スポーツ・娯楽
【発明の名称】掌をリラックスする水泳練習用パドル
【特許権者】
【識別番号】504230420
【氏名又は名称】中張 善治
【住所又は居所】愛媛県新居浜市星原町11番39号
【代理人】
【弁理士】
【識別番号】100071892
【氏名又は名称】河野 隆一
【発明者】
【氏名】中張 善治
【住所又は居所】愛媛県新居浜市星原町11番39号
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パドルの板面に掌の人差し指と親指をかけて通す第1のひも(2a)の第1、第2の通し孔(3c,4a)を設けると共に、薬指と小指をかけて通す第2のひも(2b)の第3、第4の通し孔(3d,4b)を設けて、ひもの両端をパドルのひも通し孔から抜けないようにひも移動止め孔(3a,3b)を設け、伸縮性が少ない一本のひもをパドルに設けた前記第1乃至第4のひも通し孔(3c,4a,4b,3d)とひも移動止め孔(3a,3b)のそれぞれに通して親指と人差し指を第1のひも(2a)に通し、薬指と小指とを第2のひも(2b)に通して、中指を自由にすることを特徴とする掌をリラックスする水泳練習用パドル。
【請求項2】
人差し指と親指の間にパドルの正面に当たる水圧のバランスをとるため水圧調節孔(5)を設けることを特徴とする請求項1に記載の掌をリラックスする水泳練習用パドル。
【請求項3】
伸縮性が少ない1本のひもが繊維製ひもであることを特徴とする請求項1に記載の掌をリラックスする水泳練習用パドル。
【請求項4】
繊維製ひもが合成樹脂繊維又は植物繊維を撚り合わせてあるひもであることを特徴とする請求項3に記載の掌をリラックスする水泳練習用パドル。
【請求項5】
繊維製ひもが合成樹脂繊維又は植物繊維を素材とする編みひもであることを特徴とする請求項3に記載の掌をリラックスする水泳練習用パドル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、水泳のストロークの際、手に装着して主に上半身や腕の筋力を強化し、ストロークのバランス感覚を養成するために使用する練習用パドルに関して提案されるものであり、掌をリラックスすることが容易なパドルに関するものである。
【背景技術】
水泳練習用具の中で、パドルは、ストローク(stroke)時のキャッチ(catch)、プル(pull)、プッシュ(push)、フィニッシュ(finish)、の各動作過程に水圧による負荷をかけて、筋力アップやストロークのバランス感覚を養成できる利点があるので、プールでの練習において実用に共されている。
ストロークのための実用の水泳練習用具は、パドル、手袋、ひれなどがあるが、いづれもストロークの際には腕の動きや掌の動きによって有効に推進力を得るよう用具を手に装着する方法が異なっており、パドル、ひれ、手袋の各々に特有の装着方法が取られている。
パドルの正面(水が直角に当たる側)は平板若しくは多少内側に湾曲した形状をもたせてあるものもある。これにゴム管を取付けて手首又は中指を通すものが一般的である。また、手袋やひれには、手を装着し、指間には水かきが付いているものもある。腕力の強化のためにパドルなどの水泳練習用具は、できるだけ水の抵抗が大きくなるように負荷を与えるのみで実用上十分であった。
従来のパドルでは、手首および中指をパドルに装着するために手首又は中指を縛る手段としてゴム管を使用している。これはパドルの板面の裏面に手首および中指をゴム管の伸縮性で密着させるものであるために、このために掌の血流が悪くなり、バランス感覚が悪くなるので疲れやすく、掌の自由により生じるリラックス効果が十分発揮できるとは言えない。このような理由によりゴム管でパドルを装着した場合には、パドルの左右のバランスが悪く効果的なストロークにならないので疲れる原因となる。
又ひれや手袋では、指間に水かきが付いているので、これに当たる余分な水圧を感じるために、掌及び腕にかかる余分な水圧によって実際に泳ぐための体のバランス感覚とは異なっている。このようにアンバランスな状態で、筋力アップを主目的とし勝ちの練習をするという問題があった。従来のパドル、手袋、ひれなどの練習用具には、水中で泳ぐ体全体の微妙なストロークのバランス感覚が身に付きにくいという欠点があった。
パドルを装着して筋力のアップや水泳のストロークのバランス感覚養う用途において、この欠点は水泳の競技において十分な実力を発揮するために大きな障害となっている。具体的には、不必要な筋力を強化してしまい、そのため不自然なストロークのままで泳いだり、実際の水泳における左右ストロークバランスのよい連続性の感覚がかけたり、あるいは、水泳の掌はパドルの盤面やひれの膜によって水圧を受けて、水泳においてはフォームを崩す原因となる。このような理由により、正しいストロークで泳ぐ状態が忘れられたりするなどの問題があった。この問題を解決するためには、ストロークの練習時に筋力のみならず、バランス感覚をも身に付けなければならない。
この改善策として、パドルの正面にわずかな曲線を設けて使用し、或いはパドルに孔を開けて使用するなどの手段でパドルに当たる水の感覚を実際に泳ぐ水圧を掌に受けるのと近似させる方法がある。特許文献1について説明すれば、この方法によるパドルの形態を示す例であって、パドルに水が当たる方向に対してわずかに曲面を有する(引用文献1の図3、図4)。しかしながらこの方法でも水泳における左右ストローク時に掌に水圧を受けるのと同一にさせることは難しい。更に、パドルに装着した手は、止着部材6(引用文献に付した符号を引用)によって中指の周囲が締り掌がパドルに密着するため血流が悪くなり疲れやすい。止着部材は、特許文献1の出願人により配布されたカタログによりゴム管であることが明らかになっている。
又、水泳用手袋(特許文献2、3)や水泳補助具(特許文献4)に付けられた水かきは、それ自体人間が水泳をする掌とは逆に多くの水圧を指間の膜で受けるもので、返って体のバランスを悪くしてしまい、実際に素手で泳ぐ際には本来の左右ストロークバランスのよい水泳とはならない。なぜなら、水泳の掌の状態は指間を軽く閉じているものであって、これは指間の膜を広げて水を沢山かくための水かきとは全く関係がないからである。
【特許文献1】
実開平05−091724号公報
【特許文献2】
実開平06−013859号公報
【特許文献3】
登録実用新案第3004430号公報
【特許文献4】
特開2000−116819号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする問題点は、パドルの裏面に掌を親指と人差し指、薬指と小指にかけるひもで装着することで、パドルを装着した腕首を自由にし、手の中指と掌を常にリラックス可能にしようとするものである。背景技術において説明したように、水泳の練習をする際にパドルに付けた装着用ゴム管の収縮によって手首や中指をパドル裏面に固定するとゴム管が手首や中指を通る血管を締め付けるので収縮で血流が悪くなり、掌を使ってパドルで水をかく操作において障害となる。このために、水に対してパドルの正面でかく感覚を掌に当たる水の感覚で十分確認できないのでパドル正面で受ける水圧のバランスがとれない点である。
本発明の解決しようとする課題であるパドルを装着した腕首を自由にし、手の中指と掌を常にリラックス可能にすることによって、この水泳の練習用具はストロークにおける負荷をかけて腕の筋力を強化するのみにとどまらず、水をかく際に腕や手が水を捕らえたときに当たる水の圧力の方向や左右バランスを加減する感覚を養うことができるものである。
【課題を解決するための手段】
本発明は、手首または中指を常に自由にして掌のリラックスをさせるための装着手段としてひもを用いてパドルに手を装着し、パドルの裏面に設けた親指と人差し指、及び薬指と小指をかけるそれぞれのひもに通して掌をパドルの裏面に対して手首と中指をリラックスできるように装着することを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
本発明の水泳練習用パドルは、親指と人差し指をかけるひも2aに通して、薬指と小指をかけるひも2bに通してひもで装着するためリラックスできるので、手首及び中指の付け根を締め付けず、すなわち装着した掌の血流をよくして、ストロークのキャッチ、プル、プッシュ、フィニッシュの各過程における水圧の条件や力を入れる方向に応じて左右のバランス感覚を付けられるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
手首及び中指の付け根を締め付けず、すなわち装着した掌の血流をよくして、ストロークのキャッチ、プル、プッシュ、フィニッシュの各過程における水圧の条件や力を入れる方向に応じて左右のバランス感覚を練習するという目的を、ひもによる装着で、パドルの筋力アップ効果を損なわずに実現した。
【実施例1】
図1は、本発明パドルの1実施例の正面図であって、 1は、 パドル本体、 2aは、 第1のひも、 2bは、 第2のひも、 3a,3bは、 ひも移動止め孔、 3cは、 第1のひも通し孔、 3dは、 第2のひも通し孔、 4aは 第1のひも通し孔、 4bは、 第2のひも通し孔、 5は、 水圧調節孔、 6,7は、 パドル正面のひもである。
図2には掌をリラックスする水泳練習用パドルの背面図を示したように掌をパドルに装着した状態では、第1、第2のひも2a,2bは親指と人差し指及び薬指と小指を常に通しており、中指は自由になっているので泳者の掌はパドルの方向や左右のバランスによってリラックスできる。本発明の主体は手首や指を締め付けないパドルの装着方法にあるので、パドルの形状の説明は省略する。
パドル本体の板面に掌の人差し指と親指をかけて通す第1のひも2aの第1の通し孔3c,4aを設けると共に、薬指と小指をかけて通す第2のひも2bの第2の通し孔3d,4bを設けてある。第1、第2のひも2a,2bの両端を第1、第2のひも通し孔3c,3dから抜けないようにするため、ひも移動止め孔3a,3bを設けてひもの端部を通した。伸縮性が少ない一本のひも2a,2bをパドルに設けた前記第1のひも通し孔3c,4a、第2のひも通し孔3d,4bに通して、ひもの両端部をひも移動止め孔3a,3bに通してある。パドルを装着する場合には、親指と人差し指を第1のひも2aにかけて通し、薬指と小指とを第2のひも2bにかけて通して、中指を自由にする。
実施例の掌をリラックスする水泳練習用パドルは、人差し指と親指の間にパドル本体に当たる水圧のバランスをとるため水圧調節孔5を開け、この孔はパドルの正面に当たる水圧を素手で泳ぐときの感覚に近づける作用をする。。
伸縮性が少ない1本のひも2a,2bは、繊維製ひもであることが好ましく、ゴム管のように伸縮する素材は掌の血流を阻害する要因となる。
繊維製ひもの素材は、合成樹脂繊維又は植物繊維を撚り合わせてあるひもである。
繊維製ひもに代わることができるものは、合成樹脂繊維又は植物繊維を素材とする編みひもであってもよい。
このようなパドルの装着方法としてひもを採用したので、プールの水質によるひもの劣化もなく、パドルを装着しても手に血流を通わせている血管を締め付けず掌はリラックスできる。従って、泳者は掌のリラックスによって血流が維持できる。水圧調節孔5により水圧を素手で泳ぐときの感覚に近づけるためストロークの左右バランスが容易になる。さらに、パドルの正面を力が入る方向へ向けることが容易にでき、泳者は筋力アップの練習にも疲れないでバランス感覚を養成する効果がある。
実施例は、掌をリラックスできる水泳練習用パドルを装着しての練習にあっては、負荷による疲労を予防するためには、掌のリラックスの良いことが要となるので、このリラックス機能はパドルの操作性向上と練習効果の向上におおいに役立つものである。
【産業上の利用可能性】
パドル本体に取付けたひもに親指と人差し指、薬指と小指を通して容易にリラックスして、親指と人差し指の間にパドルのバランスをとり易くするための水圧調節孔を開けることによって、筋力アップのみならず、泳者による左右のバランス感覚ができ、左右バランス感覚が不可欠なストローク練習の用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】掌をリラックスする水泳練習用パドルの正面図。(実施例1)
【図2】同上背面図。(実施例1)
【図3】同上A−A線断面図。(実施例1)
【図4】同上B−B線断面図。(実施例1)
【符号の説明】
1 パドル
2a,2b 第1、第2の装着ひも材
3a,3b ひも移動止め孔
3c,4a 第1のひも通し孔
3d,4b 第2のひも通し孔
5 水圧調節孔
6,7 正面ひも
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】

〔1〕 当パドル開発の経緯
 私が55才のときスイミングスクールに通いはじめて1年程してパドル練習が始まり、パドルを付けて第一に感じた事は、ゴムチューブの圧迫感と不快感でした。素手で泳ぐときと全く違う感じで期待はずれとなったのが発端となりました。

〔2〕 当パネルの特徴
@ 装着にゴムを使わず、一本の紐で手のどの部分も圧迫することなく素手で泳ぐ時と同じ感覚で装着出来る様にした。
A 板を個人個人の手の大きさ形合わせてつくり選手によりよいマイパドルとして愛着を持って練習に集中出来る様にした。
B 手のひらのカーブに合わせて板にカーブを付けたことによりスカーリング効果とフィット感を増大させた。
C 化繊の紐はプールの水に強く半永久的に使用出来ランニングコストを0とすることが出来た。
D 上記などの理由により、パドル練習の目的である筋強にとどまらず泳ぎの改善にも効果が上がるものとなった。

〔3〕 当パドル仕様による私の記録の推移と効果
            70〜        75〜        80〜
  100m平泳   ---       1:34:87(NR)   1:35:96(NR WR)
  200m平泳  3:33:41      3:34:85(NR)   3:34:21(NR WR)
  100m     1:24:65      1:29:43(NR)   1:30:18(NR WR)
個人メドレー

加齢による記録の落ち幅を少なくし200m平泳ぎでは5年前の記録を破ることが出来
世界記録達成につながった。
                             中張 善治 (81才)