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スポーツ・娯楽
 
【考案の名称】パッティング練習具
【実用新案権者】
【識別番号】597050428
【氏名又は名称】武田 董
【住所又は居所】京都府綾部市本町3丁目29番地
【代理人】
【識別番号】100130513
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 直也
【代理人】
【識別番号】100074206
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 文二
【代理人】
【識別番号】100130177
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 弥一郎
【考案者】
【氏名】武田 董
【住所又は居所】京都府綾部市本町3丁目29番地
【要約】 (修正有)
【課題】ゴルフボールを見下ろす状態でゴルフボールに対するプレーヤの目の左右方向の位置が一定となるようにアドレスすることができるパッティング練習具を提供する。
【解決手段】長尺のベースプレート2の長さ方向一端側から立ち上がるポール3に、ベースプレートの幅方向他方へ突き出す支持ピン4が取り付けられ、支持ピンに吊り下げ紐5を介してゴルフボール6が吊り下げられ、ベースプレートの長さ方向一端部から他端部側へ至る帯状のボール転動路7を備える。ボール転動路は、帯状基板部とベースプレートの長さ方向他端側に向かうに従って上向きに傾斜する支持脚部とを有し、ゴルフボールは、支持ピンを中心に吊り下げ紐を介して揺動する状態で、ボール転動路上を転動する。
【選択図】図1
選択図
【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】
長尺のベースプレートと、前記ベースプレートに設けられ、その幅方向一方の縁部であって長さ方向一端側から立ち上がるポールと、前記ポールに取り付けられ、前記ベースプレートの幅方向他方へ突き出る支持ピンと、前記支持ピンに取り付けられる吊り下げ紐と、前記吊り下げ紐により吊り下げられるゴルフボールと、前記ベースプレートの長さ方向一端から他端側へ至る帯状のボール転動路とを備え、
前記ボール転動路は、帯状基板部と、前記帯状基板部の長さ方向他端側の下部に配置される支持脚部とを有し、前記支持脚部が前記ベースプレートの長さ方向他端側に向かうに従って上向きに傾斜する上縁部を有し、
前記ゴルフボールは、前記支持ピンを中心に前記吊り下げ紐を介して揺動する状態で、前記ボール転動路上を転動するパッティング練習具。
【請求項2】
前記ボール転動路が前記ベースプレートの長さ方向他端に設けられるマーキングを有する請求項1に記載のパッティング練習具。
【請求項3】
前記帯状基板部が可撓性を有し、前記ベースプレートがその上面で揺動可能に取り付けられるレバーを有し、前記レバーは、前記支持脚部に対して前記ベースプレートの幅方向一方に取り付けられる一端部と、前記ベースプレートと前記支持脚部の間に差し込み可能に揺動する他端部とを有する請求項1または2のいずれかに記載のパッティング練習具。
【請求項4】
前記ゴルフボールがその直径方向両方向に突出する回転軸を有し、前記吊り下げ紐がその下端部に連結されるボールホルダをさらに備え、前記ボールホルダが、前記ゴルフボールの回転軸を回転可能に支持する一対の軸受部を有する請求項1〜3のいずれかに記載のパッティング練習具。
【請求項5】
前記ポールが上下方向の複数箇所に前記支持ピンの取り付け孔を有する請求項1〜4のいずれかに記載のパッティング練習具。
【請求項6】
前記ベースプレートがその長さ方向一端にヒンジを介して回動可能に取り付けられる延長プレートを有し、前記延長プレートが前記ベースプレートの長さ方向一端側の延長方向へ延びる展開位置と、前記ベースプレートの下側に重ねられる折り畳み位置との間で開閉可能に回動する請求項1〜5のいずれかに記載のパッティング練習具。
【請求項7】
前記帯状基板部がその上面を覆う人工芝を有し、前記人工芝がその長さ方向一端側の領域の幅方向他方側に幅方向に延びる複数の目盛を有し、それぞれの目盛が、前記人工芝の長さ方向に間隔をおいて配置されている請求項1〜6のいずれかに記載のパッティング練習具。
【考案の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この考案は、自宅の室内などに置いてゴルフのパッティング練習を行う際に用いるパッティング練習具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、自宅の室内などでゴルフのパッティング練習を行う際に用いられる器具として、様々なパッティング練習具が提案されている。例えば、特許文献1には、二本の平行なガイド線を脚部で支えるパッティング練習具が記載されている。
【0003】
このパッティング練習具は、ゴルフボールを見下ろす状態で二本のガイド線の隙間にゴルフボールの中点が見えるようにアドレスすることにより、ゴルフプレーヤに対するゴルフボールの前後方向の位置を一定とすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−54606号公報
【考案の概要】
【考案が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、パッティングの際、ゴルフボールを見下ろす状態で、ゴルフボールに対するプレーヤの目(例えば、両目の間の中間位置あるいは利き目)の左右方向の位置が一定となるようにアドレスをすることが重要である。
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載されたパッティング練習具は、ゴルフボールに対するプレーヤの目の左右方向の位置を定める基準となるものを備えていない。このため、ゴルフボールに対するプレーヤの目の左右方向の位置が一定にならず、パッティングが安定しないという問題があった。
【0007】
そこで、この考案の解決すべき課題は、ゴルフボールを見下ろす状態において、ゴルフボールに対するプレーヤの目の左右方向の位置が一定となるようにアドレスすることができるパッティング練習具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の課題を解決するために、この考案に係るパッティング練習具は、長尺のベースプレートと、前記ベースプレートに設けられ、その幅方向一方の縁部であって長さ方向一端側から立ち上がるポールと、前記ポールに取り付けられ、前記ベースプレートの幅方向他方へ突き出る支持ピンと、前記支持ピンに取り付けられる吊り下げ紐と、前記吊り下げ紐により吊り下げられるゴルフボールと、前記ベースプレートの長さ方向一端部から他端部側へ至る帯状のボール転動路とを備え、前記ボール転動路は、帯状基板部と、前記帯状基板部の長さ方向他端側の下部に配置される支持脚部とを有し、前記支持脚部が前記ベースプレートの長さ方向他端側に向かうに従って上向きに傾斜する上縁部を有し、前記ゴルフボールは、前記支持ピンを中心に前記吊り下げ紐を介して揺動する状態で、前記ボール転動路上を転動する構成を採用することができる。
【0009】
この構成では、ベースプレートの幅方向他方へ突き出る支持ピンを備え、支持ピンの真下にゴルフボールが位置している。支持ピンを見下ろすようにアドレスすることで、支持ピンがゴルフボールに対するプレーヤの目の左右方向の位置を定める基準となる。
【0010】
ところで、パッティングをする際、ゴルフボールの行方を一刻でも早く見たいとの心理から、パターヘッドがゴルフボールに当たるよりも前に、パッティングしようとする方向や、カップに向かう方向へ目線と共に頭部を動かす、いわゆるヘッドアップをすることがある。
【0011】
このようなヘッドアップを防止するために、前記ボール転動路が前記ベースプレートの長さ方向他端部に設けられるマーキングを有する構成を採用することができる。
【0012】
この構成のマーキングは、ボール転動路に対して、パッティングしようとする方向やカップに向かう方向に設けられている。頭部を動かさずにマーキングを直視して、アドレスし、目線だけはゴルフボールを直視するようにパッティングをする。目線のみをルックアップしてゴルフボールのマーキングへ転がる行方を見届けることで、パッティングの前に頭部が動くヘッドアップを防止することができる。
【0013】
また、前記帯状基板部が可撓性を有し、前記ベースプレートがその上面で揺動可能に取り付けられるレバーを有し、前記レバーは、前記支持脚部に対して前記ベースプレートの幅方向一方に取り付けられる一端部と、前記ベースプレートと前記支持脚部の間に差し込み可能に揺動する他端部とを有する構成を採用することができる。
【0014】
この構成のレバーの他端部を揺動させて、ベースプレートと支持脚部の間に差し込むと、支持脚部がレバーの高さ分だけ位置が高くなり、ボール転動路の傾きをより大きくすることができる。
【0015】
また、レバーの他端部をベースプレートと支持脚部の間に差し込んでいる状態で、さらにレバーの他端部をベースプレートの長さ方向一端側へ向かって揺動させることができる。この場合、レバーの他端部の位置がベースプレートの長さ方向一端側へ向かうに従い、より支持脚部の位置を高くすることができる。
【0016】
前記ゴルフボールがその直径方向両方向に突出する回転軸を有し、前記吊り下げ紐がその下端部に連結されるボールホルダをさらに備え、前記ボールホルダが、前記ゴルフボールの回転軸を回転可能に支持する一対の軸受部を有する構成を採用することができる。
【0017】
この構成により、ゴルフボールは、その回転軸が水平かつベースプレートの幅方向と平行となる状態で、ボールホルダを介して吊り下げ紐に連結されて、ゴルフボールがボール転動路上を転動し易くなる。
【0018】
前記ポールが上下方向の複数箇所に前記支持ピンの取り付け孔を有する構成を採用すると、使用者の体格に応じて、支持ピンのポールに対する上下位置を変更することができる。
【0019】
前記ベースプレートがその長さ方向一端部にヒンジを介して回動可能に取り付けられる延長プレートを有し、前記延長プレートが前記ベースプレートの長さ方向一端側の延長方向へ延びる展開位置と、前記ベースプレートの下側に重ねられる折り畳み位置との間で開閉可能に回動する構成を採用することができる。
【0020】
この構成により、延長プレートを展開位置となる状態とすることで、床面または地面に置かれるベースプレートが安定する。また延長プレートを折り畳み位置となる状態とすることで、長さ方向のサイズがコンパクトになる。
【0021】
前記帯状基板部がその上面を覆う人工芝を有し、前記人工芝がその長さ方向一端側の領域の幅方向他方側に幅方向に延びる複数の目盛を有し、それぞれの目盛が、前記人工芝の長さ方向に間隔をおいて配置されている構成を採用することができる。
【0022】
この構成により、パッティングをする際、人工芝の目盛により、テイクバックの大きさに応じてゴルフボールの人工芝上での転動距離を容易に把握することができる。また、パッティングにより、人工芝上でゴルフボールを転動させることで、グリーン上でのゴルフボールの転動距離を予想することが可能となる。
【考案の効果】
【0023】
以上のように、この考案では、支持ピンを見下ろすようにアドレスすることで、支持ピンを基準として、ゴルフボールに対するプレーヤの目の左右方向の位置が一定となり、パッティングが安定する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】この考案の実施形態に係るパッティング練習具の斜視図
【図2】同上のパッティング練習具の正面図
【図3】同上のパッティング練習具のゴルフボールの一部切り欠き側面図
【図4】同上のパッティング練習具の長さ方向他端側の斜視図
【図5】同上のパッティング練習具のレバーの操作を示す説明図
【図6】(a)同上のパッティング練習具のレバーの未使用状態を示す正面図、(b)同上のパッティング練習具のレバーの使用状態を示す正面図
【図7】同上のパッティング練習具の一部切り欠き平面図
【考案を実施するための形態】
【0025】
以下、この考案の実施形態に係るパッティング練習具を添付図面に基づいて説明する。この実施形態に係るパッティング練習具1は、長尺のベースプレート2と、ベースプレート2に設けられるポール3と、ポール3に取り付けられる支持ピン4と、支持ピン4に取り付けられる吊り下げ紐5と、吊り下げ紐5により吊り下げられるゴルフボール6と、ベースプレート2上に配置される帯状のボール転動路7とを備えている。
【0026】
ここで、特に言及しない限りは、「長さ方向」とは、ベースプレート2の長さ方向を意味し、「幅方向」とは、ベースプレート2の幅方向を意味する。
【0027】
ベースプレート2は、矩形をなす長尺の平板から形成されている。ベースプレート2の上面において、幅方向の一方の縁部であって長さ方向の一端側から立ち上がるポール3が設けられている。
【0028】
図2に示すように、ベースプレート2は、長さ方向一端にヒンジ2aを介して、延長プレート11が回動可能に取り付けられたものである。延長プレート11は、ベースプレート2の2/3程度の長さを有する矩形に平板から形成され、ベースプレート2と同じ厚み寸法および幅寸法を有している。
【0029】
延長プレート11は、長さ方向に等間隔に設けられる複数の目盛11aを有する。延長プレート11は、ヒンジ2aにより、ベースプレート2の長さ方向一端側からその延長方向へ延びる展開位置とベースプレート2の下面へ重ねられる折り畳み位置との間で開閉可能に回動する。
【0030】
なお、延長プレート11は、ベースプレート2の下面への折り畳み位置にある状態で、パッティング練習具1を床面や地面に安定して置くことができる長さを有している。
【0031】
ポール3は、断面円形の木製の棒体であり、上下に二分割される上分割ポール部3aおよび下分割ポール部3bと、上分割ポール部3aと下分割ポール部3bとを連結する連結筒部3cとを有する。
【0032】
上分割ポール部3aは、直径方向に貫通する複数の取り付け孔3dを有する。それぞれの取り付け孔3dは、上下方向に並んで配置され、同一方向に沿って形成されている。下分割ポール部3bの下端部にはポール支持片13が固定されている。
【0033】
連結筒部3cは、上下二組の蝶ナットおよびボルトを有し、上分割ポール部3aの下端部および下分割ポール部3bの上端部の外周部を覆う状態に配置されている。連結筒部3cは、上下二組の蝶ナットとボルトの締結により、上分割ポール部3aおよび下分割ポール部3bを連結している。
【0034】
ポール支持片13は、帯状の基板部13aと、基板部13aの長さ方向中間部から直角に延びる支持板部13bとからなるT字状の金属板部材である(図7参照)。ポール支持片13は、基板部13aの両側部と中間部、および支持板部13bの先端部に設けられる貫通孔を有する。基板部13aの中間部の貫通孔におねじ(図示省略)が上向きに挿通され、そのおねじが下分割ポール部3bの下端面にねじ込まれている。
【0035】
図1に示すように、ポール支持片13は、ベースプレート2の幅方向一方の縁部であって長さ方向一端側に配置されている。基板部13aがベースプレート2の長さ方向に沿う状態であって、かつ、支持板部13bがベースプレート2上に位置する状態となっている。
【0036】
ベースプレート2を貫通するボルトが、基板部13aの両側部の貫通孔に挿通され、そのボルトにナットが基板部13a上でねじ結合されている。同様に、ベースプレート2を下方から貫通するボルトが、支持板部13bの先端部の貫通孔に挿通され、そのボルトにナットが支持板部13b上でねじ結合されている。
【0037】
なお、ポール3は、図1に示すように、上下二本に分割され、連結筒部により一体化するものである。これに限らず、例えば、一本で形成してもよく、三本、四本と連結するようにしても良い。
【0038】
支持ピン4は、頭部を有する長ねじであり、一つの取り付け孔3dに差し込まれる状態でポール3を挟む一対のナットにより、ポール3に着脱可能に取り付けられている。支持ピン4の頭部寄りの位置に位置決めナット4aがねじ結合している。
【0039】
支持ピン4は、その頭部と位置決めナット4aとの間の位置に吊り下げ紐5が取り付けられている。吊り下げ紐5は、金属製のリングチェーンであり、上部に連結されているS字状のフック5aと、下端部に連結されているボールホルダ14とを有する。
【0040】
吊り下げ紐5は、フック5aの連結位置を変更することにより、支持ピン4とボールホルダ14との間の距離の調整をすることができる。
【0041】
図3に示すように、ボールホルダ14は、ゴルフボール6の表面に沿う半円弧状の線材から形成されている。ボールホルダ14は、長さ方向中間部に上方に湾曲する係止部14aと、両端部に形成される環状の軸受部14bを有する。それぞれの軸受部14bは、上下方向に延びる長孔状に形成されている。
【0042】
ゴルフボール6は、その表面から直径方向外向きに突出する一対の軸部6aを有している。それぞれの軸部6aは、ゴルフボール6の表面から直径方向内向きにねじ込まれるおねじであり、直径方向両側に配置される回転軸を構成している。ゴルフボール6は、それぞれの軸部6aと一体に回転する。
【0043】
なお、ゴルフボール6は、ゴルフボール6の直径方向に一本の軸状体を貫通して、ゴルフボール6の表面から直径方向外向きに突出する前記軸状体の両端部分で回転軸を構成してもよい。
【0044】
ゴルフボール6の一対の軸部6aは、ボールホルダ14の軸受部14bに水平状態で回転可能に支持されている。ゴルフボール6は、支持ピン4を中心に吊り下げ紐5を介して揺動する状態で、ボール転動路7上を転動する(図2の二点鎖線参照)。
【0045】
図2に示すように、ボール転動路7は、ベースプレート2の長さ方向一端から他端寄りの位置に至る帯状基板部7aと、帯状基板部7aの下部に一体に固定される支持脚部7bとを有する。
【0046】
帯状基板部7aは、可撓性を有する平板状の合成樹脂から形成されており、上面全面を覆う状態に貼り合わされる人工芝8を有する。帯状基板部7aは、ベースプレート2の幅寸法に対して、ポール支持片13の基板部13aの幅寸法分だけ狭い幅寸法を有している。
【0047】
帯状基板部7aの長さ方向一端から長さ方向中間部分までの領域(以下、固定領域という)は、ベースプレート2に接触する状態で固定されている。帯状基板部7aの長さ方向中央部分から長さ方向他端までの領域(以下、変位可能領域という)は、ベースプレート2に対して上下方向に弾性をもって変位可能な状態となっている。
【0048】
支持脚部7bは、略三角形の板部材から形成され、帯状基板部7aの下面に沿いかつ長さ方向他端側へ向かうに従って上向きに傾斜する上縁部と、ベースプレート2に平行な直線状に形成される下縁部とを有する。支持脚部7bは、帯状基板部7aの変位可能領域に位置し、帯状基板部7aの下面の幅方向中央部分から下向きへ直角に配置されている。
【0049】
支持脚部7bは、長さ方向他端を臨む端部に固定される化粧板部7cを有する。図4に示すにように、化粧板部7cは、帯状基板部7aの長さ方向他端の下部に沿う上部と、長さ方向他端を臨む支持脚部7bの端部を覆う下部とを有するT字状に形成されている。
【0050】
人工芝8は、幅方向他方側に幅方向に延びる複数の目盛8aが長さ方向に等間隔に設けられている。それぞれの目盛8aは、人工芝8のポール3に対応する幅方向他方部分を除いて、人工芝8の長さ方向両側に複数箇所に設けられている。人工芝8は、上面の長さ方向他端の幅方向中央にマーキング8bが設けられている。なお、帯状基板部7aは人工芝8を有していなくてもよく、この場合、帯状基板部7aの長さ方向他端にマーキング8bが設けられる。
【0051】
図5に示すように、ベースプレート2は、その上面で揺動可能に取り付けられるレバー12を有する。レバー12は、断面矩形の棒状部材から形成されている。レバー12は、支持脚部7bに対してベースプレート2の幅方向一方側に取り付けられる一端部12aと、ベースプレート2と支持脚部7bとの間に差し込み可能に揺動する他端部12bとを有する。
【0052】
レバー12は、その一端部12aとベースプレート2を上方から貫通されるボルト12cとナット(図示省略)とのねじ締結により、ベースプレート2に取り付けられる。レバー12は、ベースプレート2上に設けられている滑り止め2bにより、支持脚部7bと平行となる状態で保持される(図5中の二点鎖線参照)。
【0053】
以上のように、この考案に係るパッティング練習具1は構成され、その使用方法を図面に従って説明する。まず、ベースプレート2の長さ方向一端が使用者の右側、他端が使用者の左側となるように、パッティング練習具1を床面または地面等にセットする。
【0054】
続いて、使用者は、ポール3に正対しベースプレート2を挟んでスタンスする。続いて、ゴルフボール6を見下す状態で、使用者の目(図7では、利き目である右目R)で支持ピン4を見て、支持ピン4がゴルフボール6の中心と重なるようにアドレスを調整する。このとき、使用者の目である右目Rの真下にゴルフボール6が位置する状態となる。
【0055】
アドレス調整後、ゴルフボール6をパッティングする。パッティング後のゴルフボール6は、支持ピン4を中心に吊り下げ紐5を介してボール転動路7の長さ方向他端側へ揺動する。
【0056】
ボール転動路7は、支持脚部7bにより長さ方向他端側に向かって上向きに傾斜している。このため、ゴルフボール6は、ボール転動路7上に沿って転動し、その後、自重により、ボール転動路7の長さ方向一端側へ揺動する。そして、使用者はゴルフボール6の揺動をパターヘッドや手で停止させ、再度、パッティングを行う。このようにしてパッティング練習具1を用いて、反復してパッティング練習を行うことができる。
【0057】
ここで、上述のアドレスの調整では、支持ピン4がゴルフボール6に対する使用者の目(例えば、両目の間の中間位置あるいは利き目)の左右方向の位置を定める基準となる。支持ピン4が基準となることで、ゴルフボール6に対する使用者の目の左右方向の位置が一定となり、パッティングが安定する。
【0058】
また、パッティング練習具1では、ボール転動路7に対して、長さ方向他端にマーキング8bが設けられている。マーキング8bは、ボール転動路7において、パッティングしようとする方向となる長さ方向他端に位置している。
【0059】
そして、使用者は、頭部を動かさずに右目Rの真下にゴルフボール6が位置する状態を維持しつつ、この状態でマーキング8bを直視してアドレスする。このとき、使用者は、予めパッティングしようとする方向へ目線S(図2の一点鎖線参照)を向けている状態となる。
【0060】
このアドレスで、頭部を動かさず目線Sだけはゴルフボール6を直視してパッティングする。パッティング後、目線Sのみをルックアップしてゴルフボール6のマーキング8bへ転がる行方を見届ける。このように、パッティングしようとする方向へ目線Sと共に頭部を動かさなくてよく、いわゆるインパクトの前に頭部が動くヘッドアップを防止することができる。
【0061】
また、ポール3に支持ピン4を取り付ける取り付け孔3dが上下方向に複数形成されているので、使用者の身長、体格に応じて一つの取り付け孔3dに支持ピン4を取り付けて、支持ピン4の上下方向の位置を変更することができる。
【0062】
さらに、パッティング練習具1は、ベースプレート2はその上面に揺動可能に取り付けられるレバー12を有している。図5の二点鎖線に示すように、レバー12を支持脚部7bの長さ方向に平行に配置している状態では、ボール転動路7の支持脚部7bは、ベースプレート2の上面に接している。このとき、図6(a)に示すように、レバー12は、ベースプレート2上に設けられている滑り止め2bにより、支持脚部7bに平行となる状態で保持される。
【0063】
また、支持脚部7bを持ち上げた状態で、レバー12の他端部12bをベースプレート2と支持脚部7bとの間に差し込むようにレバー12を回動操作する(図5中の実線参照)。このとき、図6(b)に示すように、レバー12により、支持脚部7bの位置が高くなり、ボール転動路7の変位可能領域を上方に変位させた状態で保持される。
【0064】
さらに、レバー12をさらにベースプレート2の長さ方向一端側へ回動させる(図5中の一点鎖線参照)と、ボール転動路7の変位可能領域をさらに高い位置に変位させることができる。このようにして、ボール転動路7の傾きを調整することができる。なお、ボール転動路7の傾きを調整する必要がない場合等、ベースプレート2はレバー12を有していなくてもよい。
【0065】
また、パッティングをする際、延長プレート11の目盛11aを目印として、パターのテイクバックの大きさとゴルフボール6の転動距離との関係を把握することができる。同様にして、人工芝8の目盛8aを目印として、パターのフォロースルーの大きさとゴルフボール6の転動距離との関係を把握することができる。なお、人工芝8は目盛8aを有していなくてもよい。
【符号の説明】
【0066】
1 パッティング練習具
2 ベースプレート
2a ヒンジ
2b 滑り止め
3 ポール
3a 上分割ポール部
3b 下分割ポール部
3c 連結筒部
3d 取り付け孔
4 支持ピン
4a 位置決めナット
5 吊り下げ紐
5a フック
6 ゴルフボール
6a 軸部
7 ボール転動路
7a 帯状基板部
7b 支持脚部
7c 化粧板部
8 人工芝
8a 目盛
8b マーキング
11 延長プレート
11a 目盛
12 レバー
12a 一端部
12b 他端部
12c ボルト
13 ポール支持片
13a 基板部
13b 支持板部
14 ボールホルダ
14a 係止部
14b 軸受部
R 右目
L 左目
試作品写真1 
試作品写真2 
試作品写真3 
【図1】
図1
【図2】
図2
【図3】
図3
【図4】
図4
【図5】
図5
【図6】
図6
【図7】
図7   
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