スポーツ・娯楽
【発明の名称】ゴルフクラブのスイング軌道練習用具及びスイング軌道練習方法
【特許権者】
【識別番号】594110114
【氏名又は名称】大森 信正
【住所又は居所】山梨県南都留郡忍野村忍草1551
【代理人】
【弁理士】
【識別番号】100078776
【氏名又は名称】安形 雄三
【代理人】
【弁理士】
【識別番号】100084803
【氏名又は名称】村山 勝
【発明者】
【氏名】大森 信正
【住所又は居所】山梨県南都留郡忍野村忍草1551
【特許請求の範囲】
【請求項1】
紐状体の一端がゴルフクラブのヘッドに着脱可能に取り付けられ、他端がアドレス時のボールの位置に相当する位置に配置されて、前記ゴルフクラブのヘッドの移動に伴い前記紐状体が描く軌道を確認してスイングプレーンに沿った基本的なスイングをマスターするためのゴルフクラブのスイング軌道練習用具であって、
前記紐状体を巻装して前記ゴルフクラブのヘッドの移動により一端側から繰り出し可能に軸支されたリールと、
前記繰り出された紐状体を前記リールに巻き取る巻取手段と、
前記繰り出された紐状体のスイングアークの長さを表示する表示手段と、
を具備するとともに、
前記リール、前記巻取手段及び前記表示手段は一つの箱体内に装着され、
前記巻取手段は、一端が前記リールの支軸に固定され他端が前記箱体に固定されたぜんまいばねからなり、前記表示手段は、前記スイングアークの長さをディジタル表示するディジタルカウンターからなることを特徴とする、ゴルフクラブのスイング軌道練習用具。
【請求項2】
前記箱体は、携帯用の把手をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載のゴルフクラブのスイング軌道練習用具。
【請求項3】
前記箱体は、少なくとも前記アドレス時のボールの位置に至るまで延設されたマットを具備していることを特徴とする請求項2に記載のゴルフクラブのスイング軌道練習用具。
【請求項4】
前記リールの支軸には、該リールの回転に伴い音を発する発音部材が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のゴルフクラブのスイング軌道練習用具。
【請求項5】
前記紐状体が描く軌道の位置を確認する部材を、前記ゴルフクラブのグリップの長手方向に移動可能に設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のゴルフクラブのスイング軌道練習用具。
【請求項6】
紐状体の一端を前記ゴルフクラブのヘッドに着脱可能に取り付け、他端をアドレス時のボールの位置に相当する位置に配置し、前記ゴルフクラブのヘッドの移動に伴い前記紐状体が描く軌道を確認してスイングプレーンに沿った基本的なスイングをマスターするようにしたゴルフクラブのスイング軌道練習方法であって、前記紐状体を回転自在に軸支されたリールに巻装して前記ゴルフクラブのヘッドの移動により一端側から繰り出し可能とすると共に、該繰り出した紐状体のスイングアークの長さを表示手段により表示するようにしておき、軌道練習に際し、該練習者の身長及び用いるゴルフクラブの長さに対する前記スイングアークの長さをショット毎に前記表示手段より読み取ってデータ化し、該データに基づき最適なスイング軌道をマスターすることを特徴とするゴルフクラブのスイング軌道練習方法。
【請求項7】
前記スイングアークの長さは、トップオブスイングアーク及びフィニッシュスイングアークの長さであることを特徴とする請求項6に記載のゴルフクラブのスイング軌道練習方法。
【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゴルフクラブの基本的なスイング軌道をマスターするためのスイング軌道練習用具及び該練習用具を用いたスイング軌道練習方法に関する。
【従来の技術】
ゴルフショットの理想は、自分の狙った方向へボールを正確に飛ばし、目標の至近距離へボールを近づけることであるため、練習に際しては、先ず、ボールを正確に打つための基本技術をマスターする必要がある。ところで、このショットには複数の種類があるが、どのようなショットをするにも共通する基本は、グリップ(クラブの握り方)、スタンス(体の構え方)及びスイング(クラブの振り方)の三つであり、正確なグリップとスタンスを土台にして、いつも同じスイングができるようになれば、自ずと飛球方向が安定してくるものである。しかしながら、これらの三つの基本のうち、グリップ及びスタンスについてはその位置、すなわちクラブを握る手(指先)の位置や足(爪先)の位置をプレイヤー自身で目視し、認識できるのに対し、スイングについてはこれができないため、自分に最適なスイング軌道をマスターすることはなかなか困難である。
ところで、このゴルフクラブのスイングは、アドレスからバックスイングを経てトップオブスイングに至る円弧(トップオブスイングアーク)運動と、このトップオブスイングから遠心力を利用したダウンスイングによる大きな力でボールを打ち(インパクト)、そのまま振り抜くフォロースルーを経てフィニッシュに至る円弧(フィニッシュスイングアーク)運動とからなる。このトップオブスイングアークの長さ、すなわちアドレス位置からトップ位置までの長さと、フィニッシュスイングアークの長さ、すなわちインパクト位置からフィニッシュ位置までの長さとは基本的には同であって、両者を合わせると一つの円となり、クラブヘッドにより円軌道が描かれる。
そして、上述したアドレス時において、クラブフェイスをボールに直角に構えてから、上述した一連のスイングにおけるクラブヘッドの描く円軌道の最低点がボールの位置と一致するスイングの場合に、ボールを目標に向かって正確に飛ばすことができる。なお、このようなスイング時にクラブヘッドが描く円軌道によって作られる面はスイングプレーンと呼ばれている。
上述したトップオブスイングから遠心力を利用したダウンスイングに入り、インパクトに至る動作は非常に速く、したがって、ダウンスイングのクラブヘッドの軌道は、クラブフェイスを整えたアドレスからバックスイングを経てトップオブスイングに至るクラブヘッドの描く円弧状の軌道、つまりトツプオブスイングアークが重要な要素となっている。このダウンスイングはトップオブスイングからの自然な振り下ろし動作であり、またフォロースルーもダウンスイングからのインパクトを経た自然の振り抜き動作ということができる。
なお、上述したバックスイング時のクラブヘッドの軌道がスイングプレーンの外側、つまり体より遠い領域を通るときは、インパクトにおいてボールに右回転のスピンがかかり、打球は右へカーブするスライスボールとなり、またスイングプレーンの内側、つまり体に近い領域を通るときは、インパクトにおいてボールに左回転のスピンがかかり、打球は左へカーブするフックボールとなる。
このように、スイングによりボールを目標点に向かって正確に打つためには、自分にとって最適なスイングプレーンと、このスイングプレーンに沿ったスイングアークの長さ、すなわちクラブヘッドのトップ位置及びフィニッシュ位置、をしっかりと覚え、常に安定したフォームでスイングをすることが重要である。ところが、上述したスイングプレーンは種類の異なる(従って長さの異なる)どのクラブでスイングをしても基本的には同じであるのに対し、スイングアークの長さは用いるクラブの種類により異なるため、ボールを正確に目標点に飛ばすには、自分にとって最適なスイングプレーンを描くフォームをマスターすると共に、クラブの種類毎に異なるスイングアークの長さについても、その最適値を練習により知得しておく必要がある。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したように、スイングについては自らの目で見ることができないために、現在の自分のスイングが最適なスイングプレーンに沿って振られているか否か、また、そのときのスイングアークの長さは常に一定しているか否かを確認することができず、このため、初心者は確信の持てない状態でスイングの軌道練習をしているのが一般的であり、スイングの基本技術はなかなかマスターすることができないのが実情であった。
なお、自分のスイングフォームにつきインストラクターや熟練者から指導を受けたり、あるいはビデオに撮って再現して見るなどによりマスターすることも実際に行われているが、いずれも定性的かつ客観的な評価による練習方法であるため、自分にとって最適なスイングフォームを実感しながら体得することは難しかった。
上記の実情に鑑み、本発明者は、特願平10−15404(特開平11−206941)として、「紐状体の一端をゴルフクラブのヘッドに着脱可能に取り付けてスイングプレーンに沿ったスイングをマスターする練習用具及びその練習方法」、さらに詳細には、「紐状体の一端をゴルフクラブのヘッドに着脱可能に取り付けて、他端をアドレス時のボールの位置に相当する位置に配置すると共に、スイングプレーンの模擬的位置を表示した検知部材をゴルフクラブのグリップに着脱可能に取り付け、前記ゴルフクラブヘッドの移動に伴い前記紐状体が描く軌道の位置を前記検知部材により確認することによりスイングプレーンに沿った基本的なスイングをマスターするようにしたゴルフクラブのスイング軌道練習用具及びその用具を用いた軌道練習方法」を要旨とする発明を提案した。
この発明によれば、自分のスイングがスイングプレーンに対してどのように振られているかを自らの目で確認しながら練習ができるので、スイングプレーンに沿った基本的なスイングをマスターすることができ、ボールを目標に向かって正確に飛ばすという基本に近づくことができる。
しかしながら、この提案は、上述したスイングの重要な要素のうちのスイングプレーンに係るものであって、スイングアークについての提案ではなかったため、このスイングアークをも加味したスイング軌道の練習用具及びこの用具を用いたスイング軌道の練習方法に関する提案が強く望まれていた。
本発明は、上述の事情からなされたものであり、その目的は、練習をする者が自分にとって最適なスイングプレーンを認識しつつ、このスイングプレーンに沿った最適なスイングアークの長さを視覚的に捉えることができ、これにより常に安定したスイングフォームをマスターすることができるゴルフクラブのスイング軌道練習用具及び該練習用具を用いたスイング軌道練習方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
本発明は、紐状体の一端がゴルフクラブのヘッドに着脱可能に取り付けられ、他端がアドレス時のボールの位置に相当する位置に配置されて、前記ゴルフクラブのヘッドの移動に伴い前記紐状体が描く軌道を確認してスイングプレーンに沿った基本的なスイングをマスターするためのゴルフクラブのスイング軌道練習用具に係るものであって、本発明の上記目的は、前記紐状体を巻装して前記ゴルフクラブのヘッドの移動により一端側から繰り出し可能に軸支されたリールと、前記繰り出された紐状体を前記リールに巻き取る巻取手段と、前記繰り出された紐状体のスイングアークの長さを表示する表示手段とを具備するとともに、前記リール、前記巻取手段及び前記表示手段は一つの箱体内に装着され、前記巻取手段は、一端が前記リールの支軸に固定され他端が前記箱体に固定されたぜんまいばねからなり、前記表示手段は、前記スイングアークの長さをディジタル表示するディジタルカウンターからなることを特徴とする、ゴルフクラブのスイング軌道練習用具によって達成される。
また、本発明の上記目的は、前記紐状体を回転自在に軸支されたリールに巻装して前記ゴルフクラブのヘッドの移動により一端側から繰出し可能とすると共に、該繰出した紐状体のスイングアークの長さを表示手段により表示するようにしておき、軌道練習に際し、該練習者の身長及び用いるゴルフクラブの長さに対する前記スイングアークの長さをショット毎に前記表示手段より読み取ってデータ化し、該データに基づき最適なスイング軌道をマスターすることを特徴とするゴルフクラブのスイング軌道練習方法によって達成される。以下、本発明の詳細を実施例に基づき説明する。
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施形態に係るスイング軌道練習用具、及びこの用具を用いたスイング軌道練習方法を説明するための斜視図であって、練習者Mがゴルフクラブ(以下「クラブ」という)10を振り上げ、スイング軌道練習用具(以下「練習具」という)20の前方のティーT上に置かれたゴルフボール(以下「ボール」という)Bを打とうとしている様子を示したものである。なおPはクラブヘッド11により描かれるスイングプレーンを示している。図示するように、クラブヘッド11は、現在、アドレス位置P0からバックスイング位置P1を経てトップ位置P2にあり、次に、スイングプレーンPに沿ってダウンスイング位置P3、インパクト位置P4、及びフォロースルー位置P5を経てフィニッシュ位置P6に移動し、一連のスイング運動を終了する。上述したように、この一連のスイングにおいて、クラブヘッド11が位置P0から位置P2に至る過程で描く円弧の長さがトップオブスイングアークの長さであり、位置P4からP6に至る過程で描く円弧の長さがフィニッシュスイングアークの長さである。
図2(a)は、本スイングの軌道練習に用いられるクラブ10の構造をウッドクラブを例に示したものである。このクラブ10はクラブヘッド11、フェイス12、カラー13、シャフト14、ステップ15、グリップ16からなる従来のクラブにおいて、そのグリップ16部分にスイングプレーンPの模擬的位置を示す検知部材17が装着されている。この検知部材17は、構成に関する下記の点を除き、前記出願で公知のスイングプレーンPをマスターするために用いられるスイング軌道練習具と実質的に同一なものである。
すなわち、この検知部材17は、図2(b)に右側面図で、また図2(c)には平面図で示すように、蝶ねじ17aによりホルダー17bがクラブ10のグリップ16に着脱可能かつ長手方向に移動可能に装着され、このホルダー17bには弧状の帯状部材17cがグリップ16の長手方向に沿って設けられ、この帯状部材17cには後述する紐状体の位置を示す目盛板17dが長手方向と直交する方向に固着されて成っている。このように、目盛板17dの位置及び向きは、蝶ねじ17aを調節することにより、練習者Mの手の大きさやグリップ16の握り方、あるいはクラブ10の構え方等により任意に変えられるようになっている。
図3(a)は上述した練習具20の斜視図であり、図3(b)はその内部構造を示す図3(a)のA−A断面図、また図3(c)はその側面図である。この練習具20は携帯可能な箱体21から成るもので、箱体21の上方傾斜壁21aには表示窓22が設けられ、前壁21bの略中央部には透孔23が開けられ、両側壁21cにはブラケット24が回動自在に軸支され、このブラケット24により携帯用の把手25が挟持され、さらに、底壁21dには人工芝製のマット26が前壁21bの前方に延びて設けられている。このマット26は、練習時には図3(a)に示すように、ティーTを介してボールBがセットされるように展開され、練習が終了した後には、図3(c)で点線で示すように、その先端部が箱体21の上部と把手25との間を通して箱体21の背部に設けられたストッパー21eに固定されて携帯に便利な状態に収納される。展開されたマット26の上面には紐状体28が透孔23から繰り出される。なお、紐状体28の先端には箱体21内部にこの先端が巻き込まれることを防止するストッパー29が結び付けられている。この紐状体28には、ある程度の太さ及び強度を有し、かつ色彩的にも練習者Mの視覚に訴える目立つ色の紐、例えば、太さが数mmあり全長に渡りオレンジ色に着色されたビニール製の紐等が用いられ、その長さは、練習者Mの身長、あるいは用いるクラブの長さにより異なるものの、理想的には、バックスイングで両腕が地面に略水平になった状態で透孔23から緊張する程度であることが望ましい。この紐状体28は、その先端をストッパー29と共にクラブヘッド11の底部又は側部に粘着テープ等により着脱可能に取り付けられ、クラブヘッド11の移動に伴い透孔23から繰り出されるようになっている。
箱体21の内部には、図3(b)に示すように、紐状体28を巻装したリール30が固定ピン31、支軸32を介して軸受33に支持され、回転自在に設けられている。紐状体28はその終端がこのリール30の外周面に結合されて所定の長さだけ巻き取られている。
この支軸32には、紐状体28をリール30に巻き取るためのぜんまいばね34が装着されている。すなわち、このぜんまいばね34は、図4に図3(b)のB−B断面矢視図で示すように、その内側端部がピン35により支軸32に固定され、その外側端部が固定部材36により箱体21の底壁21dに固定されていて、クラブヘッド11の移動により紐状体28が繰り出され、リール30が回転されると、次第に巻き締めされ、紐状体28の緊張が解除されると、ばねの復元力により支軸32を介してリール30を巻取方向に回転させるように構成されている。
また、支軸31には、リール30の回転に伴い音を発するためのカムローラ38が装着されている。このカムローラ38は、図5に図3(b)のC−C断面矢視図で示すように、ピン37により支軸32に固定され、この下方には板ばね39がピン40により底壁21dに固定されていて、カムローラ38の突状のカム部38aに当接するように構成されている。この構成により、リール30の回転に同期してカムローラ38が一回転するたびにカム部38aが板ばね39を弾いて音が発せられる。練習者はこの音を聞くことによりバックスイング時にタイミングを取ることができ、また、この音数をカウントすることにより、透孔23から繰出される紐状体28の長さ、すなわちトップオブスイングアークの長さを知ることができる。
さらにまた、箱体21の内部の上方には、上述した紐状体28の繰出し長さをディジタル表示するディジタルカウンター41が設けられている。このディジタルカウンター41は、リール30の回転数を長さに変換し、その数値をディジタル的に表示する公知のカウンターであって、リール30の側面に埋設された被検知部材30aをブラケット42に設けられたセンサー41aが検知し、リール30の回転信号をリード線41bを介してディジタルカウンター41の本体内に取り入れ、内部の処理手段によりリール30の回転数を長さに変換し、その数値を表示部41cにディジタル表示するように構成されたものである。なお、この表示部41cは前述した箱体21の表示窓22と一致する位置に配置されいて、練習者Mがここに表示される数値を読み取ることができるようになっている。
次に、以上のとおり構成された本練習具20の使用方法、及びこの練習具を用いたスイング軌道の練習方法について説明する。先ず、練習に際し練習具20をティーショットの可能な場所に載置し、図3(a)に示すように、マット26を展開してティーT及びボールBをセットする。一方、検知部材17を、図2(a)に示すように、用いるクラブ10のグリップ16部分に装着すると共に、紐状体28を透孔23より繰出し、この先端に結び付けられたストッパー29を粘着テープによりクラブヘッド11の裏面又は側面に固定する。なお、この検知部材17は、練習者Mが既にスイングプレーン軌道をマスターしている場合には不要であることはいうまでもない。
以上の準備が完了した後、練習者Mはショットに入る。このショットに際し、検知部材17が装着されたクラブ10がアドレス位置からバックスイングを経て振り上げられると、図6に示すように、紐状体28がクラブヘッド11の移動に伴い箱体21の透孔23から繰り出され、クラブヘッド11がトップ位置に達すると紐状体28の繰り出しが停止される。上述した検知部材17は、すでに提案されているように、このスイング過程において紐状体28が目盛板17dを横切るようにクラブ10に装着されているので、練習者Mはこのときの紐状体28の接触位置を自分の目で読み取ることにより、自分のスイングがスイングプレーンPの模擬的位置にあるか、それとも外側、あるいは内側にどの位ズレているかを知ることができる。
なお、このようにバックスイングにおけるスイングプレーンPをマスターすれば、上述したように、ダウンスイング及びフォロースルーはトップオブスイングから遠心力を利用した自然の振り下ろし及びインパクトからの自然な振り抜きであるので、フォロースルー時における紐状体28の検知部材17に対する接触位置はバックスイング時と逆になっていることを自分で目視することができる。
上述した一連のスイング時において、練習具20の表示窓22には箱体21から繰り出された紐状体28の長さがディジタル表示される。先ず、クラブヘッド11がアドレス位置からトップ位置に移動し停止すると、この長さ、すなわちトップオブスイングアークの長さがディジタルカウンター41により算出されて表示される。練習者Mはこの数値を自分の目で読み取って、用いたクラブ10の種類(長さ)に対する飛球方向とその距離とから、自分が今したスイングのトップ位置が最適か否かを判断することができる。同様に、フォロースルーを経てフィニッシュに至り、クラブヘッド11が停止した場合の長さ、すなわちフィニッシュスイングアークの長さも表示窓22に数値をもって表示される。なお、表示される両者の長さは同一であることが望ましく、練習者Mはこのような練習を次のように繰り返し行うことにより、この値に近づけることができる。一連のスイングを終え、クラブヘッド11をトップ位置からアドレス位置に戻すと、紐状体28は緊張が解除されてぜんまいばね34の復元力により回転されるリール30に巻き取られる。なお、練習を終了する場合には、上述した準備作業を逆に行えばよい。
上述したように、ボールBの飛距離及び方向は、スイングプレーンに沿ったスイングアークの長さにより左右され、このスイングアークの長さ(トップオブスイングアーク及びフィニッシュアークの長さ)は練習者Mの身長、及び用いるクラブの種類(長さ)によって変わってくるために、スイング軌道の練習も、これらの要因を考慮して行うことが上達の近道ということができる。下記の表1はこのスイング軌道練習方法の一例を示したものである。
【表1】

すなわち、表1は、スイング軌道練者自身の身長(センチメートル)と用いるクラブの種類(長さ:インチ)に対し、ショット毎に、飛距離及びその方向を加味してスイングアークの長さ(センチメートル)、すなわちクラブヘッド11のトップ位置及びフィニッシュ位置、を上述した練習具20から読み取ってデータ化し、このようにして得たデータに基づき、その練習者にとって最も好ましいスイングアークの長さを決定してその数値を模擬的に示したものである。なお、この表1に、上述したスイングプレーンPの軌道位置を検知手段17から読み取った数値を含めるようにすれば、練習者にとって最も好ましいスイングプレーンの軌道位置についても表1から認識することができるので、とくにスイングの基本技術を初歩からマスターしようとする初心者にとっては有効である。
以上、本発明に係るクラブのスイング軌道練習具及びこの練習具を用いた軌道練習方法を一実施形態に基づき説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、その構成に関し次のような変更が可能である。
先ず、紐状体28を巻装する部材をリール30と呼称したが、このほか、例えば糸車あるいは巻取りローラ等の巻取り体がこれに含まれることはいうまでもない。
また、紐状体28をリール30に巻き取る手段としてぜんまいばね34を用いた機械的な手段としたが、例えば支軸32に小型モータを装着してリール30を電気的に回転させて巻き取るようにすることも可能である。この場合には、前者に比べ、構造がやや複雑化して製作コストが若干アップする可能性はあるが、紐状体28を確実にリール30に巻き取ることができる。
また、スイングアークの長さを表示する手段として、ディジタルカウンター41を用いたが、これを、例えば支軸32に装着したプーリーを介して回転を上方に設置した公知の機械式カウンターに伝え、このカウンターにより回転数をアナログ的に表示するようにしてもよい。また、紐状体28そのものにも、一定長さ毎に印あるいは数値を表示するようにしておくことも有効である。
なお、練習具20に備えられるマット26は、必要に応じ、練習者Mのスタンスをとる足の位置まで延ばして設けてもよく、逆に不要であれば取り除いてもよい。前者の場合には、アドレス位置に水溜りや泥があっても練習ができる利点がある。
【発明の効果】
以上に詳述したように、本発明に係るスイング軌道練習用具及びこれを用いた練習方法によれば、スイング軌道練習者は、自分にとって最適なスイングプレーンの軌道を認識しつつ、このスイングプレーンに沿った最適なスイングアークの長さを自らの目で確認しながら練習をすることができるので、スイングの基本技術、すなわちボールを目標に向かって正確に飛ばすための基本技術、を容易かつ短期間にマスターすることができる。
また、スイング軌道練習用具そのもがコンパクト、かつ携帯可能に構成されているので、練習者は手軽に持ち運びができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ゴルフクラブのスイング軌道練習用具を用いてスイング練習をしている状況を説明する斜視図である。
【図2】本発明の実施に用いられるゴルフクラブの構造を示す図であって、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は平面図である。
【図3】本発明の一実施形態であるスイング軌道練習用具の構成を示す図であって、(a)はその全体を示す斜視図、(b)は(a)のA−A断面図、(c)は側面図である。
【図4】図3(b)のB−B断面矢視図である。
【図5】図3(b)のC−C断面矢視図である。
【図6】バックスイング時の検知部材と紐状体との関係を示す図である。
【符号の説明】
10 ゴルフクラブ
11 クラブヘッド
12 フェイス
16 グリップ
17 検知部材
17a 蝶ねじ
17b ホルダー
17c 帯状部材
17d 目盛板
20 スイング軌道練習用具
21 箱体
22 表示窓
23 透孔
25 把手
26 マット
28 紐状体
29 ストッパー
30 リール
32 支軸
33 軸受
34 ぜんまいばね
37 カムローラ
39 板ばね
41 ディジタルカウンター
41a センサー
41c 表示部
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】


 この度、私の考案したゴルフ練習器具は、ゴルフレッスン歴40年余りの中から生まれた。
この器具は、ゴルフスイングに大切なスイングプレーンとスイングアークを覚えながら、それぞれの人の力量に合わせて筋力アップをするのが目的の器具です。
 現在もレッスンに利用していますが(完成品ではない)初心者や、さらにゴルフの上達を望む人たちの、スピードアップ、レベルアップに役立つものと確信します。
 利用場所は、フィットネス、トレーニングセンター、ゴルフ連取場、学校のゴルフ部等と思います。
 トレーニング機器を扱っている企業さんに取り上げていただくのが良いと思っております。

考案 プロゴルファー大森信正
TEL 090−3041−9084