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事務用品
 
【考案の名称】飾り瓶
【実用新案権者】
【識別番号】515281765
【氏名又は名称】立川 比呂子
【住所又は居所】茨城県稲敷郡阿見町うずら野2丁目7−12
【代理人】
【識別番号】110003535
【氏名又は名称】スプリング弁理士法人
【考案者】
【氏名】立川 比呂子
【住所又は居所】茨城県稲敷郡阿見町うずら野2丁目7−12
【要約】 (修正有)
【課題】一種の再使用袋を用いた、良好な装飾効果をもたらす飾り瓶を提供する。
【解決手段】飾り瓶であって、一端に開口部12を有し、内部に収納空間を備えた収納具11と、上記収納具の上記開口部を塞ぐ蓋部14と、上記収納具の上記収納空間に収納された装飾体17と、を備え、上記装飾体は、プラスチック、又は紙のシートからなる包装外形部である飾り瓶。
【選択図】図1
選択図
【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】
飾り瓶であって、
一端に開口部を有し、内部に収納空間を備えた収納具と、
前記収納具の前記開口部を塞ぐ蓋部と、
前記収納具の前記収納空間に収納された装飾体と、
を備え、
前記装飾体は、プラスチック、又は紙のシートからなる包装外形部である飾り瓶。
【請求項2】
前記収納具は、透明、又は、半透明である請求項1に記載の飾り瓶。
【請求項3】
前記装飾体は、前記包装外形部が五角形に折りたたまれたものである請求項1に記載の飾り瓶。
【請求項4】
前記包装外形部は、縦7.5センチメートル以内、横10センチメートル以内の四角形である請求項3に記載の飾り瓶。
【請求項5】
前記装飾体は、前記収納具の前記収納空間内にて5割以上の割合で収納されている請求項1に記載の飾り瓶。
【請求項6】
飾り瓶であって、
一端に開口部を有し、内部に収納空間を備えた収納具と、
前記収納具の前記開口部に対応させて、前記開口部を密閉する蓋部と、
前記収納具の前記収納空間に収納された装飾体と、
前記収納空間内に、装飾体と、
水と比較して粘性が高い溶液からなる液体部と、
前記装飾体と比較して表面積が小さい装飾片と、
を備え、
前記装飾体は、プラスチック、又は紙のシートからなる包装外形部である飾り瓶。
【請求項7】
前記収納具は、透明、又は、半透明である請求項6に記載の飾り瓶。
【請求項8】
前記包装外形部は、再使用された袋と、再使用された包装紙等とである請求項6に記載の飾り瓶。
【請求項9】
前記包装外形部は、縦7.5センチメートル以内、横10センチメートル以内の四角形である請求項8に記載の飾り瓶。
【請求項10】
前記装飾体は、前記収納具の前記収納空間内にて5割以上の割合で収納されている請求項6に記載の飾り瓶。
【請求項11】
前記液体部は、グリセリンと精製水の混合物であり、その割合は3対7である請求項6に記載の飾り瓶。
【請求項12】
前記収納具は使用前に消毒を行っている請求項6に記載の飾り瓶。
【考案の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本考案は、飾り瓶に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の装飾品、例えば飾り瓶は、一般的には内部に人形、カラフルな砂、あるいは小さな物、例えば、帆船、机、椅子、草花など、が入れられ、観賞用に利用される。
【0003】
また、従来から、テーブルやサイドボードの上に置いたりする飾り体として、例えば実用新案登録第3149901号公報に開示されるような飾り瓶(以下、従来例)が提案されている。
【0004】
透明な瓶の内部に、彩り鮮やかな物体を収納した場合、見た目がきらびやかになり、良好な装飾効果をもたらす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】 実用新案登録第3149901号公報
【考案の概要】
【考案が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、一般的に従来品は観賞用のみに利用されるものである。近年取り上げられているSDGs(Sustainable Development Goals)の観点からみると、ごみの量を減らし、リサイクルやリユースするには難しい傾向がある。
【0007】
また近年、環境保護を着実化させるため、各国とも再使用袋の使用が呼びかけられているが、有効な推進手段がなく、利用が余り多くないのが現状である。このため、本考案者は、一種の再使用袋を用いた飾り瓶を考案し、公知技術の欠点を改善することをもって、産業上の実施使用の向上を図る。
【0008】
また、見た目がきらびやかで、見る者に幸福感をもたらし、良好な装飾効果をもたらす飾り瓶を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、以下の構成により上記課題を達成することができることを見出した。
【0010】
[1]飾り瓶であって、
一端に開口部を有し、内部に収納空間を備えた収納具と、
上記収納具の前記開口部を塞ぐ蓋部と、
上記収納具の前記収納空間に収納された装飾体と、
を備え、
上記装飾体は、プラスチック、又は紙のシートからなる包装外形部である飾り瓶。
[2]上記収納具は、透明、又は、半透明である[1]に記載の飾り瓶。
[3]上記装飾体は、上記包装外形部が五角形に折りたたまれたものである[1]に記載の飾り瓶。
[4]上記包装外形部は、縦7.5センチメートル以内、横10センチメートル以内の四角形である[3]に記載の飾り瓶。
[5]上記装飾体は、上記収納具の上記収納空間内にて5割以上の割合で収納されている[1]に記載の飾り瓶。
[6]飾り瓶であって、
一端に開口部を有し、内部に収納空間を備えた収納具と、
上記収納具の上記開口部に対応させて、上記開口部を密閉する蓋部と、
上記収納具の上記収納空間に収納された装飾体と、
上記収納空間内に、装飾体と、
水と比較して粘性が高い溶液からなる液体部と、
前記装飾体と比較して表面積が小さい装飾片と、
を備え、
前記装飾体は、プラスチック、又は紙のシートからなる包装外形部である飾り瓶。
[7]前記収納具は、透明、又は、半透明である[6]に記載の飾り瓶。
[8]前記包装外形部は、再使用された袋と、再使用された包装紙等とである[6]に記載の飾り瓶。
[9]前記包装外形部は、縦7.5センチメートル以内、横10センチメートル以内の四角形である[8]に記載の飾り瓶。
[10]前記装飾体は、前記収納具の前記収納空間内にて5割以上の割合で収納されている[6]に記載の飾り瓶。
[11]前記液体部は、グリセリン、及び、精製水であり、その割合は3対7である[6]に記載の飾り瓶。
[12]前記収納具は使用前に消毒を行っている[6]に記載の飾り瓶。
【考案の効果】
【0011】
見た目がきらびやかで、見る者に幸福感をもたらし、良好な装飾効果をもたらす飾り瓶を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本考案の第1実施形態の飾り瓶の外観図である。
【図2】装飾体17の製造ステップを示す図である。
【図3】本考案の第2実施形態の飾り瓶の外観図である。である。
【考案を実施するための形態】
【0013】
以下、本考案について詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本考案の代表的な実施形態に基づいてなされるものであり、本考案はこの実施形態に制限されるものではない。
なお、本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
【0014】
また、以下に示す実施形態は、本考案の技術的思想を具体化した一例であって、本考案の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、及び、配置等を下記の実施形態に特定するものではない。また、図面は模式的なものである。そのため、厚さと平面寸法との関係、比率等は現実のものとは異なる場合があり、また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なることがある。
【0015】
[第1実施形態の飾り瓶の構成]
本考案の飾り瓶について、図面を参照して説明する。
図1は、第1実施形態の飾り瓶の外観図である。
本考案の飾り瓶は、主に収納具11、蓋部14、及び、装飾体17を備えて構成される。
【0016】
収納具11は、一端に開口部12を有し、その内部に収納空間を備える。収納具11は透明、又は、半透明であって、内部に収納される装飾体17が外側から可視できる。また、収納具11は、ガラス製、又は、プラスチック製であってもよい。さらに、新規に購入した既存のものでもよく、一度食品保存等に使用されたものを洗浄し、再使用してもよく、ガラス工芸等にて作製に失敗して、本来ならば廃棄となり処分されるような工芸品を活用してもよい。大きさは特に限定されないが、一般的に机上に置いて鑑賞できる形状であることが好ましい。
【0017】
蓋部14は、収納具11の開口部12を塞ぐ脱着可能な蓋体であり、開口部12に嵌合もしくは、螺着できることが好ましい。これにより、収納具11内部の装飾体17の不用意の抜け出し、又は、取り出しを防止する。
この蓋部14は、装飾体17が不用意に抜け出さない1ミリメートルから5ミリメートルの範囲であれば、空気を循環させるための穴がついていても良い。また、蓋部14は、ラップフィルムのようなポリ塩化ビニリデン、密閉性の高いシリコン、及び、アルミニウムのような金属等で形成されていても良い。さらに、蓋部14はねじ式蓋、内外嵌合蓋、内嵌合蓋、及び、外嵌合蓋であっても良く、形は限定されない。
【0018】
装飾体17は、再使用袋を折り畳んで作成した五角形の飾り、及び/又は、日常生活にて使用後、破棄するのがもったいないと感じる色付きの紙やプラスチックの製品等である。装飾体17は、収納具11内に収納されている。装飾体17は、収納具11内に収納可能な量の約5割以上(容積比)の割合で収納されていることが好ましい。さらに、装飾体17は、類似色でまとめられることが、より好ましい。
[第1実施形態の飾り瓶の製造方法]
【0019】
図2は装飾体17の製造ステップを示す図である。
本考案の装飾体17は、主に包装外形部21、及び/又は、生活用品22を備えて構成される。
【0020】
包装外形部21は、プラスチック、又は、紙等のシートである。
【0021】
包装外形部21は、食品、飲料、又は、生活雑貨等を含む、商品の外装、又は、個包装に使用される袋、又は、包装紙、つまり再使用された袋、及び、再使用された包装紙等であってよい。
【0022】
包装外形部21の形状は、長方形、又は、正方形等の四角形であってもよい。大きさは、特に限定されないが、収納具11内に収納できるよう、縦7.5センチメートル以内、横10センチメートル以内であることが好ましい。包装外形部21が縦7.5センチメートル以上、横10センチメートル以上の大きさの場合は、縦7.5センチメートル以内、横10センチメートル以内となるように、切断して使用することが好ましい。
【0023】
包装外形部21は、折り畳まれて多角形を形成することで、装飾体17となる。多角形は、三角形であっても、四角形であっても良いが、五角形であることが好ましい。
包装外形部21の折り畳み方に決まりはない。一例としては、包装外形部21の四角形の長手方向を上下と規定し、上下の端を重ね合わせる。上側の端から下側の端までの長さが、1.2センチメートル以内となるまで、同じように上下の端を重ね合わせ続ける。すると、細長い1本の帯状の紐24が作成される。
【0024】
上記帯状の紐24をひと結びする。その後、結び目に収まらなかった帯状の紐の端部分を、結び目内に入れこみ、五角形を形成する。
【0025】
生活用品22は、例えば、日常生活にて使用後、破棄するのがもったいないと感じる色付きのプラスチック製品等である。具体的には、パン袋や青果袋を留めるために使用されるバッグクロージャー、お菓子や弁当のピック、又は、書類整理時に使用するゼムクリップ、もしくは、ダブルクリップ等であっても良い。
【0026】
生活用品22の大きさは、縦2センチメートル以内、横2センチメートル以内であり、収納具11内の収納空間に収まることが好ましい。
【0027】
上記の通り、収納具11内の装飾体17は、収納具11内に収納可能な量の約5割以上の割合で収納されていることが好ましい。さらに、収納具11内に収納可能な量の装飾体17のうち、生活用品22からなる装飾体は1〜3個であり、残りは包装外形部21からなる装飾体であることが、より好ましい。
【0028】
このように、第1実施形態の飾り瓶によれば、本来ならば廃棄物になるはずの収納具11、及び、装飾体17を飾りとして活用することが可能であり、地球環境の保護に貢献できる。また、装飾体17は、自然光等の光を反射することで輝きを放ち、綺麗である。
[第2実施形態の飾り瓶の構成について]
【0029】
図3は、第2実施形態の飾り瓶の外観図である。
本考案の飾り瓶は、第1実施形態の飾り瓶に加え、液体部31、及び/又は、装飾片32を備えて構成される。この場合、蓋部14は、液体部31の液が漏れ出ないように、収納具11を密閉できるように構成されている。
具体的には、蓋部14と収納具11の開口部12とが、嵌合されていることにより液漏れを防止することができる。または、蓋部14と、開口部12とにネジが切られて、螺着されることによって液漏れを防止してもよい。嵌合される場合、螺着される場合ともに、液漏れをより確実に防止するために、蓋部14と開口部12とが接触する場所にパッキンを設けてもよい。
【0030】
液体部31は、水よりも粘性が高い溶液であればよく、最適な一形態としては、グリセリン、及び、精製水の混合溶液である。グリセリンの代わりとして、洗濯のり、又は、液体のり等のポリビニルアルコールを主成分とした、水よりも粘性が高く水和性のある溶液を用いても良い。精製水は、水道水で代用することも可能だが、腐敗しにくいという点から、精製水、又は、滅菌精製水等であることが好ましい。
【0031】
装飾片32は、装飾体17の美しさをより引き立たせるための飾りである。例えば、鳥の卵殻を細かく砕いたもの、市販のラメ、及び、ビーズ等である。鳥の卵殻について、鳥の種類については、特に限定されず、ニワトリであっても、ウズラであっても、アヒルであっても良い。また、腐敗を防ぐため、卵殻膜が全て取り除かれていること、きれいに洗浄されていること、及び/又は、十分乾燥されていることが好ましい。
また、サルモネラ菌の繁殖を防ぐため、75℃以上で1分以上、煮沸消毒されていることが好ましい。装飾片32の大きさとしては、特に限定されないが、表面積が約25平方ミリメートル以下であることが好ましく、約4平方ミリメートル以下であることがより好ましく、装飾体17よりも表面積が小さいことが望ましい。装飾片32は、着色されていても良い。使用する着色料は特に限定されないが、水溶性ではないことが好ましく、防水性のニス等で色落ちしないように加工されていることが、より好ましい。
【0032】
また、大きさとしては特に限定されないが、装飾体17よりも小さいことが好ましい。
[第2実施形態の飾り瓶の製造方法について]
【0033】
第2実施形態の飾り瓶の製造方法については、以下のとおりである。
第1実施形態の飾り瓶の製造方法と基本的には同じだが、収納具11は、煮沸消毒、及び、アルコール消毒等の消毒を行ってから使用することが好ましい。
【0034】
液体部31の製造方法は特に限定されないが、別途用意した容器内にグリセリンを添加し、さらに精製水を添加したのちに、混和させることが好ましい。
また、グリセリンと精製水の割合は、約1:10であることが好ましく、約3:7であることがより好ましい。
【0035】
混和した液体部31を、第1実施形態の飾り瓶の収納具11内に添加し、さらに装飾片32を添加した後に、蓋部14にて蓋をする。このとき、蓋部14について、装飾体17、液体部31、及び、装飾片32が、開口部12から漏出することを防ぐため、蓋部14、及び、開口部12は嵌合されていることが好ましく、接着剤等を、蓋部14、及び、開口部12の嵌合部分に添加して、容易に開封されるのを防ぐことが、より好ましい。
【0036】
このように、第2実施形態の飾り瓶によれば、装飾体17、及び、装飾片32を、液体部31と共に収納して飾ることにより、本考案の飾り瓶を傾けたり、逆さにしたりする等の外部動作を加えることで、装飾体17、及び、装飾片32が液体部31内で上下左右に動く。このことにより、自然光等で照らされると光を反射することで、飾り瓶そのものをより一層美しく見せる効果をもたらす。
[作用]
【0037】
本考案によれば、綺麗で見目良く、その美しさにより観覧者の心を安らげる。また、自然光等で照らされた際に、装飾体17、及び、装飾片32は光を反射し、より一層美しさを増す。また、自治体による包装外形部21(再使用袋)の使用の呼びかけに対応して支援することができ、資源の有効活用、延いては、動植物の生態環境の保護に貢献できる。また、家庭で手軽に手に入る材料を使用し、製造方法も容易であるため、学生の自由研究テーマとして活用することも可能である。
【0038】
以上に説明した実施例は、本考案の技術思想と特徴を説明しているが、これは本考案の実施例の範疇に制限を加えるものではなく、本考案による数値的な変更又は同等効果を有する要素の置き換え、若しくは本考案の実用新案登録請求の範囲による変更又は修正とも本考案の範疇に含まれる。
【符号の説明】
【0039】
11 収納具
12 開口部
14 蓋部
17 装飾体
21 包装外形部
22 生活用品
24 帯状の紐
31 液体部
32 装飾片
【図1】
図1
【図2】
図2
【図3】
図3
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