、2つの前部点灯部12a,12bが緑色に点滅する。
【0022】
車両11の背面側の後部には、中央部の幅方向両端部に2つのテールランプ6が設けられており、これにより、夜間などに後続車に存在を知らしめるために点灯状態で走行することができる。
【0023】
2つのテールランプ6は、車両11の動きを制動するためのブレーキを踏んだ際に点灯するブレーキランプと兼用してもよい。2つのテールランプ6は、電球やLEDなどの発光体を含んで構成され、赤色に点灯する。各テールランプ6の外側には、2つの前部方向指示器4が設けられている。
【0024】
2つの後部方向指示器7は、2つの前部方向指示器4と同様に、車両11の右左折や進路変更の際に、その方向を周囲に示すための装置である。2つの後部方向指示器7は、電球やLEDなどの発光体を含んで構成され、2つの前部方向指示器4に連動した状態で橙色又は黄色に点滅する。
【0025】
車両11の後部には、2つの後部方向指示器7とは別に後部に設けられ、横断歩道20の停止線8で車両11が一時停止する際に2つ後部方向指示器7とは異なる色で点滅可能な後部点灯部14が設けられている。
【0026】
図1(b)の例では、後部点灯部14は、2つのヘッドライト3よりもやや内側かつ下部に1つだけ設けられているものとして説明する。後部点灯部14は、後続の車両11の運転手に知らせるためのものであるため、1つでも十分であると考えているが、もちろん2つ設けてもよい。
【0027】
後部点灯部14は、緑色に点滅する。運転手が前部点灯部12a,12bを点滅させるためのグリーン釦を操作して前部点灯部12a,12bが点滅したことに連動して、後部点灯部14が緑色に点滅する。
【0028】
表示部24は、横断歩道20の停止線8上で車両11の前部点灯部12a,12bが点滅していることを検知したときに、横断歩道20上に浮かび上がる緑色の光で構成される安全領域部30を表示する。
【0029】
なお、横断歩道20の停止線8上で車両11の前部点灯部12a,12bが点滅してい
ることを検知しなくなった場合には、緑色の光は発光されなくなり、安全領域部30が消えて、一般的な横断歩道20に戻る。
【0030】
表示部24の検知部は、横断歩道20の停止線8を監視する監視カメラを含んで構成され、監視カメラによって前部点灯部12a,12bの点滅状態を撮影したときの画像認識機能により、前部点灯部12a,12b点滅を検知する。
【0031】
安全領域部30は、横断歩道20上に略直方体形状に緑色の光が通って形成された領域である。表示部24の発光部は、緑色の光を発光する発光素子、例えば、緑色用LEDなどを用いて構成することができる。
【0032】
続いて、上記構成の横断歩道一時停止用点滅装置10が搭載された車両11を有する横断歩道一時停止用点滅システム1の作用について説明する。近年、道路を走行する自動車の数の増加に伴って交通事故の件数が増加している。
【0033】
交通事故が発生する場所は、様々存在するが、信号機がない横断歩道20は事故が多発する箇所の1つとされている。一般的に、横断歩道20で一時停止しない車両11は全体のうちの約90%と言われている。
【0034】
停止しない理由は、「自分が停止しても対向車が停止しないので危ないから」「後続から車が来ておらず、自分が通り過ぎれば歩行者は渡れると思ったため」「横断歩道に歩行者がいても渡るかどうかは分からないから」「一時停止した際に、後続車から追突されそうになったことがあるから」「急いでいるから」などといった声がある。
【0035】
従来、横断歩道20で信号機がなければ、積極的に一時停止する車両11が少なく、また、停止しようと考える人も後続者からの追突などを恐れて停止しないといった事態に陥っていたため、横断歩道20で積極的に止まるにあたって、新たな仕組みが必要となる。
【0036】
横断歩道一時停止用点滅システム1によれば、車両11の運転手が横断歩道20の停止線8でグリーン釦を操作して一時停止を行う。これにより、ハザードランプなどとは異なる前部点灯部12a,12bが緑色に点滅することで、横断歩道20を渡ろうとする歩行者22が把握することができ、安心して横断歩道20を渡ることができるという顕著な効果を奏する。
【0037】
また、前部点灯部12a,12bの点滅に連動して、後部点灯部14も緑色に点滅するため、後続車の車両11にも前方の車両11が横断歩道20で一時停止中であることを容易に把握することができ、追突事故も防ぐことが出来る。
【0038】
さらに、前部点灯部12a,12bの点滅が検知されたときに、横断歩道20が緑色の光で構成された安全領域部30を浮かび上がるため、歩行者22が安心して歩くことができる。
【0039】
また、一方の停止線8で車両11が前部点灯部12a,12bの点滅させていることを対向車の運転者が把握できないとしても、横断歩道20上で緑色の安全領域部30が浮かび上がっていれば、より確実に運転者に気づかせて一時停止させることが出来る。
【0040】
横断歩道一時停止用点滅システム1によれば、横断歩道20の一時停止の際に緑色に点滅させている。緑色は、従来の方向指示器などの色とは全く異なる色であり、エコロジーなどを含めた優しいイメージがあるため、各車両11の運転手にも意識付けしやすいという利点がある。このように、横断歩道一時停止用点滅システム1によれば、横断歩道20
を歩く歩行者22の安全を確保することができるという顕著な効果を奏する。
【符号の説明】
【0041】
1 横断歩道一時停止用点滅システム、2 ボディ、3 ヘッドライト、4 前部方向指示器、5 タイヤ、6 テールランプ、7 後部方向指示器、8 停止線、10 横断歩道一時停止用点滅装置、11 車両、12a,12b 前部点灯部、14 後部点灯部、20 横断歩道、22 歩行者、24 表示部、30 安全領域部。
【図1】
図1
【図2】
図2
発明者からのメッセージ

横断歩道一時停止用点滅システム考案の背景
JAF(日本自動車連盟)が「信号機のない横断歩道」における歩行者優先について全国調査を実施、その結果を公開しました。(2020年10月16日)それによると一時停止率は21.3%と8割近くが止まらないと報告しています。
当システムのグリーンランプを点滅させ停止した車は歩行者優先車両であることが一目瞭然です。歩行者側から見れば、自分たちを守ってくれる車だとハッキリ認識できるのです。
また、運転者側からすれば、自分の意志でグリーンランプを点滅、停止するので歩行者の安全を確保する意識がより強くなります(運転者の意識改革)
市場性
現在すでに日本国内にある車の台数は7,662万台(含、乗用車、トラック、バス、特殊用途車)
日本国内で1年間に販売される車の台数は556万台(含、乗用車、トラック、バス)です。
市場は前途洋々です。
自動車用ランプ製造メーカー様からのお問い合わせをお待ちしております。

メール greenlamp@asint.jp
TEL 090-9176-1423
島本 隆幸
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